神樂神薙
私はこの世界ではありえない再会に戸惑いを覚えています。理由は見当がついています。あのクソ女神の陰謀か、転移の際に巻き込まれたかのどちらかだという事はわかりました。ですが、先ほどまで私の頭を悩ませていた朱雀が言った言葉の意味は解りました。ですが、新しく出来た疑問を解消する為に彼女に話を聞く事にしました。
「リリアナ、再会は嬉しく思いますが、別世界であるはずのこの世界にあなたはなぜいるのですか?」
「はっ、王が死んだ後に生きる希望を無くした私に佑理が霊視により王が別世界に転生した事を教えていただき、その上に間もなくこの場所が王のいる世界に転移する事までも教えていただきました」
・・・・・・この話は怪しすぎます。万理谷佑理は霊視でそこまで知る事が出来たのでしょうか?霊視とは「今起きている現象」を霊感で読み取り、「起こりうる未来」を無意識に予測する能力のことを言うのあって、私が転生するというモノを読み取る事が出来るのか疑問に感じます。
ですが、これが神託なら話が変わります。クソ女神という私が転生する事もこの土地が転移する事も知っている神が神託で伝えたと。そもそも、リリアナが会ったのは本物の万理谷佑理だったのでしょうか?クソ女神が化けていたとしても私は驚きません。
「どうされましたか?王よ」
「いえ、ちょっと疑問に感じた事があっただけです」
「それはどのようなことでしょうか?」
ここまで来てくれた彼女に対してこの様な事を言う事は気が引けます。誤魔化す必要がありますね。何かないでしょうか?
そこまで考えて、ある事を思い付いたので聞く事にしました。
「いえ、私が死んでアレクサンドルがここにあるモノを略奪する為に襲いかかって来たのはずなのにどこにも戦闘の跡が無い事を疑問に思っただけですよ」
「私がここに向かう途中にエリカがここにアレクサンドル王が向かってきている事を教えてくれましたが、直ぐに草薙王がその事実に義憤を覚えられて迎撃のために向かわれました。その上に、ジョン王も王との友誼に報いるために向かわれました」
・・・・・・今、聞き捨てにならない事を聞きました。草薙護堂が迎撃に向かったと。
彼は私がいる事で影響を受けた人物の1人です。悪い意味ですが。
彼は自分独自の正義をかざし戦うのでアレクサンドルの行動は許せないのでしょう。しかし、原作ではいなかった何でもかんでも元通りに出来る
私が額に手を当てて沈痛そうな表情になった為かリリアナは慌てて私に聞いてきました。
「いかがいたしましたか?王よ」
「あなたは護堂がアレクサンドルを迎撃の為に気合を入れて向かった事に何か思う事はありませんか?」
「素晴らしき人物だと再確認しました」
・・・・・・間違ってはいませんが、もっと、大事な事があるでしょう。護堂が巻き起こす被害状況とか、護堂が歴史的重要建造物を壊さないかどうとか、アレクサンドルがこちらに来ないだろうかとか、護堂の破壊による被害総額はいくらになるだろうかとか、護堂が見せ場をジョン・プルートー・スミスに取られていないだろうかとか、護堂がクラッシャーと呼ばれる日が近づいたとか、正史編纂委員会の者達は燃え尽きていないかなどいろいろあるでしょう。
大半が草薙護堂の破壊についてなのは仕方ないでしょう。私も責任を感じて矯正しようとはしたのですが、上手くいかず諦めて正史編纂委員会の依頼を受けるだけになっていました。
横を見るとディルムッドの表情も歪んでいました。私と同じことを考えていたのでしょう。その様子にリリアナは首を傾げて聞いてきました。
「王よ。いかがいたしましたか?」
「護堂が出撃した事に何か問題はありませんか?」
「今までも特に問題はありませんでしたが」
「彼は今まで多くのモノを広範囲に壊してきました。それが問題ないと?」
「王が直して・・・・・・」
途中まで言って顔が蒼白になり、冷や汗がダラダラと流れ出しました。きっと彼女は私が直していたので問題なかったと言いたかったのでしょうが、私はあちらの世界にはいません。よって、私が直すことは出来ません。
