転生したらホムンクルス(人造魔人)だった件   作:ビッグシャイン

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よろしくお願いします。


第2話 洞窟を抜けて

ヴェルドラをリムルの腹ん中(胃袋)に入れた後、俺たちは自分達の持ってるスキルを今一度確認してみると、俺には「哲学者」と「錬金術士」の他に「冥黒者」というユニークスキルがあった。

能力としては『仮面ライダーガッチャード』の冥黒の力を扱えるようだ。

つまり、マルガムや仮面ライダードレッドに変身できるということ。

そして、その変身に必要なレプリケミーカードもユニークスキル「錬金術士」に含まれていた。

試しに、何体かレプリケミーを召喚しようとしてみる。

ちなみに、俺が召喚できるレプリケミーは本物のケミー同様、意思や感情がハッキリある。

 

「ホッパー!」「ウィール!」「ユーフォーエーックス!」「ウィーヒッヒッヒ!」「ザッサン!」「バハーム!」「リィークシオン!」「ターイムロード!」「ワープテラッ!」「サボー!」

『コラー!リオン、出しすぎだ!!!』

「ご、ごめん!」

 

調整の仕方がわからずにレプリケミー100体を一気に出してしまったため、結構広かったはずの空間がギューギューになってしまい、リムルに怒られてしまった。

 

『それにしても、リオンが仮面ライダーに変身できるかもしれないなんてな』

「デザインや設定はカッコイイんだけどね。でもあんまし使いたくないな……」

『なんで?』

「俺が変身できる仮面ライダーの真の力を発揮するには、さっきのレプリケミー達を犠牲にするんだよ。一応、彼らも生きてるからさ……」

『そっか』

 

俯きながらリムルに答えると、彼は納得してくれた。

すると、「哲学者」が思わぬことを口にした。

 

《告。「ドレッドライバー」をユニークスキル「錬金術士」により改造することが可能です。》

「(まじで!?)」

《解。可能です。》

「(じゃあドレッドライバーのレプリケミーを生贄にする機能を無くしてくれ!)」

《了。改造を開始……成功しました。》

「(よし!ありがとう!…あ、ついでにマルガム化した時のレプリケミーへの負担を無くせるなら無くしたいんだけど…それもできる?)」

《解。先程の「ドレッドライバー」の改造の際に、完了しています。》

「(はい!?なんて至れり尽くせりなんだ…)」

 

それを聞いた俺は、興奮しながらドレッドライバーを右手に召喚し、腰に巻き付けた。

 

〘ドレッドライバー〙

『え!?使わないんじゃ?』

「その問題は今、解決した!」

『マジか!?良かったじゃんか!!』

「今から変身するから!見てて!!」

『おう!見せてくれ!』

 

俺は右手に持った「レプリスチームライナー」のレプリケミーカードをドライバーの「ヴェヴェルセッター」にスキャンさせ、「アトゥムサーキュラー」に装填する。

 

〘スチームライナー〙

 

そして、左手でドライバーのレバー「ネクベトヴォーク」を持つが、そこで手を止めてしまう。

 

「……」

「ど、どうした?リオン」

 

リムルが心配そうに俺の顔を覗き込む。俺は無理に笑顔を作り言う。

 

「だ、大丈夫…!敵キャラだったとはいえ、憧れの仮面ライダーに変身するから…緊張しちゃって」

『あんまり無理すんなよ?』

 

リムルの優しさが胸に沁みる。

気を取り直した俺は息を吸い込んで、前世でいつもテレビの前で聞き、玩具のベルトを巻いて叫んでいたあのセリフを言い放つ。

 

「スゥゥゥゥ…変身!」

 

セリフを言ったと同時に「ネクベトヴォーク」を展開すると、俺の身体から黒い霧に包まれたレプリスチームライナーと焔が現れる。

 

「うぉっ!」

「スチィーム…」

 

レプリスチームライナーが俺の周囲を走り回りながら焔が身体を包みこむと同時に、黒い霧を纏った骨が全身に巻き付くと、この世界に【仮面ライダードレッド 零式】が顕現した。

 

〘ドレッド零式〙

「ウオオオオオ!!ホントに変身できた!リムル見て見て!」

『見てる見てる!!スゲェカッケェェ!!』

 

