ドラゴン娘とハリー・ポッター   作:ゴールドルナ

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第6話 ドラゴン娘の浮遊魔法

なんか、ホグワーツに入ってからも、けっきょく皆さんを呼び出す頻度があんまり変わってない気がします。

 

どうも、ラシアンナですー!

 

さてさて、今日はね……あの、なんと 褒められました!!!!

 

……いや、同時に怒られもしましたけどね

 

ざっくり言うと、人助けして塔をぶっ壊したら褒められたってやつです。

 

 

やっぱりこうね、人命がかかっているときは校舎を壊すくらいなんともないですよ。

なんだか実家と同じペースで城を壊している気がするのは気のせいでしょうか。

でも、これでも私、かなり我慢してる方なんですよ?

 

たとえばこの前のこと。

首無しニックとかいう幽霊が、いきなり壁から ヌッ と出てきたんですよ。

夕方の誰もいない廊下で。……いや、びっくりするでしょ普通に!

理性が一瞬で吹っ飛んで、思わずドラゴン形態に変身してしまいました。

 

幸いギリギリのところで火を吐くのは止められました。

 

あのままやっていたら、確実に城が燃えて穴が開いていたと思います。

 

ほんとに、ホグワーツってもっと丈夫に作ってほしい。実家の城もだいぶ壊れやすかったけど、ここも大差ないのでは……?

 

結局、人気のない廊下だったので他の生徒には見つかりませんでした。

しっぽを振り回して壁をちょっと壊しちゃったくらいなので、今のところ誰にも怒られてません。セーフ、セーフ。

 

 

 

でね、これがまた腹立つんですよ。

 

私がしょっちゅう変身してるからといって、変身術が上手いわけではないんですよ!

なんで!? って思いません?

 

「変身しまくってれば経験値みたいなのがたまってレベルアップ」とか無いんですかね?

 

いっつもやってるのに、教科書的には初心者扱いです。納得いかない。

ちなみに、マクゴナガル先生っていう変身術の先生がいるんですけど、あの人も変身できるんですよ。

 

――猫に。

 

……えっ?ってなりません?

 

猫って。

私の中では「変身=より大きくなるか、少なくとも人間サイズ」だったので、逆にちっちゃくなるって発想がなかったんです。

 

だってお母さんだって、人間のときはともかく、変身すれば最低でも5メートルはありますからね。猫サイズなんてありえない。

 

初めて見たとき、思わず「え、そんな変身あり!?」って声が出そうになりました。

 

 

 

そういえば、最近ちょくちょく見るんですけど――ドラコとハリーがバチバチです。

 

まあ、私が近づくとドラコがスッといなくなってしまうので、現場を直に目撃することはあまりないんですけどね。でも、あの空気……うん、やっぱりスリザリンとグリフィンドールの仲の悪さがひしひしと伝わってきます。

 

この前の魔法薬学の授業もそうだったし、何かにつけて小競り合いのネタが転がっている感じです。

 

私個人としては特にどちらかに恨みがあるわけじゃないので、「まあ、どうでもいいかな」って感じなんですけど……自然とグリフィンドールに行った子たちとはあんまりしゃべらなくなってしまいました。

 

と言っても、完全に絶交ってわけじゃないです。挨拶することくらいはあります。それ以上ではないですけど。

 

かといって、スリザリンの子たちとすごく仲良くなったかといえば……うーん、微妙。挨拶はするんですけど、会話が続くほどではないんですよね。

 

ねえ、私の「真の友」ってどこにいるんですか? 帽子野郎があんなに強調してきたのに、いまだに音沙汰なしなんですけど。

 

そんな微妙な空気の中、今度は――飛行訓練というイベントがやってくるわけです。

スリザリンとグリフィンドール合同で。なんかもう、火花散るのが目に見えてる組み合わせ。

 

「飛行訓練」って聞いたとき、最初は「やった! 空を飛ぶんだ!」ってテンションが上がったんですよ。だって私、飛べるじゃないですかドラゴンとして。

 

……でも、そんなわけないですよね。はい、残念。

 

実際は箒に乗って飛ぶらしいです。なるほど、魔法界の伝統ってやつ。

 

まあ、みんながドラゴンになれるわけじゃないし、そりゃそうか。

 

そういえば、ドラコが得意げに自慢しているのを耳にしました。

どうやら家で練習していたらしいです。なるほど、お金持ち特有の英才教育ってやつですね。

 

一方の私はというと……

練習なんてしたこともありません!

