どけ!!俺は(ヒミコの)お兄ちゃんだぞ!!   作:俺はお兄ちゃんだぞ!!

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十二話

「ねぇ焦凍・・・・本当にやるの?」

 

冬姉のそんな声が届く。

見れば、不安そうな表情をしていた。

 

隣にいる夏兄も似た顔をしている。

 

二人の言いたいことはわかる、けど今更やめるつもりはない。

 

「ああ、今夜あの男を倒す」

 

変人、いや脹相がやってきたのは良い機会だった。

冬姉、夏兄、そして母さんを傷つけてきたあいつは一度叩き潰しとかないと気がすまねぇ。

 

「焦凍、お前はやはり見ていろ。お前たちの代わりにあの加齢臭は俺が殴る」

 

「・・・・脹相」

 

俺達の会話を黙って聞いていた脹相が口を開く。

じっと見つめるその瞳を見て俺を思ってのことだろうと察しがつく。

 

「そ(・)の(・)目(・)は(・)お(・)前(・)に(・)似(・)合(・)わ(・)な(・)い(・)。優しいお前にはな」

 

「・・・・気持ちはもらっておく。けどこれは俺がやらないとダメだ」

 

他人に任せていいことじゃない。

こいつはお兄ちゃんだと言うが、それはあくまで言葉だ、別に血が繋がっているわけでもない。

 

そうしたやり取りをしていると、俺達がいた山の開けた空間に奴が姿を現す。

 

「こんなところに呼び出してどういうつもりだ」

 

苛立ちを隠そうともせず奴が俺達を睨みつけそう口を開く。

コスチュームは着ていない、炎も纏わず、ヒーローとしての姿はそこにない。

 

俺のよく知るクソ親父の姿だ。

 

「さっさと帰るぞ。今日の訓練の成果を確認せねばならん」

 

腕を組んで俺を見るその態度にイラつきが増す。

呼び出した理由は置き手紙に書いといただろうが。

 

「紙に書いてた通りだ、俺と戦え。ここでお前を叩き潰し、お前との関係に終止符を打つ」

 

「・・・・」

 

俺の言葉に奴は無言のまま目を細める。

そして視線を俺から脹相に移した。

 

「・・・・貴様の仕業か、焦凍に何を吹き込んだ」

 

「お前たちの過去は聞いた。その上でお前を叩き潰すべきだと判断しただけだ」

 

奴の睨みに一切動じることなく答える。

その答えにまた何か口を開こうとするが、その前に俺が前に出る。

 

「俺と戦えクソ親父。俺達を、そして母さんを苦しめた罪を償ってもらう、当分まともにヒーロー活動ができるとは思うなよ」

 

「・・・・」

 

身体に冷気を纏い、戦闘準備を整える。

奴は俺の言葉に口を閉じ、腕を組んだまま動かない。

 

その余裕、すぐになくしてやるよ。

 

「手加減なんざしねぇぞ!!」

 

俺が出せる最大火力の氷壁を放出する。

中途半端な攻撃じゃ、あいつにダメージは与えられない。

 

最初から全開だ。

 

俺が出した氷が奴を飲み込む。

奴が消える寸前まで動いていなかった、確実に飲み込んだ。

 

「これで終わりなわけねぇよな」

 

氷の中から何かが光始める。

それはどんどん大きくなり、周囲の温度を上げ俺の氷を溶かし始めた。

 

「・・・・っ」

 

氷が砕け、炎が噴き出す。

くそが、やっぱりこの程度じゃダメか。

 

足元から氷を生み出し、奴へと波のように押し出す。

 

氷が炎の中心と衝突し、突風を生み出す。

加減抜きの一撃、素人なら大怪我してもおかしくねぇ。

 

だが奴は。

 

「気は済んだか」

 

氷は溶かされ、揺らめく炎の中から無傷の奴が姿を現す。

腕を組んだまま、最初の位置から一歩も動いてすらいない。

 

っ、なめやがって。

 

再度氷を奴に走らせ、それと同時に走る。

もっと近距離で奴が炎で氷を溶かすよりも早くぶつける。

 

氷で視界を埋め、奴の死角に潜り込む。

舐めているのかまだ動かない。

 

やがて俺の放った攻撃が奴に直撃する、だがそれもすぐに溶かされた。

 

だろうな、だが次はそう簡単にはいかねぇ。

 

「皮肉にもてめぇの炎のおかげで身体がよく動く」

 

氷を出し続ければ身体が冷え、身体機能が低下していく。

だが奴が出している炎の熱によってこの空間の温度は上がり続けている。

 

そのおかげか全開で個性を使ってるが、今も問題なく動けてる。

 

「だろうな。だがお前は俺が温度を上げてやる必要はないはずだぞ」

 

俺が奴に触れる直前にそんなことを口にする。

またそれか、いい加減聞き飽きてんだよ。

 

