「麗日さんともっと話したいって思った」
「これかも。もっとーーーーー。」
「気が合うね!」
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このやりとりをしてから数日。僕は雄英で教師をしながらとはなるが。ヒーロー活動にもより力を入れるようにはなった。
ヒーロービルボードチャートjpでは復帰後早々に4位。みんなからの支持に感謝しながら平和のために奮闘している。
そしてもう1つ。僕は正式に麗日さんとお付き合いすることになった。
あの日みんなで集まってから1ヶ月後だった。
意外だと思うけど……僕からだ。告白したのは。
雄英にいた頃から彼女は僕に恋をしていたことを伝えてくれた。
僕のためにこの気持ちを閉まい続けていたことを聞いた時は僕は涙した。
もし、それに僕が気づいていたら……もっと早く恋人同士になれたんじゃないかと思った。
「私は……デク君とこういう関係になれたのが嬉しい!」
そう言って彼女は笑顔で笑った。
抱きしめながらそんなこという彼女。笑顔が本当に綺麗だった。
「デク君!これからよろしくね!」
「……うん!」
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そこからはトントンとあっという間に進んでいった。
2週間後には同棲を始めた。マンションの部屋を購入した。
「これから毎日一緒だね」
「うん。こうやって顔を見れるのも嬉しいよ」
「もう……デク君ったら」
顔を赤らめて話す彼女はとても愛おしい。そんな感想しかなかった。
2人で同棲したから、僕の方もヒーローとしての活動が増えてきた。
だから毎日一緒にいれるわけじゃない。
ヒーローはいつだって命懸け。いつどんな時に要請来るかもわからない。
それでも。帰る場所に誰かいるってのはとても嬉しいものだと思った。
だから僕は。決断するのも早かったんだと思う。
今までの僕の過去を振り返っても信じられないぐらいに
「一生幸せにします。結婚してください」
お付き合いしてから3ヶ月。
今は完全に消えた"OFA"を託された場所。『多古場海浜公園』
この場所で僕はプロポーズをした。
もっと綺麗な夜景とか花火とか、観覧車とか。色々考えた。
でも。ここは僕の始まりの場所。オールマイトから託された思い出の場所。
僕の新たな人生を歩むと決意した場所としてはいいと思ったから。
「……はいっ!喜んで!これからもよろしくお願いしますっ!」
彼女は涙を流してそう言ってくれた。
それでも。彼女は笑顔で笑って答えてくれた。
僕は。左手の薬指にピンクダイヤモンドの指輪をはめた。
その時。僕も嬉しくて泣いちゃったんだっけ。
「デク君も泣いとる」
「……泣いてない」
「素直じゃないなぁ」
抱きしめ合いながらそんな会話をして笑った。
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「お茶子さん!」
「デク君!生まれたよぉ……!」
「良かった…頑張ったね……本当にありがとう……」
「もう。デク君泣きすぎや」
「だって……」
「ありがとうデク君……今日確か緊急の仕事やったのに」
「そんなの。お茶子さんの出産と比べたら雑用みたいなもんだよ」
「そんなこと言わないの」
プロポーズしてから2年。ここまで色々とあった。
マスコミやメディアからは結婚のことは取り上げられたし。
僕も彼女の呼び方が変わった。緑谷に名字が変わるのだから名前で呼んで欲しいとお願いされたから。
結婚式では雄英で友に切磋琢磨したみんなや先生……プロヒーローたちまで来てくれた。
それに……彼女は妊娠した。あの時も2人でたくさん泣いたっけ。
そして今日。僕は緊急で公安の方に行ってた時に代わりに付き添いをしてくれている母さんから連絡が来た
『出久!今すぐ病院に来て!』
「わかった!」
ホークスさんにあとのことはお願いして病院へ向かった。
僕が着いた頃には……終わったばかりだった。看護師さんや医師の方から色々と教えてもらい。向かった。
お茶子さんの腕の中ではスヤスヤと僕達の子宝が眠っている
「可愛い」
「デク君と私の子……やっと見れたね」
「これから頑張ろ。2人で」
「うん。仕事は減らす感じ?」
「極力減らすよ。だってこの子とたくさんいたいから」
「子煩悩やなぁ。でも私も同じだ」
そう言って2人で笑い合った。
その後に入ってきた母さんは大泣き、彼女のご両親も次の日にはきて大泣き。
海外に赴任してる父さんもこの時のために戻ってきてくれた。
退院後もクラスメイトだったみんなが様子を見にきたりしてくれた。
そして。
「デク君。名前……決めてたんだけどいい?」
「なに?」
「この子はきっとね。いつか困難なことが絶対に来る。それでも……恐れずに立ち向かう"勇敢"さ。どんなに絶望な時でも諦めない"勇気"。強く"勇"ましい精神を持った"人"になって欲しい……すごい単純かも知れないけどね。私はこの子に
"勇人"って名前をつけたいんだけど……どうかな?」
「すごいいいよ……全然文句ないよ。素敵な名前だよ」
「そっか……これからよろしくね。勇人」
「勇人。生まれてきてくれてありがとう」
スヤスヤと眠っているこの子……勇人を絶対に育てる。そう決意して2人で微笑んだ。
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嬉しいこともあれば悲しいこともあった。
何よりも1番辛かったのは……『オールマイトの死』だ。
かつて存在してたヴィラン『AFO』の戦いで深く傷を負ってしまっていたこともあり長くは生きれないことは聞いていた。
最終決戦でも無理に戦い一度は車椅子生活だった。
それでも。何度も何度もオールマイトは乗り越えたから……そう信じていたが。
『1人で来て欲しい』そう言われて向かった病室。
「私がいた!!!!!」
「…失礼します。オールマイト」
「緑谷少年!久しぶりだな!相変わらず元気に活躍してると聞いてるよ!」
「ありがとうございます……でも僕はもう30歳ですから……少年では」
「私からしたらいつまで経っても君は少年さ!」
そう言ってHAHAHAと元気に笑うオールマイトは明るかった。
「勇人君は元気かな?」
「はい。元気に育ってます。麗日さんにすごい懐いてて」
「懐くって。言い方言い方。あの子は犬じゃないんだから」
そう笑いながら色々と談笑する僕の憧れの人。
小さい頃からずっと動画で見続けた憧れの人であり僕に個性を継承した人。
そんなことを思っていると真剣な顔をして話す
「緑谷少年。君だけを呼び出したのは知って欲しいことがあったんだ」
「はい」
「私の余命だが……もう半年もない」
「……え」
こんなに元気そうなのに……もう余命半年もないの?
