ウチのバンドはお騒がせ者   作:にわかバソドマソ

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タイトルを既存の曲名ではなくしました。


突撃!生徒会

 ︎︎俺たちは旧校舎を出たその足で生徒会室へ向かった。

 

「部活作るって言ったら、とりあえずここだろ」

「そうかな……そうかも……」

 

 ︎︎アニメとかでは創部は大体生徒会って相場は決まってんだよ。絶対的権力を振りかざして無理難題を押し付けられて、それを成功させて認められるまでがお約束だろ。

 

「ノーアポでいけるの?」

「こういうのは勢いよ」

「社会人に必要なマナーの欠如」

「今更過ぎるだろ」

「拓斗は初めて会ったときからこんな感じだよ」

「会って一月しか経ってないけど身に染みて感じるよ」

 

 ︎︎分かりきっていたことでこんなディスられることある?別にいいけど。

 

「よーし、そんじゃお前ら、得物構えろー。突撃だァ」

「戦闘?」

 

 ︎︎うるせぇよ。創部交渉なんざある意味戦闘だろ。早く用意しろ。

 ︎︎自分たちのケースから楽器を取り出し、生徒会室に突撃した。

 

「頼もー!」

「…道場破り?」

 

 ︎︎ポニテ眼鏡の女がツッコミを入れてきた。パッと見真面目そうで、周りから振り回されて胃を痛めてそうな奴だ。

 

 ︎︎室内にいるのは3人。お誕生日席で碇ゲ〇ドウのような体勢でいるマッシュの男。多分会長。お誕生日席いるし。その左に最初にツッコミを入れてきた女。反対に裏切りそうなニコニコした細目の男。こいつ絶対関西弁話すだろ。

 

 ︎︎とりあえず突撃したのはいいが無計画過ぎて、ここからどうするかと考えていると、推定生徒会長が話を切り出してきた。

 

「生徒会に何か用かな?」

「私は朝波高校一年C組、鳴海拓斗と申します!隣にいる美少女風男子はクラスメイトの早川瀬奈、こっちの無表情男子は同じくクラスメイトの大瀬良貴一です!よろしくお願いしゃーっす!」

 

 ︎︎ここで会心のナラティブポーズ!これに魅せられない奴はいない!練習しといて良かった!

 ︎︎ちなみにヨナポジに俺、ミシェルポジに瀬奈、ゾルタンポジに大瀬良である。

 

「用を聞いたら自己紹介してくれたよこの子、面白いね」

「三條くん、ツッコミ入れるところが違うと思うわよ」

「アハハ、君らいいね!来年生徒会入らない?」

「宮田くん、私たちが抜けた枠にこの子たちが入ったら生徒会は壊滅するわよ」

 

 ︎︎うーん、比較的好感触で草。ウケたからもういいよお前ら、暑苦しいからさっさと離れろ。

 ︎︎そしてメガネ女の苦労が既に滲み出てる。話を聞くに推定生徒会長が三條、黒髪にした市丸ギンみたいな奴が宮田で二年生だと言うことが分かる。宮田お前、その顔で関西弁じゃないのは嘘だろ。

 

「ごめんよ加瀬ちゃん、こんな斬新な自己紹介をされたのは初めてでね。つい感動しちゃったんだ」

「ハァー、なんでこの学校こんなのばかりなのかしら。広辞苑の角で殴りたい……」

「漏れてる漏れてる。加瀬先輩本音漏れてるますよ」

 

 ︎︎そして苦労人臭のするメガネ女は加瀬という名前の三年生だと分かった。

 ︎︎つーか放置すんなや。そんな俺の視線に気づいたのか、三條がこちらに話し出した。

 

「あぁ、こっちで盛り上がっちゃってごめんね。君たちが自己紹介したらこっちもしないとね」

「いらんわ。あんたらの会話で名前と学年まで分かったし」

「そう?なら加瀬ちゃんのスリーサイz『ゴッ!』グハァッ!」

「殴るわよ?」

「加瀬先輩、もう殴ってますよ」

「あら失礼」

 

 ︎︎余計な情報吐こうとした三條は、加瀬が手に持ってた厚い冊子角で殴られてた。アレは痛い。てか加瀬こわ。

 

「いてて……加瀬ちゃんが嫌がっちゃったからスリーサイズはまた今度ね」

「殺す」

「加瀬先輩、もはや宣言になってます」

「確定事項だもの」

 

 ︎︎R.I.P.三條。つーか三條はどんだけ加瀬のスリーサイズ漏らしたいんだよ。その執着はどこからきてんだ。

 

「なんか面白い人たちだね!」

「朝波で生徒会を務めているだけある。全員かなり変」

 