「王よ。どうすれば良いでしょうか?草薙王だけでなくジョン王もおられるのですが」
「あの人ってそんなに周り破壊していましたか?私には『魔弾の射手』で止めを刺していくイメージしかないのですが」
「あの方の『超変身』は様々なモノを贄にします。前面に出た場合は被害が大きくなります」
「・・・・・・そうなんですか」
忘れていました。そういえば、まつろわぬ神と三対三の戦いになった時に護堂とジョン・プルートー・スミスとチームを組んで共闘した時にジョンは地震とか起こしていました。
「そういえば、周りの被害を考えて結界で覆うなど王ぐらいでした」
基本的にカンピオーネは周りの事なんて考えませんからね。詰んでいますね、正史編纂委員会。私がいなくなって初めての戦闘がカンピオーネが三人で戦闘になるとは。
それにあちらの世界に渡る事が出来ない私に出来る事など一つしかありません。
「リリアナ、私達に出来る事など一つしかありません」
「それは何なのでしょうか?」
「祈る事のみです」
「あの王が神に祈ることになるとは!!!!」
私の神頼り嫌いは有名ですが、驚きすぎです。それに今回は神に祈るわけではありません。
「リリアナ。私は神に祈りませんよ。正史編纂委員会の冥福を祈るだけです」
「何気に酷い奴だにゃ」
黒歌が私に対して白い目で見てきますが仕方ないでしょう。
「向こうに渡る手段の無い私にどうしろというのですか、あなたは」
「それはそうにゃんだけど・・・・・・」
「姉さま、もう少し考えてからしゃべってください。姉妹として恥ずかしいです」
「白音がにゃんか冷たいんだにゃ!お姉ちゃんに優しさが欲しいんだにゃ!」
「知りません!」
「うにゃ~」
白音に言葉に黒歌は項垂れてしまいました。
「姉さまの事はほって置いて」
「ほって置くにゃんてひどいにゃ!」
項垂れていた黒歌がグワッと立ち上がり白音に抗議しましたが、今度は白音が姉を白い目で見ています。
そして、白音が黒歌に近づいていき耳元で
「いい加減ウザいです、姉さま」
と小声で言った為に黒歌が真っ白になりました。こんな時は自分の良く聞こえる耳が恨めしく思います。
「あの何とお呼びすればいいですか?」
「ああ、そう言えば名乗っていませんでしたね。私は神樂神薙と言います。神薙と呼んでください」
「わかりました。それで、神薙様の事をなぜ王と呼ばれているのですか?」
事情を説明するのは簡単なのですが、出来ればひかれたくないので喋るには抵抗を覚えます。今、話す必要ないのでこの事は保留としましょう。
「今は話す事は出来ません。すいません」
「そうですか」
白音は寂しそうにうつむいて答えました。その様子に罪悪感を覚えますが、余計な事を話して危険に晒されるよりはいいと思いこの話は終えて屋敷の方に向かおうとした時にディルムッドが意見を述べてきました。
「主よ。ここは話すべきだと思われます」
「その根拠は何でしょうか?」
「この世界で私達に地盤はありません。以前の様に助けた者達を正史編纂委員会のような組織に預けることは出来ないでしょう。相手はカンピオーネがどういう存在か知るはずないでしょう。彼女たちは希少種であるので容易く利用しようとするでしょう。それが主の怒りを買うと言う事を知りもせずに」
「ええ、その可能性には気が付いていました。それに、この少女は因果律を操作されています。ですので、ここでかくまう事を決めていました」
ディルムッドが言っている事は初めから気が付いていました。悪魔に彼女達を渡せば彼女達を悪魔にしようとしたでしょうし、教会では異端と認定するでしょう。堕天使は判断しずらいのですが、神器の所有者たちにしている所業を考えれば碌な事になりそうにありません。同じ妖怪が統治している京都も選択にはいれましたが、聖書に関係する勢力に抵抗できるほどの勢力ではないと判断し、選択から外しました。
