瓦礫の撤去・足場の確保
「力(POWER)」: 巨大な瓦礫を持ち上げ、道を塞ぐ障害物を取り除く。
「盾(SHIELD)」: 崩壊した建物の落下物から市民を守る。
「時(TIME)」: 崩壊する時間を一時的に止めることで、救助活動の時間を稼ぐ。
「樹(WOOD)」: 崩れた足場を瞬時に修復し、安全な道を確保する。
市民の誘導・運搬
「風(WINDY)」: 瓦礫の煙や粉塵を吹き飛ばし、視界を確保する。
「飛(FLY)」: 逃げ遅れた人を背に乗せたり、空中で移動させる。
「翔(JUMP)」: 高所や危険な場所から、人々を素早く飛び降りさせる。
「駆(DASH)」: 足の不自由な人や、疲労困憊の人を素早く移動させる。
探索・状況把握
「幻(ILLUSION)」: 幻影を駆使して、市民を安全な場所へ誘導する。
「影(SHADOW)」: 影を利用して、暗闇の中でも探索を行う。
「夢(DREAM)」: 夢の世界を通じて、意識不明の市民と交信する。
「視(SEE)」: 遠距離にある、まだ発見されていない要救助者を探す。
その他
「癒(HEAL)」: 負傷した市民の治療を行う。
「創(CREATE)」: 救助に必要な道具や資材を作り出す。
「光(LIGHT)」: 暗い場所を明るく照らし、探索を助ける。
「凍(FREEZE)」: 崩壊する建物を凍らせて固定し、安全な救助スペースを確保する。
これらのカードを、状況に応じて使い分けることで、桜は、アベンジャーズや警察と協力しながら、市民の救助活動を効率的に行うことができます。
スティーブ達はスタークタワーの前の通りに集まる。其処へ、ロキに脇腹を刺されたソーも現れた。ワームホールの穴から、巨大な鯨のようなチタウリの戦艦も降臨する。桜達はナターシャやクリント、そしてキャプテンに敵を任せて、桜達は救助活動に専念する。
ソコヴィア協定の原因の一つが、この戦いだ。少しでも市民を助ければ、ソコヴィア協定を少しでも緩く出来る筈だ。
幸いにも、警察官が避難誘導を行っている。
『視(SEE)』のカードを使い、逃げ遅れた市民や瓦礫に埋もれた人達を見つける。『風(WINDY)』で粉塵や瓦礫を吹き飛ばし、『力(POWER)』で持ち上げて、『時(TIME)』で時を止めて建物の崩壊を食い止める。『癒(HEEL)』で人々を癒し、『凍(FREEZE)』で建物の崩壊を食い止め、足場を作る。桜は救助活動を行い、小狼もチタウリの兵士達を蹴散らし、市民の避難誘導を手助けする。フリーレンはゾルトラークでチタウリを撃ち貫き、桜達を援護する。
戦艦が通った後の瓦礫も、桜達の助力で止めて市民への被害を防ぐ。
軈て市民が多く逃げていくと、桜達は一度キャプテン達と合流した。
キャプテン「皆、ご苦労だった」
さくら「まだ沢山の市民が取り残されています!」
フリーレン「ロキを殺したいんだけど?」
スティーブ「待て。ロキが居なくなれば軍隊が暴走し、被害が拡大する。さくら、君はチタウリの弱点を知っているか?」
さくら「うん。知ってるよ。あのワームホールの向こうにある、チタウリの軍勢を生み出してるであろうマザーシップがあるの。それを破壊すればチタウリの軍勢を止められる。ソーさん!破壊出来る?」
スティーブ「待て……宇宙空間は未知の場所だ。恐らくかなり遠い位置にマザーシップを設置している。その間にあの戦艦やチタウリの軍勢が送り込まれたら本末転倒だ。それにソーが標的になって一点集中で攻撃される可能性が高い」
桜は考えると、確かにその通りだと理解する。いくら桜でも、宇宙空間で戦えるか分からない。それより今は、戦争状態の街で人々を救い出す事が最優先だ。
ソーも不死身ではない。いくら神様でも一斉攻撃を受けたらタダでは済まない筈だ。
