やめろ!神様!ぶっ飛ばすぞ!   作:舞楽

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この作品はハーレムモノだと聞いた。だったら、女性除けの美男子は必要だ。女性問題はおなかいっぱいだから。

神樂神薙視点

 

 玉藻の宝具である鏡を見て自身の現在の状況を確認してこれからの予定が崩れ去り愕然としいると玉藻とあのクソ女神の同僚と名乗る男から生暖かい視線を受けている事に気がつきました。

 そのために、何事もなく立ち上がったのですが、誤魔化すことは出来ずに更に生暖かい視線は強まりました。

 私はそれを誤魔化す為に男に話し掛ける事にしました。

 

「それであなたはあのクソ女神の同僚の神という事でいいですか?」

 

 男から感じる視線は生暖かいままでしたがその視線に気がつかないふりをして話しかけます。

 

「クソ女神って。酷い言い草だと僕は思うよ」

「あの女神の所為でいろいろと酷い目にあわされたんですから。この呼び方でいいんですよ」

「君から見たらそうなんだろうけど、一応、女神様なんだから」

「私は前の世界で散々、神や女神を殺しているんですよ。今更、敬意を示す事なんてできません」

「そうなんだろうけど、君の事をよろしく頼まれたんだ。せめてクソは取ろう」

 

 何をクソ女神から頼まれたか知りませんが、最後だからだと理不尽な特典をつけられそうになったので考えるまでもありません。

 

「はぁ~。何を言っているんですか、この男は。被害者としては当然の配慮でございましょう。考慮する価値もありません」

「玉藻の言う通りです。さらに言えば、あんなもの最後につけられそうになったんですよ。当然の事をしたのだと思います」

「まぁ、確かに男にまで効く、ナデポやニポコ、人外キラーなんて呪い以外の何ものでもないよね」

 

 私には男色の趣味は無いのでイジメ以外の何ものでもありません。

 

「当然でしょう。何を考えてあんなものを送ろうとしたのか。あの女神の常識を疑いますね」

「そう思われても仕方ないか。だけども、正しく特典になるモノも送っているよ」

「何を言っているんですか?」

「そうだね。転生前の能力を維持している事が挙げられるね。体は子供になってしまっているけれど、オーラ、呪力の総量共に変化していないし、子供になっても身体能力はそのままだ。そして、転生特典とカンピオーネの権能は全て維持している。それに、子供になったのも彼女の所為とは言えないしね」

 

 子供になってしまったのはクソ女神の悪戯だと思っていたのですが、どうやら違うようです。

 

「どういうことですか?」

「そうだね。簡単に話せば、最後に抵抗しただろう。その時にあいつの左手を吹き飛ばしたよね」

「ええ、吹き飛ばしましたが、それがどうしたのですか?」

「その左手に宿っていた力を吸収してしまった事が原因で転生する際に異常が起こり、体が子供になってしまったようなんだ」

 

 なるほど、その様な事が起きていたのですか。

 ですが、それは結局な所は

 

「あの女神が余計な事をしようとしたためではないですか?」

「そうだね。結局はそうなるのかな?(もっとも、予定外の事だったんですけどね)」

「そうじゃありませんか!碌な事をしませんね!その女神は!まぁ、おかげでご主人様の可愛い姿を見る事が出来たので個人的には満足していますが、それにしても、今のご主人様は食べてしまいたいぐらいです。ハァハァハァハァ」

 

 余計な事を言う玉藻の事は無視して話を続けます。

 実際には突っ込む事が怖いだけなんですが、物理的にか、性的にか。

 どちらにしても、私にとっては悪寒を感じずにはおれません。

 

「その事によりどのような問題が他にありますか?」

「特にないと思うよ。右手を取り込む事によりオーラ、呪力共に更に二倍に増大しているよ。メリットは大きいようだ」

「コントロールが難しくなっていないか心配ですね」

「なるほど、その心配はあったか。考慮していなかった。すまないね」

「いいえ、仕方ないでしょう」

「そう言ってもらえると助かるよ。それで、他の特典の事だけども話したいんだが、あれはほおっておいていいのかい?」

 

 いよいよ、怪しいオーラを放ち始めた玉藻を指さしてこちらに話し掛けてきました。

 

「今だけでも忘れていさせてください。お願いします」

 

 それに対して私は今だけでも忘れていたいのでその様に懇願します。

 

「まぁ、こちらとしても関わりたくないからいいんだけど。後が心配だね」

「言わないでください」

「すまない。次の特典だが赤龍帝の篭手に竜神の玉が融合された。その事により赤龍帝の篭手は竜神の玉の能力も得る事になった」

「竜神の玉ですか」

 

