やめろ!神様!ぶっ飛ばすぞ!   作:舞楽

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 他のメンバーの戦闘になります。


防御力が高すぎるのも考えものですね。危機意識が育ちにくいですから。それにしても、ここまで圧倒的出来るとは思いませんでした

クー・フーリン

 

 俺は今、転生者であろう男をぶっ飛ばして、森の中にいる。相手の力量は現在低いが、ここで痛めつけておけば楽しい戦いが出来る程成長しそうな気がする。

 相手の黒服は俺を睨みつけて刀を構えていた。その様子を見ながらいろんなことを考えていた。すると相手が話しかけてきた。

 

「オイ、クー・フーリン。ゲイボルグは使わなくていいのか?」

「オイオイ、なんで未熟者のテメーに俺の秘蔵の槍を披露しねぇといけねぇんだ。それと俺の名を知ってるって事はやっぱり転生者か」

 

 だいたい、俺はゲイボルクをあまり使わねぇんだぞ。むしろ、このクルージーン・カサド・ヒャンこそ主武装だってのに。

 大将もそうだったが、中途半端にしか俺の事を知りやがらねぇ。確かに俺の話は一部の地域でしかないのは確かなんだが、納得出来ねぇ。

 もっとも、大将に仕える事は文句は無いいんだが、複雑な気分になる。

 俺は大将に敗北しエインフェリアになり、楽しい戦いを常に楽しめる立場になったんだが、今だに納得できない事がある。俺をエインフェリアにした理由の一つに権能としてゲイボルクの能力を得る事が出来るというに肝心なところで外れそうだというモノがある。

 確かに大将との戦いで大将を仕留めそこない必殺の槍らしからぬ事になりはしたが、それは大将が特殊なだけであって普通の奴ならあれで終わっている。体の上半身の半分吹き飛ばされて反撃しやがったんだよ、大将は言い訳でしかないかもしれないが。

 まぁ、それはさておきゲイボルグという槍の能力は多岐に渡る。投げれば30の鏃となって降り注ぐ、敵軍に残らず刺さる、敵を逃さず命中する、稲妻のような速さで敵をまとめて貫くなどがある。

 突き刺した場合はより多くなり、30の棘となって破裂する、敵の全身の細胞へ毒を残す、全身の内臓と血管の隙間に大釘を残す、どんな防具も貫通する、奇妙な軌道で突き刺さる、無数に枝分かれして刺さる、この槍でつけた傷は直らない、刺された者は必ず死ぬなどがある。

 どちらの場合もこの槍は通常の武器にあるまじき破裂を基本としている。使えば楽に倒す事が出来るが、戦いを楽しむ上ではあまりにも不似合いな槍だと言える。だから、同格の敵との決闘でも最後の最後にしか使用しなかったんだぜ。

 それに、師匠から賜った槍だからな。大事にしねぇとな。

 大将も目の前の男も転生者は何考えてるんだか。俺をゲイボルクの付属品の様にとらえやがって。ゲイボルグが無くても強いんだよ、コンチクショウ!

 そんな事を考えていると米神に青筋を浮かべて

 

「だったら、使わなかった事を後悔しな!」

 

 と叫んで全速力で飛び掛かって来た。確かに早いんだろうが、ナイトの駒を得て速力が強化されたディルムッドと死合ばかりしてきた俺から見たら遅いぜ!

 フェイントを掛けて左から飛び掛かって来た黒装束の男の刀を左手で持ったクルージーン・カサド・ヒャンで受け止めると相手は驚愕の表情を見せた。

 

「オイオイ、全力でそれかよ。もうちょっと気合を入れな!」

「クッ、なめるな!」

 

 そこから、相手は飛び退き、更に速度を上げて・・・・・・違うなこれは特殊な移動法か。大将の足にオーラを集中するのと似ているが違う。こいつのは力を足に集中して方向転換を考えずに一直線に進むタイプの移動法だな。大将は方向転換が出来るからな。その分、加速に時間が掛かるからな。それにしても、上手いな。小刻みにする事で予測しにくしてやがる。

 もっとも、ディルムッドと殺し合っていると

 

「止まって見えるぞ!!」

「グハッ!!」

 

