逆行幽霊化ヴィラン連合と霊視少年のヒーローアカデミア 作:幽霊ヒーロー
ただのミスからまだあった名前のミスまでいろいろと見つかってしまって作者の頭がガバガバなのがばれてしまいますね
ついに決勝戦か。わりと長かっ……いやそうでもないか?
まあでもあと一勝で優勝だね。でもその前に轟さんとのあれこれがあるわけなんだけど。
「それで荼毘さん、この戦いは憑依してやるってことでいいんだよね」
「ああ、せっかくの機会だ。兄弟喧嘩ってやつをしてみてもいいだろ」
「……やっぱりあの家の生まれなんだね」
「まあな。その辺は後で嫌でもわかるだろ」
「そうだね。じゃあそろそろ行こっか」
『さぁいよいよラストだぁ!ここで雄英一年の頂点が決まる!決勝!轟VS霊命!スタートォ!!!』
「どうしたの?轟さん。浮かない顔してるけど」
「あいつ……緑谷に俺が抱えてたもん滅茶苦茶にぶち壊された……」
「そう。さっきの宣言はどうしたの?」
「それは……」
「まあ別に他人のお家事情なんて俺にはどうでもいいんだけどさ。今回ばっかりはちょっと口出しさせてもらうね。君が抱えてたっていうもの、全部どうでもよくない?」
「……!」
「結局人はしたいことをする生き物だしさ。ヒーローになりたいならそのために動けばいいし、お父さんに復讐したいならヴィランにでもなってぶん殴ればいい。そんなものだよ、人生なんて。だからさ……」
「いくぞ、霊命」
荼毘さんの姿が俺と
「全力で来いよ……!焦凍!」
噴き出るのはこの身すら焼き尽くさんとする蒼い炎。でもそれは綺麗で、荘厳で、俺の記憶に強く残る大切なものだ。
『さて……やるか……!』
そんな力を振るえるこの姿の名は……”誰ガ為ノ蒼炎”!
荼毘さんと出会ったのは、お兄さんの仲間の大半が集まった頃だった。これまでの経験から荼毘さんもこっちに来ているんじゃないかと仮説を立てたお兄さんは、ネット上からエンデヴァーの自宅を特定した。今の世の中、ヒーローの個人情報というのは調べれば案外簡単に出てくる。知名度の高い№.2ヒーローのことなんてたやすく見つかったんだろう。
場所がわかるや否やお兄さんは言った。
「荼毘に会いに行くぞ」
遠出をしてエンデヴァーの自宅にやって来た俺たちは、そこで家の中からお兄さんに引っ張り出されてきた荼毘さんと出会った。
そこでお兄さんと荼毘さんがどんな話をしたのかは知らないけど、彼は俺についてくることにしたらしい。積極的ではなかったものの、個性の使い方や戦い方を教えてくれた。
「あいつ以外に焦凍に教えられる奴がいた方がいいだろうしな」
その言葉の意味は、その時の俺にはわからなかった。荼毘さんは自分のことは話してくれなかったから。
でも、今なら荼毘さんのことがわかる。
「赫灼熱拳……ジェットバーン!」
『おおっと霊命その技はエンデヴァーのじゃないか⁉』
「くっ!」
ほぼ最大威力の氷塊で相殺したか。まあ今のお前じゃそれくらいしかできないしなぁ。
「ほらほらどうした?」
広範囲に炎をばら撒く。火力を上げる度に綺麗な肌が焼けていく。
「なんだよその火力……!」
「さあなんだろうな?俺に勝てたら教えてやるよ!」
俺の猛攻に焦凍はなすすべなく追い詰められていく。まあ
「おいおい、炎はどうした?さっきは使ってただろ。それともそんなもん使わなくても勝てるってか?」
俺は炎を消して語り掛ける。
「そういうわけじゃ……」
「じゃあ使いなよ。じゃなきゃ勝てないぞ?さっきオトモダチがいいこと言ってただろ?それはお前の力だって。その通りだと思うぜ?それはお父さんのでもお母さんのでもない、お前だけの力だ。だから……全力でかかってこいよ」
「でも俺は……」
「まだ何か気にする余裕があるのかよ。まあいいが……そんなんじゃ誰も救えないよ?」
戦闘中に悩んでるようなやつに誰かを救えるはずがない。少なくとも何をしたいかは決めてないとね。
「二度目は防げるか?赫灼熱拳・ジェットバーン!」
兄弟同士の個性による氷壁と蒼炎がぶつかり合う。でもその均衡もすぐに崩れる。
「くっ……!」
「こんなもんじゃないだろ?焦凍」
このまま行けば轟さんの負けだね。じゃあ……テコ入れといくか。その方が荼毘さん的にもいいだろうし。
「そうだな、じゃあお前がここで負けたら、俺はここの観客を燃やす」
「なっ……!」
「プロがいようと関係ない。さあどうする?ヒーロー。君のせいで人が死ぬよ?」
