ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第48話 ドラゴン娘と分霊箱

えー、勘違い系大馬鹿あほクソフライングトカゲのラシアンナです……………………。

 

はい。

 

勘違いだったらしいです。

 

はぁ。そうですか。そうですかぁ……。

 

恥ずかしい。死ぬほど恥ずかしいです。

 

というか何見てるんですか?ぶっ殺しますよ。

許しません。忘れてください。今すぐです。記憶を捨ててください。

 

 

 

そうなんですよ、まあ、結論から言うと、ハリーは別に私を裏切っていたわけではなかったみたいです。

 

はい。

 

いや、まあ、分かってはいましたよ?

 

当然です。

 

そう、私は別に裏切ったことに怒っていたわけではないんです。裏切ったように見える行動を取ったことに怒っていただけなんです。

 

全然違います。本当に。……違いますよね?

 

まあいいです。とにかくですね。

私は怒鳴り込もうと思っていたんです。ちゃんとです。ものすごくちゃんとです。

 

なにしろ、私の中では「ハリーとハーマイオニーが私対策の呪文を練習している」という大問題が発生していましたからね。

 

だから扉を開けて問い詰めてやろうと思ったんです。ところが、その直前に聞こえてきたんですよ。ハリーの声が。

 

それでその内容がずるいんですよね。

 

ハリーは言ったんです。

自分がもっと強くなりたい、と。

私を倒したいとかじゃなくて、私が暴走した時に止めたい。ちゃんと止められるようになりたいって。

 

そして、一緒にいる自分が少しでも止められるようになれば、私ももっと安心して外へ出られるだろうって。

 

前に私が言ったことを覚えていたらしいんです。

 

卒業したら、うちの一族はまた引きこもるかもしれない。

 

外の世界は危険だから。人間は弱いから。だから結局、誰とも関わらずに暮らしたほうが安全なんじゃないかって。

 

そういう話をしたことがありました。ハリーは、それを覚えていたんです。

 

そして、自分が強くなれば、私も外へ出られる理由が増えると思ったらしいんです。

 

あー。うん。ずるいですよね。

そんなこと言われたら怒れないじゃないですか。

 

というか、その瞬間、私の中で組み立てていた怒鳴り込み用演説が全部吹き飛びました。

何だったんですかね。あの裏切りだの何だのって推理は。

 

いや、でも仕方ないじゃないですか。状況証拠だけ見たら怪しかったんです。本当に。

それでですね。

 

ハーマイオニーの件も完全に私の勘違いでした。

 

そもそもハーマイオニーはお母さんの授業内容を理解していたんです。

閃光がなぜ有効なのか。ドラゴンの感覚器官がどう機能しているのか。そして、呪文の発動のためのプロセスみたいなのも。

そういうことを全部理解した上で教えられる。だから相談相手として最適だったらしいです。

 

確かに納得です。

 

一方でロンがいたところで何の役にも立たないのも間違いありません。

もしあの場にロンがいたら、「とりあえず大きいから大きい呪文を撃てばいいんじゃないか?」くらいしか言わない気がします。容易に想像できます。

 

ということで全部勘違いでした。私は大馬鹿です。

 

皆さん笑いましたね?今笑いましたよね?覚えておいてください。次に皆さんが勘違いした時は、私が一生擦りますからね。

 

思わず飛び込んでハリーに抱き着いてしまいました。はい。そこで血迷って何を言ったかは全くこれっぽっちも覚えていないですけど、隣にいたハーマイオニーは気まずそうだったなとは思います。

 

まあ、ハリーからの言葉だけは覚えてるんですけど、その反動というか…………。詳しく話す気はないですけど、ともかく今度のデートの予定は決まりました。

 

多分今守護霊を出したらドラゴンより大きくなると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

そういえば、なんですけど。あっ、話題変えたとか言ったら殺しますよ。なにが逃げたですか。ドラゴンは何者かからも逃げることはありません。勘違いしないでくださいよ!

 

日記の話です。私がつけていたのではなく、帝王さんがつけていた日記です。そう、皆さんのライバルですね。

 

えー、実家で燃えカスが発見されました。はい、あ、別に隠していた訳ではないんですよ。お母さんと喧嘩したときに私の部屋のあったところが丸ごと崩壊しちゃって、たぶんそこにあった日記も燃えちゃったんだと思います。決して瓦礫を片づけるのが面倒で悪霊の火を使ったわけではないですからね。

 

まあ、それが分かったのは最近なんですよ。

 

経緯を話しますと、校長先生が帝王の分霊箱っていうなんか復活できるアイテムみたいなのを集めているらしくて、何か知らないかって聞かれたんです。

 