 と言って、相手の移動位置を予測し、その位置に移動して顔面をぶん殴った。吹き飛ばしはしたが、空中で体勢を整え吹き飛ばした先にあった岩を蹴飛ばし着地しやがった。

 ・・・・・・そのまま岩にぶつかると思ったんだが、意外に頑丈だな。時間が掛かるかもしれねぇな。

 

「この程度じゃ!ゲイボルグはおろか、この剣も必要ねぇな!次々,行くぞ!!」

「クソ!」

 

 そう言って今度はこちらから攻めた。相手も何とか追い縋ろうとするが、速度はこちらが圧倒的であり、経験も足りねぇ。そのために、フェイントなどを駆使して攻撃すると防ぐ事も出来ず相手は腹や顔面などを休む暇を与える事なく殴り続ける。

 だが、ほとんどダメージを受けている様子がねぇ。こうなってくるとおかしいと言わざるおえねぇ。何らかの力で守られてるな。面倒な事になった。

 ゲイボルグを使用すれば、親友であるフェルディアと同じようにその固い防御力を貫く事も可能なんだが、生け捕りにする事が出来ねぇな。

 それに才能はあるが、防御力以外は実力不足としか言えないこいつにゲイボルグを使用するのは俺のプライドが赦さねぇ。

 

「どうした!終わりか!口ほどにもないな!」

 

 相手は得意げに言ってくるがムカつくぜ。

 

「ぬかせよ!未熟者が!テメーはその防御力に助けられただけだろうが!」

「ハッ!負け惜しみだな!こちらからいくぜ!」

 

 そう言って切り掛かってくるが先ほどの焼回しになるかと思ったがクルージーン・カサド・ヒャンで受け止めた瞬間に相手の力が増大したかと思うと相手の刀が光り

 

「くらえ!月牙天衝!」

 

 斬撃が巨大になった。

 オレは咄嗟に両手でクルージーン・カサド・ヒャンを持ち受け止める。少し吹っ飛ばされたが危なげなく受け止めた俺は素手では埒が明かないと考えてクルージーン・カサド・ヒャンを刀を振り下ろして動きを止めてたヤツに振り下ろしたが、クルージーン・カサド・ヒャンの刃が通らず傷つける事さえ出来なかった。命を奪うつもりで撃ち込んだんだが、相手を地面に叩き付けただけで終わった。

 

「まったく、どうなってやがるんだ。鉄の館もこいつは貫いたってのによ」

「俺の王鍵を切る事が出来ると思うなよ!」

 

 なるほどな。納得したぜ。王鍵てヤツのおかげでこちらの攻撃が通らねぇんだな。大将とは逆のタイプだな。大将はヘラクレスの様な常時発動する防御用の権能は自身の念能力である『復讐の絶対攻撃』の利点を殺す結果になりかねないから全部排除しちまってるんだよな。

 それにしても、ずいぶんと相手を調子づけてしまったようだ。このままこの未熟者に傷をつける事が出来ねぇと他のエイフェリアに笑われちまう。仕方ねぇ、ゲイボルグを使用してやるよ。

 そう考えて剣から槍に交換する。

 

「ようやく使う気になったんだな。だが、俺の王鍵を突破出来ねぇぞ!」

 

 そう言って、こちらに突撃してきた。まったく、こんな未熟者にゲイボルグを使用する羽目になるとはな。

 

「ぬかせ!ゲイボルグの力を思い知れ!!」

 

 相手の刀をゲイボルグで受け止め、相手の刀を流すように受け流し、顔面に石突きを喰らわした。

 

「グハ!!」

 

 そうすると今度は受け身をとる事が出来ず、木を倒しながら吹き飛ばされた。防御力を無効化されると脆いな。

 

「クソ!何でだ!」

「テメーは王鍵てヤツの能力を過信した!ゲイボルクの能力の一つにどんな防具も貫通するって能力があるんだよ!もう、王鍵の防御力は意味がねぇ!!!」

「バカな!知らないぞ!そんな能力!」

「ハッ!テメーがゲイボルグの何を知ってるんだ!行くぞ!」

 

 そう叫んでこちらから突撃した。

 プライドが傷ついたんだ!ただじゃおかねぇ!相手の顔が青くなっているが手をぬかねぇ!

 相手は動きがかなり鈍くなった。先ほどは我武者羅に攻めていたのが急に防御ばかり気にしだしやがった。おもっきり白けてきたぜ。

 テメーの持ち味はそうじゃねぇだろうが!もっと、打ち込んで来い!怖気づくな!バカ野郎が!

