とある転生者の憂鬱な日々 リメイク版   作:ぼけなす

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やりたい放題(笑)
ちなみにかの変人がなんと……?


小話 やりたい放題シリーズ

 

 

 

(エリオとの出会い)

 

 

 彼、エリオは人間不信のクローンである。とある資産家の息子の代わりとして生かされたと知り、その後施設に入れられためか、来るもの全てを追い返していた。

 そんなエリオに困り果てた管理局を見かねて『ある意味最終兵器』と『危ない人』を彼と会わせた。

 

 ……いやもはや嫌がらせじゃねーかと思えるくらいの人選である。いくらその二人が問題解決率80%と言えど、その後起きるのは二次災害という名の『変態ハザード』である。

 

 『筋肉こそ至高!!』やら『パンツ はかない』などと犯罪者に宣言されるという災害である。刑務所で仕事をする看守の皆さんは胃薬常備しなければならなくなるほど、刑務所は混沌としていた。

 変態化した犯罪者達が仮に脱獄したときは、死傷はおそらくいない。しかし、頭が痛くなるような事態が周囲に起きるのは確実である。

 

 とある女性曰く、『大体変態(あいつら)が悪い』と愚痴っていたとかなんとか。

 まあ、それはさておきエリオくんの話を戻そう。

 

 エリオはやはりこれから来る管理局員に対して警戒心を露にしていた。

 来るなら来い。電撃をお見舞いしてやる。

 

 エリオは目の前の扉が開かれたとき、

 

 

 

 

「ヌゥゥゥゥゥハァァァァァ!!」

 

 

 後ろから壁を破壊して男が現れる。筋骨隆々の中学生――なのだろうか? 身長は175センチを越えている。彼は壁による砂埃を払い落とし、首を鳴らしていた。

 そんな男から受ける眼光に、エリオは尻餅をついてしまった。

 

「貴様がエリオ・モンディアルだな? 我が名は天道衛! 次元管理局地上本部なり!」

 

 「ヌゥハァァァァァ……」と二酸化炭素を吐き出す衛にエリオは戦意を損失した。

 ガタガタブルブルと震え、涙を流しながら首を振る。

 

 自分でも壊すことができなかった壁を拳で破壊された。それはつまり、衛の拳は直撃したら壁のようになると考えたからだ。

 

「ぬ? 何をそんなに怯えているのだ」

「一分前のダイナミックエントリーを思い出して」

 

 扉から現れたのは将来美女になること間違いなしの金髪美少女、フェイトである。もし、彼女とエリオが最初に出会っていれば、人間不信のエリオを宥めて始まるハートフル展開が始まっていただろうが、残念ながらそんなドラマはもう始まらない。

 始まったのはマッスル男による脅迫的O☆HA☆NA☆SHIである。

 

「エリオ・モンディアルくんだね。はじめまして。私はフェイト・T・テスタロッサです。君とお話がしたくてここに来たんだよ」

「あ、あああの。あの人はなんなんですか!? 壁をぶっ壊しましたよ!?」

「大丈夫。いつものことだから」

「いつもですか!?」

 

 大規模なテロが起きそうなときにはそれはもう、問答無用に壁から突撃。施設の破壊。そして備品を投擲兵器にして、修繕費がかかるわ、かかるわ。

 壁など施設による修繕費が衛の給料から引かれているが、それを差し引いても莫大な資金が懐に入っている。賄賂はない。むしろしてきたら、彼によるO☆HA☆NA☆SHIが始まる。

 

 それほど犯罪者を取っ捕まえているのだ。

 

「エリオくん。君はどうしたい? ここから出たい? それともいたい?」

「えっと……」

「答えるがよい。貴様の望みを我が叶えてやろう!」

「ひぅ……!」

「衛。黙ってて。というか、外に出て」

 

 「解せぬ」と言って衛は部屋から出ないものの、口を閉ざした。フェイトは怯えるエリオを抱き締めて、再び聞いた。

 

「ここから出たいよね」

「えっと、出たい……です」

「うん。わかるよ。こんな鳥籠みたいなところいたくないよね」

「でも僕は……その」

「知ってる。偽物だった……ってことだよね。私もその偽物だよ」

 

 エリオはフェイトに対して驚愕した。まさか目の前に自分と同じ境遇の人がいるとは思わなかったのだ。

 

「私はかつて偽物だったんだよ。それでお母さんに拒絶されて絶望したことがあったんだ。お母さんはフェイト(にせもの)じゃなくて、死んじゃった本物の娘を求めていたんだ」

「そんな……」

「でもね。私は悲しくないよ。たとえ、心も身体も偽物だとしても、『(フェイト)』を本物と認めてくれる人達がいる」

 

