ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第47話 ドラゴン娘と特別授業

皆さん、どうも、ホグワーツにはいろいろな授業があることは知っていると思いますけど、生徒を実験台にする授業は許されるべきではないと思います。人権活動家のラシアンナです。

 

まあ、ことの最初から話してあげるので、ゆっくりしてください。

そうなんですよ。あの、あー、何処から話せばいいか分からなくなりました。皆さんのせいです。

 

そうです。授業。お母さんがなんか授業をやるって言ったのが最初です。というか、校長先生からお願いされていたとかで、普段の授業以外に特別授業をやるとかって言ってました。

 

正確に言うと、ハグリッドとお母さんでの共同授業みたいな感じだと思います。

魔法動物飼育学と闇の魔術に対する防衛術の合わせ技みたいな授業ですよね。

 

そしてですね、それがかなりなんか必須みたいな感じでした。そのうえ、お母さんの授業が意外と評価が高いんで、みんな何が始まるかワクワクしていたみたいな感じでして。実際、グリフィンドールなんか朝から騒いでいましたし、スリザリンですら興味津々でした。

 

でも私は嫌な予感しかしませんでした。

 

なにしろ担当がお母さんです。

 

私が生まれてから十数年の経験から言わせてもらうと、あの人が実践的と言う時は大体ろくなことになりません。

 

でも誰も信じてくれないんですよ。

 

ハリーなんかまあ大丈夫だろみたいな顔をしていましたし、ダフネに至っては前列で座っていました。今思えば全員甘かったですね。

 

 

そこで行われたのはなんとも極悪非道の凶行なんです。たっぷり話すので聞いてください。酷いんですよ!!本当に!

 

お母さんの授業なんで私も当然来なさいって言われて授業に出ました。

 

そして授業が始まったんですけど、お母さんが私のほうを見て、ものすごく自然な感じで言ったんです。「ラシアンナ、変身していいわよ」って。

 

なんと、ドラゴンに変身していいらしいんですよ。

 

普通なら禁止される側ですよね?でも今回はむしろ推奨です。

 

うーん。怪しいですよね。ものすごく怪しい。

 

だってお母さんですよ?何か企んでいるに決まっています。

 

でも、その時の私はちょっと気分が良かったんです。なにしろ全校生徒が見ている前で堂々と変身していいと言われているわけですから。普段なら先生たちが頭を抱えるようなことを、今回は授業として認められているんですよ。

 

ということで、一気に変身しました。

 

骨が軋み、身体が大きくなり、翼が広がります。訓練場の空気が揺れて、生徒たちから歓声が上がりました。その時までは、本当に良い気分だったんですけどね。

 

 

そしたら、そう、思い出しても腹が立ちます。

 

本当に言われた通りに飛びあがった、次の瞬間でした。

 

お母さんの杖から、とんでもない閃光が放たれたんです。

 

本当に太陽が目の前で爆発したのかと思いました。

 

ドラゴンの目は人間より遥かに感度が高いんですよ。だから余計に駄目でした。

 

視界が真っ白になって上下が分からなくなりました。翼の位置も分からないですし、どっちが空でどっちが地面なのかも分からないんです。変な方向になった体の戻し方も分かりません。

 

私はそのまま体勢を崩して墜落しました。ものすごい音がしたと思います。

 

酷すぎます。というか、お母さんも苦手なはずなんですけど…………。それを私にやるなんて、なんという母親なんですかね。

 

私が頭を振りながら起き上がろうとしていると、お母さんは平然と近づいてきました。

そして、倒れている私の上に立ってものすごく良い笑顔で言ったんです。

 

「これからドラゴンに勝つための魔法を教えます」って。

 

一瞬、意味が分かりませんでした。なんで?