さくら「でも……委員会の命令で放たれた核ミサイルを、トニーさんが機転でワームホール越しにマザーシップへ届け出たから、委員会がミサイルを発射してくれるのを待つしかないかな」
ソー「ミサイル?」
ナターシャ「冗談でしょ?」
世界安全保障委員会がミサイル発射を決定した。一見愚策だが、マザーシップを破壊するとすればそれしか無い。
スティーブ「だがそれは、良い情報だ。スターク、フューリーに連絡してくれ。フューリーに委員会の連絡が来たら、僕等に知らせるよう伝えてくれ」
トニー『ああっ、任せろ』
その後、バイクに乗ってきたブルースが皆と合流した。皆も丁度来て欲しかった人が来てくれた事で安堵する。
そして、トニーはチタウリの戦艦『リヴァイアサン』を連れてきた。ブルースはリヴァイアサンに向かって歩いていく。
キャプテン「バナー博士、今なら思いっ切り怒って良いぞ」
ブルース「因みに僕の秘密は………いつも怒ってる」
その瞬間、ブルースは上半身の服を破り、全身が膨張して肥大化し、ムキムキのハルクへ変身した。そして、ハルクはリヴァイアサンの頭部を殴った瞬間、リヴァイアサンの頭が凹み、装甲が反り返った事で砕けて肉体が丸見えになる。
そして、アイアンマンがミサイルを放ち、爆発で体液と血肉が飛び散った。
リヴァイアサンの頭部が橋の下の市民に向かって落ちそうになるが、桜が『無(NOTHING)』で掻き消した。
チタウリ『『ガアアアアッ!!』』
チタウリがアベンジャーズを睨み、仮面を外して威嚇する個体も居た。
ハルク『ガアアアアアアアッ!!』
ハルクが咆哮を返す。ソーがハンマーことムジョルニアを持ち直す。ホークアイが弓矢を構える。アイアンマンがそのばに降り立つ。ブラックウィドウが銃をリロードする。カードキャプターが二つのカードを手に持つ。小狼が桜と背中を合わせる。キャプテン・アメリカが盾を装備し直す。
円陣を組み、チタウリの軍勢に向き直る。
バラバラだった筈のヒーローが、一つに集結した瞬間だった。
ロキ「ふん。援軍を送り、攻撃を集中させろ」
ロキはチタウリにそう命令すると、ワームホールから新たな援軍が送り込まれる。リヴァイアサンが同時に入り込んで来て、チタウリの船も一気に攻めてきた。
さくら「あれだけの軍勢……やっぱり自動で生み出してるとかかな」
キャプテン「良いか皆。委員会がミサイル攻撃を決定するまで、敵を押し留めろ。だが、まだ逃げ遅れている市民がいる。木之本、李、そしてフリーレン。3人は市民の避難と救出を優先だ。敵を倒しつつ、警察や州兵と協力して市民を救助してくれ」
さくら「小狼君、行くよ!」
小狼「ああっ、行くぞ!」
さくらは星の杖に箒のように乗り、小狼を後ろに乗せて飛び立った。
フリーレン「若いって良いよね。あんなに早く動けて」
フリーレンも浮遊魔法で浮いた後、2人を追いかける。
キャプテン「バートンは屋上で見張って敵の動きを探れ。スターク、敵を押し留めろ。3ブロックから外へ出ようとする奴等は押し戻すか灰にしてやれ」
ホークアイを屋上へ運ぶ為に上空へ飛んだトニー。
キャプテン「ソー。あの通路を頼む。出て来る敵を君の雷で痺れさせてやれ。木之本はあの向こうに敵のマザーシップがあると言っていたが、決して無理はするな」
ソー「こんな状態だからな。出来る限り通路に押し留めるさ」
ソーはハンマーを回し、その遠心力で飛んだ。
キャプテン「ナターシャと僕は此処で戦闘を続ける。ハルク!」
ハルク「ウゥッ!」
キャプテンは命じる。シンプルで分かりやすい命令。
キャプテン「
ハルクはそれを聞き、ニヤリと笑う。
ハルク「ウオオオオオオオオオオッ!!」
ハルクはチタウリの軍勢に向かっていく。やりたい放題に暴れていく。