「吹き飛びやがれ!!」

 

超至近距離で最大放出を行う。

殺しかねないほどの一撃、だが奴なら死にはしねぇだろ。

 

放出した氷で俺の視界から奴は消え、代わりにデカい氷山が現れる。

 

「少しは効いただろ、クソ親父」

 

放出限界量を出したことで身体に震えが起こる。

俺が周囲の温度を下げたから身体機能は下がったままだ。

 

その代わり、さすがの奴もダメージを受けたはずだ。

 

「効かんな」

 

氷山が一瞬で溶けだし、その中から奴が姿を現す。

それを見て歯をくいしばる。くそ、無傷かよ。

 

「氷では俺に傷はつけれん。お前が最低温度に到達するよりも俺が最高温度に上げる方が早い」

 

腕を組んだまま奴は俺を見下ろす。

俺が奴の温度で身体機能の低下を防げるように、奴も俺の氷で身体に熱がこもるのを防げているのか。

 

「俺の力を使え、冷の個性では俺には勝てんぞ」

 

「っ、黙れ」

 

絶対にてめぇの力は使わねぇ。

母さんの個性だけでお前を倒す!

 

「・・・・この際だ。叩き込んでやる、右側しか使わんお前の限界を」

 

そう言って奴はずっと組んでいた腕を解く。

そして身体から炎を吹き出したかと思うと、一瞬で俺の前に移動してきた。

 

「つ!?」

 

足元から炎を噴出させて加速してきやがった!

氷が間に合わない。

 

「ふん!」

 

「がっ!?」

 

首を掴まれ、炎を吹き出されながら地面に叩きつけられる。

その衝撃に肺から空気が吐き出され口からかすれた声が漏れた。

 

「離しやがれ!!」

 

首を掴まれた腕を掴み返し、腕を凍らせる。

だが凍らせた次の瞬間には蒸発音と共に俺の氷は溶かされる。

 

「氷は効かんと言ったはずだぞ!ここから脱出したければ左側の炎を使え!!」

 

「っっ、ふざけんな」

 

背中から氷を噴出させ、俺ごと奴を押し返す。

起き上がった体勢から奴の胴体に膝を入れようと動くが、それを察知した奴は即座に離れた。

 

どうする、言いたくないが奴の方が実力は上だ。

力を圧縮し、留め、放つ。

 

それが奴の赫灼熱拳の極意。

 

俺はこれを叩きこまれ、奴に教えられたことを母さんの個性で実践してきた。

だがこの技術、現時点では奴の方が数段上だ。

 

勝てない、そんな考えが脳裏に過り即座に追い出す。

何か手を考えろ、奴を倒す手を何か。

 

「来ないなら俺の方から行くぞ!!」

 

周囲の温度が上がる。

それと同時に再び炎で加速し俺へとやってくる。

 

氷を出せば溶かされ、むしろ奴の身体を冷やす手伝いをしてしまう。

だったら、ここは時間を稼ぐ。

 

氷を奴に向けてではなく、俺を後方に押し出すように生み出し距離をとる。

 

「逃げるだけでは俺を倒せんぞ!!」

 

「ぐっ」

 

一気に加速され逃げきれず奴の炎が迫る。

それを躱せばその隙に奴が目の前まで迫っていた。

 

「来るんじゃねぇ!!」

 

再び最大放出量の氷山を生み出して奴を追い返す。

炎で身体が温まり三回目の限界量を超えてもまだ動ける。

 

けど。

 

「そうだ、これこそが俺が求めた力」

 

炎が生み出され、氷山の姿が溶け消える。

蒸発し発生した霧をかき分けながら奴が歩いてくる。

 

「本来なら熱が籠り身体機能が落ち始めるというのにそれがない、お前の氷で冷やされたからだ。これだ、これが俺が欲した力だ!!」

 

拳を握り締めながら奴がそう叫ぶ。

その目は周囲に舞う炎のように揺らめていていた。

 

攻撃をすることなく奴が言葉を続ける。

 

「焦凍、お前なら超えられる。越えねばならん!!俺の欲した力を持って俺の野望をお前が果たせ!!!」

 

「・・・・うるせぇよ。何回も何回も同じことを」

 

同じように拳を握り締め、それだけじゃなく歯をくいしばる。

そうやって俺達を苦しめ、お前はお母さんを!!

 

「焦凍、交代だ」

 

奴を睨む俺の前に誰かの背中が現れる。

見慣れないその背中、こうなった原因の男である脹相。

 

「邪魔だ!どけ!!」

 

「ダメだ。ここからは俺がやる」

 

背中を見せたままそう答える奴に頭に血が上る。

こうなったのはてめぇがきっかけだが、これは俺と奴の問題、これ以上部外者が関わるんじゃねぇよ!!

