ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第35話 ドラゴン娘と湖の死闘

えー、理不尽な目にあったかわいそうなドラゴンことラシアンナです。

 

第二の課題をまっとうにやろうとしていたら、いちゃもんを付けられました。

 

で、そのときです。湖面に、なんか浮かんできたんですよ。最初は魚でした。まあ、それは分かります。爆発してましたし。気絶したりひっくり返ったりする魚くらい出ますよね。次にサメ。うん、まあ湖ですしね。いや本当にいるんですねサメ、それも下半身人間っぽいサメ。

 

それから、なんか変な生き物。半魚人っぽいというか、水中人の仲間っぽいというか、なんかもうまとめて吹き飛ばされてきた感じで湖面にぷかぷかしてました。あー、当たっちゃってのかな。

 

あとフラー。

 

……。

 

いや、なんであそこにいるんですかね。

 

しかも、ぷかーって浮いてるんですよ。すごい綺麗な人が、湖面に髪を広げながら静かに流されてる光景って結構シュールでした。最初ちょっと大きめの水草かと思いましたし。いや、だって微動だにしないんですよ。完全に流れに身を任せてて、時々波でゆらゆらしてるだけで。

 

どうやら、水中での爆発が結構遠くまで水流を起こしたらしくて、そのまま押し流されたみたいです。というか、それ以前に爆発の水圧で気絶した感じっぽいですね。知らないけど。

 

 

えっ。

 

そんなくらいで気絶するんですか?ちょっとびっくりしました。

 

いやだって、あれまだ全然本気じゃなかったんですよ?ほんとに威嚇段階です。湖底に届かないようかなり抑えてましたし、「ほらほら、水中人さん、ちゃんと返してくださいねー」くらいの気持ちだったんです。私の中ではかなり穏便寄りでした。

 

でも周りの反応を見る限り、どうやら一般的には穏便ではなかったらしいですね。観客席も完全に静まり返ってましたし、先生たちも慌てて飛び回ってましたし、校長先生なんて片手で私を抑えながら、もう片方でフラーとサメを救出してました。器用ですね。

 

 

まあ、気を取り直して人間に戻ります。こういうときこそ冷静さが大事ですからね。感情で暴れてはいけません。私は知的なドラゴンなので。

 

ということで、ちゃんと宣言することにしました。

 

そう。

 

人質を解放しないと、湖を干上がらせるぞーって。

 

五分以内に回答しないなら、全力で湖底までブレスを打ち込むぞーって。

 

いや、これかなり理性的じゃないですか?普通の悪役なら即撃ってますよ。ちゃんと猶予を与えている時点で優しいです。交渉です。外交です。

 

まあ、聞こえているかは分かんないですけど。相手、水中ですし。でも流石に全力で湖底ごと蒸発させるって言われれば、自分たちの立場を思い出してくれると思うんですよね。水中人側からしたら、今まで安全圏だと思ってた場所に突然ドラゴンが現れて、今すぐ返さないと湖がなくなるぞって言ってるわけですし。まあ、前もブレスを打ち込んだこともありますし。

 

はい。怒られました。

 

いやなんでですかね。

 

水中人を脅すのはダメらしいです。酷いです。そんなルール先に言ってくださいよ。完全に後付けじゃないですか。しかも先生たちみんな当然だろうみたいな顔してるんですよ。納得いきません。

 

というか、私としてはかなり平和的解決を目指してたんです。潜って戦うより、脅して返してもらうほうが双方に被害少ないじゃないですか。合理的でしょう?

