ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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ドラゴン娘と炎のゴブレット
第28話 ドラゴン娘とデスイーター


突然ですが、スポーツってちょっと過激なほうが面白いですよね。どうも、クィディッチから追放の憂き目にあった哀れな少女ことラシアンナです。

 

いやほんとに納得いかないんですよ。ちょっとゴールを折ったり、ちょっとスタジアムを貫通したり、ちょっと観客席を壊したくらいで出禁扱いって厳しすぎません?しかも昔のルールだと結構普通に死人が出てたらしいじゃないですか。そこまでとは言いませんよ?さすがに。でも私くらいなら受け入れてくれてもいいと思うんですよね。ホグワーツに抗議する同志を募集中です。今ならもれなく熱い友情がついてきます。

 

ちなみに、この件をお母さんに訴えてみたら、珍しくちゃんと賛同してくれました。お母さんもなかなかのクィディッチ好きらしくて、やっぱり出禁になったみたいです。……って、そうですよね。なんか妙に納得しました。血筋ってやつでしょうか。珍しく意見が一致したのでちょっと嬉しかったです。

 

あと、その流れで判明したんですけど、なぜかうちの家系、クィディッチのワールドカップも出禁らしいんですよ。なんでも昔、私の先祖が興奮のあまり選手に火を吹いたことがあったらしくて、それ以来、国際的なクィディッチの試合観戦そのものに「頼むから来るな」って言われてるんだとか。

 

いや、そんなことあります?

 

ところで、その話をしてる最中、お母さんがお父さんをめちゃくちゃ睨んでたんですよね。怪しいです。あれ絶対、先祖じゃなくてもっと近い世代の話ですよね。ねえ、そうですよね?

 

 

ということで、私は大親友たるハリーたちから誘われたクィディッチワールドカップに行けませんでした。悲しいです。ごめんなさい、今の私は実家の瓦礫撤去作業と、秘密の部屋に忘れた日記の捜索をしています。探さないでください状態です。いや、ほんとどこ行ったんでしょうねあの日記。ちょっと便利だったので惜しいです。

 

ちなみに、この出禁話、ハリーと話してる最中にドラコがこいつの家は出禁だって言ったことで発覚したんですよ。ハーマイオニーは妥当ねみたいな顔してましたし、ロンは最初「そんなのおかしい!」って言ってくれてたんですけど、選手に火を吐いたと聞いた瞬間にすごい顔して黙りました。

 

言っときますけど、私は一回もやってませんからね?

 

いやほんとに。

 

酷くないですか?

 

って話をダフネにしたら、どこが?みたいな顔されました。はぁ…………。友情はいまいずこ!!

 

 

 

 

そういえば、そのワールドカップなんですけど、ハリーとかロンから支離滅裂な内容の手紙が何通か届きまして。なんでも試合後にデスイーターが出て、なんとかの印を空に打ち上げたらしいんですよ。すごいですよね。デスイーターですよ。あの伝説の動物でしたっけ?皆さんも当然知ってますよね。デスを食べてくれるので、事故とかが起きても安心なすごくいい生き物だったはずです。流石は決勝戦です。安全管理が徹底しています。

 

私も欲しいです。何匹か。ほんとに。そしたらもっと自由にホグワーツを満喫できます。今って、こう、なんというか本当の力を抑えて生活する痛い物語の主人公みたいな感じでちょっと恥ずかしいんですよね。

 

あと、ワールドカップには金貨を降らせるなんとかとか、とにかく色んな生き物がいて面白かったって言ってました。いいなぁ。

 

でですね、そのあとお母さんに私もデスイーター欲しいって言ってみたら、ぶったたかれました。

 

納得いきません。

 

なんでも昔うちにも来たことがあるらしいんですけど、お母さんが適当に追い払ったらしいです。バカなんですかね?いや、絶対それ関連で出禁にされてますよね?デスイーター側から。で、それをお父さんに言われたから怒ってるんですよ。皆さんもそう思いますよね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

えーー、皆さん。

 

まず最初に言いたいことがあります。

 

知ったかぶりはやめましょう。本当に。

 

いや、責めてるわけじゃないんですよ?でも良くないです。知らないなら知らないってちゃんと言うべきです。友情ってそういう誠実さが大事だと思うんですよね。私はちゃんと皆さんを信頼していたのに。

 

だって皆さん、あのとき完全にデスイーターはすごい生き物って雰囲気出してたじゃないですか。なんかこう、知ってて当然みたいな顔して。だから私も空気を読んで合わせてあげてたんですよ。本当は分かってました。ええ、もちろんです。全部。最初から。なのでまずはそこを認識してください。私は優しいので、皆さんが実は知らないと言い出せない空気を察して、あえて話を合わせてあげていたんです。

 

……いや、ちょっと待ってください。

 

その本当か?みたいな顔やめてください。

 

本当ですって。本当に。たぶん。

 

 

でですね。驚かないで聞いてください。実はなんと。

 

デスイーターは。

 

 

人です。

 

 

いや、びっくりしますよね。私は全然驚いてませんけど。皆さんが驚いていることはわかります。

 

ええ、知ってましたし。ほんとに。

 

 

いやでも待ってくださいよ。だってデスを食べる者ですよ?普通、生き物だと思いません?

 

ねえ、思いますよね?

 

なんかこう、夜の墓地とかにいて、死にかけた人の周りをうろうろして、ぱくっと死を食べて助けてくれる感じの。ちょっと怖いけど基本的には人助け寄りの生き物。そういう方向を想像するじゃないですか。

 

しかもイーターですよ?

 

食べるって言ってるじゃないですか。

 

なのに人。しかも悪人。いや分からないですよそんなの。

 

まあ、私はそれは知ってましたけど、皆さんが勘違いするのも無理はないです。

言葉って大事ですよ?

 

 

 

 

ちなみにですね、最初にドラコに聞いたんですよ。

 

デスイーターってなんなんですかって。

 

あ、もちろん私の認識を再確認するための質問ですよ。当然です。

 

そしたらですね、なんか妙にもにょもにょしてまして。口ごもるというか、変に視線逸らすというか。なので多分、ドラコもよく知らなかったんだと思います。

 

いやー、四年生にもなってデスイーターすら知らないって、ちょっと恥ずかしいですよね。

 

……え?違う?

いやでも、ちゃんと説明しませんでしたし。あれ絶対知らなかったですよ。

 

 

 

 

で、そのあと色々聞いていった結果ですね、どうやら結構悪めの人たちらしいんですよ。

なんかこう、例の闇の魔法使いの部下というか、仲間というか。人を脅したり攻撃したり、空に変なマーク出したりするらしいです。

 

いや、空にマーク出すの好きですね。秘密の部屋のときも血で文字書いてましたし。もっと静かにできないんですかね。

 

でもですね。ここで私は思ったんですよ。

 

悪い人なんですよね?

 

ということはもしかして食べても大丈夫なのでは?

 

 

いや、ちゃんと聞いてくださいよ。

これ、結構重要な理屈ですからね。

ほら、普通の人を食べたら駄目です。それは分かります。でも悪い人なら、ちょっとこう、社会的に減っても問題ないというか。むしろ感謝される方向に行きません?ねえ、行きますよね?

 

しかも私は半分くらいドラゴンですし。ドラゴンが悪人を食べるって、なんかこう、昔話っぽくて良くないですか?

 

寓話的というか、なんというか教育に良さそうです。というか、いっそのことデスイーターイーターになれば公認で食べても許されませんかね?

 

ということで今度どこかで見かけたら、ちょっとかじってみようと思います。

 

 

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