続編では彼女は彼にトラウマを持ちそうかもね(笑)
ではどうぞ!
(??side)
模擬戦後。スバルのデバイスがオーバーヒートして寿命を迎え、新しいデバイスに新調された。
シャーリーとスカさんの共同作と言ったデバイスで、基本骨子はシャーリーが。応用部分はスカさんである。
「てか、なんでスカエリッティがいるの。この人、次元犯罪者で有名でしょ」
「はやてちゃんが『従わぬならば、ウヌを滅ぼす!』って言って脅してたの」
「ちゃうわ。協力しようやって犯罪履歴を白紙にしたんや」
「どちらにせよ。危ない組織ですよ、ここ」
「んなもんメンバーがこうなったときからそうや。ちなみに次元の『平和』とぬかしてスカエリッティ使って、『人類補完計画』しようとしてたのが最高評議会や」
「どこのエヴァ!?」
全て、スカさんの自供と証拠で証明された事実だ。
ゼーレはかの三人だったのだ。なお、一人生き残っているそうだが、未だに不明である。
「ハッハッハッ! まあ、安心したまえ。私は合体ロボと魔法少女にしか興味がないから!」
「後者がキャロに該当してない?」
「彼女は筋肉信者もとい筋肉フェチなのだから、これを魔法少女と言えば、ねぇ……」
「筋肉大好き魔法少女ってある意味新しいジャンルだね」
「ならば真の魔法少女は私達だね! はやてちゃん」
「え、私も!?」
「「19歳越えてる女は少女とは言わん」」
「「あぁん?」」
ティアナとスカさんとメンチきるなのはとはやて。
やはり凶暴化してないだろうか。とアオは遠い目をしていた。
エリオは新しいデバイスに興味があるのか、どんな機能があるかシャーリーに聞いていた。
「ちなみにスカエリッティのおかげで魔女結界のマップ機能がつきました。道を通れば記録され、帰り道や魔女の居場所がわかりますよ~」
「なんかRPGのダンジョンマップみたいだな」
「宝箱の捜索機能もあるぞ!」
「いらないです。てか、魔女結界に宝箱ってあるのですか?」
なんでそんな機能をつけたのかと言えば趣味が9割だったりする。呆れた視線をスカさんに向けていると、警報音が鳴り響く。
アナウンスから、六課の出動要請が伝わる。
フォアード勢と隊長達は出動するためにヘリに乗り込み、詳細を聞いた。リニアが暴走し、使い魔達が占領しているらしい。
乗客はいないが荷物を運ぶ貨物車で、使い魔の狙いはおそらくロストロギアだ。
六課はロストロギアの回収と使い魔の討伐だ。ヘリにて隊長から作戦が伝えられた。
「とりあえず殲滅なの」
「悪 即 斬だね」
「先手必勝だな」
「とんでもねーな。うちの隊長達」
今回、参加する杏子が苦笑しながら呟いた。
まどか達は市街地の警戒のため待機らしい。まあ、杏子が今回選ばれた理由は面倒見がよく、彼女達が気軽に話せるからである。
「あん姉ちゃんも戦うの?」
「まあな。てか、アンコじゃねーから。キョウコだから」
「アンコたんペロペロ」
「千香。後で校舎裏な」
高校卒業したので校舎も何もないわけだが、まあなんにせよ。作戦は殲滅である。
フォワード勢が集団で使い魔を蹴散らし、隊長達はそのサポートだ。まだ実戦の日が浅いため、経験を積ませながら任務を遂行させるつもりだ。
「よし、行くよみんな! 飛び降りて!!」
「先生! オレ、この高さから飛べません!」
「ちなみにボクも!」
「アタシもそーだけど」
「んじゃ、敢えてのソラくん達から!」
ガッと蹴り落とされる。一瞬の滞空。そして、落下。
「「うぎゃァァァァァ!!」」
「高町テメぇぇぇぇぇ!!」
風圧で髪がスゴいことになっていた。高度五十メートルからのスカイダイビングで、ソラは涙目だ。千香は言うと、そんなソラを激写。後で、まどか達と共有予定。
吠えていた杏子だったが、そんなやり取りに呆れて頭を抱える。
「マジで大丈夫か……?」
杏子の不安は……まぁ、今回は的中しないのは言えることだった。
リニアに降りたなのは達は使い魔達を殲滅していた。使い魔は子どもの落書きがそのまま三次元化したような姿で、初めて戦うフォワード勢にとって不気味に相手である。
「ま、衛兄ちゃんが助けてくれなきゃヤバかった」
「ヌハハハハ! 良い経験したものだぞチビソラよ!」
「飛び降り自殺の臨死体験だけどな」
なお、千香がどうなったかと言うとリニアの天井を突き破って内部に入ったことを追記しておく。
「ウヨウヨいるなぁ」
「とりあえず殲滅がメインだ。リニアにいる使い魔を殺れ。我ら隊長は空中にいる鳥の落書きを殺る」
衛の指示のもと二人一組となって散会する六課。杏子とソラは次々と来る使い魔を狩り、ティアナ達もまた負けじと使い魔を倒していく。
しばらく使い魔を殲滅していく頃、千香から通信が届く。
『千香ちゃんだよ! レトリックゲットだぜ!』
「おぉ、そうか。ならばそこから帰投せよ。我らもまた使い魔を倒していく」
『オッケー。とりあえず、そこへ……』
ブツンッと通信が途絶えた。いきなり通信が切れるとはおかしい。
衛は嫌な予感がした。そしてその予感は的中した。
スドォンッ!!
