ウチのバンドはお騒がせ者   作:にわかバソドマソ

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下ネタ

 カラオケっていいよなぁ〜。

 ラブホみのある薄暗さと若干の狭さが気取った男子高校生の心を鷲掴みしてくる感じが。

 

『夏のせい 夏のせい

夏のせいにすればいいからさ

冷たい位がちょうど良い』

 

 さっそく気取った感じでクリープハイプの『ラブホテル』を歌いながら登場の鳴海です。

 

 というわけで、今日はクラスメイトとカラオケにきた。

 参加者は、俺、瀬奈、倉科、中原の4人。

 ん?大瀬良や佐久間はどうしたって?大瀬良は眠いから帰宅、佐久間は彼女とデートだとよ。大瀬良はともかく、佐久間は倉科にキャラメルクラッチ食らってた。わろす。

 

 それにしてもクリープハイプの曲はどれも詩的で官能的だ。

 くっ、俺にもこんくらいの作詞作曲能力があれば……!

 

『今でも
忘れられないよ』

 

 気持ち良く歌い切ると同時に余韻に浸る間もなく後奏カット。っておい。

 

「おい中原ァ!後奏カット入れんなや!」

「拙者は早く歌いたいのですぞぉ!今日の為に持ち歌を揃えてきたんですぞぉ!」

「まぁいいじゃん拓斗、今日はそういう日ってことで。ほら!98点だよ!」

「おーこんな点数テレビかYouTube以外で見たことないな。俺も早く歌いたいから後奏カットでいいべ」

 

 俺に味方がいない…だと…?

 ……倉科はどっちでもいいが、中原は俺たち以外にカラオケ行く友達がいないから譲ってやるか。うーん俺って優しい!

 

「そんで何の曲にするんだ?」

「フッ、鳴海氏が温めてくれたこの場をさらに燃え上がらすのにピッタリな曲ですぞぉ」

「ボカロに100円」

「じゃあ僕はアニソンに100円かなぁ」

「アニソンに俺の全てを賭ける!」

 

 倉科の奴、中原が何歌うかに人生賭けていいのか?

 

 そして画面には『くるみ☆ぽんちお』と表示された。

 

『Dub-I Dub-I Dub-I Chu-ppa-ppa

Dub-You Dub-You Dub-You-yeah-yeah

Dub-I Dub-I Dub-I Chu-ppa-ppa

Dub-You Dub-You Dub-You-yeah!』

 

 軽快な歌い出しから始まったこの曲は、今や知る人ぞ知る名曲である。

 ……中原、お前これ実家で練習したってことだよな?お前ん家壁薄くて声が通り易いって言ってなかったか?親にコレ聞かれんのなかなかの勇者だぞおい。

 

『男性の皆さん初音のココは空いてますよ

「暖めますか?」「お願いします。」

今すぐチンしてブッこんで!

あなたのバナナ わたしのマンゴー

皮を剥いて食べちゃって

まだまだ欲しいの? だけども それでも

乱暴にしちゃ らめぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

 オクターブを下げて速いテンポも噛まずに歌っているその姿は、耳さえ塞げばかっこよく見える。

 おいなんだその表情。熱の入り方がアスリートのソレだぞ。

 

『ベッドの上で運動会 黒い茂みでタマ転がして

ゴールのポールは握って擦って

一気に天国いっちゃって!

喉が渇いた だけどもお子様

ミルクしか飲めないの

たっぷり搾られ満身創痍

あなたは イケメン つけ麺 僕、○ーメン!』

 

 すごいなぁ。志水ちゃんが歌ってもギリ許されないくらいにすごい。

 〇ーメンってハッキリ言ったよ。

 

『おなかがすいたら しょっパイパンケーキ

甘さはお好みで

ココから掻き出して スウィートシロップ

あなたとわたしの ミルクとハチミツを絡ませて

とびっきりの魔法ぶっかけて!

ヒミツの呪文...くるみ☆ぽんちお!!』

 

 一応注釈、パンの話です。

 

 確かにこの曲はハイテンポで盛り上がるが、どうやら瀬奈と倉科には受けなかったようだ。

The ドン引きって顔してるぞ?