 ︎︎変で面白い奴筆頭の瀬奈と大瀬良がそんなコメントを残す。なんつーかそういう高校なんだろうなここは。

 ︎︎んでさっさと話進めてくれないかな?さっきから自己紹介で止まってるんだが。すると死んだ三條と怒っている加瀬を放って宮田が話を進めてくれた。

 

「そろそろ本題いこうか。鳴海くんたちは結局何の用かな?」

「軽音部を作る。許可くれ」

「うーん不遜」

 

 ︎︎宮田はそう言いながらケラケラ笑った。見た目と相まってめっちゃ怪しいんだが。土壇場で裏切ってきそう。

 

 ︎︎俺と宮田の話を聞いたのか、加瀬に殺された三條が起き上がり、俺たちに笑顔を向けた。

 

「ふむ……いいだろう」

「お、まじ? 即決じゃん」

「ご都合主義だね!」

「話が早くて助かる」

「ただし、まずは君たちの実力を見せてもらおうか」

「いやちょっと待って三條く「面白そうだしイイじゃん」宮田くん!」

 

 ︎︎へぇ、そうきたか。まぁお約束だよな。わざわざ楽器まで持ってきたんだ。見せつけてやんよ。

 ︎︎加瀬がなんか言いかけていたのを宮田が乗ったことで遮られたのが気になるが。ま、ほっといてもいいだろ。

 

「そんじゃ、ワンコーラスで。SPYAIRの『イマジネーション』」

 

 ︎︎今、完全にノリで決めたけど瀬奈と大瀬良は大丈夫か? とチラッと見ると、もうそれぞれ構えてる。はっ、さっさと始めろってか。

 

「はい、いー、あー、いーあーさんしっ」

 

 


 

 

 ︎︎——うーん、我ながら完璧な出来だ。完璧過ぎてハイキューのOP映像まで脳裏に届いたことだろう。

 ︎︎三條たちの様子を見る限りウケもよさそうだ。加瀬は驚いた顔をしているし、宮田はニヤケている。宮田はデフォでコレなだけかもしれんが。三條は目を閉じ、腕を組みながら終始聞いていた。

 

「どうよ? 俺らの実力」

 

 ︎︎三條の閉じられていた目が開く。

 

「とても素晴らしい演奏だったよ。僕がバレー部に入部して春高出場している景色まで浮かんだよ」

「誇張が過ぎるだろ」

「ねらーみたい」

「三條センパイってバレーやってたの?」

「三條くんは陸上部一筋で短距離選手よ。大会では毎回予選敗退を記録しているわ」

「加瀬先輩それ優秀な選手の紹介の仕方」

「みんな辛辣で僕泣いちゃう」

 

 ︎︎三條はそういって泣き真似をしだした。高校男児の泣き真似キッツ。あと辛辣なのは加瀬だけだろ。

 

「そんで結果は?」

「結果?うん、もちろん採用!! 君たちは今日から軽音部だ!」

「生徒会に創部の承認権限はありません。申請は職員室です」

「は?」

 

 ︎︎加瀬の指摘に目を剥く。は?え?このち〇こ頭野郎。ナチュラルに騙してきやがった。

 

「やってくれたなァ、おい」

「まあまあイイじゃん拓斗。楽しかったでしょ?」

「振り出しだけどね」

「でもなーマジでここまできた意味よ」

 

 ︎︎無駄に三條の悪ノリが長かったせいで時間食ったじゃねぇか。

 

「でも良かったよ。ね、加瀬ちゃん」

「良かったのは事実だけど、先輩に対する態度と勢いで行動している点はいただけないわね。三條くんみたいにはなっちゃダメよ?」

「加瀬先輩、この子らはもう手遅れだと思いますよ?あ、鳴海くん、君たちの勇姿は議事録に書いておくよー」

「いらんわ!」

 

 ︎︎嵌められたぜ。生徒会め、なかなか厄介な奴らだ。




出てきた楽曲
イマジネーション/SPYAIR

鳴海
生徒会のクセが強くて驚いた。
演奏自体は楽しかったが、生徒会では軽音部が作れないと知り、三條に仕返してやろう思っている。

早川
宮田の風貌が怪しすぎて、黒幕的ななにかだと疑っている。

大瀬良
ナラティブ組体操は意外とノリノリだった。

三條
生徒会長。ノリが良いと評判。
アニメや漫画にありがちな絶対的権力はない。

加瀬
副会長。何かと気苦労が絶えない人。
常に分厚い冊子を携帯しており、中には全校生徒のあらゆるデータが載っているとか校則とその判例が載っているとか噂されてる。

宮田
生徒会書記。裏切りそうな人。
関西弁じゃないし、裏切ったこともないのに13km伸びそうとか後ろから刺してきて笑ってそうとか言われている。


現在作品全体の大幅な修正中
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