ホークアイは、ビルの屋上から、正確無比な弓矢で敵を射抜いていく。彼は、敵の動きを冷静に分析し、桜が事前に教えてくれた情報をもとに、弱点を突く攻撃を繰り返していた。
クリント「スターク、ケツに大勢付いてきてるぞ!」
ホークアイの放つ矢は、チタウリの軍勢を次々と撃破していく。
アイアンマンことトニー・スタークは、街の空域を飛び回り、ワームホールから出てくる敵を撃破していく。トニーの活躍により、チタウリの軍勢は、街の中心部へと向かうことができずにいた。
トニー『ジャーヴィス!ヘリキャリアのブリッジと通信を繋げておけ!フューリーが奴等と通信したら教えろ!』
ジャーヴィス『了解しました』
トニーの声が、ヘルメットの内部で響く。
桜と小狼は、警察や州兵と協力して、逃げ遅れた市民の救助活動に奔走していた。桜は、さくらカードの力を使い、崩壊した建物から人々を救い出し、小狼は、剣と札を使って、チタウリの軍勢から市民を守る。
さくら「さあ、みんな、こっちへ!」
桜は、『WINDY』で瓦礫を吹き飛ばし、市民を安全な場所へと誘導する。
フリーレンは、桜と小狼の援護に回っていた。彼女の放つ魔法は、チタウリの軍勢を一撃で葬り去り、桜たちの安全を確保する。洗脳の記憶に苦しみながらも、フリーレンは、自分の力を、大切な仲間を守るために使うことを選んだのだ。
フリーレン「…無駄な戦いは止めなよ」
フリーレンの声は、チタウリの軍勢には届かない。しかし、その声は、桜と小狼に、勇気を与えていた。
ブラック・ウィドウことナターシャ・ロマノフとキャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャースは、ニューヨークの通りに残って、チタウリの軍勢と激しい肉弾戦を繰り広げていた。二人の卓越した格闘技術と、キャプテン・アメリカのシールドが、チタウリの軍勢を圧倒する。
ハルクは、ワームホールから降り注ぐ敵を、ただひたすらに叩き潰していた。ハルクの放つ怪力は、チタウリの軍勢を、まるでゴミのように粉砕していく。
アベンジャーズの面々は、桜から知らされていたチタウリの弱点を共有していた。ワームホールの向こう側にいる、チタウリのマザーシップを倒すことが、この戦いを終わらせる唯一の方法であることを知っていた。
しかし、委員会がミサイル発射の決定を下すまで、マザーシップを狙うことはできない。頼りのソーも負傷しており、単独で突入させたら狙い撃ちにされるし、そうでなくてもマザーシップはかなり遠い位置にある。ソーが攻撃してくる事も想定しているのだろう。
だから、今は、ひたすらに時間を稼ぐしかない。
さくら「…あと、どれくらい…」
桜は、空を見上げながら、つぶやく。
ニューヨークの空にはまだ、チタウリの軍勢が、次々と降り注いでいた。
―――――――――――――――――――――――
ニューヨークから離れた海域に浮かぶヘリキャリアの司令室。フューリーは、委員会からの通信を受け取っていた。モニターに映し出される委員会のメンバーたちは、ニューヨークの壊滅的な状況を前に、非情な決断を下そうとしていた。
委員会『フューリー、もはや猶予はない。我々は、マンハッタンに核ミサイルを撃ち込むことを決定した』
委員会の言葉に、フューリーは激昂する。
フューリー「待ってください! アベンジャーズが、ロキと戦っているんです!」
しかし、委員会のメンバーたちは、フューリーの声に耳を傾けない。
委員会「マンハッタンを犠牲にしてでも、地球全体を救う。それが、我々の使命だ」
―――――――――――――――――――――――
ジャーヴィス『トニー様、委員会とフューリー長官の通信を確認しました』
