ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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ドラゴン娘とハリー・ポッター
第40話 ドラゴン娘とデスイーター


えー、どうも、どうも!!!!!!!

 

はい、親友を家に招くことについに成功した人生と宇宙の勝者、ラシアンナです。

 

いやー、皆さん、とうとうここまで来てしまいましたね。ここまで来ると、もはや私の人生には敵がいないと言っても過言ではありません。そう、友達作りというあまりにも困難で、あまりにも険しい偉業を成し遂げ続けてきた私ですが、ついにその頂に手をかけたと言っていいでしょう。

 

全く、こんな私と会話が出来ていることに感謝して、頭を床とか壁とか木とかにこすりつけまくってください。いいですね。あと、できれば毎朝私への感謝を三回くらい唱えてください。きっと健康にいいです。

 

 

そこで、無知蒙昧にして、コミュニケーション能力がミジンコの三百万分の一しかない皆さんにも分かるように、順を追って説明してあげようと思うんですけど、なんと私は、あの魔法界の英雄にしてホグワーツの英雄でもあるハリー・ポッターと親友になり、さらに、さらにですよ? 私の家に招待することに成功したんです。

 

 

こんなすごいことあります? 普通、英雄って遠くから見上げる存在じゃないですか。せいぜい新聞で見たり、廊下ですれ違ったときに本物だってなるくらいです。

 

でも私は違います。親友です。しかも家に呼ぶんですよ。

 

つまり、これはもう単なる友達とかそういう次元ではなく、人生の勝者とか、運命に愛された者とか、そういう領域に片脚どころか全身を突っ込んでいる状態なわけです。

 

 

 

皆さん疑ってるかもしれないので発端から話しますと、どうやらハリーの家って結構酷い感じらしいんですよ。

 

なんでも、物置みたいなところで寝てるらしいですし、叔父さんとか叔母さん、そして従兄にまでいじめられているのだとか。

 

……いや、本当に、あのハリーを? って感じですよね。

 

だってハリーですよ? 闇の帝王を赤ちゃんのうちに倒すというある意味で私以上のすごい偉業を成し遂げたらしいハリーをいじめるなんて、なんと勇気のある家族なんでしょう。

 

まあ、でも、どうせうちの家族は最悪なんだみたいな愚痴の一環だとは思うんですけどね。私もウェールズの叔父さんとか、デンマークの大叔母さんとかはちょっと苦手ですし。まあ、家族への愚痴って多少盛られるものですし、ハリーもそんな感じなんだろうと思います。

 

 

でも、それはそれとして、招待に成功したからといって、いきなりロンドンからハリーを連れ去るわけにもいかないんですよね。いや、やろうと思えばできなくはないですけど。

 

 

流石にハリーも一回は家に帰らないといけないでしょうし、学校からそのまま誘拐みたいに持っていくのは、世間体というものがあります。私はお嬢様なので。ということで、結局こちらから迎えに行くことになったわけです。うーん、親友って大変。

 

 

あと、また最近物騒なんですよね。なんでもアズカバンから何人か脱獄したらしいです。いやー、恐ろしいですね。というか、最近のアズカバン、脱獄されすぎでは?

 

もうちょっと頑張ったほうがいいと思います。そういえば去年、迷路で謎の死を遂げた人も脱獄してたらしいですし、一昨年はシリウスっていう犬が脱獄していました。

 

でも、シリウスはいい人でしたよ。ネズミおじさんを倒したことを喜んで、うちの実家の改修費用を気前よく出してくれましたし。…………ハリーと半分こしたので賞金不足でいろいろ修理費用が足りなかったんですよね…………。

 

それはともかく、まあ、アズカバンからちょっと逃げたくらいでそんなにガタガタ騒がなくても良いってことですよ。皆さんだって、ずっと牢屋みたいなところに閉じ込められてたら外に出たくなるでしょう。というか、私だったら普通に壁を壊して出ますし。そう考えると、むしろ今まで脱獄しなかった人たちのほうが偉い気すらしてきますね。

 

 

 

 

ということで、ここまで目くらまし呪文をお母さんに掛けてもらって、箒で飛んできたわけです。いやー、箒って遅いと思います。親友を迎えに行くって大変です。

 

ちなみに、今回の私はかなり本気の潜入仕様です。白いワンピースに三角帽子って感じのマグルのお嬢様コーデにしてあります。なれないですけど、なんか結構かわいかったのでよしとします。

 

それにしても、空から見るとこのあたりって家がぎっしり並んでて、煙突とか道路とかばっかりで、山も湖もないですし。ドラゴンが飛ぶにはかなり窮屈そうです。

 

まあ、そんな感じで、地図と見比べながら飛んでいたら、大体それっぽい場所が見えてきたんですよね。ハリー曰く、家には家族がいるから、少し離れた公園で合流したいとのことだったので、とりあえずそれらしい公園を探して降りることにしました。

 

でも、ちょっとだけ会ってみたかったんですよね、ハリーの家族。だって、あのハリーを育てた人たちなわけじゃないですか。絶対変な人たちですけど、逆に興味ありません?

