ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第13話 ドラゴン娘の大掃除

えー、校長先生まで出てきてなんか危ない話に巻き込まれてるっていうか、なんか怒られが発生しそうなラシアンナです。そうです、ラシアンナ、これが一年目なんて信じられないくらいのピンチです。幸い、私が追いかけたのが元帝王で、現帝王のハリーを討ち取りにきたってことで持ちきりなので、私のおいたがそこまで追求されてないってだけで、帝王合戦が終わればやばそうです。

そう、今のうちになんとかしないと、私は実家でどんな目に会わされるか。

 

そこで、皆さんに聞いてほしいんです。座して待つばかりでは死を待つようなもの、だから動かないといけません。道は二つ!!

 

一つ目は、なんか怪しそうだしニンニク臭かった、闇の魔法の授業の先生。何となく臭いもにてるので、一か八かでユニコーン殺しの犯人に仕立て上げてしまうってのはどうですかね?これ私的には結構イケてるって思ってるんですけど?!

 

いや、まじな話あのニンニク臭さってやばいですからね。それに、それ以外の臭さもあるので、絶対頭からウンコしてるみたいな秘密持ってますよ。後頭部に肛門があってもおかしくないのがホグワーツなので、まあそういわれたらそうかって感じなんですけどね。

 

これの怖いところは、アリバイがあった時にあれなのと、なんとか先生がどう見ても元帝王では無いってことです。ワンチャンありそうなのは、ユニコーン食べた呪いがかかってるか見る方法があれば証明できそうですけど、私には無理です。

 

もう一つ、こっちが本命です。それは、なんと、じつは、それはもう……  

 

はい、四階の掃除です。

 

 

そう、驚いたでしょう。あの校長の掃きだめをきれいにして靴を舐めたら……チクったりはしないんじゃないですかね。多分臭い的に、生もの、っていうかトロールかなにか湧いてそうですし。そういうのをやる生徒が好きそうですよね。

こう、真実に気が付いたら禁令破っても許されそうというか。

 

この二つ目は失敗もくそもないので、安全策です。はい、皆さんならどっちですか。

 

いや、もしもの話ですよ。でもですね。こういうのってみんなで考えるべきなんですよ。皆さんの決断こそが、世界を変えるんです。何を言ってるか分からないかもですけど、こう見えても皆さんよりは世界ってものを知ってます。何しろ私にはリアル友達がいるんですからね。

 

ほら、ここ見てください。なぜかぶち込まれた保健室のベッドの脇です。ほら、なんかお菓子とかいろいろ積まれてます。これが人徳、友達力ってわけです。

真相は暴れて疲れて寝てたところを見つかって運び込まれただけなんですけどね。先生あたりにはばれてそうな気もしますけど、ちょうどいいのでこうして挽回策を練っているってわけです。

 

とはいっても、私のせいで点数を取られてしまったみたいなので、スリザリンの人は怒ってるかもしれません。ここは、やっぱり校長の倉庫掃除をしておきましょう。

 

え、皆さんの意見を聞いていないって、そうですかね。でも責任は取ってくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えー、はい。

 

いろいろあって、今私の目の前には帝王がくっついていた元先生が倒れて、それをすごい顔をした校長先生と眺めています。どうしてこうなった……。

 

いやーー、私もこんな風に暴れようなんて思ってたわけじゃないんですよ。そう、ちょっとお掃除でもしてあげようかなって四階の廊下の奥に行ってみたんです。というのも、その奥からかすかにトロールみたいな変な匂いがするので、放っておくのも嫌だったってのもあるんだけれど

 

入ってみたら案の定、滅茶苦茶に散らかっていました。

唯一まともなのが玄関で、そこにいたのは可愛いワンちゃん。番犬にするにしてはかわいすぎるのと、私が近づくとお腹を向けて撫でてくれっていう姿勢をとっていたので普段から可愛がられてるんですかね。

 

そして、しばらく撫でているとうっかり落とし穴にはまりました。びっくりしてドラゴンになって口から炎が漏れちゃったって思ったら、落下した先にいる出しっぱなしの変な植物に燃え移ってもう大変。

 

狭くて暗い空間で、ただでさえ落ち着かないところに、酸素が薄い感じまでしてきて。

はい、もうね、そこで完全にパニックです。

うっかり、ほんとにうっかりですよ? ブレスを撃ちました。

 

……結果?