そのために残った選択はここでかくまう事でした。元々、白音はここでかくまうしかないのですが。
「ならば共有すべき情報を話す事は必要だと思われます。主がどういう存在である事を知れば自覚も出ます。知らせるべきでしょう」
「リリアナはどう思いますか?」
「ハッ、私も知らせるべきだと思います」
「・・・・・・わかりました。全てを話すことは出来ませんが、私というモノがどういう存在か話しましょう」
私がそう言うと白音は花が咲いたような笑顔を浮かべて、真っ白になっていた黒歌に何かを呟いて復活させて二人で聞き始めました。
私が前世でまつろわぬ神を殺しその権能を簒奪してカンピオーネになった事、とあるカンピオーネに弟子入りして力を付けた事、そして、様々の神を殺して権能を簒奪していった事などを話しました。
その話を聞く彼女達はまるで英雄譚を聞いているように感じました。ですが、この話は確かに全力で人生に挑みましたが、
このままでは、英雄の様に見られるだけだと思い私の悪評なども一緒に話したのですが、余り彼女達は気にならない様子に拍子抜けしたほどです。
「神薙様は神殺しの魔王なのですね」
「それ故に向こうの世界では王と呼ばれていました。人類の王者だという話ですが、私自身もそうですが、カンピオーネは愚者ばかりですよ」
「その様な事はありません!王は様々な者を救ってきました!真の王者といえるでしょう」
「主よ。私も彼女の意見に賛成です」
彼らはフィルターを通して私を見ているのでそう感じるだけです。私自身が知っています。英雄譚に出てくる英雄とは違うという事を。
「という事は白音を救ってくれた力は権能という事かにゃ?」
「そうですよ。彼女を救った力はアスクレピオスとミカエルから簒奪した権能です。そして、黒歌の衰弱を治癒したのは林檎はヘルメスの権能から得たものです」
「ふにゃ、たくさん持ってるんだにゃ権能を」
「まぁ、倒してきた数が数ですからね。それだけに多くの権能を有しています。嬉しくありませんが」
「まぁ、それはいいにゃ。対象者を爆発的に強くする権能ってあるかにゃ?」
「権能の所有者であるカンピオーネとなれば強くなれますよ」
「そうじゃにゃくて!私を強くしてほしいにゃ!妹を守れるくらいに!」
私は心の中でタメ息をつきます。彼女達の目を見ていて気が付いていました。彼女たちが力を求めていることぐらい。そして、権能が多くて嬉しくないと言った時に黒歌の表情が歪んだことも。ですが、私自身は彼女達に力を渡したいとは思っていません。幼いという事もありますし、力を有する事で厄介事しかやって来ませんでしたから。
もっとも、これはあるが故の傲慢なんでしょうが。私には本当の意味で力が無い故に不条理を味わった者達の気持ちなどわからないからです。そして、それ故に彼女達を説得する事は難しいでしょう。
確かに私は彼女達を強くすることは出来ます。例えば、念に目覚めさす事。私にはゲーム、アニメなどで出てきた能力やシステム、アイテム等を手に入れることが出来るかもしれない可能性という特典があります。
この特典の為に私は念を習得した際にHUNTER×HUNTERでゴン達が受けた強引に念を目覚めさせるというシステムを手に入れました。この方法なら私の薬を併用すれば安全に目覚めさせることは出来るでしょうが、彼女達が望むほどの力を持つことは出来ませんし、念は熟練も必要となるので時間が掛かります。
他にもチェスの駒は無論ですが、太乙真人に預けるという方法もあります。かなりというか絶対にさせませんが。
太乙真人はかなりのマッドで彼女達を喜々として改造するでしょう。力は爆発的に手に入れることは出来ますが、いろんなモノを失う結末になるでしょう。
仕方ないのでこの件は突き放す事にします。
「方法は多々ありますが、私自身がするつもりがありません」
「どうしてにゃ!私は力が欲しいにゃ!」
「安直に力を手に入れる方法はそれ相応の代償が必要になります。私はその代償を払わせる気はないからですよ」