千香がリニアの天井を突き破る形で飛び出したのだ。口から血を吹き出し、意識がない彼女をキャロはフリードを元の大きさにし、受け止め、彼女を保護する。
「何事だ! はやてよ。何が起きた!」
『わ、わからへん……。なんや知らへん男性が現れて。そんで誰かに不意を突かれたような』
モニター越しから千香の様子を捉えていた。はやての言う通り、何者かに不意をつかれて重傷を負った。
千香の手にはレトリックはない。誰かに奪われたのは確実だ。
千香が空けた穴から人が飛び出す。黒い鎧とカーテンドレスを着た金髪の女性と血染めのような燕尾服を着た男性。そして短い赤髪のスバルにどこか似た女性が現れた。
『の、ノーヴェ……』
『スカさんの娘さん?』
『そうだ。彼女はそこにいるスバル嬢と同じバトルスタイルを持つ戦闘機人だ』
しかしジェイル・スカリエッティが知るノーヴェの姿ではない。まず服装だ。ピチピチなタイツではなく、杏子のような服装で、ズボンとノースリーブスの衣装だ。
そして武装は彼が知る通りの簡素な篭手『ガンナックル』で、スバルの新たなデバイスである『マッハキャリバー』を模して作られたナックルスピナーを備えるローラーブーツ『ジェットエッジ』だ。
ノーヴェのバトルスタイルはスバルと変わらないとスカさんは言った。
事実、彼女のISはスバルの魔法『ウィングロード』がそのまま黄色化した『エアロード』という能力だ。
目の前にいるスバルとティアナは新たな敵に身構えていた。衛はそんな彼女達の前に立ち、戦わせることをやめさせる。
「隊長、やらせてください。千香さんをやった仇をとりたいです!」
「その心意気は買う。しかし、ここは我にやらせろ。相手はあの千香殿を飛ばしたヤツなのだから」
天ヶ瀬千香は頑丈でタフだ。いくら油断したとは言え、大ダメージを負うことは滅多にない。しかし、今の千香は一撃で戦闘不能になってキャロの治療を受けている。
それは、普通はありえないことを示している。
「やれ、ノーヴェ」
金髪の女性が指さすとノーヴェが衛の前へ突っ込む。そして彼女の拳に合わせて、衛も拳をぶつけた。
ゴウゥゥゥゥゥン!!
拳同士のぶつかりで、ティアナ達は少し飛ばされる。その威力はリニアまで受けたのか、足場もやや亀裂が走っていた。
「ぬぅ!? 互角だと!」
『んなアホな!? いくらなんでも衛くんの素の拳で互角やなんて!?』
衛との拳がはじめて拮抗した。ノーヴェはそのまま畳み掛けるかのように、衛と打ち合う。
ノーヴェと衛の攻防は、腕で受け止め、時には流し、隙ができたら蹴りこむ。それを回避したら、反撃移り、打ち込む。
格闘漫画のごとく、互いの拳による技術もまた互角だった。
『嘘や。普段の衛くんの拳なら、ビル一つ吹き飛ぶやのに……』
『素でこれなら魔力強化したらどうなるのだね……?』
『そりゃまあ、星がくだけ――いや、そんなこと言うとる場合やない。衛くん、本気でやっちゃって!』
『ちょっと待ちたまえ! うちの娘が死ぬから!』
などと場に似合わない漫才しているわけだが、衛はある機会を窺っていた。
技術やパワーは互角。ならば、彼が待つのはアレしかない。
ノーヴェが一瞬だけ、身を引いた。衛はそれに誘い込まれるような形で追撃してしまった。
ノーヴェの拳。その手から黄色の光が帯びていた。
「ッ、隊長! それは砲撃です!」
スバルが叫んだところでもう遅い。ノーヴェの砲撃が一直線。しかも、衛の至近距離から放たれた。
砲撃魔法だった。スカさんが備えていない魔法が、彼女は持っていた。魔法少女だからこそ、今のノーヴェは魔法が使える。それは知っていたことなのに、衛はその砲撃を受けてしまった。
スバルは膝について、倒れる衛の姿を想像した。しかし、光が収まったとき衛は立っていた。
いや、むしろ余裕だと言わんばかりにマッスルポーズをとっていた。
「さすがに殺傷設定の砲撃を受けて火傷するのではないかとヒヤヒヤしたが、存外大したことないなぁ……」
(いやいや! 普通、あの威力だと消滅しますから!)
