なんか指名手配犯になってるんですけど!?   作:ジジ

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思いつき&息抜きで書いてみました。頭空っぽにしてお読み下さい。


第一話

 

 

 

 

 

 「素晴らしい。想像以上だよ、先生(主人公)

 

 

 僕は目の前にいる人物に惜しみない拍手を送りながらゆっくりと近づく。

 いずれ来るであろうと予想されていた人物。主人公として重責を担う人物。僕がこの世界に産まれ落ちた瞬間から待ち焦がれていた人物。

 しかし、その身はあまりに脆く、銃弾一つで致命傷になりかねない。このキヴォトスにおいては風前の灯火に近しい存在。

 だというのに、己の身を顧みず生徒たちと協力し、数多の危機を乗り越えてここ(シャーレの建物)まで至ったこと。実に素晴らしい。賞賛に値する。

 

 

 「き、君は……?」

 「僕のことなんてどうでもいいでしょう。それよりも僕はあなたを心から讃えたいんだ。あなたは差し向けられた刺客を全て打ち負かし、遂にはあのワカモすらも退けた。いやはや、全くもって()()()()()()()だったよ」

 

 

 いやほんと凄いよ。マジで誇っていい。なんせヤル気に満ち溢れていたワカモを退けたのだから。

 いやはや、ワカモが『彼の者があなた様と相見えるのに相応しい器か、試させてもらいます』なんて訳分からんことを言ってビンビンに殺気を放ちながら抜け出した時は本当に肝が冷えたよ。

 ()()()()()()()()()()()()()()、今回はチュートリアルに当たる部分だし、何より()()ワカモが先生を殺してしまうなんてことは万が一にもありはしないと思う……が、それでもやはり心配なものは心配で。

 お陰でこうして来る予定もなかったのに様子見しに来たけど無用な心配だったようだ。

 

 

 「君は何を言って────まさか……っ」

 

 

 先生は僕の心情を察してくれたらしい。『心配だから見に来ちゃいました♡』───なんてキモいセリフ、陰キャチキンハートの持ち主である僕には到底言えるはずもない。

 ただ、そういった部分も此方から語らずとも理解し、納得してくれる。成程やはりあなたは文句の付け所がない主人公であり、僕が考えていた通りの先生のようだ。

 

 僕は先生の言葉に何も返さず、ただ肯首する。僕の気持ちを察してくれてありがとう……そう万感の想いを込めて。

 先生はほんの僅かに後ろへと後退した。何やら額から汗が垂れ流れている。

 あぁ、疲れているのだろう。無理もない。なんせここまで戦場を走り抜けて来たのだから。

 僕なんかのために時間を消費させてしまって申し訳なく思うが、それでも賞賛せざるを得なかったんだ。

 

 

 「ほ、本当に……本当に君がこの状況を……」

 「ん?あぁ、そうさ。()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 一方的なファンから一方的な賛辞を送っているといった状況は確かに僕が作り出してしまった状況だ。

 心配性で居ても立っても居られないのは昔からの悪い癖だ。だからこうして確認しに来て、気づけばあなたに賛辞を送っている。

 

 

 「あなたならこの先も楽しめそうだ」

 

 

 この先生ならゲームでも見れたカッコいい姿を見せてくれるだろうな!ククッ、ブルアカファンの血が騒ぐぜ!

 

 お互いに無言の状況が続く中、奥からコツン、コツンと踵を踏み締める音が聞こえてくる。

 確かこの後はリンちゃんが【シッテムの箱】が無事か確認しに来るシーンだったな。

 リンちゃんか……思えば久しく話していない。彼女は一人で頑張る節があるから無茶していないか心配だ。あっ、そうだ。ついでにリンちゃんにも挨拶していこうかな………いや、そもそも彼女とまともに話せた試しがあっただろうか。どうせ特性【陰キャチキンハート】が発動して碌に話せず恥を晒すだけなのが目に見えている。ここは撤退に限る。

 

 

 「では、僕はそろそろ失礼するよ。またどこかで会えることを楽しみにしているよ、先生」

 「ま、待って!!君は一体何者なんだ!?」

 

 

 なに!?せ、先生から()()()()()()()()、だと!?まさか推しから認知される機会が訪れるとは……

 

 ここは外せない、そう思い、出来るだけ良い印象を持ってもらえるように、僕が出来る最大限の笑顔と共に名を名乗った───

 

 

 

 「僕の名は空崎ヒナト。どこにでもいる一般(モブ)男子生徒ですよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 数日後。

 

 「ヒナト様!このワカモ、遂にあなた様の威光を世界に轟かせることに成功いたしましたわ!」

 「ハァ、これだから常時発情期狐は蒙昧で困る。どう考えても私の成果であるというのに」

 

 

 友人たちが意気揚々と自慢気に持ってきた手配書を見て愕然とする。

 どうやら僕は指名手配犯になったらしい。それも億超えというアホみたいな賞金首を掛けられているとのことだ。

 

 ……………いやなんで!?

 




【空崎ヒナト】
・学園:ゲヘナ学園
・学年:3年生
・年齢:17歳
・誕生日:2月19日
・趣味:旅行(聖地巡礼)、写真、ゲーム

転生者でありながら元ブルアカプレイヤーで生粋のブルアカファン。名前から分かる通り【ゲヘナシナシナシロモップ】の二卵性の双子にして兄にあたる人物。戦闘力は妹に全て吸い取られたせいかキヴォトスの中でも一位二位を争うほどにクソザコで、サポートも碌に出来ないため戦闘面においては本当にクソカス&ゴミカスである。
ちなみに数ヶ月前から失踪中。

【懸賞金】
億超えの懸賞金という某海賊漫画でも十分立派な大海賊を名乗れるレベルの額を掛けられてしまった。主な出資はトリニティ総合学園から。巷では【エデン条約】の前に危険因子となる火種を消すべくこれ程の大きな額を出資し全面協力態勢を取ったなどと言われているが、所詮は噂。真相は彼女たちのみぞ知る。


こんな感じで息抜きがてらにやっていきます。不定期更新です。
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