 

「どけって言ってんだろ!!」

 

俺を見ようともしない奴に向け氷を放つ。

普段のコントロールから外れた加減抜きの攻撃。

 

それを奴は片手で受け止めた。

 

「――――ぁ」

 

俺の耳に冬姉の小さな悲鳴が届いた。

作り出した氷が赤く染まる。

 

見れば奴が受け止めた手が氷で傷つき血を流していた。

 

「落ち着け焦凍、今のお前はエンデヴァーにつられて奴と同じ目になっている」

 

「あいつと同じ目だと、一緒にすんじゃねぇよ」

 

あいつと同じ目?

そんなわけがあるか、俺はあの男と違う。

憎しみを覚える相手と同じになるわけがない。

 

「だったら目の前の氷に映る自身を見てみろ」

 

その言葉を受け、脹相を攻撃するために作った氷に視線を向ける。

氷は光を反射し鏡のように俺を映し出していた。

 

氷に映る俺自身――――それを見て心臓が冷や水をかけられたかのようにゾッとした。

 

脹相の言う通り、俺の目は・・・・あいつと同じだった。

 

今の今まで見ていたから見間違えようにも出来ない。

顔を憎悪で歪ませ、瞳を呪いの炎のように揺らめかせるその目はあいつと同じだった。

 

「・・・・俺、は」

 

頭をハンマーで殴られたような衝撃に襲われて身体がふらつく。

そんな俺を横目に見ながら脹相は口を開いた。

 

「これ以上お前が戦っても余計に憎しみが増すだけで平行線だ。だから、ここからは俺がやる」

 

「・・・・俺は」

 

気付かないうちにあいつになっていたのか?

そんな、だったら俺は。

 

脳裏に幼い頃、俺に煮え湯を浴びせた時のお母さんの顔が蘇る。

 

だからお母さんは俺に。

 

「冬美、夏雄。焦凍を頼む。お前たちは長男ではないが末っ子の兄と姉だ」

 

「呼び捨てだし、なんか急に馴れ馴れしいし。まぁもうどうでもいいけどさ」

 

「・・・・」

 

ふらつきながら後ろに倒れそうになった俺の肩を夏兄が支えてくれる。

その横では冬姉が心配そうに両手を握りながらあいつを見ていた。

 

それを見た後に奴は前を向き足を進める。

あの男はそんな俺達のやり取りを無言で見ていた。

 

「・・・・貴様には焦凍に技術を教えろと言っただけだ、こんな余計なことをしろとは言ってないぞ」

 

「俺は教えるのが下手で無理だった。そして余計なことではない、苦しむ焦凍を救うためにお前を倒す」

 

脹相の言葉に奴は目を細める。

奴の感情を表すかのように炎の勢いが増していく。

 

それを見て脹相も静かに戦闘態勢に入った。

 

「・・・・自分の家に帰れ。これは家族の問題だ、今なら忘れてやる」

 

「いいから戦え加齢臭、それとも俺に負けるのが怖いか」

 

その言葉が戦闘の合図だった。

互いに一気に距離を縮め拳を振りかぶる。

 

クソ親父は拳に炎を纏わせ、脹相は硬化した血を纏って振りかぶる。

そして拳がぶつかった瞬間、鈍い音が二つ俺の耳に届く。

 

「ぐっっ」

 

見れば脹相の拳が奴の右頬に届いていた。

代りに腹にあいつの一撃をもらいながらもその拳を振り抜く。

 

振り抜かれた脹相の拳を受け、奴は後ろに吹き飛ばされた。

 

「そんな火加減された一撃で怯むと思うな。全力で来い」

 

吹き飛んだ奴を見下ろしながら脹相が煽る。

腹に叩き込まれた場所から煙が出てる、熱くねぇのか。

 

加減されたっていっても十分熱いだろ。

 

「調子に乗るなよ、熱耐性のない貴様が俺の本気に耐えられると思っているのか」

 

「だったら試してみろ、それとも加減したまま俺に叩き潰されるか」

 

奴は起き上がりながら口元から漏れる血を拭う。

脹相の言葉に呼応して奴の身体から放出される熱量が上がる。

 

そして一瞬の静寂、その数秒後に二回目の激突が起きた。

 

「ジェットバーン!!」

 

「赫鱗躍動・載」

 

肌で感じる熱が段違いになっている。

炎の放出によって加速された拳が再度脹相の腹に叩き込まれる。

 

先ほどの鈍い音とは違う、発生した脹相の腹から衝撃波が突き抜けた。

 

「抜けん。固めた血で俺の腕を固定したか」

 

「今度は俺の番だな」

 

奴の攻撃を受けきった脹相が再び自身の拳を奴の頬に叩き込んだ。

まるでデジャブを感じる光景、脹相の一撃でまた奴は吹き飛ばされる。

 

「最初の一回目、今の二回目が冬美の分だ。さっさと立て、まだ三回目、四回目の冬美の分がある」

 

「・・・・何を言っている」

 

