ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第26話 ドラゴン娘とアズカバンの囚人

えー、食べようとしていた犬が人間になって驚いています。ラシアンナです。

 

これ、どうしましょうかね?

 

いや、食べる気はないですよ。もちろん。今は。

 

でも、なんで犬になる髭もじゃのオッサンがホグワーツにいるんですかね。

 

問い詰めても、めちゃくちゃ焦った顔をするだけで、名前すら教えてくれないんです。いや、まず自己紹介からじゃないですか普通。礼儀ですよね。

 

こんな先生いましたっけ?

 

もしかして、変身したマクゴナガル先生だったりしますかね?うっかり食べようとしたのがばれたら減点されるかもしれません。いや、それは困りますね。

 

状況だけ見たら「殴られて食べられそうになってる人」ですし。

 

……あれ。

 

もしかしてこれ、完全に私が悪いですか?

 

いやでも、向こうが先に噛んできましたし。正当防衛の範囲内では?それに、さっきまで犬でしたし。犬なら……いや、でも今は人間ですし……。

 

……うーん。

 

ちょっと判断が難しいですね。

 

まあ、とりあえず、どっかの先生に引き渡しますかね?

 

って言ったら、急に焦りだしました。

 

 

いよいよ怪しいです。

 

逃げようとするので、とりあえず手をつかんで抑えるんですけど、これがもう……。

 

暴れるので、危ないじゃないですか。

 

仕方ないので、2、3発軽く叩いて落ち着かせてから、「名前はなんですか?」って聞いたら、大人しく答えてくれました。

 

シリウス・ブラックって。

 

……なんか聞いたことあるような人ですね。

へー、で何している人ですか?って聞いたら、あー、ハリーの名付け親?そうなんですか?

 

なんか聞いたことがあるような、ないような。

 

大人しく聞いていると、「協力してほしい」とか言ってきます。まあ、ハリーは私の大親友ですし、その関係者なら話くらい聞いても…………

 

 

……あれ。

 

最近なんか物騒な話ありましたよね。ハリーを狙う、誰だっけ、えーっと、アズカバンを抜け出した……

 

シリウス・ブラック。

 

……って。

 

こいつがアズカバンを抜け出したやばい人で、旧帝王の部下じゃないですか。

 

えっ。

 

慌ててドラゴンに変身して、頭以外を口でくわえて取り押さえます。

 

いや、ちょっと待ってください。これ普通に危ない人じゃないですか。さっきまで話聞いてたの危険では?

 

ちょっと力を入れたら首が落ちるので、動かないで欲しいんですけどね。安全のためです。双方の。なんか喚いてますけど、今それどころじゃないです。

 

というかシリウス・ブラックって、食べていいんですかね?

 

いや、だめな気もしますけど。

 

トロールはOKだけど、犯罪者はだめですかね?でも危険度で言ったら似たようなものでは?いや、違うかもしれませんけど。

 

というか、これ捕まえたら点数入りますよね?むしろ表彰とかあるのでは?……あれ、食べるより提出した方が効率いいですかね?

 

……ということで、安全確保のために取り押さえていたわけなんですけど。「ラシアンナ!!やめて!!!」って、後ろからすごい声がしました。振り向いたらハリー達でした。杖を構えてなぜか攻撃してきそうです。

 

いやー、いいところに来ましたね。ちょうど危険人物を確保したところなんですよ。タイミングがいいです。食べないでっていうのやめませんか?

 

いやいやいや、殺しませんよ?そのつもりならもう終わってますし、って喋れない!!せめてドラゴン語でも喋れたら少なくともハリーにはちょっとは通じそうなのに!!

