ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第38話 ドラゴン娘と謎のお肉

えー、墓地で料理系ドラゴンのラシアンナです。

 

今日は美味しいスープの作り方を解説していこうと思います。皆さんもスープを作るときの参考にしてください。

 

まず、悪そうな人の死体、それからいろいろと鍋ですね。これを用意しましょう。

 

というわけで、おっさんと、おっさんの抱えていたつぶれかけた赤ちゃんみたいな食材ごと、ちょうどいい鍋にぶち込みます。天才ですね私は。一挙両得です。

 

いやー、なんかもう、ここまで来ると完全に料理ですよね。墓地で料理。優勝者特典にしてはだいぶ方向性がおかしいです。

 

それにしても、その赤ちゃんみたいなの、なんなんですかね。いや、見た目は確かに赤ちゃんっぽいんですよ?でも、なんかこう、普通じゃないんです。肌の色とか、目とか、全体的な雰囲気とか。あと、さっきのフリペンドの流れで顔もつぶれてましたし。

 

まあでも、明らかに普通の赤ちゃんではないのでセーフですセーフ。そもそも墓地から出てくる赤ちゃんって時点でアウト寄りでしょう。 健康にいい生き物とかだと思います。細かいことを気にしていたらドラゴンはできません。

 

 

それに、ハリーもさっきからずっと顔色悪いですし。こういう時って、温かいものを食べれば元気出ますよね。私も疲れた時は肉食べますし。スープなら抵抗感もないんだと思います。

 

ということで、ちょうどおっさんが持っていた骨で鍋をかき回します。いやー、便利ですね。長さもちょうどいいですし。なんか魔法っぽい煙も出てきました。味が深まりそう。

でもですね。不思議なんですよ。なんでこの人たち、骨とか赤ちゃんとか持ち歩いてたんですかね。

 

いや、本当に。

 

しばらくかき混ぜてそろそろいいかなって思って鍋をのぞき込んだんですよ。なんかぐつぐつしてましたし、煙もすごかったですし。するとですね。

 

突然鍋の中身がお肉になりました。

 

さっきまでなんか美味しそうな液体だったのに、急に肉って感じの見た目になったんです。というか鍋はどこに?

 

でもめちゃくちゃいい匂いするんですよ。いやー、ずるいでしょう。こっちは第三の課題からずっと動きっぱなしなんです。迷路燃やしたり、壁吹っ飛ばしたり、墓地に飛ばされたり。普通にお腹空いてます。

 

なので私は我慢できませんでした。

 

いや、これはしょうがないでしょう。

 

ということで、その不自然さに気づく前に、反射的にドラゴンに変身して、そのままお肉にかぶりつきました。

 

 

うん、おいしい。

 

なんかこう、普通の肉と違うんですよ。変に魔力っぽいというか、エネルギーにあふれてる感じで。食べた瞬間、身体の奥がぽかぽかして、翼まで軽くなる感じです。

 

……あれっ。

 

ってなったのは、その直後でした。なんというか、形が、人っぽいんですよね。というか、今、歯で断ち切ったの、首のような……?って感じで。いやいやいやって思って、慌てて口から出したんですよ。

 

そしたらですね。

 

さっきのおっさんでもない、なんか変な人型の化け物でした。

 

いや、なんなんですかねこれ。

 

顔は人間っぽいんですけど、全体的におかしいんですよ。肌の感じとか、目とか、妙に蛇っぽいというか、ぬめっとしてるというか。そもそも鍋から生えてくる時点で普通の生き物ではないですし。なんか栄養不足の蛇を無理やり人型にした感じで。

 

しかもですね、まだちょっと動いてる。

 

いや怖っ。

 

口をぱくぱくさせながらこっち見てるんですよ。首切ったのにちょっと生きてるっぽさあるの嫌ですね。いや、そんな目で見られても困ります。というか、普通に危険生物では?人狼のトカゲ版とかですかね。まあ、蛇ならこんなもんですかね。

 

 

うーん。まずいですね。食べたらダメな可能性がなくはないです。

 

いや意味不明ですけど。でもですね。ここで冷静に考えましょう。

 

もしこれが危険な怪物だった場合、中途半端に放置するほうが危険では?だって、墓地の鍋から復活してるんですよ?しかも見た目も怪しいし、なんか妙に禍々しい魔力を感じますし。これを放っておいてホグワーツに帰ったら、なんか墓地から変なの出てきましたってことになりかねません。

 

つまり証拠隠滅も兼ねて。食べるのが最適解です。美味しいですし。

 

合理的!!