 そんな事を考えている間にも相手の防御を潜り抜けて石突きを相手にくらわしていくとダメージを受け過ぎてフラフラになり、刀を杖にして何とか立っている状態だ。

 だから、俺は終わらせるために後ろに回り込み後頭部に石突きをくらわして気絶させた。

 

「やっぱり全員任せてもらったらよかったぜ。これじゃ不完全燃焼だ。後で誰かと戦わせてもらうか。まぁ、その前に大将のオーダーに答えるか」

 

 そう思い黒装束の男の襟首を掴み、元居たところに戻ろうとした瞬間に大爆発が起きた。

 どうやら、切れかけていた大将が何かの拍子で切れたらしい。相手は終わったな。まぁ、それはともかく戻るとするか。次の瞬間、俺はこの場を離れた。

 

 

マリサ・マクグーレン

 

 あたしは今、風魔法で吹き飛ばされ森の中でカンピオーネのヒロインの1人であるリリアナ・クラニチャールと向き合っている。その事に安堵する気持ちが強かった。まつろわぬ神やカンピオーネを相手にする事が無くて。

 

「王の命令で戦う事になった訳だが、全てが終わるまでおとなしくしていてくれれば何もしない事を誓おう」

 

 確かにこちらとしてはその申し出はありがたいのだが、原作通りにする為にもリリアナの身柄を拘束してあのカンピオーネと交渉しないといけない私としては頷く事が出来ない。そのために杖を構えた。

 

「そういう訳にいかないか。仕方あるまい。拘束させて貰おう」

 

 そう言って、どこからともなく弓を取り出した。それは変わった弓だった。弓に弦は無く、色は深き蒼、また、四つの宝石が均等につけられた弓だった。そして、妙に威圧感がある弓であたしは知らずの知らずの内に後ろに下がっていた。

 そして、リリアナが聖句を唱えた。

 

「我は三相の女神にして魔女の祖なり、我は今地上にあり、女狩人の相を持って我が敵を射抜かん」

 

 次の瞬間に彼女は光に包まれ、光がはれると服装が変わっていた。狼の毛皮で作れれたドレスに身を包み、皮の靴を履いたリリアナが現れた。そして、弓を構えると光の矢と弦が現れた。

 

「悪いがこの弓も力も完全にコントロールする事が出来ない。死んでも恨まないでくれ」

 

 次の瞬間に矢が放たれた。咄嗟にクラティステー・アイギスを使用し、防ぐ事が出来たが十層ある魔方陣の九層を貫かれた。

 

「手加減しすぎたか?難しいな」

 

 冗談じゃない!リリアナの変化は何なのよ!

 その答えが『連想』によって導き出された。

 

(管理神が転生者神樂神薙に与えた転生の騎士の駒により生まれ変わった姿、神樂神薙が込めた権能と駒による身体能力が上昇し、膨大な呪力等を手に入れる。権能名『魔女神の相』。ヘカテーより簒奪した権能で天界の月のセレネー、地上の女狩人のアルテミス、冥界の破壊者のペルセポネー、三相全てのヘカテーがあり、現在、使用されているのは地上の女狩人アルテミス。能力は地上に足を付けている限り、身体能力の上昇と『必中』『疫病』『死』の効果を放つ矢に付属させることが出来る。また、森の中では更に能力が上昇する)

 

 最悪だ!安全牌だと思ったヤツも化け物だった!

 そんな事を考えているとリリアナの額に青筋が浮かんだ。

 

「何か失礼な事を考えていないか?」

 

 勘が鋭い。冷や汗が流れる。

 

「別に考えていない」

「ならばいいが、ではいくぞ!」

 

 そう言って弓を構えて光の矢を放ってきた。しかも、複数をだ。

 それを飛行して躱すが、直ぐに軌道を変えてこちらに迫って来た。仕方ないので無詠唱で魔法の矢を百発ほど放つと相殺された。

 こちらは百であちらは数発である。どう考えても守りに徹するとジリ貧だ。かっと言って攻める事も出来ない。相手にダメージを与える事が出来そうにないからだ。

 

「ほう、極光の弓『星光』を手加減していたとはいえ防ぎきるとは思わなかったな」

 

 弓について『連想』が発動する。

 

(極光の弓『星光』。神樂神薙が彼の権能であるヘーパイストスと共に作り上げた弓。呪力等を消耗し、光の矢を撃ち出す。また、同時に製作された矢である『極』を使用すれば、力を集束する事により凄まじい貫通力を持たせることが出来る。加減が難しいので慣れない者が使用すれば矢が極光になるで注意が必要)

 

 クッ、どうして上手くいかないんだ!これでは捕えるどころじゃない!いかにして耐えるか考えないと!