「代償ぐらい払うにゃ!」
「あなたが払う事に納得しても私は納得していません。ですので、私はやりません」
そう言って、リリアナの方を見ます。リリアナは複雑な表情をしていました。彼女自身力を求めている傾向があるからでしょう。そして、予想では神託により駒の事を知っているはずです。彼女は私を追ってここまで来てくれました。私的な思いもあったのでしょうが、彼女の忠義に私も王として応える必要があるでしょう。そのために、駒を与える事に躊躇いはありません。ですが、いろいろ違和感があります。
彼女の剣であるイル・マエストロの気配を感じる事が出来ませんし、メイドのカレン・ヤンクロフスキもいないようです。そのために聞く事にしました。
「リリアナ」
「何でしょうか?王よ」
「あなたの剣であるイル・マエストロとカレンはどうしたのですか?」
「この世界に来ると決めた時にカレンにイル・マエストロを渡し、エリカに『青銅黒十字』に届けてもらう様にしてもらいました。あの剣はあの世界のモノですから」
「正しい判断だと思います。わかりました。あなたは『ヘーパイストスの鍛冶場』に赴いて倉庫から武器を選んで来てください」
そう言うと彼女は戸惑っていました。
「王よ。倉庫の中からですか?神殿のそこらに飾ってあるものでいいのではないでしょうか」
何を言っているんでしょうか、彼女は。飾ってある武器はそれ程の力は無いというのに。装備はしっかりとしたものを選ばないと大変な事になりますよ。
「倉庫の中から選んでください。あなたはこれが欲しいのでしょう。ならば、託す武器もそれ相応のモノでないといけません」
そう言って懐からナイトの駒を出します。すると目つきが変わりました。
「わかりました」
その言葉を聞いた私は彼女にナイトの駒を渡すべく近づきました。リリアナも片膝をつき私に対して頭を下げます。
「ここまで私を追ってきてくれたあなたの忠義に応えます。これからは眷属として支えてください」
「王よ。騎士としても眷属としても精一杯仕えさせていただきます」
その言葉と共に彼女は駒を受け取り、駒を胸に押し当てて受け入れました。そして、リリアナは光に包まれて生まれ変わりました。私の騎士として。
「王よ」
「どうしましたか」
「呪力に満ち溢れ、オーラの高まりを感じます。これが王達の領域なのですね」
「あなたは入口に立っただけです。精進しなさい」
「ハッ!直ぐに神殿に赴いて武器を選んできます」
そう言って、『ヘーパイストスの鍛冶場』に向かいました。そして、現在、私には鋭い視線が突き刺さっています。姉妹からのモノだとはわかっていましたが、無視してとあるエインフェリアを呼び出します。
光の中から現れたのは銀の髪を長くストレートに伸ばした陰陽師の服装をした鋭い瞳の女性でした。
彼女の名は安倍清明。朱雀達、四神は彼女の従属神でした。他にも従属神はいるのですが、確保したのは四神だけでした。彼女はこの土地の一帯の結界を構築してくれました。さすが、京都を守護していた陰陽師だと言えるでしょう。
事実、彼女に引きずり込まれた。八門遁甲の術『陰陽都市京都』では危ない所でしたから。白音の為の微調整も彼女の方が上手くできるはずです。ただ、先ほどから嫌な予感がします。外れてくれればよいのですが。
安倍清明
さて、彼に召喚されましたがようやく夢がかなう素敵なアイテムを手に入れる為に交渉しないといけません。それを第一歩としてゆくゆくは彼と・・・・・・ムフフフフフフ。
おっと、いけません。淑女有るまじき妄想をしてしまいました。しかし、私は何故か彼に警戒されています。不思議でなりません。
私はこの日の為に褒美をもらう事なく過ごしてきました。本当に欲しいモノを手に入れる為には仕方がありません。どこぞのクソ虫皇帝の様に我儘ばかり言っているから呼び出されもしないのです。ざまないです、あおのクズめ!私の彼に迷惑かまくりやがって!