 

ということで、ハリーが頭を抱えてうなっているうちに、そのまま食べちゃいました。いやー、不思議な味でしたね。おっさん汁を想像してたんですけど、それより数段上です。

 

なんというか、濃い。味そのものというより、存在感がすごい。食べた瞬間、身体の奥まで熱が流れ込んでくる感じで、ちょっと食べただけなのに、お腹いっぱいになるというか、魔力まで満たされる感じなんですよね。

 

しかもですね。

 

なんか身体の中で変な魔力が暴れてる気がします。

 

いやー。高級食材だったのかな。

 

それとも呪われてたとか?

 

なんか喉の奥がちょっと熱いですし、心臓もどくどくしてる感じです。でも、嫌な感じではないんですよね。むしろ、妙に元気になる感じで。うーん、不思議。

 

まあでも、人間一人分という少量だけでかなり満足できたのでOKです。数人分食べたかったんですけど、変なものを食べすぎるとあとでお母さんに怒られそうですしよしとしましょう。そもそもないですし。その辺にいた蛇をつまんでおしまいです。あっ、こっちはただその辺にいた蛇ですよ。

 

 

 

 

で、ようやく少し落ち着いてきたハリーに、優勝カップの残骸を持ってもらって、私の背中に乗ってもらってホグワーツに帰ろうかなって思ったんですよ。

 

ここがどこかは分かんないですけど、まあ、飛べばなんとかなる気がしませんかね?

 

ということで、頭痛から回復したハリーを首の後ろに乗せて、優勝カップの残骸を持って、いざホグワーツです。いやー、ようやく帰れますね。墓地って空気悪いですし。

 

 

ドラゴンに変身して飛び上がります。あんまり高度を上げすぎるとハリーがやばいので、低めを維持しながらの飛行です。ハリーもさすがに疲れてるっぽくて、首の後ろでぐったりしてました。まあ、さっきまで頭抱えてましたしね。というか、ハリーも不幸でしたね。あんなにおいしいのを食べ損なうなんて。

 

で、飛びながら下を見てたんですけど。なんというか見覚えがある気がするんですよ。

あってなりました。

 

ここ、ロンドンから北に行ったあたりですよね。

 

地形とか、川とか、森の感じとか見てると、だいたい分かるんですよ。たまに飛びに来る距離なので。というか、私の家からもそんなに遠くないです。全力で飛べば十五分とかそのくらいじゃないですかね。百キロも離れてなさそうです。

 

迷路優勝から墓地送り。その墓地が普通にうちの近所。怖くないですか?

 

ということで、一旦家に寄ることにしました。いや、だってホグワーツにいきなりドラゴンで突っ込んだらまた問題になるじゃないですか。なので、お父さんにホグワーツへ連絡してもらうことにしました。

 

で、お父さんに事情を説明したんですよ。優勝したら墓地に飛ばされて、鍋から変なの出てきたので食べましたって。

 

そしたらですね。すごい顔されました。なんか途中から頭抱えてましたし。ハリーもそこで初めていろいろ理解したみたいで、顔を青くしていました。ドラゴン状態でも青いんで似合ってます。

 

でも、とりあえずホグワーツへの連絡はしてくれました。流石お父さんです。慣れてますね。

 

私はそのまま、低空を飛んでもいいように海のほうへ出て、雲の中を飛んでいきます。いやー、海って結構好きなんですよね。雲が多くて、人も少なくて、あと飛びやすいですし。

 

しかもですね。なんか。妙に調子がいい気がします。

 

さっきのお肉のせいなんですかね。身体の奥から力が湧いてくる感じで、翼も軽いし、ブレスもなんか出力上がってそうです。疲れてたはずなのに、全然眠くないんですよ。

 

うーん。高級食材だったのかな。まあ、元気なのでヨシです。

 

 

で、飛ぶこと数時間。ようやくホグワーツにつきました。

そしたらですね。なんと大喝采。いやー、すごかったです。

 

先生たちも、生徒たちも、みんなわーってなってて。大騒ぎでした。ダフネはあきれたような顔してましたし。ロンもハーマイオニーも泣きそうな顔してました。いや、そんなに心配してたんですかね。

 

しかも、私が着地した瞬間、拍手まで起きたんですよ。

 

やりました。これでみんな私を崇拝するに違いないです。

 

まあ、一部の先生はなんかすごい顔してましたけど。特に校長先生。失礼ですね。

ということで。お疲れ様!!

 

 





えー、皆さんも私を褒めたたえていいですよ。
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