ぼっち、ナザリックに飛ばされる   作:NewSankin

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ぼっち、妹(仮)を見送る2

「見つけました!」

 

「本当か!」

 

拠点へ帰還したアウラの報告に、アインズ様は思わず威厳を忘れそうになっていた。

アウラは村の規模、警戒状況、子供の存在などを詳細に報告し、最後に付け足した。

 

「あと、アンクルウルサス・ロードっていう子を捕まえた」

 

俺は思わずツッコミを入れた。

 

「……捕まえた?」

 

「うん」

 

「森のボス的なやつを?」

 

「うん」

 

「犬拾ってきたみたいに言うな」

 

そこでアインズ様が、ある作戦を提案した。

 

「……アンクルウルサス・ロードに村を襲わせる。そしてアウラが助ければ、自然に村へ入り込める恩人になれるはずだ」

 

かつて鈴木悟が読んだ童話『泣いた赤鬼』作戦。

 

俺は目が細くなった。

 

「……自作自演ですか?」

 

「そ、そういう言い方もできるが」とアインズ様が少し痛いところを突かれたように言う。

俺は作戦自体には反対しないが、懸念点を挙げた。

 

「魔獣が想定外の動きをして村人が死んだら台無しです。俺が村の外周に潜ります」

 

アウラが「え?」と驚く。

 

「万一、誰かが死にそうになった時だけ助ける。ただし、姿は絶対に見せない。アウラが救ったという構図を壊さないためにな」

 

マーレが「ボクは魔獣を地面に沈めればいいですか?」と恐ろしい保険をかけてきたので、「村ごと沈めないなら正解だ」と許可を出しておく。

 

作戦開始前。アウラが俺を見て言った。

 

「八幡。私を信用してね」

 

俺は一瞬黙り、そして頷いた。

 

「してるよ」

 

村の周辺。

アンクルウルサスの咆哮が響き、木々が倒される。アウラの厳命通り、誰もいない方向へ。

村中に警鐘が鳴り、ダークエルフの狩人たちが即座に集まって弓を構える。

 

俺は木の影から観察していた。

 

(弱い)

 

ナザリック基準なら圧倒的に。

だが、自分たちより遥かに強い魔獣相手でも、家族を守るために前へ出る彼らの動きは悪くなかった。

 

その時、若い狩人の一人に向かって、倒された木が予想外の方向へ崩れた。作戦外の事故だ。

俺は隠密状態のまま僅かに指を動かし、投擲で木の枝を切断。落下方向を数十センチずらし、狩人をギリギリで助けた。

 

(アフターサービスまで俺かよ)

 

俺は姿を見せず、ただの運が良かった出来事として処理する。

 

そこへ、アウラが登場した。

 

「そこまで!」

 

アウラは強すぎる力を使わない。弓、体術、威圧。村人たちにも理解できる程度の、しかし十分に異常な強さを見せつけ、アンクルウルサスを森へ追い払った。

 

狩人たちが呆然とする中、アウラは弓をしまい、両手を見せた。

 

「私はアウラ」

 

旅をしているダークエルフ。叔父さんと弟が近くにいる。俺から教わった通り、必要以上の嘘をつかず、人間の俺(不審者)の存在は伏せた。

 

俺は木陰から、アウラが村人たちに感謝され、村の中へ招き入れられるのを見届けた。

 

(……ちゃんとやれてるじゃねぇか)

 

俺は小さく息を吐き、静かに拠点へと帰還した。

挿絵のリクエストです。

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  • 八幡+シャルティア
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  • 八幡+アインズ様
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