起き上がりながら脹相を睨む奴が自身の疑問を口にする。

同意するのは嫌だが俺も同じ疑問を持った。

 

「今まで冬美に夏雄、そして焦凍が受けてきた辛さの分までお前を殴る」

 

自身の拳を奴に見せるように前に出しながらそう告げる。

それを聞いた夏兄が口を開く。

 

「・・・・あいつ、何回殴るつもりなんだろうな」

 

俺を支えてくれながらそう言った夏兄。

なんとなくだが十回やそこらで終わる気がしないのは気のせいか。

 

 

 

 

◇

 

 

肌を焦がす熱気が伝わる。

その熱さであの加齢臭から発せられる炎がどれほどのものか想像出来た。

 

常人ならとっくに動けなくなっているほどの温度。

その空間で平然としているのは流石に炎を個性としているだけはあるか。

 

視界を横にずらして焦凍達を見る。

三人はそれぞれ氷を作り出し自身の周囲の温度を下げているようだった。

 

あれなら問題ないだろう。

 

三人ともそこで見ていろ。

今までお前たちが味わった痛みの分、一人数百発は打ち込んでやるつもりだ。

 

「貴様、なぜ動ける。熱耐性がない者が動ける温度ではないぞ」

 

「この程度、ぬるいくらいだ」

 

赫鱗躍動・載で自身の温度を下げる。

そして体内で血中の酸素から呼吸分を確保、これならせいぜいサウナの中にいるようなものだ。

 

「百斂」

 

血を圧縮し奴に向けて重ねた手を照準として合わせる。

貴様も見て知っているだろう、この技を躱すのはそう簡単ではないぞ。

 

「穿血」

 

「フレイムカーテン!」

 

俺が放つ一瞬前に奴は炎の壁を展開する。

高熱の壁に接触した俺の穿血は奴に届く前に蒸発して消えた。

 

ちっ、焦凍の氷が蒸発するほどの熱量、俺の血液も例外でないか。

体内で血の操作を完結させる、それか血星磊のように血を限界まで凝固させて蒸発を防ぐかのどちらかだ。

 

呪力と赫鱗躍動・載によって大幅に強化された足で一気に奴へと迫る。

炎の壁を展開しているがそれで俺を止めれると思うな。

 

「っ!?貴様、火傷どころじゃすまんぞ」

 

炎の壁を突き抜けて奴に拳を届かせる。

今度は腕で防御されるが、その程度では防いだ腕の骨にダメージがいくぞ。

 

「ぐぅ、なぜ貴様が首を突っ込む!火傷を負い、そして俺との繋がり、プロヒーローになる将来への投資を台無しにしてまで、なぜだ!!」

 

「俺が焦凍たちの長男になったからだ。お兄ちゃんになった以上、苦しんでいる弟たちを見捨てるなどありえない」

 

俺の言葉に奴は困惑した顔で動きを止めた。

そして焦凍達に視線を送りだす、奴の視線を受けて焦凍達は無言のまま目を逸らし口をつぐんでいた。

 

「まるで意味がわからん、貴様のような息子を持った覚えはないぞ」

 

「何を言っている、お前が俺の父なわけがないだろう」

 

「・・・・」

 

俺の言葉に奴は無言で拳を震わせている。

あくまでなったのは一時的、それも焦凍たちの長男にだけだ。

それによって連鎖してお前の息子になるわけではない。

 

「俺からも聞くことがある。なぜお前は嫌がる息子に強引に修練を施し、兄と姉と遠ざけ、母を追い詰めた」

 

「奴を、オールマイトを超えるためだ!!奴を超えナンバーワンへと至るためにしてきたことだ!!」

 

「その結果がこれか」

 

自身の欲望のために母と生んだ子供たちを犠牲にする。

奴の目からはそれに対して罪悪感すら抱いていないのがわかる。

 

俺の脳裏に加茂憲倫の姿が現れる。

 

言葉だけを並べれば同じかもしれない。だが奴とこの男は違う、その根本の部分が。

 

「お(・)前(・)は(・)何(・)か(・)を(・)呪(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)。根元にあるそれがお前を狂わせている」

 

この男と加茂憲倫を比べて気づいたこと。

あるいは呪いと共に生きた俺だから感じたことなのか。

 

「お前は呪(・)い(・)の(・)道(・)を歩いてきたんだろうな。それはお前の選択した道だが、その道を焦凍たちに歩かせるな」

 

自身が歩いてきた道が正しいと思えているのか。

正しいと思えたのならそんな目はしていないだろう。

 

自身が間違えた道を血のつながった者たちに歩かせることはしてはならない。

 

道を間違えたのなら後に続く者達は別の道を進んだらいい。

それが長男の、いや、一番先に進む男の役目だろう。

 

「知ったような口を利くな!他人の、貴様のような青二才にわかるわけがない!!俺のこの怒りを、憎しみを!呪いをわかられてたまるものか!!」

 

