双星の陰陽師〜天若家の長男が結婚するまで〜   作:華々

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今回いつもより長いです。
オリ設定入ります。




[七]御前試合 前編

ついに御前試合当日となった。

 

有馬様のハイテンションな挨拶から始まり、普段は見れない十二天将同士の試合もあり観客の興奮はピークにまで上がっていた。

 

アナウンスに従い控室から出て武舞台に向かう。

途中向かいから全身真っ赤に染め上げた狩衣を着た少年が歩いてきた。

 

士門。

 

璃弦か。

 

彼こそ14歳という若さで十二天将に至った天才〝斑鳩士門〟。そして璃弦の父、清弦の弟子であり璃弦の兄弟子に当たる。

 

あいつはふざけたやつだが〝最強〟と言われるだけあって強いぞ勝算はあるのか?

 

もちろん。そのための切り札もある。

 

不敵に笑うと士門の隣を通り過ぎながら一枚の霊符を出してひらひらとふる。

 

 

 

 

 

『さぁ本日最後の試合と相成りました!トリを飾るはこのお二人。天若の若虎!呪力量は十二天将にも引けを取らない!天将十二家天若家次期当主天若璃弦ンンンンンン!!!』

 

 

オオオオオぉぉぉぉぉ!!!!!

 

歓声は上がるその中に嘲笑の笑い声が混ざっている。

 

ふんっ!

 

そんな物眼中にないとばかりに鼻で笑った。

 

『そしてえぇぇぇ! この方を形容するのに多くを語る必要はありません!

 

《最強》以上っ!!!

 

 

鵜呑ぁぁぁ天馬ぁぁぁぁぁ!!!』

 

 

 オオオオオオオオオオぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!

 

璃弦の正面に赤毛の六本のアホ毛を垂らした、オッドアイの少年か不敵な笑みを浮かべている。

彼こそ十二天将最強と謳われる陰陽師〝鸕宮 天馬〟

 

 

『それでは166回波達羅盈城御前試合(はだらえじょうごぜんじあい)最終第十試合始め』

 

試合開始の合図とともに身体能力を上げる術を使用した後、5枚の霊符を取り出す

 

小夜(サヨ)ふけて

もしも訪(オト)ずる者(モノ)あれば

引き(ヒキ))おどろかせ我が枕神(ワガマクラガミ)

 

蒼電喪香(ソウデンモコウ) 急急如律令!

 

霊符から雷に変換された呪力ご空へと昇り雷となって天馬目掛けて襲いかかった。

 

「ほっ、よっ!」

 

天馬は軽々と飛び跳ねるように後ろに下がりずへ手の雷を避けきった。

 

まだまだっ!

 

み恵み(ミメグミ)を受(ウ)けても背く(ソムク)敵(アダナエ

)は篭弓羽々矢(カゴユミハハヤ)もてぞ射落とす(イオトス)

 

裂空魔弾(レックウマダン) 急急如律令!

 

天馬が避けた際に雷によって砕かれた武舞台の石が呪力を纏い天馬へと弾丸のごとく飛んでいく。

 

「よっ、はっ、いよっと」

 

鞘に入った状態の刀で裂空魔弾を弾き余裕そうな笑みを浮かべる天馬。

 

子供にしてはなかなかやる方だな、さすがは熊きっつぁんの子供ってところだな。

 

「舐めんじゃねぇぞ!」

 

蒼電喪香(ソウデンモコウ) 急急如律令! 

 

先程よりも倍の数の霊符を使用して行う蒼電喪香

更にそこに

 

阿迦陀(あかだ)

須多光(しゅたこう)

殺帝魯(さつていろ)

蘇陀摩抳(そだまに)

霹靂天掃(ヘキレキテンソウ) 急急如律令!

 

 

天馬を囲うようにして展開された雷除けの結界。

本来であれば雷をよそに流すだけの結界だが、先に発動した雷と天馬を結界内に入れた。蒼電喪香の落雷が結界に触れると弾かれたように結界内を迸る。避けて躱す天馬の後を追うように雷が迫り、ついに

 

ドガァァァアンッッッ!!!

 

雷撃が天馬を襲い遅れて爆弾が落ちたかのような音と衝撃を伴った雷鳴が辺りに響き渡る。

 

『おおっと、ここで璃弦様の雷撃が鸕宮天馬様に直撃!!璃弦様の猛追を軽くいなしていた鸕宮天馬様、あわやここまでか!!!』

 

観客からは悲鳴のような歓声が上がる

 

そんなわけがない!次が来る!

 

ズッバアァァァァァァァァァァァンンッッッッッッ!!!

 

天馬の声が聞こえたかと思うと巨剣が霹靂天掃の結界を破り現れた。

 

土煙の中から現れた天馬は傷一つない状態で余裕綽々な様子て笑っている。

 

(クソ!呪装もしてねぇのに無傷かよ!)