 目を伏せば、浮かぶのは友と家族。彼女達が認めてくれるから自分は『本物』であると認めることができる。

 身も心も偽物であれど、この『魂』は本物だ。もし、違う出会いをしていれば今なお、苦しんでいる彼が言いそうな気がする。

 

「たとえ、周りが認めなくとも、私があなたを『エリオ・モンディアル』と認めてあげる。だから、」

 

 

――――ここから出ようよ

 

 

 フェイトの言葉に、エリオは涙ぐみながら頷く。自身が偽物だと知ったとき絶望した。絶望して不貞腐った。

 だけど、もしかすると。彼女と一緒にいれば何かが変わるかもしれない。

 自分を認めてくれたかのように、彼女といたら。

 

 そう思っていたとき、大きな影が二人を包み込む。

 

「うむ……なかなかのハートフル展開だったぞ。我は感動した!」

 

 嫌な予感がした。二人は腕を広げた衛から距離をとろうとしたが、衛の抱擁から逃れられなかった。

 

「うぉぉぉ! これから二人仲良く暮らせよォォォォォ! 我は貴様らの幸せを願うゥゥゥゥゥ!」

「ぎにゃァァァァァ!!」

 

 涙を流しながらエリオを抱擁した衛にフェイトは「うわぁ……」と引いていた。

 衛の『マッスルホールド』という技だ。彼自身、攻撃するつもりはないが、堅い筋肉による抱擁で締め付けられる奥義である。

 

「ふぇ、フェイトさぁん……助けて。なんか段々と心地よくなって……」

「え、なんで!? 心地よくなるの!?」

「それが『マッスルホールド』なり! 相手を落ち着かせる母なる温もりを兼ね揃えた優しさなり!」

「そんなお母さん嫌だよ!!」

 

 エリオ・モンディアル。彼はフェイトの保護観察を受けることとなるが、筋肉男にあまり近づけなくなるというトラウマを残した……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬぅ……わからぬ。なぜキャロまで避ける!」

「エリオと同じようなことをしたからだよ」

 

 ちなみにキャロの場合、『マッスルホールド』は避けられたそうな。筋肉男に迫られるという恐怖があったが。

 

 

(ジェイル・スカリエッティの憂鬱)

 

 

 ジェイル・スカリエッティ。狂気のマッドサイエンティスト。

 科学者である彼は日本特有の屋敷の茶の間にて、休憩していた。外国人のような容姿であるが、シャツとホットパンツ、そして腹巻きという某天才なんちゃのような格好をして古座座りしていた。

 麦茶の入ったコップを掴み、喉を潤す。「うむ」と頷いて、障子の先を見つめながら彼は呟く。

 

「これでいいのだ」

「何がですか……」

 

 相席に座る別嬪戦闘機人さんことウーノは「お前何言ってるんだ?」という視線を向けていた。

 スカリエッティはそれに気にせず、ウーノに視線を向ける。

 

「いやほら、なんか平和だなーと思って」

「元悪の科学者が何を言っちゃってますか。平和なんて言葉はドクターには似合いません」

「そうだね。私はどちらかと言えば『混沌』と『狂宴』の方がお似合いなのだが」

 

 ガクッとスカリエッティは項垂れる。

 

「……自分より『混沌』としている女性がいたら折れるよ」

「確かに……」

 

 スカリエッティが落ち込んでいる理由は三年前。ソラがまだ十二歳の頃に出会ったある変態のせいだ。

 彼女というあり方に興味を示した彼は接触したものの、彼女によって『ナンバーズ』の一人か二人の人生がおかしくなった。

 

 三番目の娘こと『トーレ』は婚活し始め、一児の母になっていた。どうもノエルに焚き付けられて、『結婚できない独身女プップース(笑)』となんか女性の意地を馬鹿にされたことで婚活したらしい。

 

 ドゥーエもそうだ。スパイ活動中に『コスプレと声優業に填まったから、退職します(笑)』とメールに届いた。

 

 そのときウーノの顔は鬼になっていた。そして、彼女達を変えたのがノエルだと知ると、マジ殺し兵器で攻めたのもいい思い出だ。

 その兵器ことガジェットにファンシーな落書きされた上に、『きゅーきゅー』と謎の鳴き声を泣く機械へと変貌した。

 

 なんだパンティ剥ぎ取りマシーンは。あれは確実にウーノのような常識ある女性をターゲットにしている。

 

「……いつか独房に入れてみせる」

「ウーノ。君はいつから治安維持を志すようになったのかね。君も人のこと言えないではないか」

「ドクターもそうではないですか。古宮アオでしたっけ? 管理局と関わりある人間と親しくしてるじゃないですか」

「私はこうやって管理局の情報を集めているのさ!!」

「で、『プリティマジカル』という魔法少女アニメと『合体戦隊ガオガイダー』という特撮の話題ばかりですが、どこに管理局の情報があるのですか」

 