「だったらそれを俺にぶつけろ。俺の知る戦いとはそれが普通、呪いを呪いで祓い戦うものだ」

 

悪感情など当たり前、それを力に変えてこそ呪力は漲る。

俺もまだまだお前に弟たちの呪いをぶつけるつもりだからな。

 

「いい加減、関係のない貴様は退場しろ!バニシングフィストォ!!」

 

血走った目で俺を睨むエンデヴァーが拳を振り上げ迫る。

接触する前に血で防御するがその高温に防御をやぶられ胴体に拳を叩きこまれる。

 

っ、重いな。呪力が籠ってないのが不思議なくらいだ。

 

鍛え抜かれた肉体と個性、この一撃だけでそれがわかる。

俺のように長い時をかけたわけでも、歴史ある術式でそのノウハウが蓄積されていたわけでもないだろう。

 

こいつは独学で、そしてこの短時間でここまで上り詰めた。

その並々ならぬ執念には流石の俺も恐れいる。

 

「熱耐性のないお前には地獄の苦しみだろう、いい加減倒れたらどうだ!」

 

「それがなんだ、それが弟たちの前で倒れていい理由になるか」

 

焼かれた箇所は反転術式で治せるが、そうすると隙ができる。

ならば歯をくいしばって攻撃をするまでだ。

 

「ふん!!」

 

呪力を込めた右の拳を奴の身体に叩き込む。

それで怯んだ隙に左の拳の準備を整えた。

 

「冬美の分三回目!!四!五!六!七!八!九!十!!」

 

連続で拳を叩き込み続ける、まだまだだ!夏雄の分に変わるまで残り二百九十回ある。

俺が彼女の怒りを乗せて次の拳を振り上げているとその本人である冬美の声が届く。

 

「わ、私の分はもういいからぁぁぁ!!!次!次の人にして!!」

 

「冬姉!?お、俺の分も後でいいからな!先に焦凍の分を頼む!!」

 

「・・・・え、いや俺は別に「いいからお願い!」わ、わかった」

 

俺はあくまで代わりに殴っているだけだ、本人たちがそれでいいなら従うとしよう。

焦凍の分で殴ろうとするが、彼らの声に反応したことで生まれた隙を突かれ攻撃をくらってしまう。

 

一撃一撃が重い、炎で火傷もあるし反転術式なしでは長くはもたない。

 

「好き放題殴ってくれたな、ヴィランとして捕まえるぞ貴様ぁ!!」

 

「お互い様だ」

 

俺に殴られ口内で溜まった血を吐き出しながら叫ぶエンデヴァー。

しぶとい、こっちは呪力を込めて殴っているんだぞ。

 

「・・・・もうやめろ、そろそろ取り返しのつかんことになるぞ」

 

エンデヴァーの言葉に攻撃をいったん止める。

言いたいことはわかる、このまま続ければ俺が死ぬと考えているのだろう。

 

反転術式を知らない奴からすれば焼かれ続ける俺は死へと向かっているように見えるんだろうな。

 

このまま戦い続けてもいいが、一気に決着をつけるか。

 

「お前の技でもっとも強い技を出せ、それを俺が超える。それで決着だ、お前が負けたら焦凍達にお前の道を歩ませるな。あと殴らせろ」

 

「バカを言うな、プロミネンスバーンを貴様に放つ意味がわかっていないようだな。死ぬぞ」

 

「それならお前の勝ちだ」

 

どういう技か知らないが、今までの技の火力から想像はできる。

 

――――最悪、あの宿儺が放った爆炎並みの威力があってもおかしくはない。

 

その場合は命がけになる、だが弟たちのために命をかけられないで何がお兄ちゃんだ。

 

「・・・・思ってはいたが、狂っているのか貴様」

 

「お前の基準の中ではそうなるんだろうな」

 

戦いとは命懸けのもの、そんなことは当たり前だ。

 

俺自身が他者が言う普通と違っていたとしても、俺の中の普通は揺るがない。

 

「それに死ぬつもりなんてない、俺にはまだやることがあるんだから」

 

ヒミコを救う、それが終わるまでは絶対に死なん。

妹を救う、そこだけに目を向ければ今俺がしているのは寄り道もいいところだ。

 

だがここで目をそらせばヒーローではなくなってしまう。

そうなればヒミコを救うことは出来ない、だからこそここで命すらもかけられる。

 

「やることだと?なんだそれは」

 

「ナンバーワンヒーローになることだ」

 

奴の言葉に即答する。

それがヒミコを救うために見つけた俺の道の終着点。

 

その途中の道のりに何があろうと必ずたどり着く。

 

「・・・・」

 

俺がそう答えれば、奴は口を閉じてじっと俺を見てくる。

そう言えばこの男の野望も同じだったな、だからか。

 

俺の目を見て無言だった男はやがて口を開け言葉を吐きだす。

 