俺とリムルは年甲斐もなくはしゃいた後、興奮冷めやらぬまま、2人とも一通り自分の今できることを確認して、その場を後にした。

ヴェルドラに次会った時、笑って話せる武勇伝でも用意しておきたいしね。

 

 

『お、鉱石発見!いただきまーす』

 

しばらく歩いていると俺達は綺麗な鉱石を発見し、その鉱石をリムルが「もっ」と飲み込む。

 

「あ、リムル〜俺にもソレ分けてくれん?」

『いいぜ〜』

 

リムルはそう言うと、鉱石をぺっと吐き出したので、俺は右手でそれを掴み、「無限収納」を使用して取り込む。

 

『…さて』

「どうしたもんかな〜コレ」

 

鉱石を入手した俺達は行く手を阻むこの扉をどうやって開けようか思案する。

 

『「水刃」で切り刻むか、「捕食者」で食ってしまおうか…いや、そもそも食えるのかこれ?』

「ぶっ壊すのも骨が折れそうだ」

『だな〜…』

 

などと言っていると目の前の扉が音を立てながら開いているのに気付く。

 

「隠れろ!」

『おっと』

 

俺達はそそくさと近くの岩場に隠れ、おそるおそる様子を伺っていると3人の若者が入ってきた。

 

「ふぅ、やっと開きやしたぜ。鍵穴まで錆びついちまってんだから」

「まぁ仕方ないさ。300年も手入れされてなかったんだ」

「でも、封印の洞窟を調査しろだなんてギルドマスターも無茶ぶりよねぇ」

「安心しろって。竜なんて所詮大きなトカゲだろ?」

 

そう不満気に愚痴る女性にリーダーらしき長髪の男性が気軽に言っていた。

 

「(その言ってる竜がヴェルドラのことを指すならとんだ大うつけ野郎だろ……大きいトカゲて)」

『なぁ、リオン』

『うん?』

 

そう考えながら呆れていると、リムルが念話で語りかけてきた。

 

『彼らに接触してみるか?』

『う〜ん……リムルの念話に関しては俺がいるからいいとして、さっき彼らが言ってたろ?300年手入れされてなかった扉の内側にいた明らか不審者な俺たち。この場での接触はあまり得策とは思えないかな』

『だよなぁ……ヘタしたら討伐だー!なんてことも有り得るよな』

 

冒険者たちとの接触は断念し、彼らが通り過ぎるのを待っていると早速、冒険者一行は進むようだ。そうしたら短髪にハチマキを巻いた男性が、2人の仲間に対して言う。

 

「お二人とも、もっと寄ってくださいよ。あっしの隠密技術(おんみつアーツ)を発動させやすから」

 

と言ったのが聞こえた。

 

「(おんみつあーつ?……スキルの1種か?名前的に隠れる系か?ならマズイな、居場所がわからなくなったら……いや、見えなくても魔力感知あったわ)」

 

そんなことを思っていると彼らはぼやっと消えた。一応、魔力感知で居場所ははっきりわかっているので立ち去るのを待つ。

 

『なんというドリーム技術(アーツ)…!覗き見し放題か。ケシカラン奴め…後で友達になる必要がありそうだな!リオン!』

「俺を不埒な目的に巻き込むな変態スライム」

『そんなこと言うなよ!』

 

謎に張り切っていたリムルをあしらいつつも和気あいあいと俺たちは扉を後にした。

 

俺たちはその後、たくさんの魔物を狩りながら洞窟を歩いてきた。油断大敵ではあるが、俺たちなら大抵の魔物に遅れをとらないと確信を持っている。

そんな魔物の中に蝙蝠もおり、リムルはそれを捕食したことにより、言葉を発することが出来るようになった。

そしていよいよ、外の世界に旅立つ時が来た!