 

それを見ていたハリーは、なんかもうこいつ駄目だみたいな顔をしたあと、ようやく湖に潜っていきました。いや、だから最初からやってくださいよ。ずっと岸辺で立ち尽くしてたじゃないですか。

 

仕方がないので、私も別の方法を取ることにしました。そう、奥の手です。

 

ちょっと大変ですけど、守護霊ちゃんにやってもらおうと思います。

 

いつもより大きめに守護霊ちゃんを出して、人質を加えて引っ張ってきてもらうことにしました。いやー、守護霊って便利ですね。完全に忘れていました。前回も守護霊ちゃんで一発だったし、もっと信頼してもいい気がします。皆さんと違って、きちんと仕事はこなしてくれます。

 

でかい守護霊ちゃんを維持するために、楽しかったこととか考えるんですけど、最近だとやっぱりダンスパーティーですかね。ドレスとか、ハリーに褒められたこととか思い出すと、守護霊ちゃんがめちゃくちゃ元気になります。

 

そしてですね。十分後くらいでしょうか。湖面がざばぁって割れて。

 

そこから姿を現したのはそれはそれは恐ろしいものでした。

 

はい。なんと人質ってお母さんだったみたいですね。

 

……。

 

 

えーっと。うん。マジ切れモードですね。

 

いや、見た瞬間分かりました。目が怖い。笑ってない。完全に後で覚えてなさいって顔です。しかもですね、水から出てきた瞬間に周囲の空気が熱くなった気がしました。気のせいじゃないと思います。

 

というか、待ってください。

 

なんでお母さんを人質にしたんですかね?

 

選出基準どうなってるんですか。

 

普通もっとこう、友達とかじゃないんですか?いや、確かに大事ではありますけど。でも怒ると一番怖いやつをわざわざ湖底に配置するの、運営側の悪意を感じるんですよね。

とっさに逃げようとしたんですよ。いや、当然でしょう。あの顔を見た瞬間に本能が警鐘を鳴らしましたからね。ドラゴンとしての危機察知能力です。

 

なので、さっと後ろに下がって、そのまま変身しようとしたんですけど、遅かったです。本当に一瞬でした。気づいたら、お母さんが湖の上でドラゴンに変身してたんですよ。いや速い。なんなんですかねあの人。普通ドラゴンって、水に落ちるとちょっとテンション下がるものなんですけど、お母さんの場合むしろ湯気が出て迫力増してました。

 

で、そのまま脚で頭を掴まれて、湖にどぼーんです。いや冷たっくない。

 

なぜかお風呂くらいの温度になってました。

 

ということで、久しぶり?でもないか。の母娘喧嘩!!とはなりませんでした。始まる前に終わりましたね。完全制圧です。しかも私、人間形態のままだったので普通に溺れかけましたし。頭をつかまれていると変身できないというか、変わっていく最初の段階で押さえつけられているので無理ですね。昔なんて変身しないように、めちゃくちゃ固いヘルメットをかぶらされたこともあります。懐かしいですね。

 

そうそう、お母さんがぶちぎれたんですけど、その直後に校長先生が助けてくれたんですよね。しかもですね、お母さんまでなだめてくれたんですよ。本当に助かりました。だってあのままだったら、絶対あと二、三発は殴られてましたもん。めちゃくちゃ怒られてたのは間違いないです。

 

いや、人質がお母さんなのは知らなかったんですよ?むしろ知ってたら最初からもっと穏便にしてました。たぶん。

 

少なくとも水中人を脅すのはやめてました。

 

まあ、そんな感じで第二の課題は終わったんですけど、残念ながらフラーとクラムは最後の課題を棄権するらしいです。

 

うーん、これでホグワーツの優勝だけは確定しましたね。いやー、他校との交流って大事なのに、ちょっと寂しいです。フラーなんて完全に私を見る目が災害を見る目になってましたし。クラムもなんか静かでした。もともと静かですけど、さらに静かでした。

……あれ?

もしかして私のせいですかね。

いやでも、私はちゃんと配慮してたんですよ?湖底に本気ブレスは撃ってませんし。半分くらいは校長先生側の過剰反応な気もします。

 

あとですね、私はなんかペナルティかなんだかがつくらしいです。怖いですね。なんか先生たちが集まってひそひそ話してましたし。いやー、そんなにですかね。私はただ、人質救出における新しいアプローチを提案しただけなんですけど。

 





イマジナリーフレンドが1000人を超えました!!そろそろホグワーツの全校生徒の人数を超えてませんかね?
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