ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第30話 ドラゴン娘と許された呪文

許されざる呪文って知ってますか。それ以外は許されているらしいので、バンバン使っていこうと思います。ラシアンナです。

 

いや、これは認めましょう。知りませんでした。まさか、使っていい呪文じゃなくて、使っちゃだめな呪文のほうが決まっているとは。私、完全に逆だと思ってたんですよ。許可制だと。で、許された呪文をみんな慎ましく使っているんだとばかり。

 

でも違ったんですね。だめなやつだけ決まってる。つまり、それ以外は自由。

 

……これ、なんというか、世界の見え方が変わりますよね。なんちゃら的転回ってやつです。コペルなんとかだった気がしますけど、細かいことはいいです。

 

ちなみにですね、その許されざる呪文を使うと、アズカバン送りになるらしいです。怖いですね。あそこ、なんかディメンターとかいうのがいる場所でしょう?たぶんご飯もまずいです。いや絶対まずいですよ。だって看守がディメンターですよ?本人?がまずいんだからそれが作る料理に期待できます?ねえ。

 

そういえば、ホグワーツに来たディメンターって、私だいたい消しちゃったんですけど、大丈夫なんですかね。いや、正確には消したというか、燃やしたというか、蒸発したというか。でもあれ、あとで問題になってないので、多分セーフです。セーフ判定って大事ですよね。

 

 

でですね。

 

なんと、許されざる呪文って三つしかないらしいんですよ。

 

三つ。

 

少なくないですか?

つまりそれ以外はオールオッケー。

 

いやー、安心しました。ほんとに。

 

私、ちょっと心配してたんですよ。悪霊の火とか駄目なんじゃないかって。あれどう考えても悪霊とかいってるのでかなり駄目寄りですし。でも違いました。許されざるに入ってない。つまりセーフ。法律って大事ですね。

 

 

ちなみに、内容としてはですね。

死の呪文。なんか痛い?やつ。あと、人を従わせるやつ。この三つらしいです。

 

いや、なんか痛いやつって雑だなって思いました?私も思いました。でも実際そんな感じなんですよ。クルーシオとかいうやつなんですけど。

 

これを教えてくれたのが、ムーディー先生です。この人がまたヤバめでして。

 

授業中にぼーっとしてると、五回くらいチョーク飛んでくるんですよ。いや普通一回でいいでしょう?なんで連射するんですか。

 

でもですね、私は結構好きです。実践重視なので。変なレポート課題出されるより、よっぽど健全ですよね。実際に撃たれたほうが覚えますし。

 

で、その授業でですね。許されざる呪文を実演してくれたんですよ。

 

いや、すごいですよね。普通そんな授業あります?

 

で、クルーシオって聞いた瞬間に、あれ?ってなったんです。

だってあの日記のトムが使ってたやつですよね。秘密の部屋で。

 

あれ、許されざる呪文だったんですか。

 

いや、なんというか、もっとこう……嫌がらせ呪文くらいの認識でした。頭の中が気持ち悪くなる感じの。集中力を削る系のやつというか。

 

なので、その感想をちょっと軽めに言ったんですよ。そしたらですね。ムーディー先生、すごい変な顔してました。なんなんですかね。

 

ちなみに正式名称は磔の呪文らしいです。

 

どこが?いや、ほんとに。

 

貼り付けられる感じとか特にないじゃないですか。普通に頭を殴ったほうが痛い気がするんですよね。実際、ムーディー先生が私にかけてきたときも、なんというか、うわ気持ち悪いくらいで。

 

あれ?もしかして。ムーディー先生、調子悪かったんですかね。まあ、闇払いっていう仕事はアンチ闇らしいので、私と同じ光属性なんだと思います。だから、闇の呪文とか苦手なんでしょう。知らないですけど。

 

いや、それに死の呪文もハリーは受けても平気だったらしいですし。そういう感じで、ちょっと大げさに言って生徒を怖がらせるタイプの先生なんだと思います。

教育ってそういうところありますよね。

 

 

 

 

そうそう、そういえば炎のゴブレットへの投票期間を忘れるところでした。危ない危ない。いやほんと、最近いろいろありすぎてですね。秘密の部屋だの、バジリスクだの、日記だの、許されざる呪文だのってやってたら、人生の一大イベントを普通に忘れかけてました。危険ですね。もっとこう、心に余裕を持って生きたいものです。まあ、大体去年かその前なんですけど。

 

ということで、ちゃんと羊皮紙に名前を書きました。

 

ラシアンナ・ファタルストーン。

 