 竜神の玉。これもYAIBAに出てきたアイテムで刃はこれを雷神剣にはめ込む事により竜神剣として変化させて使用していました。

 能力は水の玉の水を操る力、金の玉の変身する力、火の玉の使い手を炎に包み火球を打ち出す力、大の玉の巨大化する力、闇の玉の夢を持つ者を吸い込みその夢を喰らい尽くす力、氷の玉の吹雪を放ち凍らせる力、龍の玉の飛行、バリヤを張る力の七つがあります。

 そして、7つの力を同時に発動することにより、真の『龍神の玉』の力を開放する事ができ、その際に刃のまわりに白い龍のオーラが出現。龍神剣から波動を放つと、龍の咆哮波の様に見えた。

 しかし、竜神の玉は・・・・・・。

 

「どうしたんだい?赤龍帝の篭手がパワーアップしたんだ。良かったじゃないかい」

「私は既に覇王剣と魔王剣という地球を滅亡させてもおかしくない武器を所有しているので、その事を考えると竜神の玉も星を吹き飛ばすことが出来る程の威力を持っています。過剰な火力を私は必要としていません。前にも感じましたがクソ女神は私に星を砕いてほしいのですか」

「確かに、威力を考慮すれば過剰だね」

「それに他の能力も権能などでまねることは出来ます。必要ないでしょう」

「そうかな?君の権能は条件が厳しいモノや君自身のイメージの所為で残念な結果になった権能も有るじゃないか。具体的に言えば、アジ・ダカーハから簒奪した権能『術式創生』なんかがそうじゃないかな」

 

 アジ・ダカーハはバビロンにあるとされているクリンタ城に棲み、3頭3口6目の容姿を持ち、竜のような体型をしている。悪神アンラ・マンユの配下であり、あらゆる悪の根源を成すものとして恐れられた存在で神話においては、千の魔法などを駆使して敵対する勢力を苦しめ、アフラ・マズダー配下の火の神アータルなどとも激しく戦った。その後、英雄スラエータオナがアジ・ダハーカを退治しようとするが、剣を刺してもそこから爬虫類などの邪悪な生き物が這い出すため、これを殺すことができなかったと言われている。

 ただ、私が倒したアジ・ダカーハは信じられない事に神話の能力にキングギドラの姿と能力を持つ大仏程の大きさの竜でした。

 しかも、この竜は私が知っている魔法(ゲーム・アニメ等)は全て使えるので攻守ともに優れており、瀕死になると完全回復魔法まで使う異常な強さを持っていました。

 因みに、アジ・ダカーハは私が初めて魔王満月剣を使用した相手となり、跡形もなく吹き飛ばしました。

 このアジ・ダカーハから簒奪した権能は『術式創生』。この権能の特徴は私が知っている術ならば、あらゆる術式を再現する事ができるというモノです。

 これだけ聞けば、かなり使い勝手がいい権能の様に見られますが、実際は術式だけしか再現は出来ず、術として使用しようとするにはその属性のまつろわぬ神の力を簒奪する必要があり、これ一つでは何も役に立ちません。

 しかも、私は呪力とオーラしか持っていないので作中で術を使用する為に必要となる力が霊力などの力の場合は使用する事ができません。

 そのために、念能力として『万能なる力』というオーラを他の力に変換する能力を作り上げたのですが、変換するにはその力を使用した存在を倒す必要があり、しかも、その存在から受けた攻撃の威力により変換効率が変化します。

 つまり、倒すだけでなく高威力の一撃を防御する事は可能ですが、私自身が受ける必要があるのでたまったものではありません。

 そのために、神力への変換効率は良いのですが、霊力はオーラを50倍使用しなければいけないという事態に陥ってしまいました。

 また、『術式創生』は私自身のイメージに作用されやすいので魔法が効かないというイメージを持ってしまったまつろわぬ神やカンピオーネには一部の術以外は効果がありませんでした。

 そのために、補助魔法や回復魔法ですら私自身に効果が無いという何とも笑えない事になってしまいました。

 そんな思い出したくない事考えてしまい鬱な気分に陥ってしまっている私に目の前の男はとどめを刺してきました。

 

「やっぱり必要だ。君自身空を自由に飛ぶことが出来ないんだから」

 

 その言葉が私に突き刺さります。

 つい胸を押さえてしまいました。

 

「あ、ごめん。気にしてたんだ。」

「た、確かに自由に空は飛べませんが、空中戦は可能です」

 