 

私としては、どんな勇者がハリーを物置に押し込めたりしてるのか、かなり気になります。もしかしたらすごい魔法使い使いなのかもしれませんし。あるいは、ただ鈍感なだけかもしれません。まあ、ハリーが嫌がってるので今回は我慢しますけど。

 

ということで、適当な木陰に降り立って、ここがその公園かを確認しようと周囲を見回した瞬間、ハリーを見つけました。

 

……それも、なぜか杖を男の子に突きつけた状態で。

 

うん。意味が分かりません。いや、本当に。

 

 

どういうあれなんでしょうか。

 

私は男の子同士のコミュニケーションには詳しくないので、ちょっと見守ったほうがいい感じですかね。男の子って、こうやって杖を突きつけ合って友情を確認する文化とかあるんでしょうか。だとしたらかなり危険ですね。私なら最初の三秒で誰か死にますよ。

 

 

 

そうやって、とある結論に達しかけていたその時でした。

 

今度は、公園の入口付近から、いかにも凶悪そうなのが数人、ものすごい勢いで走りこんできたんですよね。

 

うーん。なんでこんなところに魔法使いって感じです。

 

しかも、全員かなり荒っぽい雰囲気なんですよ。服装もぼろぼろというか、隠す気がないというか、目つきも完全に善良な一般市民ですって感じじゃありません。杖みたいなのも持ってますし。

 

いや、最近ってこんな感じなんですかね。治安が悪すぎません?

 

ということで、とりあえず木陰から出て、目くらましの術を解いていったわけです。流石にハリーもいますし、変なのがいるなら合流したほうが良いですからね。

 

するとなんと。こっちに向かって、叫びながらいきなり呪文を撃ってきました。

 

びっくりです。

 

今の私って、三角帽子に白のワンピースって感じのマグルのお嬢様コーデなんですよ?

 

もしかしてばれてますかね?クソデカイ杖もある意味魔法使いぽくはないはずなので、どこでばれたんでしょうかね。

 

そんなことを考えている間にも、次々と光が飛んできます。

 

しかも威力が高い。遊びとか威嚇じゃないです。私が衝撃を感じてますし、後ろの木とかにあたったら燃えたりしています。うわー、修繕費やばそうですね。いや、私じゃないですよ? 最初に撃ったの向こうですからね?

 

しかも、その中に死の呪文まで混ざっていました。緑色の光が飛んできて、避ける暇もなく、私の脚に直撃します。

 

痛い。

 

いやちょっと。冗談じゃないくらい痛いです。お母さんに叩かれたみたいな。

 

熱いとかじゃないんですよ。なんかこう、脚の奥を直接削られるみたいな、不快で冷たい痛みです。思わず反応しちゃうくらいには効きました。このまま人間の姿で百発くらい受けたら死んだりしそうな気がします。

 

許せません。

 

というか、いくらなんでもやりすぎでしょう。

 

私は一応、マグルの前だからと思ってかなり我慢していたんですよ? ちゃんと人間の姿で、なるべく穏便に対応しようとしていたんです。それなのに、いきなり死の呪文です。

 

これは食べちゃっていい案件ですよね。ということで、一気に変身しました。

 

骨が軋み、翼が広がり、周囲の空気が熱を帯びていきます。公園の地面がめきめきと割れて、木々が吹き飛ぶのが面白いです。

 

狭いところでドラゴンに変身すると、思ったより圧迫感がありますね。今度からはもう少し広いところを選びましょう。

 

そして、そのままリーダーっぽい一人を右脚で踏みつけます。

 

ぐしゃっ、という感触。どこかつぶれてるかもですね。

 

うーん。やっぱり人間って脆い。

 

そのまま、周囲に向けて広めにブレスを放ちました。

 

炎が芝生をなめ、木々を焼き、逃げようとしていた影を飲み込んでいく。熱風でベンチが吹き飛び、周囲の窓ガラスまで割れていきます。あっ、ハリーの場所は確認済みです。

 

ちょっと範囲広すぎましたかね。まあ、でも向こうが先に撃ってきたのでセーフです。

そして、そこからそれていた最後の一人に、そのままかぶりつきます。

 

噛み砕いた瞬間、お肉の臭いと血の味が口の中に広がりました。うーん、思ったより硬いですね。やっぱり筋肉質なんでしょうか。闇の帝王と比べたら全然だめです。お口直しに脂ののったユニコーンとかが食べたくなってくるパサパサ感ですね。

 

そのまま咀嚼して飲み込んでいると、火傷でただれながらも逃げようとしている魔法使いが見えたので、咆哮で動きを止めてから、チャージブレスで止めを刺しておきます。

 

最後に、右脚で押さえつけていた女の人の両手をもいでいろいろ聞いてみましょう…………

 

あっ。首がもげちゃった。

 

うーん。この加減が難しいんですよね。

 

私はそんなに力を入れてないつもりなんですけど、人間って結構簡単に取れます。昔叔父さんたちとじゃれているときに、普通の人にはやるなって言われていた理由が良く分かりますね。

 

しょうがないので、そのまま食べちゃいましょう。これがエコってやつです。最近はそういうのが流行らしいですからね。

 

うーん、こっちの方が美味しい気がします。気持ち程度ですけど。

 

 

用が済んだので、人間に戻って、「来たよ」って感じでハリーのところに向かったんですよ。いやー、それにしても死の呪文って痛いですね。脚がじんじんします。許せませんね、本当に。

 

そして、そのハリーは暴力的な魔法使いをあまり見たことがなかったのか、どこか顔色も悪いし、呼吸も浅いし、目も完全に固まってるんですよね。

 

しかも、もう一人の子は漏らしてました。

 

最初、水たまりでもできたのかと思ったんですけど、違いました。

うわぁ……。ってなりました。ハリーはそんな汚い子と付き合うのをやめたほうが良いと思います。

 





脱獄したばっかりだと脂のノリがイマイチなのかも。まあ、私はできるだけ人間を食べないようにしてるので、あんまり詳しくないんですよね。皆さん、そのあたり詳しくないですか?








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