俺たちはおそるおそる足を踏み入れると…

 

緑生い茂る森に出た。

どうやら、この洞窟は森の中にあったようだ。

 

『「シャバだー!!!!」』

『よし、行くか』

「応!」

 

そして森を散策しながらリムルは発声練習とスキル練習し、俺もスキル練習に明け暮れていた。

だが、そんな俺たちには決して無視できない問題に直面していた。

 

「……平和だな」

「……だな」

 

そう、暇を持て余していた。

洞窟の中ではあんなに襲ってきた魔物がいるのに、外に出るとなぜか一匹たりとも襲ってくるどころか目視できる距離に現れることすらないのだ。

だが、リムルの発声練習に付き合っていた時に1度だけ……

 

「じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつくうねるところにすむところやぶらこうじのぶらこうじぱいぽぱいぽぱいぽのしゅーりんがんしゅーりんがんのぐーりんだいぐーりんだいのぽんぽこぴーのぽんぽこなーのちょうきゅうめいのちょうすけ」

「言えたじゃねぇか」

「そりゃつらいでしょ…ってなにいわすんだよ」

「「んふふふははは…」」

「グルルルルル……」

 

灰色の狼が数匹近付いてきたのだが、

 

「「あ?」」

 

俺たちが狼たちの居る方に目線をやると

 

「キャイーン」

 

と逃げてしまった。

あれはなんだったのだろうか?

まるで俺たちが怖いみたいな…

こんなにチャーミングなのに。

 

ザワザワ ガチャガチャ

 

「「ん?」」

 

周りが騒がしくなったのでそちらに目を向けると、そこには30匹程のゴブリンがいた。

 

『ゴブリンとかいるんだな』

『そりゃー、ドラゴンやスライムがいるからなぁ』

『…あ〜そりゃそうか』

 

こいつら俺らを襲うつもりか?スライムと見た目人間に対して30も使うか?

だけど奴らをよく見てみると…

貧弱な肉体に貧相な装備。

おそらく奴等の攻撃で俺たちがダメージを受けるイメージが湧かん。

すると、こちらにジリジリと近づいてくるゴブリンの1匹が

 

「グガッ強き者達よ…」

 

喋った!?

驚く俺たちを他所にバンダナを巻いたゴブリンがところどころ片言であるが、俺たちに質問してくる。

 

「この先に、なにか用事がおありですか?」

「(そういえばな〜んで、言葉わかるんだ?)」

《解。意思が込められている音波は「魔力感知」の応用で理解できる言葉へと変換されます。なお、「思念」を乗せて発声すれば会話も可能です。》

「(わ〜お、便利だねぇ。んじゃ早速)」

 

リムルも俺と同じ結論に至ったようで彼らに対して自己紹介をすることにした。

 

「初めまして、俺はスライムのリムルという!」

「そして俺はぁ…あれ?」

 

リムルの挨拶に続き、次に俺が挨拶しようとするとゴブリンが全員跪いたり、怯えて足がすくんでいたりしていた。

 

『あ、あれぇ?』

『リムル、なんかした?』

『い、いやぁ?何もしてない…と思うんだけど…』

 

念話で話しているとバンダナゴブリンが勇気を振り絞りながら口を開く。

 

「グガッ、強き者達よ!あなた様方のお力は、十分にわかりました。どうか声を鎮めて下さい!」

 

その言葉を聞いた俺たちは、分析する。

 

『声を鎮める?そんなデカかったかな?』

『思念が強すぎたのかもしれないな』

『自己紹介でぇ?』

『自己紹介で』

 

2人で話し合った結果、小声で話すことにした。

 

「すまんな。まだ調整が上手く出来なくて」

「ごめんね…あ、俺は人造魔人(ホムンクルス)のリオン」

「お、恐れ多い!我々に謝罪など不要です!」

 

謝罪など不要なんて言われてもこちら側に非があるのなら謝るのが筋だ。桐島のおやっさんも言ってたし。

 

「で、俺達になんか用?」

「俺たちはここら辺をただ歩いてただけだよ。さっき言ってたけど、この先に何かあるの?」

「左様でしたか。この先に我々の村があるのです」

 

へぇーそうなのか。などと思っていると、バンダナゴブリンがさらに続ける。

 

「強力な魔物の気配がしたので警戒に来た次第です」

 

強力な魔物の気配…そんなものを感じていたなら俺達だって警戒する。だが洞窟を出てからそんなものを感じたことなど1度もない。

 