まあ流石に嘘だけどさ。でもお前は嘘だとは思えないよなぁ?だってそういう圧を出してるし。
「そんなこと……させるかよっ!」
轟さんが炎を出した。片方だけでは足りなくても、両方で攻めれば
『轟再び炎を使い霊命の猛攻を打ち破ったぁ!ここから反撃か⁉』
「いいね!じゃあ次だ!”あいつを狙え”!」
作り出した火球に命令をして操作性を上げる。あいにく
「はぁっ!」
撃ち出されたのを全部防ぐか。なら、
「燃えろ!」
火力を上げて放出するだけだよね。
「うおおぉっ!」
『赤と青の炎のぶつかり合いだぁ!』
……なるほど。同時使用はまだできてないし圧縮も不十分。まあこの頃ならこんなもんか。こっから成長させればいい。
「とどめだ。赫灼熱拳・プロミネンスバーン!」
全身から放たれる蒼炎が、広がる轟さんの赤い炎を突き破って本人へと突き刺さる。そのままあいつは場外へと吹っ飛ばされた。
『超激アツな決勝戦!その戦いを制し優勝したのは……一年A組!霊命強司!』
「おい、せっかく勝ったんだ。なんかアピールでもしておけよ」
憑依状態を解除した荼毘さんが話しかけてくる。そうは言っても何をすれ……ば……
あれ……?いし、き、が…………
「あ、やりすぎたか」
目が覚めると見知らぬ場所だった。ここは……
「おや、起きたかい?」
えっと……この人は確か……
「リカバリーガールさん、でしたっけ」
「そうだよ。なかなかひどい火傷だったね」
やけど……荼毘さんの個性を使いまくった代償か。まああれだけ派手に使ったことなかったしな。包帯ぐるぐる巻きにされてる。
「一応跡はほとんど残らないはずだよ。だけどこういう個性の使い方は控えるんだね」
「はい、そうします。それじゃあ俺はこれで」
「もう少し休んでいかなくていいのかい?」
「大丈夫です」
「そうかい。この後もう一人の子が目覚め次第表彰式だからね」
「わかりました」
出張保健室と書かれた看板の掲げられた部屋から立ち去り、そのまま誰もいなさそうな所まで移動する。
「この辺ならいいかな」
みんなと話してても怪しまれなそうだ。そのみんなはというと、なんか荼毘さんをボコしてた。
「おい荼毘、やりすぎだろ」
「そうですよ!強司くんに傷が残ったらどうするつもりだったんですか!」
「だから悪かったって言ってるだろ」
オレを心配してくれてたみたいだね。
「まあまあみんな、俺は大丈夫だからさ。荼毘さんの力を使うって決めたのも俺だし」
「もう体は大丈夫なの?」
「大丈夫だよ、マグ姉。まあ体力はほとんど残ってないけど」
「しかし霊命、何故このような危険な真似を?」
「荼毘さんからのお願いだったからさ。俺はみんなのお願いならできるだけ聞いてあげたいと思ってるんだ。ねえ荼毘さん、やりたかったことはできた?」
「……ああ、十分だ」
ならよかった。荼毘さんが轟さんのことを思ってるのはわかったし。
「で、荼毘。お前はなんでこんなことをしたんだ?」
「言うかよ」
「荼毘さんは可愛い弟さんの事が心配だったんだって」
「……おい」
「別に言うなとは言われてないし」
荼毘さんって多分内側に入れた人に甘いんだよね。エンデヴァーさんはともかく轟さんのことは気にかけてるみたいだし。
「はははっ!荼毘お前そんな理由で……くくっ」
「笑ってんじゃねぇよ」
「いいじゃないですか、そういうことを考えてても」
「お前もそんな目で見てんじゃねぇ」
お兄さんとトガちゃんは荼毘さんをからかってて、
「兄弟がいるって感覚はわからないわね」
「俺も一人っ子だったしな……」
マグ姉とコンプレスさんは一人っ子談義を始めてる。
「一人で戦っても問題はないけどさ、みんなといるとなんか安心するな」
「おうおう!嬉しいこと言ってくれるじゃねぇか!全然嬉しくなんかないけどな!」
やっぱりみんなと一緒がいいな。これが家族といるって感覚なのかな。
「あ、電話だ。もしもし?」
『霊命か。もうすぐ表彰式だ。今どこにいるか知らんがこっちに戻ってこい』
「はい、わかりました」
じゃあ優勝の景品をもらってきますか。
「それではこれより、表彰式に移ります!」
やってきた結果発表の時間。そういえば飯田さんは家の事情で早退らしい。なにかあったのかな。
それはそうと今年のメダル贈呈役はオールマイトみたいだ。まあ普通の人は嬉しいんじゃないかな。
「爆豪少年、おめでとう、という言葉を君は求めていないようだな」