トニー『よし、通信を繋げろ』
トニーは、チタウリの軍勢と戦いながら、ジャーヴィスが繋いでくれた通信に話し掛ける。
トニー『やあフューリー長官。話は全部聞いたぞ』
フューリー『スターク、聞こえるか!?』
フューリーの声が、トニーのヘルメットの内部で響く。
トニー『聞こえるぞフューリー。ずいぶん、厄介なことになってるみたいだな』
トニーは、皮肉めいた口調で答える。
フューリー『トニー!委員会がマンハッタンに核ミサイルを撃ち込もうとしている!』
フューリーの必死の呼びかけに、トニーは、冷静な口調で答える。
トニー『フューリー、核ミサイルをこちらに届けろ。僕が、ワームホールの向こうにあるマザーシップへ運ぶ』
トニーの言葉に、フューリーは驚愕する。
フューリー『スターク正気か!? ワームホールを通れば、二度と帰ってこれないかもしれないんだぞ!』
トニー『あんたの部下達が、フィルがロキの罠にハマって死んだんだ。これ以上、仲間を失うわけにはいかない』
トニーは、リリーとサラ、そしてコールソンの死を思い出し、怒りを燃やす。
トニー『それに僕は、アイアンマンだからな!』
トニーはそう言って、フューリーの通信を切る。
そしてトニーは、ジャーヴィスに核ミサイルをワームホールへ誘導するよう指示する。
そして、飛んできたS.H.I.E.L.D.の戦闘機が、核ミサイルを放つ。
パイロット『発射完了。爆発までの時間、2分30秒』
トニー『よし、そのミサイルはこちらが受け持つ』
トニーはミサイルの下部に取り付くと、ワームホールの元まで届ける事に。
ナターシャ『通路は任せて!さっきロキがハルクにボコボコにされたから、杖で通路を塞ぐわ!だから、絶対にミスしないで!』
トニー『勿論だ』
ジャーヴィス『トニー様。ミス・ポッツにお繋ぎしますか?』
トニー『そうだな』
――――――――――――――――――――――
桜達は市民の避難誘導を行う。チタウリの軍勢は攻撃の手を止めない。
さくら「『SWORD』!」
桜は剣を生み出すと、チタウリ達に向けて飛ばし、串刺しにしていく。
小狼「タァッ!」
小狼も剣でチタウリを斬っていくが、数はちっとも減らない。
フリーレン「ゾルトラーク」
フリーレンはゾルトラークで複数のチタウリを撃ち抜いていく。
すると、3人はミサイルを運んでいくアイアンマンの姿を見かける。
アイアンマンは体のジェットで高度を上げて、ワームホールへ狙いを定める。
そして、アイアンマンは核ミサイルもろともワームホールの中へ入っていった。
さくら「やった……!」
桜が喜んだ後、周りのチタウリ軍やリヴァイアサンは糸が切れた人形のように動かなくなり、その場で倒れる。マザーシップが核ミサイルで破壊されたのだ。
小狼「よっしゃあ!」
フリーレン「ふぅ………魔王の時より疲れたよ」
フリーレンもその場所に座る。
そして、上空のワームホールも閉じていき、其処から抜け出てきたアイアンマンはハルクによって救出された。
さくらは『FLY』のカードで背中に翼を生やし、足のローラースケートでトニー達の元へ駆け寄る。
トニーは気絶していたが、ハルクの咆哮で目を覚ます。
トニー「何がどうなった!?」
スティーブ「……勝ったぞ」
桜「……はい」
スティーブも桜もボロボロだ。
チタウリの軍勢が停止したことで、ニューヨークの危機は去った。
アベンジャーズの面々は、桜の功績を称える。
スティーブ「木之本、君がいなければ、我々はロキの罠にハマり、敗北していただろう」
キャプテン・アメリカが、桜に感謝の言葉を伝える。
桜は、キャプテン・アメリカの言葉に、照れたように微笑む。
さくら「いえ…みんなが、頑張ってくれたから…」
