もしレゼの逃避行のお誘いをデンジが断らなかったら   作:スクラップ

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仕事辞めて…私と一緒に逃げない?

俺はその唐突な質問に戸惑いを隠せずにいた。

少女は俺をまっすぐ見る。

少女はただ、俺の答えを待っていた。

 

その少女の名は…「レゼ」

 

俺とレゼが出会ったのは約一週間前の雨の日だった。

 

デンジ「傘もってくりゃよかったぜ」

レゼ「わー!ひー わあどうもどうも、いやいやスゴイ雨ですね」

デンジ「あ~…ああ」

レゼ「天気予報は確か…む…え!?あはははははは!」

デンジ「あ?なに?」

レゼ「やっごめっすいませ…あはははは!」

デンジ「んだよテメー…はあ!?なんで泣いてんの!?」

レゼ「いやいやすいません…あなたの顔…死んだうちの犬に似ていて…」

デンジ「ああ!?オレ犬かよぉ~…!」

レゼ「ごめんなさいごめんなさい!」

デンジ「うえっ」

レゼ「え…大丈夫ですか…?」

デンジ「うえええっ!おえっおえっ げっ」

レゼ「まってハンカチ!ハンカチ!」

デンジ「タラーン!」

レゼ「えぇ!わぁスゴイ!手品!」

デンジ「種も仕掛けもないんだなこれが」

 

レゼ「ありがとう…」

 

花を持った綺麗な顔立ちのレゼに透き通る声で「ありがとう…」と言われた俺はレゼにハートをつかまれてしまった。

それからの俺らの関係の進展は早かった。

 

喫茶店での俺とレゼ。

レゼ「お礼はコーヒーでした!コーヒー好き?」

デンジ「…飲む」

レゼ「なにその顔~!絶対強がってる!」

デンジ「だぁってコーヒーってマズくねえか?ドブ味だよドブ!」

レゼ「あははは!子供だ子供!あはははは」

 

レゼのおかげで初めてコーヒーってやつを知った。

 

学校での俺とレゼ。

レゼ「ではこの問題解ける人!」

デンジ「はいハイハイ!2!2!」

レゼ「正解!天才!」

レゼ「この英語は何と読むでしょう!」

デンジ「ハイ!知らねぇ!」

レゼ「正解はデカケツです!」

デンジ「エロ女!」

 

レゼのおかげで学校行きたいって思えた。

 

お祭りでの俺とレゼ。

レゼ「デンジくんやきそばあるよ!こっちこっち!」

デンジ「レゼ足速ェって!」

レゼ「早く歩かないとおいてくよ~!」

 

レゼ「デンジくん綿あめあげる~ぷっふふふ、サンタクロースみたい!」

デンジ「なんだこれ!?雲みてぇだ!」

レゼ「あっはははは!」

 

レゼのおかげで好きな人とまわる祭りの楽しさってやつを知った。

 

そして、花火の横の俺とレゼ。

 

俺は悩んだ。

 

レゼ「なんでそんなに悩んでいるの?」

 

なぜなら最近仕事が楽しくなってきたから。

なぜなら感じ悪い先輩とも仲良くなってきたから。

なぜなら仕事に目標ができたから。

仕事続けながらレゼと会うのもアリなんじゃないかと考えた。

 

でもレゼのマジの顔を見るにこれはそんな甘い回答じゃだめだと思った。

 

レゼ「デンジくんは私のこと嫌い?」

俺は間を開けずに即答する。

デンジ「好きイ!」

 

一瞬、マキマさんのことを思い出す。

俺を公安に入れてくれた人。俺の人生に目標を作ってくれた人。俺が好きな人。

レゼと逃げるということは、レゼ以外のすべてを捨てるということだ。

 

でも

それでも

俺はレゼと一緒にいたい

だってそっちの方が楽しいから

レゼのほうが100倍好きだから

 

デンジ「…ぞ」

レゼ「え?」

デンジ「出発するぞ!レゼ!」

レゼ「え?え?」

俺はレゼの足を抱えてお姫様抱っこしガンダッシュで走る。

 

レゼはダメもとでお願いしてきたのか、それとも今の状況が理解できずに困惑しているのかわかんないがひたすら「え?」を連呼した。

 

デンジ「え、え、え、うるせェーよ!」

レゼ「デンジくんなんで…なんで私を抱えて走ってるの?」

デンジ「なんでって、レゼが仕事やめて逃げるつったんだろ」

レゼ「…」

デンジ「えェェ!なんで泣いてんの!?」

レゼ「…うれしいから」

 

レゼは花を渡したあの笑顔で微笑む。

糞かわいい。

一生守ってやろうって思った。

 

レゼ「ほらほらぁ~!もっと速くしないとお仕置きするぞ~!」

レゼが涙を流しながら言う。

デンジ「じゃ、ちょっと飛ばすぜ」

 

デンジの走る速度が上がり、逃避行の幕も上がった。




デンレゼ最高!デンレゼ最高!
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