悪魔と契約しただけなのに(仮)〜とある転移者の公安生活〜 作:マクロソラックス-03(旧っっt)
1980年:地獄にて、先代の支配の悪魔がチェンソーマンに敗れて死亡。
現世で復活した後公安に保護される。外見年齢10歳)
1981年:悪魔の力が弱かったので政府によって訓練を施される。
1984年:銃の悪魔出現
1987年:政府による訓練を修了及び特異三課への配属決定。
コウイチと共に最終調整を受ける。
とある事件の後、コウイチとの間に友情が結ばれる。
コウイチと共に特異三課に正式配属される。(外見年齢10代後半)
1989年:とある作戦の後、生まれて初めて同性の親友ができる。
1990年:コウイチに対して••••••
1992年:何かが起こった。
1993年:チェンソーマンの捜索開始。
1997年:チェンソーマンの心臓を宿す少年を保護(外見年齢20代半ば)
ドカーン!
バァン!
「グビらぁッ…!」
三浦副隊長のカウンター攻撃を顎に受けた俺は思いっきりぶっ飛び、地面を転がる。急いでペットポトルの水を被って回復しようとするが、真剣での高速の突きで吹き飛ばされる。
「マキマ!……?!チッ!」
マキマに助けを求めるが、既に彼女は野山先輩の睡眠薬の悪魔の力で昏睡していた。不利を悟った俺は訓練所の蛇口の水を操って巨大な龍を生成。不意を突いて三浦を自分から引き剥がしたが、野山先輩は野獣のような動きで攻撃を潜り抜け、俺の懐に入り込み……
誰かに揺さぶられて目が覚めると訓練所のコンクリートの床の上で伸びていた。
「目を覚ましたのね…」
「ぅぐッ…マキマか。痛ててててて……三浦さんたち帰っちゃった?」
「うん。さっき帰って行った。」
「そっか……またダメだったなぁ〜。」
マキマと一緒の実践訓練が始まってこの4週間、岸辺隊長の午後のタバコ休憩までに彼に一撃を入れることはまだ叶っていない。それどころか先生と交代で来た特異一課のデビルハンターたちにボコボコにされてその日の訓練を終えている。幾ら相手が本気を出した上澄みだからといって、こちらのスペックは本来圧倒的な筈なのだ。そうすると考えられる敗因は……
「やっぱ俺たちってコミュニケーション足りないよな〜。」
「?」
1人ピンと来てないヤツがいるが、俺たち2人の間にコミュニケーションは壊滅的に成立していない。なんとマキマがほとんど自発的に喋らないのだ。政府や公安によって訓練漬けの子供時代を送っていたから、他人(特に歳が近い異性)と交流したことがないのだろう。初期の◯波レイレベルで無口なのだ。
「その結果が、連携すら成立せずに各個撃破だ。このままじゃ岸辺どころか三浦や野山に勝てない。」
「……?」
ダメだ。この女、クッソ可愛い顔でキョトンとしてやがる。いや、こういう時どう反応すればいいのか分かってないだけか?早急にコイツに人間としての振る舞い方とか常識とか叩き込まないといけない。正直訓練とか以前の問題だ。この状態で任務に出そうとしている公安は頭がおかしい。酸素欠乏症かもしれん。
(あー!もう俺決めた!)