しかし、桜の心の中には、リリーとサラ、そしてコールソンの死が、まだ残っていた。そして、自分の知らない所にいる犠牲者の事も。
さくら「…これからも、頑張ります…」
桜は、心の中で誓う。
桜は、アベンジャーズの仲間たちと共に、この世界を守ることを、改めて決意するのだった。
トニー「そうだな……暫く休むよ。働き過ぎた。なあ、近くにシャワルマっていう美味い料理があるんだ。皆で食べに行こう」
さくら「シャワルマ?それって、羊肉・鶏肉をレタスやソースと共にパンで包み込む食べ物ですか?それ、日本にもありましたよ」
スティーブ「ああっ、食べに行こう」
ソー「まだ終わってないぞ」
ソーが口を開く。まだロキが残っていたのだ。
フリーレン「アイツだね」
小狼「だな」
トニー「じゃ、終わったらシャワルマな」
―――――――――――――――――――――――
そして、スタークタワーの中に移る。ロキは床で伸びていた。ハルクに何度も叩きのめされたからだ。
ロキ「あっ」
ロキは起き上がり、その光景を見た。
自分に杖を向けるフリーレン。弓矢を構えるクリント。杖を持つナターシャ。星の杖を持ち、カードを持つ桜。札と剣を持つ小狼。ボロボロになりながらも立っているスティーブとトニー。そして拳を握り締めたハルクだった。
自分を囲むように立つアベンジャーズに、ロキは敗北を悟る。
ロキ「足掻いても無駄なら…………酒が飲みたい」
その後、ロキは拘束された。アベンジャーズが勝利した瞬間だった。
―――――――――――――――――――――――
アベンジャーズの活躍から暫くの時が経過した。
アベンジャーズの勝利は、世界中に歓喜と安堵をもたらした。遠く離れた日本のテレビでも、連日アベンジャーズのニュースが報じられ、街中では、アベンジャーズのグッズが飛ぶように売れていた。
キャスター「ニューヨークを襲った未曾有の危機、アベンジャーズの活躍により、世界は救われました!」
ニュースキャスターが、興奮した口調でニューヨークでの戦いを伝えている。
画面には、アイアンマンが核ミサイルを誘導する映像、ハルクがロキを叩き潰す映像、そして、キャプテン・アメリカが人々を救出する映像が映し出される。
ケロちゃん「ハハッ!さくら、大活躍やな!」
桜の自宅のテレビの前で、ケロちゃんが目を丸くして、テレビを見つめている。
桜は、その様子を、微笑ましく見つめていた。
テレビのニュースは、ニューヨークで救助された人々のインタビューへと切り替わる。
救われた人「アベンジャーズの皆さんが、命がけで私たちを守ってくれたんです…」
救われた人「もうダメだと思ったけど、彼等が来てくれた…」
人々は、涙を流しながら、アベンジャーズへの感謝を語る。
中には、桜と小狼に救出されたという人もいた。
救われた人「あの、日本の子供達も、本当に勇敢だった…」
その言葉に、桜は、恥ずかしそうに顔を赤くする。
ニューヨークでの戦いを終え、日本に戻ってきた桜たちは、一躍英雄となった。
学校ではクラスメイトたちが、帰還した桜たちの無事を喜んでくれる。
クラスメイト『『桜ちゃん、小狼くん、知世ちゃん! 無事でよかった!』』
クラスメイト達の言葉に、桜は感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。
そして、それぞれの家族も桜達の帰りを喜んだ。ニューヨークを救った子供達の功績を、誰もが喜んで出迎えた。しかし命懸けの戦いだったので、抱き着いて大泣きしたのは秘密である。
ニューヨークでの戦いは、桜に大きな成長をもたらした。
仲間を失う悲しみ。そしてロキの洗脳魔法に苦しむフリーレンを救い出した経験。
そして、アベンジャーズと共に世界を救ったという達成感。