『強い魔物の気配?』

『そんなのした?』

『いやぁ…とりま聞いてみるか』

「俺達の「魔力感知」ではそんなの感じなかったけど…」

「うん。気のせいとかだったりしないかい?」

 

俺達が疑問を投げかけるとその場にいるゴブリン全員がそんなわけないと言いたげである。

 

「グガッ、グガガッ。ご冗談を」

 

バンダナゴブリンにそう言われると、哲学者さんが語りかけてきた。

 

《告。周囲100m以内に個体名リオン=テンペストと個体名リムル=テンペストを上回る魔素を持つ魔物は存在しません。》

「(What!?)」

 

哲学者さんに続いてバンダナゴブリンにも

 

「我々は騙されませんぞ。ただの、スライムとホムンクルスにそこまでの妖気(オーラ)は出せませぬ」

「「(って俺達のことかよ!?)」」

 

うん?妖気(オーラ)だって!?

そんなものを出した覚えはないんだが…

 

「(哲学者さん、「魔力感知」を三人称視点に切り替えて欲しい。自分達の状態を見たい)」

《了。》

 

哲学者さんに視点を切り替えてもらい俺達を見てみるとなんと

 

「(わぁ〜お、だだ漏れだわ!)」

 

そりゃ、こんなにドバドバ出てる奴らから狼も逃げるよ。

めちゃくちゃ恥ずかしいなこれ。

ズボンのチャック全開で人通り多い道を練り歩いてたみたいな気分だ。

 

「ふ、ふふふ。わかるか?」

「勿論です!漂う風格までは隠せませぬ!」

「あ、はははは」

 

バンダナゴブリンが褒めるのでさらに俺達は気恥しさから笑うしかない。

 

「(ひっこめ!ひっこめー!)」

「(ひっこむんだよ!!)」

「おおッ」

 

俺達が妖気(オーラ)をひっこませるとバンダナゴブリンが

 

「助かります。その妖気(オーラ)に怯える者も多かったので」

「ははは…いやなに。妖気(オーラ)を出していないといろんな魔物に絡まれるからな。な!リオン!」

「あ、あぁ!悪いね。何かと物騒だったからさ」

「「アハハハハハハッ!(ということにしておこう…)」」

 

その後もしばらくゴブリンとの会話を楽しんでいると、話の流れで彼らの村へお邪魔することになった。

どうやら泊めてくれるようだ。

ゴブリン達との会話で彼らの声が完璧に鮮明になった。リムルも「魔力感知」での聞き取りに慣れてきたらしい。

 

「あそこです」

 

村に到着し、バンダナゴブリンくんから集落の中では大きい家に案内され、あぐらをかきながらその上にリムルを置いて腰をおろす。

リムルは周りを見渡して念話で語りかけてくる。

 

『ボロボロだな』

『そういうなよ。屋根があるだけでありがたいんだぞ』

『まぁ、そうだな…時々お前が俺より年下ってこと忘れそうになるよ』

『20歳だったけど、それなりに人生経験はある方だと自負してるからな』

 

俺がドヤ顔していると、バンダナゴブリンくんがいかにも長老!みたいな見た目のゴブリンを連れてやってきた。

 

「お待たせいたしました。お客人達」

「大したもてなしも出来ませんで申し訳ない。私はこの村の村長をさせて頂いております」

「あぁ、いやいやお気遣いなく」

「全然そんなことありませんよ」

 

挨拶を済ませて早速リムルが出された水を飲みながら、本題に入る。

 

「それで?何か用があるから自分達を招待してくれたんですよね?」

「力仕事なら力になれるかもしれませんよ」

 

と俺達が言うと、村長さんとバンダナくんが傅いて頭を垂れた。

 

「「!?」」

 

俺達が驚いていると村長さんが語り出す。

 

「貴方様方の秘めたるお力。息子から聞き及んでおります。我らの願い、何とぞ聞き届けては貰えませんでしょうか」

 

俺はそんな彼らを見て即返事をする。

 

「あぁ!まかs…「内容によるな。言ってみろ」おいリムル!」

 

なんと俺とリムルで意見が分かれてしまった。

 

『なんでだリムル!聞いてあげてもいいだろ!』

『バカ!まずは内容を確認した方がいいだろ!ここで俺達が即決したとして、俺達には到底無理な内容だったらどうする?それこそ彼等を絶望させるぞ。リオン、お前の考えは好きだが、時と場合を考えろ』