それに衝撃だった。
「やっぱり……過去の怪我ですか」
「……ああ。もう体がほぼ限界らしくてな。長くても半年だ」
「……」
「そんな顔をするな少年!辛気臭いぞ!」
「だって……僕はまだあなたに何も返せてないですよ……それなのに……」
近いうちに憧れ。僕をヒーローにしてくれた人が死ぬ。
その事実は受け入れたくなかった。自然と涙が落ちる。
「緑谷少年。君は充分私に返したよ」
「え……?」
「15年前……あの日君にOFA渡したことは全く持って間違いではなかった。君はAFOとの戦いに終止符を打ってくれた」
「それに、一度君はヒーローの道は閉ざされても。諦めることはなかった。私と一緒にこれからの未来を背負う者たちの育成だってしてくれたじゃないか」
「……オールマイト」
「もう。私が君に教えれることはない……強いて教えれることはあれだ。自分の信じる道を進みなさい。"プルスウルトラ"の精神でな!」
「……はいっ!!!」
「あ。でも君がNo.1になるところは見たかったなぁ……あと勇人君の成長も見たかったし、いやーおじさん毎回遊びに行くと泣かれちゃてたから」
「後悔……残ってるじゃないですか」
「HAHAHA……そろそろ麗日少女の元へ戻ったあげたらどうだい?」
「もう麗日では……」
「そうだった。緑谷少女だったな……私は独身だったからこう言うのはあまりわからない。ただ、ちゃんと守ってあげなさい」
「オールマイト……ありがとうございます。お見舞いはたくさん行きますから。長く生きてください」
「半年は生きてみせるさ!!!!!」
そう言ってサムズアップをしたオールマイト。
どんなに歳を取ろうが僕の憧れは変わらない。かっこいいヒーローだ。
それからも僕は病院に訪れてはオールマイトのお見舞いにたくさん行った。
それから3ヶ月後。
かつての平和の象徴。オールマイトは亡くなった。
容態が急変してそのまま息を引き取ったらしい。
彼の功績を讃え国葬で行われた。たくさん泣いた。彼女も泣いた。
勇人は何もわからないが……ただ抱っこされてる中で彼女と僕を心配していた。
普段涙なんか見せないかっちゃんや轟君さえも涙を流していた。
参列者には引退して隠居状態だったエンデヴァーや、Iアイランドでお世話なったデヴィットさんやメリッサさんも参列していた。
それぐらい。偉大な人だった。
(個性がなくても。ヒーローはできますか!?)
(君はヒーローになれる)
あの言葉がなければ。あの時出会ってなければ。
僕は今どうなっていたんだろう。ヒーローになれていたのだろうか。
(本当に。ありがとうございました……見ててください。皆さんと一緒に)
何度も見たあなたの笑顔の遺影をみて……そんな決意を抱いた。
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それから約1年半後。
僕はヒーロービルボードチャートjpでついに。No.1の舞台に立った。
大爆殺神ダイナマイト、ショート、ルミリオンというライバルたちを差し置いて初めてこの1位だ。
「けっ!3日天下だ!すぐ俺が抜いてやる!」
「これ半年ごとだから3日じゃ無理だぞ」
「例えにマジレスすんな!!!!!」
「わりぃ」
「謝んな!!!」
何か言い合いしてるかっちゃんと轟君……
今回はかっちゃんがNo.3、轟君がNo.4だった。
「ヒーローデク!初の1位おめでとう!」
「ルミリオン!ありがとうございます!」
「さぁ!初めての景色!楽しんできてね!」
インタビューなどを終えステージから戻ってきたNo.2。ルミリオンこと遠形先輩。
次は……僕の番。ここに来ることは多いけど緊張するなぁ。
特に……今日は。
「さぁ、いよいよNo.1の登場です!あの日!あの時の戦い!15年前に起きたあの大決戦!その戦いに終止符を打ったヒーローの卵がルミリオンを抜いてついにNo.1ヒーローへ!」
「"ワンフォーオール"ヒーロー!デク!」
そう呼ばれ、ステージ端から中央にかけて歩く。
出てきた瞬間一気にマスコミやメディア、記者からのカメラの音と拍手が響く。
客席をチラ見すると。知ってる人たちがいくらかいた……後ろの方に勇人を抱っこしているお茶子さんもいる。
彼女は僕と目が合ったことに気づいたのか軽く手を振ってくれた。
僕は多分振ったらあれなので返せなかったが……
そして、中央のマイクがあるところへ来た時。僕は呼吸を整える。
オールマイト。きっとどこかで見てるでしょう。
あなたの言葉。借りさせてもらいます。
「僕が来た!!!」
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ここまで昔の話に付き合ってくれてありがとう。
でも……このお話は僕がメインじゃない。後の世代の人達がヒーローになるまでの物語だ。
僕がNo.1に初めてなってから……12年後のお話だ。
見てくれてありがとうございます。
次回から主人公登場です