さくら「…ホントにアベンジャーズとして戦ったんだね。私、頑張るよ。絶対、大丈夫!」
夜空を見上げながら、桜は静かに呟く。
空には満月が輝き、まるで桜の成長を祝福しているかのようだった。
ニューヨークでの戦いは終わった。
しかし桜の、そしてアベンジャーズの戦いは、まだ始まったばかりだった。
これからさらに多くの敵が、桜たちを待ち受ける。
しかし桜は、もう一人ではない。
知世、小狼、フリーレン、そしてアベンジャーズという、心強い仲間たちが、桜のそばにいる。
これは、二つの世界が交錯し、一人の少女がヒーローとなる、運命の始まり。
そして、その物語はまだ、続いていくのだった。
―――――――――――――――――――――――
ロキは四次元キューブと共に、アスガルドへ連行された。ソーが連れて行ったのだ。桜や小狼、知世もその様子を見に来たのだ。
そんな中、フューリーはリモートで世界安全保障委員会のメンバーと話をしていた。
委員会A「とんでもない事だよ。戦犯であるロキを、罪も償わせずに引き渡すとはな。四次元キューブも明け渡したのかね?」
フューリー「いいえ。ロキは償いをする事になるでしょう。それに、四次元キューブはまた狙う者が現れないよう、神の命により、遠く離れた場所へ保存してもらいました」
委員会B『アベンジャーズは?』
フューリー「現在行方を追跡しています。特に木之本桜や大道寺知世、李小狼は日本に戻ったそうです。監視は続行しますが、暫く休みを与えてもよろしいかと。特に彼等は、まだ子供なのですから」
フューリーは桜達が英雄であると理解しているが、同時に子供である事も変わらない事実だ。大人の拘束に長く付き合わされるのはツラいだろう。
委員会B『自分のした事が分かってないのね?アベンジャーズを野放しにするなんて。彼等は危険よ?子供なら尚更私達が管理すべきではなくて?』
フューリー「ええっ。確かに彼等は危険な存在です。世界中の誰もが知りました。そして、あらゆる世界が知りました」
委員会A「地球にアベンジャーズありと、知らしめたかったのか?」
フューリー「決意表明です」
こうしてフューリーは、ブリッジの司令室に戻る。リモート会議を終えたフューリーに、ヒルは話し掛ける。
もしまた地球に危機が迫ったら?ヒルのそんな疑問に、フューリーは、アベンジャーズはまた現れるだろう、と答えた。それは何故か?
我々が、世界が必要とするから。
必要とされている限り、アベンジャーズはまた集まる。
フューリーはそう確信している。そしてそれは、ヒルも感じる。そして、ヒルはS.H.I.E.L.D.の仕事を続けるだろう。
――――――――――――――――――――――
ニューヨークの戦いを終え、世界が歓喜に沸く中、アベンジャーズと桜たちは、一軒のシャワルマの店に集まっていた。トニー・スタークが、戦いの後に「食べたことないだろ?」と提案したのだ。
しかし店の中は、戦いの後の疲労と、リリー、サラ、コールソンを失った悲しみで、重苦しい空気に満ちていた。テーブルに並んだシャワルマを、全員が黙々と口に運ぶ。
アイアンマンスーツを脱いだトニーは、少しやつれた表情で、ただ無言でシャワルマを頬張る。
キャップことスティーブ・ロジャースも、静かに、しかし力強く、シャワルマを噛み締める。
ブラックウィドウことナターシャ・ロマノフは、いつもの鋭い眼差しを伏せ、淡々と食事を続ける。
ソーは、神としての威厳を保ちつつも、どこか寂しげな表情で、シャワルマを見つめている。
ハルクことブルース・バナーは、ハルクの姿から戻ったばかりで、疲労困憊の様子だ。
ホークアイことクリント・バートンも、妻と子供を思いながら、静かに食事を続ける。