『……』

 

確かにリムルの言う通りだ。前世では考えられない程の力を手にして舞い上がってしまった。

 

『ごめんリムル。その通りだ』

『うん。分かればいいよ』

 

そして、リムルは話を戻した。

 

「すまない。言ってみてくれ」

「ははっ。ひと月程前、この地を護る竜の神が突如消えてしまわれました」

『竜…ヴェルドラか?』

『そうかもしれんね』

「その為、縄張りを求める近隣の魔物達がこの地に目を付けたのです。中でも牙狼族なる魔物は強力で、1匹に対し我ら10匹で挑んでも苦戦する有様でして…」

「そいつらの数は?」

「群れで100匹程になります。比べて我らの内、戦える者は雌を含めて60匹程度です」

「(絶望的な戦力差だな…)」

「牙狼族が100匹程というのは正しいんですか?」

 

俺がそれを聞くとバンダナくんが答えてくれた。

 

「それは確実です…リグルが牙狼族との死闘を経て手に入れた情報ですから」

「「リグル?」」

 

知らぬ名前が出てきたことに疑問を示すとバンダナくんが自分の兄とと紹介してくれた。亡くなったようだがとある魔人に名をもらった、村一番の戦士だったようだ。

 

「…自慢の息子でした。弱き者が散るのが宿命だとしても、息子の誇りにかけて我らは生き残らねばなりません」

 

村長さんの感情が伝わってくるほど今までより力強い声だった。

するとリムルが村長に問いかける。

 

「村長、一つ確認したい。俺達がこの村を助けるならその見返りはなんだ?お前達は俺達に何を差し出せる?」

「!?」

 

俺はそのリムルの言葉に驚愕したが、前世でお世話になったおやっさんに言われたことを思い出す。

 

『タダで人を助けるなんてテレビやアニメん中のヒーローにしかできねぇ。俺達が助けんならある程度体裁って奴は整えなきゃならない』

 

と。

俺はその言葉をやっと理解出来たかもしれない。

すると、バンダナくんと村長さんがお互いに頷き合い、改めてこちらに顔を向ける。

 

「「強き者達よ。我々の忠誠を捧げます!」」

「……」

「…フッ」

「何笑ってんだ」

 

今のリムルを見てわかった。彼もなんだかんだ言って頼まれたら弱いのだ。

すると外から遠吠えが聞こえてくる。

村のゴブリン達が恐怖でザワザワとしだす

 

「牙狼族の遠吠えだ…!」

「ち、近いぞ」

「いよいよ攻めにくるのか!?」

「これやばいって!」

「おしまいだ!オレたちみんな食われちゃうんだっ」

「逃げようよ!」

「どこへ!?」

「行くとこなんてないし、ケガ人や女子供だっているんだぞ!」

 

そんな彼らを諌めようと村長が言うと同時に俺達は発言する。

 

「お前たち落ち着きなさい…」

「「怯え(びび)る必要はない」」

 

みんながこちらを見る中俺達は続ける。

 

「奴らはこれから倒す相手だ」

「では…」

「うん、お前達の願い!」

「「暴風竜ヴェルドラに代わり」」

「このリムル=テンペストと」

「リオン=テンペストが」

「「聞き届けた!!」」

 

すると一斉にゴブリン達が平伏して宣言する。

 

「「「「「我らに守護をお与えください。さすれば今日より我らは、リムル様とリオン様の忠実なるシモベでございます!」」」」」

 




プロローグにも名前だけ登場した桐島のおやっさんは、前世でヒナタを探すリオンことカズヤが世話になっていた893屋さんです。
モチーフはあの某ヤクザゲームの誓って殺しはしてない人といい音聞かせろやの人です。

本名:桐島吾朗
龍応会初代会長にして伝説の極道。
強面だが、優しく、ゲームなどのサブカルが大好き。
バリバリに悪いことはカズヤに見せたりやらせたりはしていませんが、自分のシマの店のボーイをさせたりちょっとした雑用をしたりする代わりに、衣食住を提供し、カズヤがヒナタを探す為の環境を整えてあげていました。
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