 

「このまま矢を放ち続けてもいいんだが、いたぶり続ける事になる。これで決めさせてもらおう」

 

 そう言うとリリアナは弓を構えて、膨大な力が収束される。回避することは出来ない。『必中』の効果がある限り回避しても意味がない。全力で受け止めるしかない!

 あたしはカードを取り出して

 

「アデアット」

 

 と言うとあたしの手にミニ八卦炉が現れる。そのミニ八卦炉を構えて全魔力を集中する。これに掛けるしかない。

 リリアナは「ほう」と呟いた。私はミニ八卦炉に光が集束されるのを焦らずに確認する。

 

「ゆくぞ!」

「たのむ!マスタースパーク!!」

 

 相手と同時に放つ。膨大な力が圧縮された矢がマスタースパークにぶつかった。わずかな拮抗の後、マスタースパークが押され始めた。後先の事を考えず、魔力を込める。それでも、矢は止める事も押し返す事も出来ず、じりじりと押されてしまう。目と鼻の先で矢が来て、魔力も尽きてマスタースパークが止まる瞬間に矢は消滅した。

 

「ハァハァハァハァ、あいつはどこ行ったんだ」

 

 肩で息をしながら前を見るとどこにもいない。私は倒れそうになりながらリリアナの姿を探そうとした瞬間に後ろから声がした。

 

「あの矢を防ぎ切ったのは見事だ。だが、もう限界だろう。休め」

 

 と言われた瞬間に首筋に衝撃が走り、私は意識が消失した。

 

「王は過保護すぎる。以前とは違うのだから倒せぐらい言って欲しいモノだ」

 

 という声を聴きながら。

 

 

安倍清明

 

 神薙様と小娘がこの場を離れ、ディルムッドと私が念のためにここに残り残った紅き翼を迎撃しています。ディルムッドは相手が奥義を出すと後ろに回り込んで背中を切り付けています。主人の言葉の通り行動するのは犬の鏡ですが、私が神薙様の元に行くとどこからともなく現れて二人っきりになるのを邪魔するのはいかがなモノでしょうか、この駄犬が。

 まぁ、いいでしょう。それよりもこちらに集中しましょう。私の相手は2人。これは私が如何に信頼されているかの表れでしょう。

 邪気を感じるフードにショタ爺などさっさと片付けてしまいましょう。

 そんな事を考えているとフードの男が飛び上がり重力弾を放ってきましたが、甘いと言わざるおれません。既に下準備は終わったいます。ここは既に私の領域なのですから。

 

「木剋土」

 

 木気の力で土気の重力弾を打ち消します。その様子にフードの男は驚いた様子もなく飛び退きました。次の手は既に陣を引いているので手に取る様にわかりました。

 後ろからショタ爺が私に殴り掛かってきているのはわかっています。

 

「オンハンドマダラ、アボキャジャヤニソロソロソワカ」

 

 障壁をはり受け止めます。殴り掛かった手に特殊な呪式を組み、突破しようとしているようですがその程度で突破することは出来ません。その内、相手は下がりました。

 

「何と言う障壁じゃ、微塵も揺るがんとは」

「どうやら、呪術協会の者達とはレベルが違いすぎます」

 

 何を言っているんでしょうか?この程度の障壁など平安時代なら使う事が出来る陰陽師などゴロゴロいましたよ。本当に術師の質の低下はどの世界でも深刻な問題なのでしょう。

 

「オンキリク、シュチリビキリタナダ、ナサヤサタンバヤ、ソワカ」

 

 術で竜巻を発生させて二人に放つと左右に分かれて挟撃してきます。

 私は清明印の書かれた札を地面に放ち、土でできた龍の式神を創り上げて挟撃を阻みます。

 