 

ええ、ひどいもんでした。

 

慌てて人間に戻って見渡してみれば、もうあたり一面、崩落、崩落、また崩落。 天井は裂け、壁は砕け、床は変な角度で沈み込んでいる。

 

「あ、これ修復すればいいんじゃない?」って思って、試しに修復呪文を使ってみたら

 

呪文、間違えました。

 

直るどころか、逆にバキバキ音立てて壊れていく始末です。

その上ですよ。

 

壁が壊れてできた空間を、鍵みたいな鳥が羽音を立てて飛び回り、巨大なチェスの駒が、カツン、カツンと床を叩きながら動き回る。 何なんですか、この光景。

 

校長先生の趣味も、いい加減どうかと思いますよ、ほんと。

体当たりしてくる鍵鳥を払いのけ、 切り付けてくる巨大なチェスの駒を半ば無視しながら進んでいくと、 いました。

 

やっぱりいました。あの、鼻を刺すような匂いの元凶――トロール。

……だけならまだしも。

 

なんと、闇のなんとかの先生の……ええと、名前忘れましたけど、とにかくその先生までいるじゃないですか。

 

そこから先は、もう知っちゃかめっちゃか。 なぜか呪文を連打してくる先生に、相変わらず突っ込んでくる鍵鳥、 切りかかってくるチェスの駒、叫びながら迫ってくるトロール。

 

何かしゃべってたみたいですけど、爆音と悲鳴と衝撃で、聞こえたものじゃありません。

 

そのうち、先生のターバンから後頭部がこんにちは、って感じで飛び出してきて。

……いや、ほんと、意味が分からない。

 

理解を放棄しました。

 

なので、もういいやって。フリペンド、乱射モード。考えるの、やめました。

 

結果?

 

全部片づきました。

ええ、きれいさっぱり

校舎はそれなりにぶっ壊れて、なんか魂みたいなのが、ふわーっと空に飛んでいくのも見えましたけど、あーもうね。

 

はい、なんか悪いですか?

 

ちなみに、あの変なのが元帝王だったって話は、あとから駆けつけてきた校長先生に聞きました。

 

瓦礫を踏み越えながら、妙に落ち着いた声で言うんですよ。

「元帝王だね」って。

いや、知りませんよ。

そんな肩書き、今さら出されても困ります。

 

しかも、なんでもハリーの頭痛の元凶だったらしいじゃないですか。

長年、夢に出るだの、魔力の流れがどうだの、精神汚染がどうだの。

……だったら、なおさらちょうどよくないですか。

結果オーライってやつです。

 

それを聞いて、校長先生は満足そうにうなずいてました。

「よくやった」って。

さっきまで校舎が崩れて魂が飛んでた件には、特に触れずに。

 

で、その流れでですよ。「ハリーと仲良くしてね」って言われました。

 

……いやいやいや。無理でしょ。

 

私にはどうしようもないっていうか。

仲良くしようと思ってできるなら、世の中もっと平和ですよ。

そもそも私、距離感の取り方がよく分からないんです。

近づきすぎると壊すし、離れると自然消滅するし。

結果、だいたい一人で爆発処理担当。

 

「友達は大事だよ」って言われても、

その友達維持力の上げ方を、まず教えてほしいです。

ステータス画面、どこですか?

スキルツリー、あります?

経験値はどこで稼ぐんですか?

 

帝王は倒せても、

友好度ゲージは、いまだに見えません。

 

校舎は半壊、因縁は解消、頭痛の原因も消滅。

それで、私だけが「もう少し穏便に」とか言われるの、ちょっと理不尽じゃないですかね。

別に暴れたくて暴れたわけじゃないんだけど。






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