「気が変わった。いいだろう、プロミネンスバーンを見せてやる。そして知るがいい、お前がどれだけ無謀なことを言っているかをな」

 

そう言った直後、奴の身体から今まで以上の炎が吹き荒れる。

確かに言うだけのことはありそうだ。

 

本当に宿儺並の威力の可能性が過り、過去の記憶がフラッシュバックする。

 

それにより俺の集中力が跳ね上がるのを感じた。

 

焦凍たちの方を見れば俺に向かって叫んでいる姿を見える。

やめろとか、逃げろとか、俺の心配をしてくれているらしい。

 

心配する理由もわかるが、エンデヴァーからは殺気を感じない。

脅しだけのつもりか、それとも直撃する寸前でやめるつもりか。

 

どちらにせよ、俺の取る手段は一つ。

 

「・・・・前回とは違うぞ」

 

フラッシュバックで蘇った記憶は悠仁との最後。

宿儺の炎から命懸けで弟を守ったあの瞬間。

 

あれから意識がなくなり、気が付けばこの時代に生まれなおしていた。

 

今回はあの時のようなことにはさせない。

 

「血星磊(けっせいせき)」

 

限界まで凝固させた血液を放出し、それを壁の様に何枚も作り上げる。

血液を強く凝固させると血栓症になるリスクも抱えることになるが、そのリスクを飲み込む。

 

ここを乗り切るにはこれしかない。

 

前回と違い呪力は潤沢、反転術式で身体も治し全快している。

 

「来い」

 

「・・・・・行くぞ。プロミネンス――――バァァァァァン!!!」

 

瞬間、爆炎が俺へと迫る。

その炎は一直線に俺の作った血星磊(けっせいせき)の壁へと激突する。

 

限界まで凝固させたはずの血が溶かされる。

消えたそばから生成し凝固させる。

 

血液から伝わるその威力に、この技の力が宿儺の技に迫るものだと感じた。

これがあの男の獄ノ番、奥の手と呼ぶべき技か。

 

この技があってなお、エンデヴァーは二番手。

 

その事実がオールマイトという存在の異常さをより際立たせる。

 

ナンバーワンまでの道のりの険しさを文字通り身体で教えてくる。

お前には無理だと、叩きつけるように炎がぶつかる。

 

確かに俺は天才でも才能に溢れるわけでもない。

むしろ欠点の方が多い男だ。

 

だがそれでも俺はお兄ちゃんなんだ。

ヒミコ、悠仁、弟たち、全員俺よりも才気あふれる者たち。

 

そんな弟たちが俺を兄と慕ってくれる、頼りにしてくれる。

 

それだけで、その事実だけで俺は何度でも限界を超えられる。

 

 

 

『・・・・雄英に入ってから教えられた言葉があったな』

 

 

 

気が付けば迫る爆炎が消え、そもそも先ほどまで俺がいた場所とも違うところにいた。

だが不思議と驚きはない。

 

 

呪力の影響なのか、稀にこういうことが起こる。

 

それ以上気にすることなく言葉を続ける。

 

雄英の校風と呼ばれるもの。

正直興味がなくて忘れていたが、不思議と今は思い出す。

 

 

限界のその先へ、さらに向こうへと意味が込められた言葉。

 

『プルスウルトラ』

 

今まさに必要な言葉だ。

そう思っていると不意に声が聞こえてくる。

 

『ふん、嫌いな言葉だ』

 

同じ空間に加齢臭の姿が見える。

いるとは思ったが、呪力がないこいつも、いやないからこそ呪力の影響を受けたのか。

 

『俺も雄英出身だからな、昔からあの校風が嫌いだった』

 

『・・・・』

 

限界のその先へ、言葉でいうのは簡単だ。

だが現実はそうはいかない、この男はそれを痛感したのだろう。

 

限界を知り、オールマイトとの距離を感じてしまった。

それでもなお自身の呪いが諦めを許さなかった。

 

その結果が今か。

 

この空間にいるせいか奴の感情は伝わってきて、理解させられる。

過去に何があったかは知らない、同情をする気もない。

 

ただ言うことは一つ。

 

『俺は超えるぞ。限界を、その向こうさえも』

 

ヒミコのためにナンバーワンになるまでは。

俺がお兄ちゃんである限り、限界などないのだから。

 

『お前自身でなることを諦め、それでも諦めきれずに焦凍に押し付けたナンバーワン、それになるのは俺だ』

 

『・・・・』

 

俺の言葉に奴は何も言わない。

ただじっと俺を見ていた。

 

そうしているとこの世界が薄れ、現実へと戻り始める。

 

一瞬だけ視界が靄に包まれ、次の瞬間にはもう終わっていた。

 

「・・・・プロミネンスバーンに耐えたか」

 

血液を解除し壁をなくす。

視界の先に熱で湯気を出しながら立つあの男がいる。

 