 

『くるくる☆クルクル くるみる☆くるみる ぽっぽんち♡

朝一 擦って搾って注いで採り立て いただきます

(はいっ!)

くるくる☆クルクル くるみる☆くるみる ぽっぽんち♡

たっぷり ぐっと ぎゅっと 一気飲み!

(ごっくん☆ゴックン)

くるくる☆クルクル くるみる☆くるみる ぽっぽんち♡

アサダチ 驚きの白さ どろり濃厚○○○味

(はいっ!)

くるくる☆クルクル くるみる☆くるみる ぽっぽんち♡

寝ても覚めてもイっても忘れられないの!

(どっきゅん!ドッキュン!)』

 

 


 

 

 瀬奈と倉科はドリンクバーを取りに行った。俺一人を取り残すなよ。

 

 歌いきった中原はやり切った顔をしていた。練習した甲斐があったのか、なんと驚異の92点。オク下とはいえ、よく頑張った。

 

「ど、どうでしたか!拙者の歌は!」

「うん、俺はオモロいし良いと思ったわ。普通に上手かったし」

 

 ただなぁ…

 

「ただいまー。お、中原くん終わった?」

「うぃー。中原、お前の歌爆音で廊下まで響いてたぞ」

「むむっ!早川氏!倉科氏!なぜ部屋を出たのですかなぁ!拙者の熱唱を感じて欲しかったのに!」

 

 最初の俺の歌から爆音だったせいで、周りの客に100%聴かれてたのが問題だよな。

 いくら周囲からの評価に興味がない俺でも、引かれる視線はイヤだぞ?

 

「いや、うん、実際すごかったよ?」

「会計時は少し離れててな?」

「くぅううう!悔しい!悔しいですぞぉ!次に拙者の番が来たら覚悟してくださいよぉ!」

「次もかます気なのな…」

 

 中原いるときは女呼べんな。志水ちゃんとか相手だと殺されそう。誘った奴が。

 

「よし!じゃあ次は俺の番だな!」

「さっきお前は自身の全てを賭けたろ?ここでその命を使ってこの空気何とかしろ」

「頼んだよ倉科くん!」

「任せろ!」

 

 そして画面には『デリへル呼んだら君が来た』が表示された。

 

 ……お前もか、倉科。




出てきた楽曲
ラブホテル/クリープハイプ
くるみ☆ぽんちお/まだ仔
デリへル呼んだら君が来た/ナナホシ管弦楽団

鳴海
下ネタだろうが音楽は音楽。全然平気だった。
しかし中原を誘うときは女子を呼ばないと決めた。
賭けに勝ったため倉科の人権を得たが、要らなかったため返した。
この後、04 Limited Sazabysの『Alien』やBLUE ENCOUNTの『DAY×DAY』などを歌った。

早川
『くるみ☆ぽんちお』は初めて聴いたが、早川には耐えられなかった。
ドリンクバーを取りに行ってた最中、部屋から聞こえてきた爆音の下ネタで、ちょっと部屋に入るのを躊躇った。
倉科の後、悪ノリに参加してGigaの『ギガンティックO.T.N』を歌ったが、その後はDECO*27の『夜行性ハイズ』やあいみょんの『君はロックを聴かない』などを歌った。

中原
後奏カット派。
『くるみ☆ぽんちお』は家で練習し、しっかり親に聞かれてた。
この後は、Vaundyの『ホムンクルス』やナユタン星人の『惑星ループ』などを歌った。


倉科
デリへルなら中原をハブにせず、誰でも盛り上がれるからと選んだ。
人生の全てを賭けて、人権をなくし、返された。
この後は、Creepy Nutsの『助演男優賞』やcosMo@暴走Pの『僕は空気が嫁ない』などを歌った。


私は『くるみ☆ぽんちお』や『デリへル呼んだら君が来た』もテンポやメロディーだけ見れば素晴らしくかっこいいと思っています。
野郎の悪ノリにも持ってこいですよね。
ちなみに私は、普段のカラオケではなんでも歌いますが、今練習している曲はAJRの『World's Smallest Violin』です。
以前Tiktokで流行った記憶があります。
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