そして、桜と小狼、知世も、その重苦しい空気に、言葉を失っていた。
桜はシャワルマを一口食べ、疲労と安堵、そして悲しみが混じった複雑な感情を噛み締める。
小狼は、そんな桜の様子を心配そうに見つめながらも、言葉をかけることができない。
知世はただ静かに、桜の隣に座って食事を続ける。
フリーレンも、テーブルの一角に座り、無表情でシャワルマを食べていた。洗脳の記憶が、まだ彼女の心を蝕んでいる。しかし彼女は、桜の隣に座り、静かに、しかし確実に、仲間たちと共にいることを示していた。
ケロちゃんも、テーブルの下で気を遣い、声を上げない。
いつもの賑やかなケロちゃんからは想像もできないほど、静まり返っている。
誰もが、言葉を失っていた。
それは、戦いの後の安堵と、失われた命への悲しみ、そしてこれから何が起こるか分からない未来への不安が入り混じった、複雑な感情が彼らの心を支配していたからだ。
しかし、その言葉のない食事は、彼等の心を少しずつ癒していく。
シャワルマの温かさ、そして、隣にいる仲間たちの存在。
言葉はなくても、彼らは同じ戦いを生き抜いた、かけがえのない仲間だった。
食事を終え、店を出たアベンジャーズと桜たちは、それぞれの場所へと帰っていく。
しかし、彼らの心の中には、この日の言葉のない食事の記憶が、深く刻み込まれていた。
戦いは終わった。
しかし、彼らの物語は、まだ始まったばかりだ。
そしてこの日の食事は、彼らの新たな物語の始まりを告げる、静かな一幕だった。
―――――――――――――――――――――――
ニューヨークでの戦いから数日後、街は徐々に復興へと向かっていた。テレビの取材に応じる市民たちの声は、アベンジャーズへの感謝と、戦いの恐怖、そして、アベンジャーズに混じっていた日本の子供達への驚きに満ちていた。
男性、40代
「もう終わりだと思ったよ。空から化け物みたいなのが降ってきて、ビルは壊れるし…でも、アイアンマンが空で戦ってくれてた。奴がいてくれなかったら、俺たちはみんな死んでた」
女性、30代
「私たちは、地下鉄に隠れてたの。でも、出口が瓦礫で塞がれて…もうダメだって諦めかけてた時、日本の子供達が来てくれたんです。男の子が剣で瓦礫を壊して、女の子が不思議な魔法で道を作ってくれて……まるで、おとぎ話みたいだったわ」
男性、50代、警察官
「あの子供達には、本当に驚かされた。瓦礫の下敷きになった人を、風の魔法で助け出したり、足場の悪い場所でも不思議な力で安全な道を作ったり…あいつらがいてくれたおかげで、多くの命が救われた」
女性、20代
「宇宙人が迫って来た時、もうダメだと思ったの。ハルクが戦ってくれたおかげで、私たちは助かったの。本当に、感謝しかない」
男性、60代
「あの神様は、ワームホールから出てくる化け物を一人で次々と倒してた。まるで伝説の英雄が、目の前に現れたみたいだったよ」
女性、40代
「私は逃げ遅れた子供を抱えて、キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウに守ってもらったんです。二人は、私たちを守るために、身を挺して戦ってくれた。彼らは本当のヒーローよ」
男性、10代
「屋上から弓矢で敵を次々と倒す、凄い人がいた。ホークアイって人なんだって。冷静で、すごくかっこよかった」
女性、50代
「アベンジャーズの皆さん、そしてあの日本の子供たちには、本当に感謝しています。彼らが、私たちの命を救ってくれた」
市民たちのコメントは、アベンジャーズと、桜たちの活躍を世界に伝えていた。彼らが世界に、希望をもたらしたのだ。
次回は日本が舞台となります。そして、日本独自のヒーローチームの結成話を作りたいと思います。