 それを言われてしまえばスカリエッティは視線を逸らして、口を閉ざすしかなかった。仕方ないのだ。アニメと特撮がこうも面白いとは思わなかったのだ。

 研究ばかりで娯楽に飢えていたスカリエッティにとって特撮とアニメは効果抜群だった。

 その結果、アオとアニメ談義しているのである。

 

「いや、ほら。アニメと特撮のおかげで発明進んでいるし……」

「確かにガジェットを合体する機能は面白かったですが……」

「いつか必殺マシーンを作ろうと考えているのさ。名前は『ネオアームドストロングアームド砲』だよ」

「完成度たけーなオイとか言いませんよ? というか、その兵器だけは作るのはやめてください。女性代表としてセクハラで訴えますから」

 

 悲しき(いろいろ危ない)兵器を作ろうとするスカリエッティにストップをかけるウーノ。スカリエッティは「仕方ないなぁ」と呟きながらコップに麦茶を注ぐ。

 

「ところでウーノ。クワットロはどうしているのかね?」

「ドクターを裏切ったまたは離反したもの達ですね。相変わらずです。ファンシーな格好をして暴れてます」

 

 スカリエッティを裏切った――――わけではないが、ディエチやトーレを除く『ナンバーズ』はスカリエッティから離反した。理由はノエルがいなくなってから彼の研究所から現れた五人の少女達の仕業だ。

 彼女達の襲撃で洗脳され、そして『魔法少女』にされてしまい、スカリエッティと敵対している。

 

 まさか自分の娘達が奪われるとは思いもしなかった。

 

「そのうえ、ルーテシアとゼストがあちらにつくとはねぇ……。いやはや、世の中はままならないものだ」

「第三期のラスボスが交代しちゃいましたしね。これからどうしましょうか私達」

「どうもこうも、こうして気ままに時を過ごすしかない。私達にできることはもうないのだから」

「そういうものですか」

「そういうものさ」

 

 時計の音しか聞こえなくなり、いつしか言葉がなくなってしまった。ウーノは目を伏せて、スカリエッティはボーと天井を見ていた。

 

「ドクター。もし、もしもあの悪魔達に仕返しできたとしたらどうしますか」

「そうだね。仮にできたとしたら……全力で仕返しさせてもらおう。私の計画を台無しにしたことと、娘をおかしくさせた少女達にね」

「わかりました。では、私は少し用ができましたのでしばらく席を離れます」

 

 ウーノが席に立って茶の間に出た後、残されたスカリエッティは呟く。

 

「彼女は何を考えているのだろうかねぇ。昔は軽く考えられたのだが、やはりぬるま湯のおかげで少し思考が回らなくなったのかねぇ……?」

 

 しかし悪くない。昔の彼ならばただ単に研究を楽しみにしていたが、こうした安心できるぬるま湯のおかげで落ち着いている。

 ノエルの良い影響なのかもしれないと思いながら、スカリエッティはアオに電話をかけるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい。あのお話をお受けします。まさかあなた方――と組むことになろうとは」

 

 

――――物語はそろそろ始まる……

 

 

 

 




ある意味最終兵器: リメイク前はあまり目立たなかったのに、どうしてこうなった……

フェイトちゃん: ノーパンだけど、実はとても良い娘なのだよ。ノーパンだけどね!!(台無し発言)

エリオ・モンディアル: ハートフルなドラマからイロモノ劇場で最後に筋肉の犠牲になった少年。……後にそれがトラウマに(-_-;)

マッスルホールド: 母なる温もりを備えたマッスル拘束。絵面がなんとも……いや腐を極めし淑女にはご褒美なのか?(錯乱)

キャロちゃん: 当初トラウマで筋肉男が苦手だったが、衛の謎の演説で何かに目覚めてしまう……。彼女がある意味進化する予定

ジェイル・スカリエッティ: 我らのスカさん。今作品では味方に。……しかし戦隊ヒーロー大好き人間になってしまった

ウーノ: スカさんの秘書的な最初の娘。クールビューティだが、かわいい生物の前ではくーるびゅーてぃに? ノエルのセクハラ被害者(笑)

ドゥーエ: ノエルのせいでアニメ声優業とコスプレにはまってしまった。皮肉なことに彼女の能力で七変化する美人声優としてアニメ業界で輝いてるとか

トーレ: 冷たいお姉さまだったノエルのせいで、女の何かを刺激され婚カツして見事に旦那をゲット。一児の専業主婦で主婦界では浪速のスピードスターと呼ばれている

ナンバーズ: 悪魔の仕業でスカさんから離反した。トップはメガネ(←わかるでしょ?)

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