 『術式創生』によって創り上げた飛行魔法は私自身がカンピオーネであるせいで使用する事ができず、禁手と化した『伝説の赤龍帝の篭手』(レジェンド オブ ドライグ・ガントレット)は篭手の状態に圧縮した為か飛行能力を失ってしまいました。

 そのために、空中に魔法で足場を作って空中戦には対応していました。

 

「いつも、その方法では苦戦していたように思うんだけど?」

 

 ええ、いつも苦戦していましたよ。

 口には出さなかったのは目の前の男がニヤニヤとしていたせいでしょう。

 実際にジャンプの延長でしかなく、着地する場所に前もって足場を作る必要があり苦労させられました。

 今では瞬時に行う事ができるようになり楽になってきましたが、それでも、空戦は得意とは言えません。

 

「だからなんですか?」

 

 言いたいことはわかりますが、わからない振りをします。

 

「この世界は空中戦を自在に行う事が出来る種族が多い飛行能力は必要だよ。だから、感謝してもいいんじゃないかい?」

「それなら、飛行能力だけくれたらいいんですよ!なんで星を吹き飛ばす事の出来る竜神の玉である必要があるんですか!?」

「それを言われると返す言葉が無いね。彼女のチョイスってどこかおかしいよね。でも便利だよ。竜神の玉」

「そう言う問題ではありません。だいたい、なんで私が空中戦をすることが前提なんですか?」

「あれ?聞いてなかったのかい?君はこれからこの世界のガーディアンとしてこの世界に転生したやり過ぎる転生者を抹殺する事が仕事だって」

 

 ・・・・・・何の話なんですか?それは?

 

「私は赤龍帝の篭手をこの世界から取り出したために問題が起きたとしか聞いてませんし、転生する事も了承していないんですが」

 

神樂神薙視点終了

 

 

神視点

 

 まぁ、その事は知っているんだけれど彼女から自分が勝手にやった事にしろって言われてるから誤魔化させてもらうがね。

 それにしても、彼女にも困ったものだよ。

 ここまで不信感を持たれるようにするなんて、説得する身にもなってもらいたいよ。

 

「そうなのかい。簡単に話せば、彼女が勝手に私の管理する世界から赤龍帝の篭手を君の特典を与えた為に他の神々が転生者を大量に送ってきたんだ。その中に善からぬ事を企むヤツが多くいてね。それらの存在からこの世界を守る為に君にはガーディアンにとして戦って欲しいんだ」

 

 神薙君の顔が見るからに嫌そうな顔になってきました。

 どうしてものでしょうか?

 

「・・・・・・それって、私の責任ではないですよね?」

「ああ、その通りだ。君には一切責任は無い。それは、断言するよ」

「なぜ、私が選ばれたんですか?」

「彼女も責任を感じてね。ただ、彼女は最終的に転生者を破滅させるんだよ。そのために、まともな転生者が君しかいなかったんだ」

「・・・・・・私だって破滅しかけたんですよ」

「でも、君は生き残った!運命を覆したんだ!それはすごい事だよ!(もっとも、特典の一つに努力し、もがき、抗えば何とかなる程度の力があったおかげなんだけどね。そして、そのせいで君の権能はおかしな事になってしまい原作通りの能力を得る事ができなかったんだけど、考えようによっては良かったのかもしれない。ただ、戦いの事に集中しすぎたからあんな最後になったんだけどな~。女性問題も努力したらあんな結末は迎えなかったのにな)」

「余計な事を考えていませんでしたか?」

「・・・・・・そんな事ないよ。」

 

 いけないカンピオーネの感を甘く見ていた。

 

「本当ですか?間があったように感じたのですが?」

「そんな事ないよ。私からの詫びの品物があるんだ。受け取ってくれ」

 

 そう言って持っていたジェラルミンケースを神薙君に渡す。

 

「これはなんですか?」

「まずは開けてくれないかい」

 

 そう言うと神薙君はジェラルミンケースを開きます。

 そして、中からはチェスの駒が固定して入っています。

 

「私はチェスをした事もないのですが。どういう嫌がらせですか」

 

 確かに君にとっては嫌いな部類に入るモノなのですが、このチェスの駒の効果を知らないんですか?