 

いや、確かに人を食べてるようにしか見えないし、シリウス・ブラックは騒いでるし…………これ、私が人間丸かじりツアーをしているようにしか見えないんじゃ…………

ということで、一応ドラゴン状態を解除して人間に戻りました。いやほんと、危なかったですね。ハリーに驚いて顎に力を入れてたら色々終わってました。

 

でも危険人物なのはそうなので、押さえつけようと思った瞬間、シリウスはめちゃくちゃ速かったです。

 

いや、さっきまでの怯えはなんだったんですか?っていうくらい。一瞬で距離を詰めてロンのネズミと杖を奪い取りました。

 

えっ。いやいやいや、ちょっと待ってください。ロンが叫んでますけど、なぜか杖はネズミに向けられてます。ハリーにいくと思っていた私はびっくりして調子を外されてしまいました。

 

そこからはもう、意味不明です。

 

いや本当に。順を追って説明しようとすると、余計に分からなくなります。

 

まず、ロンのネズミにシリウスが杖をふるったら、ネズミが人間に変身しました。いや、そこからおかしいんですよ。ネズミって人間になります?普通。

 

しかもそれが、なんとシリウスの元親友らしいです。

 

いやいやいや。情報量が多い。

 

ネズミ→人間→元親友、の三段変化ですよ?ちょっと段階踏んでほしいです。いや踏んでるのか?

 

で、そのタイミングでちょうど私がドラゴンになって、シリウスを再度確保しました。いや、だってまだ完全に信用できる状況じゃないですし。安全第一です。

 

ハリーを私の後ろに隠して、よし、あとはこの元ネズミを確保すれば解決だなって思ったんですよ。

 

そしたら今度はルーピン先生が登場。なんと、ルーピン先生もシリウスの親友らしいです。

 

いや、ちょっと待ってください。親友、多くないですか?

 

で、一瞬「じゃあルーピン先生もハリーを?」って思ったんですけど、話を聞いてるとどうやら違うらしいんです

 

なんとシリウスは無実で、元ネズミ、ピーター・ペティグリューが敵らしいです。

 

いやいやいや。

 

さっきまでネズミだった人が、急に黒幕ポジションになるの、展開早すぎません?

 

で、その間も私はシリウスを口にくわえてるんですけど、頭だけ出してペティグリューを罵倒してるんですよ、この人。いや元気ですね。

 

その状況でそんなに喋れます?普通。というかちょっと楽しそうでしたよね。

 

……混乱してきました。

 

でもまあ、多分ペティグリューが悪いはずです。話の流れ的に。元ネズミですし。…………関係ないか?

 

そしたら案の定、ペティグリューが急に暴れて逃げ出しました。やっぱりお前か!!昔から怪しいと思ってたんですよね。私の眼はごまかせませんよ。

 

ということで、私はシリウスを吐き出して、三連ブレスを。

 

いや、仕方ないですよね。逃げる相手には広範囲攻撃が有効ですし。

 

で、一部があたりはしたんですけどそれぞれ右手右足を吹き飛ばしただけで、ペティグリューはネズミになって逃げ出しました。さっきまでシリウスをくわえていたので狙いがはずれました。

 

そのまま壁に開いた穴から飛び出していくネズミ。えっ、ちょっと待ってください、校舎に穴空いてますけど。主に私のせいで…………で、その後をシリウスも犬になって追いかけていきました。

 

いや、忙しいですねみんな。

 

ええい、となった私は、壁を私が出れるように盛大に破壊。外に出てさらにブレスで一面を焼き払って炙り出す作戦に出ました。合理的ですよね。ネズミは小さいので隠れる場所をなくせばいいんですから。

 

……たぶん。

 

で、焼いてたらですね。

 

今度はディメンターが突っ込んできました。

 

いや、タイミング。なんで今来るんですか。ということで、そのままディメンターとの戦いに突入です。

 

 

 

結論。

ディメンターはほぼ全滅。校舎にはちょっとした穴。ロンのネズミは見つからず。シリウスは潔白が証明できないので、そのまま逃げたっぽい。

 

……。えー客観的に見ると。

 

私が暴れただけでは?

 

いやいやいや。

 

そんなことないですよね?

 

ちゃんと敵を追ってましたし。状況に対応してましたし。ディメンターも倒しましたし。

むしろ功績の方が多くないですか?

 

……あれ。

 

でも、最初から私がいなかった場合の方が、もうちょっと穏便に解決してた可能性、ありません?

 

いや、ないですね。ないことにします。

 

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