俺は意を決してマキマに問いかける。
「なあ、マキマ。お前、明日は訓練あるか?」
「ないけど、どうしたの?」
「明日は外で昼飯食いに行こうぜ。」
ー翌日ー
「という訳で、マキマと一緒に外出したいんだ。この許可証にサインを頼む。」
「ダメだ。」
俺たちの姿は東京公安本部の特異一課のオフィスにあった。俺たちの世話係である岸辺隊長に俺とマキマの外出許可証に署名を求めに来たのだ。だが、無情にもアル中真顔ゾンビジジイは許可証を突き返した。
「理由は?」
「マキマはアメリカやソ連にとって喉から手が出るほど欲しい存在だ。マキマ目当ての工作員の襲撃なんざ、ザラにあり得る訳だ。お前にはマキマを守り切れるほどの力がない。故に却下だ。」
俺が理由を問うと、岸辺隊長は至極真っ当な理由で断った。彼の言わんとしていることは分かる。だけどマキマと一緒に訓練していく上でも、今後の悲劇を防ぐためにも、今から彼女の世界を広げないといけないのだ。
「成程、マキマを守れる戦力が同行するなら、彼女を外に出していいんですね?」
「?俺は行かないぞ。」
「行かせるんだよ!」
バァン!(破裂)
俺はそう叫ぶと悪魔の力を使う。岸辺隊長愛用のスキットルを破って飛び出して来たアルコールの触手が彼の財布を引っこ抜いて俺の方に投げ渡す。気づいた岸辺隊長が動き出す前にキャッチするとマキマの手を掴んで走り出した。
「走れ!マキマ!」
「え?!」
財布を取り返さんと、岸辺隊長が猛追してくるが、俺たちは人外のスピードで40半ばの衰え始めたオッサンを順当に引き離していく。廊下を駆け抜け、対魔課のオフィスを通り過ぎ、階段を駆け上がる。
「マキマ!支配の力を使え!ネズミを通して武藤長官が何処にいるか調べろ!」
「え?!」
「いいから!いつもコッソリ俺の部屋の中聴いてんの知ってるからな!」
「え、ええ?!分かった…まだ長官室にいるッ……でももうすぐご飯食べに行っちゃう!」
「分かった!急ぐぞ!」
駆け上がるスピードをさらにあげて武藤長官がいる最上階を目指す。この時、マキマが警戒心を含んだ目線をこちらに向けていたことに気付かなかった。
「おや、コウイチ君にマキマちゃん。そんなに慌ててどうしたんだい?」
公安庁舎の最上階の階段のそばにある部屋、長官室からちょうど白髪頭のヒョロっとした老人が出てくるところだった。俺はすかさず頼み込む。
「実はマキマを外に連れ出したいので、許可をいただきたい。」
「それは何故だね?」
「マキマには人間として生活する上での知恵も常識も欠けていてコミュニケーションが成立し辛く、戦闘時の連携が困難になっている。外の世界に慣らさずに任務で初めて外に出した時にパニックを起こして事故にでもなったら目も当てられない。だからこそバディとして今のうちから外に連れ出したい。」
想定通り、訳を尋ねられたので事前に練っていた通りの返答をする。すると武藤は眉間に皺を寄せて考え始めた。
「確かに、君の言い分には一理ある。だが、もう少し後でいいんじゃないかな?今連れ出すにも彼女を守れるほどの実力が君にはない。」
「いいえ、今からマキマにコミュニケーションというか人間慣れをさせておかないと岸辺の訓練をクリア出来ません。」
「それは君の都合だ。」
「それに、護衛のアテは既にあります。ほら。」
平行線を辿りそうになった議論を制するために、先程岸辺から奪った財布を見せる。その直後、爆音と共に岸辺が駆け上がってくるのが見えた。
「成程、いい護衛を付けられたな。では許可しよう。ランチを楽しんで来い。」
「ありがとうございます!おら、マキマ走るぞ!」
「う、うん!」
階段から伸びて来た腕を躱して走ると廊下の窓を大きく開ける。
「では行って来ます!」
「行ってらっしゃい。」
武藤長官に挨拶すると、マキマを抱えて飛び降りる。高さ8階の公安本部庁舎の景色は思ったよりも良い。
「っひ!」
「やっと外に出れたな!いい眺めだろ!」
「怖い…」
「なあ、約束だ、マキマ!お前が知らないこと、出来ないこと、俺が全部教えてやる!今度からは俺がいつも一緒だ!」
なんかマキマを怖がらせてしまったが、俺とマキマの大冒険が始まった。なお、自分の背後から窓ガラスがフレームや壁ごと砕ける音と、「岸辺くん、減給ね!」という声が聞こえた気がしたが風の音だろう。
バァン!(大破)
俺たちはどこか見覚えのある家族が乗った車の上に着地した。
それに、思わず一方的にマキマと交わした約束が後々、思わぬ形で自分に最悪な事態をもたらすことをまだ俺は知らなかった。
野外実習で疲れた翌日に書いてます。話の流れとかガバガバですが「これは命令です。許しなさい。」
ちなみにステロイドハゲこと野山先輩はどこぞの先輩と、野獣のような最強のオールドタイプがモデルです。契約悪魔はウミヘビの悪魔と睡眠薬の悪魔です。
第5話〜第7話あたりのイノシシの悪魔戦を修正したいんだけどなんか良い案ある?
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ある(感想欄に記入願います。)
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ない