「んなメダルなんぞいらねぇ!俺が欲しかったのは完膚なきまでの一位の座だけだ!」
やっぱり爆豪さんはキレてるね。まあ誰のせいって言えば俺のせいなんだけどさ。
「轟少年、おめでとう」
轟さんは……なるほど、清算すべきものがある、ね。それが炎を頑なに使おうとしなかった理由か。その辺は荼毘さんの方が詳しいか。
「そして霊命少年!優勝おめでとう!」
「ありがとうございます」
「今日見た限りだけでも君にできることは多い。成長すれば君はきっと、立派なヒーローになれるさ」
「そうですね……なりますよ、ヒーローに」
「その意気だ!」
こうして、俺の体育祭は幕を閉じた。
「なあ、霊命。今いいか?」
「どうしたの?」
放課後、今まさに帰ろうとしていた時、轟さんに話しかけられた。
「さっきの
「いや?もちろん嘘だよ。これでも全部を救うヒーローになろうとしてるからね。そんなことしないよ」
「そうか。ならなんでそんな嘘を吐いたんだ?……いや、わかってる。俺に左を使わせるためだろ」
「なんか自己完結してるみたいだけどそうだよ」
「ならなんでそんなことしようとしたんだ?」
「……そうだね、君のことを大切に思う人に頼まれたから、かな」
「……親父か?」
「いやいやっ!違うって。そもそもエンデヴァーさんに頼まれたとしてもそんなことしないよ」
「じゃあ誰なんだ?」
「今は言えない。でもその人は俺にとって家族みたいな人で……恩人の一人でさ。だから君にあんなことをした。まあ清算したいものがあるのに無理矢理したのはちょっと申し訳ないとは思ってるけど」
「それなら別にいい。確かにヒーローになったら左を使わないなんて駄々こねてるわけにもいかねえしな。なあ、その恩人って人はなんでこんなことをしたんだ?」
「君を育てるためだよ。轟さんが炎も氷も使えるヒーローになれるように、誰にも負けないように、そんな思いを持ってる優しい人なんだ」
「そうか。じゃあその人に言っといてくれ。『ありがとう』ってな」
「うん、言っておくね」
「じゃあな、引き留めちまって悪かったな」
轟さんが去って行った後、俺は荼毘さんの方を向いた。
「よかったね」
「……別にあいつのことなんてどうでもいい」
これで本当に終わり、だね。
「ハァ……腐りきった偽物共め。俺がおまえらに真のヒーローとは何か、叩き込んでやる……」
それでも俺たちの物語はまだ終わらない。次の相手はヒーロー殺し。また新たな戦いが幕を開ける。
「久しぶり、いやはじめましてかな、ステインさん」
憑依
精神的に一つになり一体化する現象
この時は憑依相手の個性を命令なしで扱える
またその際相手の記憶なども流れ込み、人格が不安定になる
今回口調が安定していないのはそのため
(なおこんな設定にしたために作者はいい塩梅の口調に調節するという作業に追われた)
誰ガ為ノ蒼炎
荼毘との憑依合体形態
なお名付けは霊命によるもの
この形態になると主に炎の操作性が上がる
また今回は使わなかったが”火力を上げろ”という命令によりさらに火力を増強することも可能
荼毘の精神性により自傷しても特に問題なく動けるジェネリックデクみたいなことになる
火傷を残したくなければ直後の治療行為は必須
なお今回は本人的にだいぶ手加減してあの結果な模様
荼毘(幽霊)
生前いろいろあった結果今世は仲間や家族(なおエンデヴァーは以下略)のために動くことにした
死柄木たちに見つかる前に轟家にいたのも兄弟たちを見守っていたため
霊命に出会ってからは彼を通じて焦凍のためになる行動を取ろうとしている
というわけで一つの区切りとして体育祭編終了です
爆豪戦のなんちゃってデク戦闘法とか荼毘を交えた兄弟喧嘩とかも書けたので満足です
……ぶっちゃけ荼毘がキャラ崩壊してる気がしなくもないけど
ここからは完全に構想なしの行き当たりばったりな展開になります
まあ体育祭編の構想も脳内にぼんやりあっただけなんですけどね
職場体験、期末試験、そしてどう考えても原作崩壊待ったなしな林間合宿
どこまで走り切れるかわかりませんが、こんな作品を面白いと言ってくれる読者の皆さんのためにできるだけやってみようと思います
更新が止まったら悩んでて筆が進まないか心が折れたの二択だと思ってください
作者にプラスウルトラの精神は欠片もありませんので
……後書き書きすぎたか?
では次回が出来上がったらお会いしましょう