ヨルムンガンド?   作:シャト6

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第14話

顔合わせが終わり、大使館の近くのハイドパークで待ってるヨナ達と合流する。バルメは先に戻っている。残ると言ったが、ツバサが無理矢理帰したのだ。

 

ココ「合~流~!」

 

ヨナ「ココ、ツバサ」

 

ココ「んも~参った参った!聞いてよ、ヨナ!」

 

ヨナ「僕が聞いてもどうにもならないと思うけどね」

 

確かにその通りだな。ココはヨナと話しながらアイスを買い、歩き出す。ツバサも一緒になって歩く。すると…

 

「ココちゃ~ん!!」

 

金髪の巨乳女が手を振っている。

 

「暑いねこの国。空気がどんよりしてるし、ご飯もあんまり美味しくないッス」

 

ココ「まぁまぁ」

 

「ココ、彼女は?」

 

ツバサはあの時会っているが、向こうは知らないんのでわざとココに聞く。

 

ココ「彼女はショコラーデ。CIAのスケアクロウの部下?だよ」

 

「そうか。初めまして、ツバサだ。ココ専属の護衛だ」

 

ショコラーデ「はわ~…」

 

握手すると、ショコラーデは顔を赤くしている。

 

「大丈夫か?」

 

風邪かと思い、ツバサは手をショコラーデのデコに当てる。

 

ショコラーデ「はわわわ!?」

 

(どこのはわわ軍師だよ…)

 

前世で見ていたゲームのキャラを思い出すツバサ。

 

ショコラーデ「だ、大丈夫ッス!」

 

「な、ならいいけど」

 

慌てながら言うから、ツバサも少し焦ってしまう。

 

ココ「……」

 

(何でしょう。後ろにいるココの顔が見れないんだが…)

 

ココ「んっんんっ!!で、頼んでた情報は?」

 

ショコラーデ「は、はいッス!」

 

ココに言われ我に返るショコラーデ。

 

ショコラーデ「お望みの米製“プレデター”ですが、アメリカさん全然乗り気じゃないッス。今回の案件って、中東A国に民族問題を穏便に納めるって事を条件に、アメリカがUAV売ったら、今度は隣のB国がモーレツに反発しちゃって、それじゃB国にも売るよって、【火消し】の意味が強いじゃない?本当のところはB国が、【ニューロン計画】で自分らもUAV作りに参加してたのを思い出して…自然鎮火してくれたならまぁOKみたいな、ね」

 

「ま、UAV市場はこれから更に燃え上がるだろうな」

 

ココ「後になって『もっと足場を組んでおけばよかった』なんて間抜けなセリフだ」

 

ショコラーデ「それじゃそろそろ」

 

ショコラーデは、食べてた菓子の袋を潰し帰る準備に入る。

 

ショコラーデ「あんまりココちゃんとくっつくと、スケアクロウが煩いッス」

 

ココ「うん」

 

するとココは、ショコラーデのデコに自分のデコを引っ付ける。

 

ショコラーデ「えっ!?なになに!?」

 

ココ「スケアクロウと一緒に、私をつけ回す事を選択したんだね。CIA付きの技術屋さん。って事は、私と一緒に色んな橋を渡るかもってことだよ。止めはしないけど」

 

そう言いながら、ココはショコラーデに何かを渡した。

 

ショコラーデ「ん?こっ、これはもしや…ダッダダ…ダイヤ!ウワッ!!スッゲ!!」

 

渡されたダイヤを見て興奮するショコラーデ。

 

ココ「アメリカがこの件から勝手に手を引かないように、牽制し続けろ。いいね」

 

そしてココ達は公園を出ていく。

 

「おっとそうだ」

 

何かを思いだし、ツバサはショコラーデの所に戻る。

 

ショコラーデ「えっと…ツバサさん?」

 

「悪いが、スケアクロウに伝言を頼めるか?」

 

ショコラーデ「伝言?」

 

ツバサの言葉に首を捻るショコラーデ。

 

「ああ。次会った時、取り敢えずココを殴って鼻血出させた落とし前付けさせてもらうってな」

 

ショコラーデ「ヒッ!!」

 

ツバサの怒気の入った言葉に、ショコラーデはメチャメチャビビっていた。

 

「いいか?一字一句間違えるなよ?あの時も、本当はあいつの顔面を一発殴ってココと同じ様に鼻血出させるつもりだったんだからな」

 

ショコラーデ「わわ、分かったッス!絶対に伝えるッス!!」

 

そう聞いたツバサは、ショコラーデの頭を優しく撫でた。

 

「頼んだぞ。ビビらせて悪かったな。これはお詫びだ」

 

そう言い一枚の封筒を渡した。そしてココの元に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ショコラーデside

 

 

ショコラーデ「…あ~怖かった」

 

私は、あまりの怖さに腰が抜けてしまった。だって、ついさっきまで優しかった人が、いきなり雰囲気が変わったッス。マジで死ぬかと思ったッス。漏らさなかった自分を褒めたい…

 

ショコラーデ「ところで、中身なんだろ?」

 

封筒の中を見ると、紙が入っていた。一枚は小切手、もう一枚は電話番号が書かれていた。おそらく、ツバサさんの番号なんだろう。だけど、小切手に書かれた金額…

 

ショコラーデ「45万ドルって…」

 

書かれてた金額を見て、これ以上言葉が出ない。

 

ショコラーデ「流石にこんなには貰えないッスよ」

 

後でツバサさんに電話しようと決めた私であった。だって、ココちゃんからダイヤ貰ったし、その上この金額はね…あれ?なんだかんだでいい感じに使われてる気が…

 

ショコラーデ「でもまぁ…いいか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ココ「B国の幹部がいるロンドン中のホテルを巡るよ、ウゴ」

 

ウゴ「了解」

 

ココ「よ~っし!いっちょ売ったるか~!!」

 

「随分と乗り気だなココ」

 

そしてココ達は、無人航空機を売りに、各幹部の場所に向かうのだった。


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