おっと、いけません。淑女あるまじき言葉遣いをしてしまいました。彼の前ではしっかりしないと。
「お呼びでしょうか、神薙様」
「ええ、清明に頼みがあって呼びました」
ウフフフフフ、わかっていますよ。そこの野良猫姉妹の妹を因果律の操作から守る為の結界を構築し直すのでしょう。ざっと見た所ここでなら問題なく守れるでしょう。
「理解しております。この少女を守るための結界を構築し直せばよいのでしょう。お任せ下さい。期待通りの仕事をしましょう」
「では、頼み「ただ、私にも褒美が欲しいのですが」・・・・・・何が欲しいのですか?」
「転生の為の駒を頂きたいのです」
本当の所は女王の駒が欲しいのですが、この際、僧侶でも構いません。
「これですか」
そう言って懐から僧侶の駒を取り出し、少し考えて私に振り向きました。
「いいでしょう。あなたにこの駒を授けます。ただし、彼女の事は頼みましたよ」
私に近づいて手渡しました。私は駒を受け取り自分の胸に押し付けます。そして、光に包まれて転生しました。
ウフフフフ、これでも、夢に第一歩近づきました。さて、この野良猫共の面倒を見た後にこれからの事を考えませんと。更に新しく得た権能も把握しないといけませんし。
「小娘共、本殿に行きますよ。直ぐに操作します」
「うにゃ、高圧的だにゃ、こいつ」
「本当に大丈夫なんでしょうか?心配です」
失礼な小娘共。
「彼女の名は安倍清明。私などより上手く操作してくれます。心配しないでください」
「安倍清明って、あの有名にゃ陰陽師か?」
「ええ、そうですよ」
「にゃんでおんにゃなんにゃ」
「私にはわかりません」
「わかったにゃ」
「清明さん、お願いします」
そう言って、私に近づいてきました。その様子を確認し、野良猫共から背を向けて本殿に向かいました。
神樂神薙
彼女があんなモノを欲しがるとは思いませんでした。何故か猛獣に狙われているような感覚はぬぐえませんが。今はこれでいいでしょう。
そんな事を考えている私にディルムッドが話しかけてきました。
「主よ。お願いを聞いていただきたいのですが」
「何でしょうか?」
「ハッ、これより新しく得た力を把握したいのでエインフェリアを出して頂きたいのですが」
実戦で把握するのですか、あなたは。まぁ、死んだとしても蘇生可能なのですが物騒ですね。
「いいでしょう」
そう言って、新たなエインフェリアを顕現させます。
青髪の男で目には獰猛な光があり、背には朱い槍背負い、手には光を発する剣を持っています。
彼の名はクー・フーリン。Fetaお馴染みのクランの猛犬です。
「オイ、何で俺を眷属にしねぇんだ」
私に光の剣であるクルージーン・カザド・ヒャンを突き付けながら言いました。もっとも、彼自身気が付いているのでいたずら小僧な顔をしています。
「わかっているんでしょう。あなたは捨て駒です。先頭で突っ込んでいき全力で戦って死ぬのがあなたの役目です。転生させる必要などないでしょう」
「ハッ、言ってくれるじゃねえか!その通りだ!俺に地獄の戦場を提供しやがれ!」
「わかっていますよ」
そう言った後にディルムッドと向き合いました。ディルムッドに向けている表情はいつも通り獰猛な顔になっている事でしょう。
「訓練だからいって死なないとは限らねぇぜ!」
その言葉にディルムッドは槍を構えて向き合います。
「クー・フーリン殿こそ恨まないでください」
「ハッ、上等だ!」
そう言ってクー・フーリンは剣を構えました。その様子を見た後、二人は転移陣に包まれてどこかに飛ばされました。
「さて、全員居なくなりましたか。どうしたのですか?神」
「酷いじゃないか。私を対象から外さないなんて。おかげで八幡台菩薩に追いかかけられた」
「そのつもりでしたから」
「まぁ、いいよ。話したい事は彼女についてだ」
「やはり、白音には転生者が関わっていましたか。多分、彼女の立場に成り替わりたいというモノですか」
「その通りだよ。困ったものだ」
「そう思うなら何とかしてあげればよいでしょう」
「方法は簡単なんだ。君が眷属にすれば解決するよ」
「何の脈絡もなくそんな話になるのですか!?」
「いろいろあってどうしようもないいんだよ。だが運命を打倒した君なら可能なんだ」
「私にはその気はありません」
そう言って私は疲れた体を癒す為に屋敷の裏にある家に向かいました。
「だがそうしないと転生者がリアスの眷属にならない限り、彼女を閉じ込める事になるよ」
という声を聴きながら。
玉藻にリアスという悪魔について聞く必要がありますね。
プロローグは終わり違う世界を挟んで本編に入ります。
いつになったら本編に入れるのか。