ドラゴン娘とハリー・ポッター 作:ゴールドルナ
えー、ご報告です。
この度、私、ラシアンナ・ファタルストーンは…………なんと親友ができました。
……はい、そこ、笑うところじゃないですよ。ドンドンパフパフーってかんじで祝福してください。ぶっ殺しますよ。
もっとも、その話から始めるのも悪くはないのですが。
最近の私は、少々、ええ、ほんの少しばかり人気者になりすぎてしまいまして。皆さんとゆっくりお話しする時間を取れていなかった気がするのです。
なので今日は、そのあたりも含めて、ちゃんと語ってあげようと思います。
……えーっと、どこからでしたっけ。
ああ、そうそう。既に聞いたことがある話でも、ちゃんと頷いてくださいね。友達というのは、同じ話を二度聞いても笑ってあげるものですから。分かってますよね?
あーなにからがいいかなー、そうそうノーバートちゃんのことです。
あのハグリッドの小屋で生まれたかわいいドラゴンの赤ちゃん。
本当は、うちで引き取るつもりだったのですが。あのお母様が以前、暴れん坊のドラゴンが城を壊す予感がして怖いとおっしゃいまして、多分ドラゴンを飼うのってダメだと思うんですよね。まあ、ドラゴンなら城くらい破壊してもおかしくないのでしょうがないですね。
結果として、ロンのお兄さん……チャーリーさんのもとへ行くことになりました。
仕方のない判断だとは思います。思いますけど。
……ドラゴンの女の子なんて、そうそう会えるものじゃないんですよ。
あれは、少し寂しかったですね。ていうか、世話をしているハグリッドはともかく、ハリーとロンは赤ちゃんとはいえ乙女の裸をジロジロ見すぎでしたね。そういう意図はないのは分かってますけど、こっちが恥ずかしくなってきます。
え、これは聞いた?あー、なんか話したような気もしますね。でも、さっきも言ったように友達ってのは二回同じ話聞いても頷いていくもんです、貴方たち友達への礼儀がなってないですよ。
ああ、それより。
例の元「帝王」を倒した話、しましたっけ。テイオー、でしたか。発音が微妙に違う気がしますけど、たぶんそれです。
本名のほうは長くて覚えにくい上に、誰も繰り返してくれないので忘れました。名前というのは、呼ばれてこそ意味があるものですからね。
それで、その奥に、なんか妙な鏡があったんです。
古びていて、静かで。けれど、やけにこちらを見透かしてくるような、嫌な感じのする鏡でした。
そこに映っていたのは私の周囲に、たくさんの友達がいる光景。
……ねえ、あれ。絶対に馬鹿にしていましたよね。
現実には存在しないものを、さも当然のように見せつけてくる。ああいうの、好きじゃありません。マウントとってくる嫌な奴です。皆さんも気をつけましょうね。
ということでついでにぶっ壊しておきました。こうなんていうか、パニックとハイが組み合わさって悪霊の火をぶち込んだって感じです。まあ、仕方ありませんよね。念には念を、です。
あとで校長先生がその跡を見て、なんとも言えない顔をしていました。怒っているのか、褒めているのか、判断に困る顔でした。いつもは余裕そうな顔がおおいので面白いですよね。皆さんも今度鏡を見つけたら壊しておきましょう。あれは見る価値があります。
ちなみに、申し訳なさそうなかんじで私がやったと言ったら、やっぱり、複雑そうな顔で褒めてくれました。
……褒められた、でいいんですよね?
ちなみに。
あの中には「賢者の石」が入っていたらしいです。
聞いてもいないのに教えてくれました。ああいうの、たぶん大事な情報なんでしょうけど、扱いが軽すぎませんか。
賢者の石。触れたものを黄金に変えるとかなんとかっていうあれです。私が金ピカなのは賢者の石に触れたからっていうのは温めてきて誰にも話したことのない鉄板ジョークなんですけど、本物ってあったんですね。私、石とか見分けがつかないのでうっかり本当に触れちゃいそうです。
……前にも言いました?皆さん記憶力いいですよね。
あと、これは重要なことなんですが。
賢者の石を砥石として使うと、剣がふにゃふにゃになります。金ってそのままだとふにゃふにゃみたいなので。
ええ、多分本当です。
これも前に言ってたんですか?!?!
いいんですよ、何度でも言います。大事なことなので。
さて…………
なんとかかんとか――本当に、なんとかかんとか試験が終わり。一年が終わりました。
無事にホグワーツが「まだ存在している状態」で年度を終えられたことは、私としては十分すぎるほどの成果だと思っています。まさに偉業、私がホグワーツの先生なら、ホグワーツが存在する、スリザリンに300点とか上げますね。ええ、本当に。
まあ、とはいっても、私は何度か、ほんの少しばかり派手に暴れましたので、当然ながら減点もそれなりに受けました。なんか、食堂の床が抜けたり、変な部屋を燃やしたり、あと森がなぜか燃えていたり、あと塔がちょっと壊れたこともありましたっけ……………………あれ?結構な量な気がしてきました。いや、そんなことない、そんなことないって言ってよ!!
ですが!!!!!その一方で!!!!加点もされています!!!
この前の大掃除でなんと五十点。
……ええ。
その前に森が燃えた時に八十点ほど減点されているのは、あまり大きな声では言えません。差し引きは……私引き算わかんない。
ともあれ、その結果として。
スリザリンは最優秀寮を獲得。
そして私は得点女王にして、減点女王。
見事、二冠を達成したそうです。
……わあ、すごい。
誰がそんな面白い統計をわざわざ取っていたんでしょうね。適当に言ってるだけな気もしますけど、少し問い詰めてみたい気もします。
それと、こういうの、普通は賞金とか出たりしませんか?皆さんもなんか賞金だしてみたくなってきませんか………出ませんか。そうですか。
ちなみに、最優秀寮になったからといって、特別な報酬があるわけではありませんでした。掲げられるのは、優勝カップだけ。カップの中身を見ようとしたけど空っぽでした…………。
……いや、それはそれで立派なカップなんでしょうけど。あれって何に使うんですかね?期待した分、少しばかり拍子抜けです。
喜んだ私が、なんだか少し馬鹿みたいじゃないですか。
もっとも、普段あまり感情を表に出さないダフネが、珍しく素直に喜んでいたのを見てしまったので。
……つい、私も嬉しくなってしまったのですが。
とはいえ、やっぱり思いませんかね?どうせなら、なんか、例えば賢者の石のほうが良かった気がします。そうじゃなかったら、山盛りのお肉とか、ユニコーンとか。
……え?
だめなんですか。
はあ…………。
それで、そうそう、本題ですよ本題。ホグワーツからの帰りですよ帰り。
なんと、ハリーたちと手紙を送る事になったんですよ。つまり、住所を教えてくれたって訳です。ちょっと違うのかな?
……でもこれは、結構すごいことではないでしょうか。
向こうからはフクロウが飛び。こちらからは守護霊がそれを追う。
夜でも、距離があっても。途切れることなく、言葉が届く。
そういう関係が…………できてしまったのです。
これって、これって、親友って奴ですよね。
皆さん、感想ってのを書くといいらしいですよ。