 

しかも周囲を見ると、みんな拍手しているんですよ。歓声まで上がっています。

 

酷い。本当に酷い。私は被害者ですよ?なのに完全に教材扱いです。

 

しかもそこからが地獄でした。

 

まず閃光、ひたすら閃光、とにかく閃光。

 

いろんなシチュエーションで、ピカピカやられました。飛びあがったり、突撃したり、空中での宙返りの途中だったり、もう何回落とされたか分かりません。

 

 

さらに酷いのが雷撃です。

 

これも酷い。

というか、これは私が特に苦手なやつで、昔城を盛大に壊した時に撃ち込まれた覚えがあります。

 

ドラゴンは基本的に大きいので当たりやすいんです。しかも翼に当たると本当に嫌な感じになります。筋肉が勝手に収縮して飛行が乱れるので、落ちますし。

 

お母さんはそれを見ながら、「翼を狙うと効果的よ」とか解説していました。

やめてください。その知識を広めないでください。

 

さらに結膜炎の呪い。これが最悪でした。

失明ではないんです。失明ならまだ分かります。

そうじゃなくて目が痛い。

とにかく痛い。涙が止まらない。視界もぼやける。ドラゴンの最大の武器の一つは視力なのに、それを直接潰しに来るんです。というか、さっきから眼を狙い過ぎじゃないですか?

 

まあ、閃光は連続でやられたら流石に慣れてきますし、雷撃は威力がなければ怖くはないです。結膜炎の呪いも、狙いが難しいですし、やっぱりへなちょっこ呪いでは効きません。

 

それに、もしそんなのを受けたら、私は全方位に炎をぶちまけるので…………皆さんもやらないでくださいね。いや、切実に。

 

 

 

 

 

 

 

えー、裏切り者には死を。どうも、裏切り絶対許さない系ドラゴンのラシアンナです。

しかも、その裏切りってのが一つじゃないんですよ。

 

二つ。いや、よく考えたら三つかもしれません。

 

うーーーーー!

 

思い出すだけで尻尾が床を叩き割りそうです。

 

そう、その裏切り者というのは悪の首領、ハリー・ポッターです。皆さんも名前を刻み付けましょう。歴史の教科書に載るレベルの大事件ですよ。

 

 

だって私は見ちゃったんです。見てしまったんですよ。

偶然です。本当に偶然です。

 

私はただ廊下を歩いていただけなんです。ちょっと近道しようと思っただけなんです。

そしたら空き教室の中から声が聞こえてきまして。気になって覗いたんですよ。

そしたらハリーとハーマイオニーが二人で閃光呪文の練習をしていたんです。

 

いや。待ってください。これだけ聞くと普通ですよね。私も最初はそう思いました。

でも、よく考えてください。閃光呪文です。

 

あの、お母さんが授業で私を墜落させるのに使った。あの閃光呪文です。

 

つまり何かがおかしい。

 

しかも二人とも妙に真面目なんですよ。楽しそうに話しながら、もっと強くできるかなとか、タイミングが大事とか言ってるんです。

 

怪しい。ものすごく怪しい。

 

そうなんですよ。この私というものがありながら。ハリーはやっぱりハーマイオニーが好きだったんですよ。だから二人で隠れて会っていたんです。

 

そうに違いありません。だって普通の友達ならそんなところでこそこそ練習しませんからね。

 

いや、するんです?でも私は騙されません。

それにですよ。もっと酷い問題があります。

 

なんで閃光呪文なんですか。

 

普通に考えてください。あれ私にというか、私以外にはあんまり意味のない呪文なんですよ。飛行中のドラゴンに対してだけ効果抜群なんですよ。

 

つまりハリーは私と別れるときのために準備しているんです。

 

そうです。きっと私が泣きながら追いかけたら、「ごめんラシアンナ!」とか言いながら閃光呪文を撃って目くらましして逃げる気なんです。最低です。なんという計画性。しかもそこにハーマイオニーまで協力している。

 

ということはハーマイオニーもロンを裏切っています。

 

きっとそうです。だってロンといつも一緒にいるじゃないですか。

ということで結論です。

 

ハリーとハーマイオニーにはお話が必要です。

もちろん平和的にです。

 

まずは事情聴取。

 

その後で尋問。必要なら追加尋問。さらに必要ならドラゴンによる圧迫面接。

絶対に許しません。説明を求めます。

 

私は被害者ですからね。

 

 

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