俺を見るその目から先ほどまであった炎のような揺れが小さくなっているように見えた。

 

絶対の自信を持つ技を防がれたことで消沈し、冷静になったか。

 

「約束だ、焦凍たちをお前の野望に巻き込むな」

 

「・・・・」

 

「あと殴らせろ」

 

まだ焦凍の分と夏雄の分、そして母親の分だって残っている。

拳を握り、奴へと迫る。

 

無言で何も言わんな。

まぁ関係ない、別に何か話していても殴っているからな。

 

「ちょ、脹相くん!?腕まくりして張り切らなくていいから!私達十分満足したから!ね!夏雄、焦凍!ね!!」

 

「・・・・俺は別に、冬姉と夏兄がいいなら」

 

「俺はまぁ正直もう何発か殴ってほしいけど」

 

夏雄の言葉に頷き拳を振り上げる。

それを冬美が俺にしがみついて止めてくる。

 

俺としてはまだやるつもりだったが、本人たちがそういうなら俺だけで続けるわけにもいかない。

 

この加齢臭も大人しくなった、一旦これで様子を見てもいいだろう。

 

「・・・・」

 

それからやつは何も言わず黙ったまま俺たちの前から姿を消す。

話はついていなかったが、まぁいい。

 

「脹相」

 

振り向けば焦凍が俺を見ながらこっちにやってきていた。

戦闘が終わり気分も落ち着いたようだ。

 

「傷、大丈夫なのか。だいぶ派手にくらってたろ」

 

「ああ、もう治った」

 

反転術式を使えばこの程度はすぐに治る。

宿儺に腹に穴をあけられても治せたんだからな。

 

「・・・・その、わりぃ。無関係なあんたを巻き込んじまって」

 

「お兄ちゃんになった以上無関係じゃない」

 

「・・・・そういうと思ったが、こんなことして大丈夫なのか。あいつのとこに世話になってたんじゃねぇのか」

 

その言葉に考える。

確かにあの男の事務所の世話になるのがナンバーワンになる最短の道だった。

だが別に他にもやりようがある、職場体験の募集があったのはエンデヴァーだけじゃない。

例えば奴の次にランキング上位にいるベストジーニスト、インターンにはそこに行ったっていい。

 

「気にするな。あいつのところは面倒だと思っていたところだった」

 

俺はそういうが焦凍の顔は晴れない。

どこか不安そうな表情をしたまま口を開く。

 

「・・・・また会えるか」

 

「どうだかな、これが終われば俺達は他人に戻る。そうなればあの加齢臭の元から離れる以上会う機会はないだろう」

 

もしあの加齢臭が変わらず焦凍達に害を与えるのなら、また話をつけに来るつもりだ。

だが、そうじゃないならもうここに俺が来る用はない。

 

言われていた訓練も今回の件で白紙になっただろうしな、まぁ俺には元々向いてなかったが。

 

「・・・・」

 

俺の言葉に焦凍は何も言わず少し目線を下に向ける。

その置いていかれる子供のような態度を見て、思わず彼の頭に手を置いた。

 

「また会いたいなら雄英に来い。俺はそこにいる」

 

「・・・・え」

 

俺の言葉に顔を上げる焦凍に向かって小さく笑う。

もう兄ではなくなるが、それでも雄英に来るのなら多少の面倒は見てやろう。

 

俺が笑えば焦凍も同じように小さく笑った。

 

「・・・・ありがとう。色々あったが、あんたのおかげで気づけたことがある、これからよく考えてみる」

 

「ああ、これからも兄弟仲良くな」

 

俺の言葉に三人が頷く。

冬美と夏雄はなぜか少し複雑そうな顔をしているが。

 

「・・・・冬姉、なんか焦凍懐いちゃったみたいだけど大丈夫かな」

 

「た、たぶん大丈夫よ。私達のためにこんなに頑張ってくれたんだから」

 

二人が何かを話している。

俺と焦凍はそれに対し同時に首を傾げた。

 

 

 

 

 

◇

 

 

「インターン先の変更だと?そんなものはゆるさん!!」

 

俺を睨みつけながら身体から炎を吹き出す加齢臭にため息が漏れる。

あの日からなぜか続いてきたこいつとの関係だが、いい加減疲れてきた。

 

「別に許可をもらいに来てはない。そうなったと報告しにきただけだ、こうして来ただけでもありがたく思え」

 

「・・・・お前は俺の元でナンバーワンを目指すのではなかったのか」

 

俺の言葉に奴は声のトーンを落としてそう口にする。

捨てられた子供のような、そう考えて顔をしかめた。

 

「その顔をやめろ、お前がしてもキモイだけだ」

 

「なんだと貴様ぁ!!!」

 

当然だろ、焦凍ならともかくおっさんのお前がしていい顔じゃない。

それにずっとお前の元から離れるというわけではない。

 