 

「これで終わりかぁ〜、んん?」

 

これこそ〝最強〟鸕宮天馬が使う霊符の名を〝破刃顕符〟呪装を〝貴爀人機〟

この呪装の最たる特徴それは攻撃の際の移動が起こらないこと、剣だろうと槍だろうとそれらを使うときには相手に近寄る必要がある。だが貴爀人機にはその必要がなくその場で攻撃指示を行う時点で貴爀人機の刃は敵に届いている。

 

そんな相手に璃弦はべっ!と舌を出してバカにする

 

 

「んなわけねぇだろ。」

 

ホルダーから新しく霊符を取り出し狩衣の袖を破く

 

「行くぞ!雷獣顕符 雷轟獣牙急急如律令!」

 

霊符に宿る式神雷獣その力を身に宿す式神呪装。解放された雷獣の雷が辺りに迸り璃弦を包むように隠す。

 

雷が晴れ現れた璃弦の両手両足には呪装雷轟獣牙を纏っていた。二の腕から指の先、足の先から太腿の途中までを覆う雷獣の呪装。呪装からはパチリパチリと雷に変換された呪力を纏い雷光が煌めいている。

 

『な、な、なんと!!天若璃弦様、白蓮虎砲ではない式神呪装を使用しましたが、一瞬漏れ出た式神の呪力は恐れ多くも式神十二天将と遜色のないものでした!!』

 

その姿に客席からはどよめきが聞こえてくる

 

手を開閉させて感触を確かめた璃弦は天馬を見据える。

 

「準備は済んだのか?」

 

「あぁ待たせた。」

 

「じゃあ次はこちらから行くぜ」

ズッバアァァァァァァァァァァァンンッッッッッッ!!!

 

雷霆疾走っ!

 

雷を纏った璃弦は飛天瞬脚を掛けた際以上の速度で走り貴爀人機の刃を避ける。右手を貫手の形にすると雷光が弾けるように瞬き天馬の懐に潜り込む。

 

貫手に雷の呪力を集中させ威力を最大限引き出しているその技は、咄嗟に防御に回した貴爀人機をも砕き天馬に命中させる。その技の名を

 

〝轟貫掌ッ!!〟

天馬の胴体に直撃した轟貫掌は雷鳴を轟かせ天馬を武舞台の上から壁へと吹き飛ばした。

 

『凄まじい一撃!鸕宮天馬様の貴爀人機をも貫き天馬様に命中!天馬様万事休すか!?』

 

天が吹き飛ばされた壁からは未だ砂煙が立ち込めていた。

 

(起き上がってくれるなよ。)

 

実際璃弦は今の攻防で体力を大幅に削ってしまった。

 

式神雷獣は璃弦の保有呪力ギリギリまで込めて生み出した式神。生まれたばかりのためその本質は赤子に近い。生まれた直後は生みの親である璃弦にまで襲いかかり調伏に多大な時間が掛かった。

 

そこまでの式神を呪装として維持するには相当な呪力と体力を消耗する。

 

そんな璃弦の願いとは裏腹に突風が吹き砂煙を吹き飛ばす。

砂煙からは多少汚れてしまったが怪我一つ負っていない天馬の姿が会った。

 

「化け物かよ。お前は!」

 

『天馬様いつの間にか呪装を施しています!』

 

天満は璃弦の攻撃が直撃する寸前、鎧包業羅を纏い後ろに跳びながら下がることで威力を落としていた。

 

それを理解した璃弦は戦慄と共に悪態を吐く。

 

「それであんたの本気を見せてくれるか?」

 

「調子乗ってんじゃねぇぞ、ガキンチョ!」

 

 

戦いは白熱化していく。

天馬が貴爀人機を操り先ほど以上の速度で斬撃を繰り出す。璃弦は巧みに回避しながら雷を纏った飛爪〝迅雷爪閃〟を天馬こすきを見て飛ばす。

 

璃弦が近づけば上から貴爀人機を振り落とし璃弦に攻撃しながら璃弦の攻撃を妨害する。

 

璃弦の体力と呪力か3割を切った時天馬からの攻撃が止む。

 

何か狙いがあるのかと警戒していると、

 

「おい、切り札は使わねぇのか?」

 

(っ!)

誰にも話していない、そんなものがある素振りもしていない。なのに天馬が気付いた。

 

「なぜそれを!」

 

「いいから、使え」

 

いつものふざけた調子からは考えられない真っ直ぐな眼差しで見つめてくる。

 

自然とホルダーに手を伸ばしてしまうが、それに気づきもう片方の腕で押さえる

 

「なんだ使わねぇのか?まったく。おい変態メガネ男!」

 

「っな!」

 

「使わせていいな!」

 

「ああ、許可する。」

 

『有馬様と天馬様が何を言っているのかわからないが璃弦様はさらに切り札を隠し持っているのか!?!?』

 

オオオオオぉぉぉぉぉ!!!!!

 

実況の話に観客はさらに興奮の雄叫びを上げる。

これで璃弦は切り札を使うしかなくなった。

 

やってくれたな!

 

それに天馬は何も言わない。ただ笑みを浮かべている。

 

それに切れた璃弦は怒りに任せホルダーから霊符を取り出した。

 

「使ってやるよっ!雷獣明鏡符!」

 

その瞬間膨大な呪力が璃弦から溢れ出す。その呪力は武舞台を震わす。

 

「雷轟獣牙 纒霊呪(マトイカジリ)!!!」

 

全身を鎧の如き呪装で纏い全身から絶えず雷として形になった呪力を放出し、呪力量は今までの数十倍にまで膨らんだ。

 

それに充足感を感じながらも天馬を見る。

 

「行くぞ!」

 

「来い!」

 

二人の若き陰陽師がぶつかり武舞台を二人の呪力で満たす。




纒霊呪、纒神呪(まといかじり)のオマージュで何で神じゃなくて霊にしたのかというと神だと主人公が安倍晴明に並ぶほどの力を持っているような気がしてしまうので、一段格が下がって精霊から霊を取り纒霊呪(まといかじり)にしました。
次回も18時投稿を目指します

オリ主がハーレムを作るとしたら誰を入れる?  婆娑羅を入れて欲しいとの声がありアンケートを作り直しました1人は決めているので今回の結果でハーレムのメンバーを決めます

  • 五百蔵志鶴
  • 膳所美玖
  • 蹉跎 桜
  • オリキャラ
  • 赫夜
  • 師(もろ)
  • 愛宕
  • 辺留
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