いやー、いい名前ですね。自分で書いてて思いました。なんかこう、既に優勝してそうな響きがあります。炎とか爆発とか似合いますし。観客席から名前を呼ばれる姿が目に浮かびますね。わーきゃー言われてます。人気者です。

 

で、その羊皮紙を持ってですね、炎のゴブレット君のところに向かったんですよ。

そしたらですね。

 

まずおかしいんです。

 

なんか線が引いてあるんですよ。ゴブレットの周りに。

 

いや、なんなんですかねあれ。もっとこう、神秘的な結界とかなら分かるんですよ?でも普通に線なんです。地面に輪っかみたいなのがあって、ここから先は危険ですみたいな雰囲気を出してるんですよ。

 

で、説明によると、年齢制限を満たしてない子は突破できないらしいです。

へーと思って、とりあえず踏み越えました。いやだって、関係ないと思ったので。私、ほら、年齢は私はまあ大丈夫ですし。

 

そしたらですね。炎が襲い掛かってきました。いやびっくりしますよね。普通に。

なんかこう、青白い炎がぶわっと膨らんで、押し返してくる感じで。「帰れ!」みたいな圧があるんですよ。熱いというより、うるさい。とにかくうるさい。耳元で怒鳴られてるみたいな感じで。思わず、こっちも対抗してぶちかまそうかと思ったんですけど、流石にアウトですよね。

 

で、私は考えました。これ、本当に年齢制限ですかね?いや、違う気がするんですよ。

もっとこう、単純に弱い奴は来るなっていう装置な気がするんです。だって、私には別にダメージなかったですし。押される感じはありましたけど、邪魔だなくらいで済んでましたし。まあ、校長先生も言ってたじゃないですか、弱い奴は来るなってことを。年齢ってのは建前なんだと思います。

 

なのでゴブちゃんを二回か三回くらい杖で殴りました。最近だいぶ筋力もついてきた気がするので、結構いい感じです。

 

ええ。だってうるさいので。そしたら静かになりました。いやー、話の分かる炎でしたね。

 

……ちょっとひび入ってた気もしますけど、ご愛敬です。先に攻撃してきたのはくそコップ側ですから。これはもう完全に正当防衛ですよ。ねえ、そうですよね?

 

で、そのまま羊皮紙を炎の中に放り込みました。綺麗に燃えながら吸い込まれていきまして。ああ、これで私も勇者候補ですね。いやー、楽しみになってきました。

 

ドラゴンとか出ないですかね。ドラゴン対ドラゴンって盛り上がりますよね。テンション上がります。

 

ところがですね。その様子を見てた周りの子たちが、わらわら集まってきたんですよ。

で、自分たちの分も入れてくれって頼んでくるんです。

いや、気持ちは分かりますよ?あの線、普通の人には結構きついみたいですし。何人か試して吹っ飛ばされてましたし。なんかもう、ゴブレットの前だけ軽い事故現場みたいになってました。

 

それに、これはお友達大チャンスです。最高じゃないですか。

 

でもですね。ただでやるほど私は甘くありません。なので、ちゃんと対価を要求しました。

 

夕飯のお肉です。

 

ええ。シンプルで分かりやすいでしょう?そしたらですね、みんな普通に了承したんですよ。いやー、楽なもんですね。紙切れ一枚運ぶだけで肉が増えるんですよ?

最高では?

 

しかもですね、結構いいお肉でした。骨付きのやつとか、焼き加減のいいやつとか。人助けって素晴らしいですね。

 

ただ、問題もあります。

 

ゴブレットの耐久力です。

 

いやほんと、あれ大丈夫なんですかね。

 

最初はごっって感じの硬い音だったのに、最近ちょっとみしっって混ざるんですよ。細かい亀裂も見えてきましたし。あの炎、なんか前より弱々しい気もします。

なので、毎回違うところを殴るようにしています。一点集中は良くないですからね。長持ちのコツです。

 

……いや、そもそも殴るなって話ではないと思うんですけど、向こうが毎回燃えてくるので仕方ないじゃないですか。

 

 

そんなことを繰り返してたあとで、ふと思ったんですよ。

 

……あれ?よく考えたら守護霊ちゃんに頼めばよかったのでは?

 

いやだって、あの子なら線とか関係なく飛べますし。羊皮紙くわえて、ひょいっと入れて終わりですよね。わざわざ私が毎回ゴブレットと殴り合う必要なかったのでは?

……。

 

いやまあいいです。結果的に突破できてましたし。それに、なんかこう。ゴブレット側も、途中からちょっと楽しそうでしたし。多分。

 

 

 





服従の呪文で感想書かせたりとか高評価させたりできるんですかね?いや、やりませんけどね。
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