校長先生は前からいろいろ集めていたらしく、燃えカスになっている髪飾りみたいな何かとか、首飾りみたいなのとコップ、それから指輪を見せてくれました。

 

コップは前私が食べた何とかさんの金庫にあったやつで、首飾りはシリウスの家にあったやつらしいです。そして、めっちゃよさげな指輪はどっかの家から盗んできたみたいです。

 

そう、その指輪、滅茶苦茶きれいだったので、思わず手につけちゃいました。うん、校長先生が何か叫んでいた気がしますけど、どうしても欲しかったんです。校長先生も盗んでいるんで、とやかく言われる筋合いはないです。私、ああいう石が結構、いや大好きですし。

 

なんですけど、指に嵌めた瞬間、手がチクチクして、あー、なんか嫌な感じですね。というか、結構痛いです。なので、外そうとして無理矢理引っ張ったら、嵌めてあったきれいな石だけが落ちちゃいました。そのあとも少しチクチクする感じだったんですけど、そのうち大人しくなりました。はぁ。

 

校長先生が大笑いしていたので分かったんですけど、これ多分ジョークグッズですね。フレッドとジョージの二人が良く作るやつです。うちの倉庫とかにもこういうチクチクするやつとか、嵌めたら気持ち悪くなる奴とか結構あるので分かります。

 

あんなに必死な顔で私が嵌めるのを止めようとしていたので騙されちゃいました。流石は校長先生です。

 

それでこれが何かっていうと、元帝王の分霊箱ってやつで、蘇りの石っていうみたいです。

 

あー、分かります。前もなんか、分霊箱ってのがあるから帝王が無限に湧いてくるみたいな話ありましたよね。蘇りの石のせいで、何度も蘇ってくるんですかね。

 

うちの実家にも似たような石があって、それは触ったら死ぬとかいう面白い石です。

昔、うちに入り込んだ泥棒が何人か触って死んだのでそう呼ばれているだとか、先祖が人間の魂をこねてつくったとかいろいろなんか噓っぽい話が伝わっています。

 

実際は私が触っても死ぬことはなくて、でも結構ビリビリします。雷みたいで私は嫌いです。というか、うちの一族では子供のしつけに使われていて、私も小さい頃には何回かやられました。

 

叔父さんの家をうっかり全壊させたときには、お母さんにチョーカーに埋め込まれて一時間くらい浴びせられました。酷い虐待です。

気を取り直して、この蘇りの石は面倒な手続きなくても蘇らせることができるみたいで、手に持って蘇らせたいのを選べばいいんですよ。まあ、だから帝王特化型ではないということですね。

 

でも、私としては一番蘇って欲しいのは帝王なので、ちょっと石を触って帝王を呼んでみました。そう、だって待たなくてもあのお肉を食べることができるので…………。

 

 

って思ったんですけど、出てきたのは頭を抱えて蹲る変なのでした。

 

しかも触れないし。

 

なにやら、助けてくれみたいな訳の分からないことを言っていましたけど、よくわからないので消しておきました。ダメですね、この石は。というか、触れないなら復活の意味なくないですか?今度は炙ってから食べようと思ったので、殴って黙らせるために杖を構えていたのに肩透かしです。

 

と、そこまでで校長先生がボケーっとしているのに気が付きました。本当にそろそろ引退したほうがいいと思います。一緒にいたハリーも呆れていました。

 

そして、校長先生は突然、もう帝王が復活することはないとか言い出してやっぱり爆笑し始めました。訳が分かりません。私としては校長先生ボケボケ説あんど帝王やっぱり復活する説が欲しいですけど…………。

 

というか、そのあといろいろ説明されたんですけどやっぱりわかんないです。分霊箱ってやつで帝王の魂があの世にいけないってのは確かになんかそんなことを言ってたような気がします。

 

その分霊箱を全部壊さないと復活してしまうとか…………というか蘇りの石での復活ではなく、分霊箱としての機能で復活するとか、あーもう、複雑すぎて訳が分かりません。意味不明すぎるので、途中からは分かったような顔で頷いておきました。

 

 

あー、そういえば日記の話でしたっけ、一応分霊箱ってのを確認したいらしいので、それっぽいのがあるか聞かれたので、日記の話を校長先生にしたんですよ。そしたら確認したいって言われたんで、お父さんに探してもらうことにしました。

 

うーん、二年前くらいまでは瓦礫のままだったんで見つかった可能性はあるんですけど、そのあと面倒なので燃やしてますし、見つからないかって思ってたんですけど、お父さんがそれっぽい燃えカスを見つけてくれました。流石は誰かの無茶ぶりに慣れているお父さんです。本当に。

 

 

 

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