「本当にこの程度ですか?この世界でも有数の力の持ち主だと神薙様に聞いていましたが、この程度とは。神薙様もこの様なクズ虫など評価せずとも良いのに」

「辛辣ですね」

「当然の事でしょう。あなた達など神薙様と同じ空気を吸っているだけでも汚らわしいというのに邪魔をするなど許されません!今すぐ空気を吸う事をやめなさい!そして、生まれてきた事を神薙様に謝罪して自害なさい!」

「お主、無茶苦茶じゃのぅ。そんな事では好いた男に逃げられるぞ」

 

 何と言う暴言を吐くのでしょうか、このショタ爺は。私と神薙様との相性は抜群です。

 

「どうやら、殺されたいようですね。お望み通りにしましょう」

 

 そう言って、呪力を解放し地脈から力を吸い上げようとした時に妙な事に気が付きました。

 吸い上げる量が明らかに少なすぎるという事に。

 

(これは早めにこの世界から去る必要がありますね。土地は木々が森を形成しているというのに地脈は枯渇しかかっている。明らかに異常ですから)

 

「どうしたというのじゃ」

「あなた達には関係の無い事でしょう。戦いを楽しんでいるリーダーを持つあなた達にはね」

「それはどういうことですか?気になるのですが」

「これ以上の問答は不要でしょう。消え去りなさい!」

 

 そう言って、強大な呪力を練り上げて術を撃とうとします。ディルムッドの方も相手が決戦奥義を放ってきたのに対してモラルタを振るい相手の刀ごと決戦奥義を打ち砕きました。

 その事に相手の剣士は両手を地面につき打ちひしがれています。では、こちらも遊ぶのをやめて終わらせましょうか。十二神将による蹂躙か、術による殲滅か、呪いによる呪殺かを考えながら二人の魔法を術で相殺します。

 相手は必死になり攻撃していますが、こちらはどうという事もありません。さて、決めました術により跡形もなく吹き飛ばそうと決めた時、神薙様が行った方向で大爆発が起こりました。

 ・・・・・・明らかに使う必要のない高位魔法でしょうね。ナギとかいう男は死んだ事でしょう。

 相対していた二人は驚き、先ほどまで打ちひしがれていた男は何が起きたのかと狼狽しています。そして、アスナと呼ばれる少女は飛び出しそうになっているのをヘラクレスが優しく抱き上げて心配ない事を伝えています。

 そして、私の陣が神薙様が戻られたのを捉えました。抹殺しそこないましたか。森より神薙様が出てこられました。

 当然の如く、ナギと言う男はいません。2人の男が聞きました。

 

「ナギはどうしたのじゃ?!」

「ナギがこれほど早く敗れるはずありません。どうしたのですか」

「あまりにもしつこかったのでタイラントベヒーモスで吹き飛ばしました。生死は確認していませんが、クレーターの中で倒れていますよ」

「信じられません。あのナギが」

「私はこれ以上戦う気はありません。ここで引くなら見逃します。それに今なら間に合うかもしれませんよ」

 

 その言葉に少し2人は考えた後、フードの男が剣士を抱えた後にこの場を去りました。

 

「清明、ご苦労様です」

「いえ、相手が弱すぎたので苦労などしておりません」

「さすがですね」

 

 神薙様が私を褒めてくださった事に喜んでいると

 

「主よ、ご命令通りにいたしました」

 

 いつの間にか神薙様の横に並んだディルムッドが話しかけてきました。せっかく、二人だけの世界に浸っていたというのに!

 そして、何を思ったのか玉藻がヘラクレスに耳打ちし、ヘラクレスが肩に乗せていたアスナを下しました。そして、アスナが神薙様の元に走り出しました。なるほど、さすがですね。

 すると森より何者かが、アスナを攫おうと飛び出してきました。なんて愚かなんでしょう。それは罠ですよ。

 アスナを掴もうとした瞬間に尻尾が不埒者の首を締め上げました。そして、そのまま森の中に消えました。碑妖による間者にするようですね。

 さて、他の者達が戻ってくるまでここで待機の様ですが、小娘。神薙様に近づくな、触れるな。




 ディルムッドと詠春の戦闘描写だけありませんが、ただ、技を躱して背中を切り付けるだけになりそうになったので清明の所でちょっことのせました。
 ディルムッドと詠春のファンの方すいませんでした。2人が嫌いなわけではありません。
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