 ハイスクールD×Dでは有名な悪魔の駒を私なりに改造したモノなんですが、もしかしたら原作を知らないのかもしれませんね。

 

「それは、ハイスクールD×Dで出てくる悪魔の駒を私なりに改造したモノなんだよ」

「悪魔の駒とは何ですか?」

 

 やはり知らなかったか。予定が狂いそうだな。

 いや、大丈夫か。彼自体がかなりのトラブルメーカーだから知らないうちに関わる事になるだろう。

 

「悪魔の駒とは他の種族を悪魔に転生させる事が出来るハイスクールD×Dでは重要なアイテムの事だよ。それを私が改造して君の眷属にすることが出来るようにした」

 

 顔が無表情になってきました。

 やはり、彼は周りの者を巻き込む事になるかもしれないモノは嫌ですか。

 ですが、それこそがあなたが刺された理由なんですけどね。

 

「あまり他の者を巻き込むのは嫌なんですが」

「そんな深く考えなくてもいいよ。使用したくなければ使用しなくてもいいから」

「・・・・・・それでどのような効果があるのですか?」

 

 何とか受け取ってもらえるようですね。

 神薙君は自己で完結しすぎているんですよ。

 彼は周りの者を巻き込まないようにするために周りに壁を作りすぎている。

 そのために、助けられた事で恩返しがしたいという巫女を傷つけないように断り、同じ時に助けた騎士はどうしても仕えたいというので認めはしたが、壁の中に入れる事はしなかった。

 そして、羅濠教主は姉という立場を手に入れる事が出来たが、それ以上を目指す羅濠教主と寂しがり屋であるが自身の立場を理解している為に弟という立場で満足していた神薙君との間に致命的なズレを起こしてしまい、あのような結果にになってしまったのでしょう。

 この世界ではそうはなってほしくないのでこの様なモノを送りましたが、どうなる事でしょうか?

 そんな事を思いながら駒の説明に入ります。

 

「見ての通り全部で兵士8個、騎士が2個、壁兵2個、僧侶が2個、女王1個、王1個の合計16個ある。この駒を宿す事によりステータスは上昇するのだが上昇率は違う。また、この駒1個ずつに君が使用しない権能を二つ込める事が出来る様になっている。ただし、込めた権能は二度と君自身に戻す事が出来ないから気を付けてくれ。」

「込める権能は熟慮する必要がありますね。バランスを考えないと」

「もしくは特化型にして突き抜けるかだね。じゃあ、次は駒の種類の説明をしよう」

「わかりました」

「まずは兵士の駒だが、私は可能性を感じた!」

「可能性ですか?」

「そう!敵陣に入る事により様々な駒に変化するこの駒は可能性というにふさわしい!だからこそこの駒は潜在能力を倍増させる!」

「潜在能力が無ければ残念な結果になりますね」

「まぁ、それは言わない約束だ。次は騎士なのだが、騎士は主にスピードと技術力が増加され、壁兵は主に力と防御力が増加され、僧侶は魔力と知力が増加され、女王は全ての能力は全てが増加される。最後に王なのだが、力やスピードなどは一切変化しないのだが、能力が追加される」

「その能力とは?」

「駒を受け入れた存在の全ての情報を受け取る事とテレパシーを送る事が出来る」

「戦う為の能力はないんですね」

「当然だろう。王が戦う必要などないのだから」

「確かにそうですね」

 

 そう言うと駒の一つである騎士を手に取り、黙り込み何かを考えているようです。

 そして、私に話し掛けてきました。

 

「霊体などでも眷属にする事は可能なのですか?」

「その場合はFateのギルガメシュが聖杯の中身を浴びて受肉したように駒を受け入れた時点で肉体を得る事になる」

 

 そう言うと聖句を唱え始めた。

 

「我に従うはまつろわぬ勇敢な魂。我が前にいでよ」

 

 現れたのは二つの槍を持ち、腰に二本の剣をさした引き締まった体をした黒髪の男が立っていました。

 

(もしかして、彼を眷属にするつもりですか?なぜ彼なんですか?確かに優れた騎士なんでしょうが)

 

 類稀なる美丈夫で、頬にあるほくろには明らかに異性を魅了する魔力(呪い)があるので彼がいると整った顔はしていますが飛び抜けた美形ではない神薙君は引き立て役になってしまいます。

 

(なるほど、それを狙っているという事ですか。しかし、そんなことだから綺麗どころの大半を草薙護堂君に持っていかれて、ヤバイタイプしか残らないんですよ。いや、1人だけ残りましたか。彼女が壁の中へ入る事が出来ればあの結末も変わっていたでしょうか?)

 

 そんな今さらどうしようもない事を考えながら、これから起こるはずの転生を見守る事にしました。

 もっとも、彼が考えているであろう目的は理解しています。

 この不忠の騎士(ディルムッド・オディナ)を女性除けにしようとしているのは。

 ただ、上手くいかないだろうことは前世を見ていれば、わかるので無駄な努力だとかんじますがどうなる事でしょうか?

 今度は刺されないようにしてくださいというか、そんなにも、女性問題に恐怖を感じているのでしょうか?




 ご覧いただきありがとうございました。
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