ウチのバンドはお騒がせ者   作:にわかバソドマソ

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不良の頭

 ︎︎俺たちは今、ヤンキー共に絡まれています。

 

「おぉいてめぇら、仙洞さんになんの用じゃ」

「1年坊主共がこんなとこにシャシャってくんなや」

「あんまし舐めてっといてこますぞ、あ?」

 

 ︎︎俺たちは朝の会議の後、中原の言う通り素直に真正面から仙洞に会いに来ただけなのに、仙洞のクラスメイトから手厚い歓迎を受けている。メンバーは俺、大瀬良、そして佐久間だ。瀬奈はどうしたかって?今朝4時半起きだったから寝てる。そこで瀬奈の代理として公平なクジの結果、佐久間に決まった。

 

「仙洞に会いに来ただけなんだけど?散れや有象無象共」

「後輩にイキるの恥ずかしくない?」

「お、おい止めろよお前ら!なんで誰にでも噛み付くんだよ!」

「ぶっ飛ばすぞ鳴海ぃ!」

「っすぞてめぇゴラ!」

「ほら先輩方キレちゃったよ」

 

 ︎︎なんで俺だけ指名で怒鳴られるんだよ。大瀬良も言ってたじゃねぇか。つーかコイツら以前、東の治療の為のゲリラライブで乗り込んだときは大人しかったじゃねぇか。なに?東がいたから?だとしたら東の鎮静効果ヤバいな。

 

「まぁ落ち着けチンピラ共。別に仙洞に喧嘩売りにきたわけじゃないんだわ、マジで」

「ほぉ、ならなんの為にウチのシマにカチコミしにきたんだ?」

「要件次第じゃただじゃおかねぇぞ」

「だから普通に仙洞に会いに来たっつってんだろ。耳にクソ詰まってんのか?」

「話が進まないんだけど。もっとマトモな人いないの?」

「先輩相手にそこまで言えるのマジ尊敬するわ…」

 

 ︎︎さて、コイツら相手じゃ会話になんねぇな。誰か理性的に話せる奴いねぇのか?すると奥から仙洞レベルにゴツい奴が出てきた。コイツらのリーダー的な奴らかな?

 

「お前らの話は分かったがよぉ、こっちにはこっちの事情っつうもんがあんだわ」

「あ?」

「仙洞さんは優しくて俺らを取りまとめてくれてるクラスの頭だ。そんな人をお前らみたいな狂人たち、それもその筆頭の鳴海、お前に合わせるわけにはいかねぇんだわ」

「不良に狂人たちとか言われちゃったよ」

「俺らのどこが狂人だよ」

「俺らですら立ち寄らない旧校舎への侵入、高梨の乱、職員室へのカチコミ、放送ジャック、全クラスへのゲリラライブ。パッと思いつくだけでこんな出てくる奴そういねぇぞ?しかも入学して約2ヶ月で」

「ふむ、異議あり!高梨の乱の主犯は高梨だ!」

「あれはなかなかの盛り上がったよね」

「あれはウチのクラスの男全員悪かっただろ」

「佐久間てめぇ、どっちの味方だ」

 

 ︎︎ちっ、全部が全部事実だけになんも言えねぇ。だが一つだけ疑問が湧く。

 

「お前らなんでそんなに仙洞を心酔してんの?ほの字?ガチムチのホモ?このクラス薔薇園?」

「通りでこのクラスに女子生徒の姿が見えないわけだ」

「だからそんなに先輩方を煽るなって」

「俺らへの侮辱は1億歩譲って我慢してやろう」

「かなり譲歩しないと許せなかったんすね…」

「ただし!仙洞さんへの侮辱は万死に値する!許さねぇぞ…殺してやる…」

「ヤバいよ鳴海」

「ちっ」

「早く謝っとけって」

「殺してやるぞ、佐久間ぁ」

「なんで!!?なんで俺なの!!?名前覚えられてるし!!!」

 

 ︎︎なんか俺らへのヘイトが佐久間に向いたわ、ラッキー。そんじゃこの場は頼んだわ佐久間。俺らは先行ってるから。

 

「ま、待てお前ら!俺を置いてくな!」

「仙洞誘い終わったら助けきてやる。それまで頑張れ」

「こんな社会のクズどもの巣窟で俺がなんとかできると思うか!?」

「今日一酷いセリフ出たな」

「頑張って、佐久間」

「待ってぇぇぇえええ!!!」

 

 ︎︎なんてやり取りをしていると、教室の奥から仙洞が近づいてきた。やっと本題に近づけるわ。

 

『仙洞さんちわっす!!』

「うむ」

 

 ︎︎仙洞が近づいてくるとヤンキーの群れが割れ、全員頭を下げた。なにこいつらこわ。組長の出所の出迎えかよ。

 

「よう仙洞、はじめまして。ちょっとお話したいんだけどいい?」

「悪いようにはしない」

「うむ」

「待って下さい仙洞さん!こんな奴ら仙洞さんが相手するまでもないっす!」

「そうですよ!仙洞さんは何もしなくて大丈夫です!」

「なんか俺らがシバかれそうな会話してる…」

「うーむ」

「で、ですが!こんな狂った奴らを相手してたら、いくら仙洞さんでもヤバいですよ!」

「ここは俺らに任せてください!」

「うーむ」

「…わ、かりました。仙洞さんがそこまで言うなら。引くぞ、お前ら」

 

 ︎︎そうしてヤンキー共は教室に引いていった。つーかマジで仙洞のやつ、「うむ」か「うーむ」しか話さないんかよ。そんでアイツらもよくそれだけで会話が成立してんな。きも。

 

「…そんじゃあ、俺らの部室行くか」

「うむ」

「俺帰っていいか?」

「教室帰ったら早川呼んどいて」

 

 ︎︎そして仙洞捕獲作戦は最終段階に移行する。まぁ普通に対話なんだけど。でもさっきの会話聞いてると不安になってきたな。通訳として誰か連れていかねぇか?…ダメか。




鳴海
マジで喧嘩を売っているつもりはない。
仙洞が来なかったら、大騒ぎして真壁を召喚するつもりでいた。

大瀬良
マジで喧嘩を売っているつもりはない。
鳴海の陰に隠れてはいるが、コイツもかなり不遜。

佐久間
なぜか急に不良たちからヘイトを買った。
追い込まれると暴言が出てくる。

仙洞
うーむ。

仙洞のクラスメイト
仙洞の信者。仙洞と喧嘩したりしたわけではない。
クラスに女子生徒が存在しない。


文字数このくらいで丁度いいかな?わからん。
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