箒にまたがったことすらないんですよ。バランス感覚どうなるんだろう。しかもこのデカい杖を片手で持たないといけないし、嫌な予感しかしません。

 

 

と思ってたんですけど、これが結構面白いんですよ。

 

まず最初の手順。箒の上に手を置いて「上がれ!」って命令するんですけど、これが思ったよりクセになるんです。コツはね、ちょっと怒った感じで言うこと。優しくお願いしてもなかなか動かないんですけど、ピシッとした声で命じると素直に跳ね上がってくれる。なかなか可愛いじゃないですか、あの子たち。

 

で、いよいよまたがって飛ぶ段階になったんです。

 

私はといえば、当然ながら杖を置くわけにもいかず、片手に巨大な杖を抱えたまま四苦八苦。バランスを取るのも大変です。いやー、魔法使いって大変だなあ、とかのんきに考えていたその時――。

 

 

 

突然、ひとりの生徒がものすごい勢いで飛び出していったんですよ。

 

はい、ネビルです。

 

いやー、勇敢勇敢。まさにグリフィンドールの鑑ってやつですね!

 

……と言いたいところですが、実際は危なっかしいにもほどがありました。

 

皆さん、想像してみてください。まだ11歳そこらの子どもが、コントロールもろくにできないまま箒にまたがって空へとすっ飛んでいくんです。急上昇、急降下、大回転。もはや曲芸飛行どころか暴走マシン。見ているこちらがヒヤヒヤするレベルで、誰が見ても制御不能。先生たちも一瞬で顔色が変わっていました。

 

 

――そう、そこで救世主たる私、ラシアンナの登場です!

 

最初は正直、ドラゴン形態で掴んじゃえば早いかなと思ったんです。

 

でも、ドラゴン化は学校のルール的にかなり怒られそうだし、たぶん大騒ぎになるだろうな……と理性がストップ。

 

そこで私は決断しました。魔法で助けるしかない!

え、もう展開が読めたって?

 

 

まあまあ、そう言わずに聞いてください。

 

私が選んだのは――

 

ウィンガーディアム・レヴィオーサ!浮遊魔法ってやつです。

 

ネビルを狙って一気に発動!

結果、ネビルはふわっと空中で静止し、そのまま私の杖の動きに合わせてゆっくり安全に着地しました。いやー、大成功。これは英雄ムーブ。さすが私!

……と、思ったのも束の間。

問題は私の呪文がヘタクソだったことでした。

ターゲットをうまく絞りきれず、隣にあった塔まで巻き込んでしまったんです。

 

はい、つまり私は――

塔をまるっと引っこ抜いてネビルの隣に置くという、とんでもない大工事をやらかしました。

 

大惨事にはならなかったものの、その瞬間の空気は凍りつきましたね。

 

けが人がいなかったのは奇跡レベルです。ほんと良かった……!

 

ちなみに――

 

ネビルは無事でしたが、軽く怪我をして医務室送りになりました。

 

そして私が「塔を元の位置に戻そう」とあれこれ試している最中、なんとその塔からマクゴナガル先生が這い出してきたんです!

 

その場にいた全員が「ヒィッ」となったのは言うまでもありません。いやっ、私だけかな?

 

ついでにドラコと茶番やってたハリーが先生に連れて行かれて、また何かありそうな雰囲気になっていました。

 

……ほんと、なんなんですかねこの学校。毎日がサバイバルです。

 






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