「理由は言えんが、ナイトアイとの取引だ。それが終わればインターン先はお前のところに戻す」

 

こいつのところがナンバーワンになる最短の道であることは今も変わらない。

そうである以上、俺はここに戻る必要がある。

 

俺がそう言ってもエンデヴァーは納得しない。

わかってはいたがこの加齢臭め。

 

「お前がごねるようならインターン先をお前と向こうの二つにしろと言っていた。それなら文句はないだろう」

 

「・・・・」

 

その言葉に奴は渋りながらも頷く。

やっと終わったか、さっさと帰ろう。

 

「・・・・待て」

 

「いやだ」

 

「断るなぁ!!」

 

吠えるエンデヴァーにうんざりしながら振り返る。

真剣な表情の加齢臭は睨むように俺を見る。

 

「・・・・何をするのか知らんが、必要なら俺を呼べ。いいな」

 

「ああ、そうさせてもらう」

 

わざわざそれを言うために呼び止めたのか。

こいつの力も必要になる時が必ずある。

 

奴の言葉に頷いた後、今度こそ俺は奴の事務所を後にした。

 

外に出て、強烈な感情を込められた視線を感じる。

 

「・・・・」

 

送られた殺気という言葉すらも生温い何か。

その送り主はフードを被った人間。

 

遠くにいるそいつは俺が気づいたとわかるとその姿を消した。

 

その向けられた感情に、俺は何か嫌な予感を感じていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




エンデヴァーとの関係性の話はこれで終了。

次こそはヒミコ視点の話にしたい。

知らない人のために一応記載。
エンデヴァーと脹相がやり取りした空間は、呪力によって二人が繋がった状況。
これは呪力が感情由来からくる力のために起こる現象と思われる。

※ここから下は余談。

今回で轟家に別の長男キャラが生まれたらと考えてみた。
その場合は脹相じゃなく、『鬼滅の刃の炭治郎』じゃないかなと思う。

※以下はなんとなく考えた内容(時間ある人は読んで)

痣の発現で寿命を迎えた炭治郎が轟家の長男に転生(これにより燈矢が次男に)

ちなみに無個性、そのためエンデヴァーから少し落胆される。

けど明るく優しい、そして思いやりのある性格であっと言う間に轟家のムードメーカー、中心人物になる。

燈矢が火傷をするようになって、エンデヴァーがおかしくなり始めてからは炭治郎がエンデヴァーと燈矢の間に立って仲を繋ごうとする。

焦凍が生まれてからもそんな感じ。原作で燈矢が赤ちゃん焦凍を襲おうとした時、あれで弟を庇い、原作同様、額に火傷をする。

おかしくなっていくエンデヴァーにむかって燈矢のこと、家族のことをガンガン言っていく(怒鳴られても、殴られても関係なく)

母親である冷は自分の言いたいことを代わりに炭治郎が全部言ってくれて、かつ自分にも優しくしてくれるので原作と比べて滅茶苦茶ストレスが減っている。

その代わりに炭治郎が心の支えになってそう(自分の言いたいことを全部言ってくれる+エンデヴァーに似ていない+優しい+無個性なため私が守らないと)

小さい焦凍も炭治郎がエンデヴァーから強引に連れ出して兄弟で遊んでいるため原作より気が楽。

そしてやはり主人公、炭治郎の言葉が響いたエンデヴァーが燈矢を見るようになるんじゃないかと。

これにより燈矢が荼毘にならず、普通に雄英を目指して特訓しながら中学に進学。

そして炭治郎が高校一年(ヒーローではなく普通の学校)時に原作のオールマイトとオールフォーワンの死闘が発生、そこに巻き込まれる(原作ではオールマイトは腹を抉られ、オールフォーワンは顔を潰される)

ここで炭治郎を庇ったオールマイトが怪我を負って原作よりも重傷になる。
(そこで無個性の炭治郎がオールフォーワンに立ち向かい、その勇気と言葉がオールマイトの心に響く)

戦いが終わった後にオールマイトからワンフォーオールを託される。
炭治郎の性格上、自分以外にと断りそうですが、自分を庇って重傷を負ったオールマイトの頼みなため、力を継承(呼吸によって50%くらいはすぐに使える)

いきなり無個性だが頼りになる息子がオールマイトと似た力に目覚めた(エンデヴァーの心ぐちゃぐちゃ)

いきなり優しくて好きだった兄が自分よりも強くなった、しかもオールマイトと似た力(燈矢の心ぐちゃぐちゃ)

そこから原作の頃まで行くと、下手すると炭治郎(25歳)がナンバーワンになっていてもおかしくはない(性格上、ヒーローに滅茶苦茶向いている)

その場合は最悪、燈矢が荼毘になるし、それでエンデヴァーも心が潰れそうになる。
あとこの世界線だと、デクには個性がある(両親の個性の複合)

たぶん炭治郎が轟家の長男になるとこうなる。





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