BJが焼けて上半身が露になっただけの衛にティアナはツッコむ。
ノーヴェは距離を取ろうとしていたが、両腕を掴まれ、逃げられなくなった。
「ゆくぞ。哀れな娘よ。我が等しく慈しみをもった必殺真心奥義……!!」
嫌な予感がする。意思のないノーヴェの脳内が警鐘が鳴り響く。逃げなければ恐らく、最悪なことが起きる。
その警告は正しかったことをノーヴェは後に知る――――
「くらか、我が愛。『マッスルホールドォォォォォ』!!」
「ぎにゃあァァァァァ!!」
初めて声を出したノーヴェはネコがぶたれたような悲鳴をあげる。彼女の身体からメキメキやらベキベキやらと聞こえちゃいけない音が聞こえるが、ティアナ達は目を閉じ、聞こえないようにする。
それがなんになると金髪の女性――アルトリア――は杏子と戦いながら思う。
確かに彼女を傷つけない(?)ようにするならば良い手だ。しかし、彼女はまだこちらの支配下であり、目覚めれば戦闘復帰する。そうなるように設定してある。
衛の奥義は意味はない――――と考えていたが、ここでアルトリアは杏子と共に戦っていた少年の姿を見失っていた。
そう、衛が無力化してから後は何をする?
答えは簡単。
『元に戻す』。
「『解錠』!!」
ノーヴェの身体に『神器』を挿し込まれた。彼女に光が起きて、衣装は消え、完全に意識を失った。
悪魔によって縛られた支配下が解除された。
「ッ、忌々しいな」
「隙あり」
シュバッと背後の人物によってアルトリアは手にあるレリックを奪われてしまった。雷斗だ。彼が相手の背後に立ち、早業で彼女からレリックを奪ったのだ。
「貴様……いつから」
「ひっそりとな。まあ、お前らが集中してくれたおかげでらくーにパラシュートで降りてこれたしな」
不敵に笑ってレリックをボールのように上げたり下げたり遊んでいた。
ヘリはもう一機用意していた――――わけでなく、彼はフォワード陣には秘密でヘリに乗っていたのだ。どこにいたのかは、まあこの際どうでもいいとして、彼はその後パラシュートで上手いこと落下してリニアの壁に引っ付いていた。『磁力』を使って、引っ付くことができたのだ。
「おのれ……! ゴミの分際で」
「なんか聞いていたのと違うな。オイ。テメーホントにアルトリアって言う女か? 真面目そうな騎士って聞いていたけど、なんか違うよな」
「……アタシもそう思っていた。コイツ。悪魔みたいに禍々しいよ」
アルトリアが会わないうちに変わっていた。厳密には黒くなっていた。肌は雪のように白く、瞳もギラギラした黄色。そして服装は青だったはずなのに、黒くなっていた。
「そんなことどうでもいい。貴様を今すぐ、ここで亡き者したい」
「へー……やってみろよ黒化女。どこぞの正義の味方のように心臓を串刺しにしてやる」
アルトリアの顔に僅かなひきつりを感じる。覚えがあるのだろうかと推測する雷斗だったが、アルトリアが剣を構えたとき、すぐに構える。
そんなとき、だ。
「チッ……時間切れか」
アルトリアは忌々しそうに呟いて雷斗達を睨む。
「覚えていろ。王に対してこのような行いは万死に値する。必ず殺してやる」
「上等だ。返り討ちしてやるからとっと来い」
負けじと悪態をつくと、アルトリアと謎の男はそのまま消える。どうやら転移したようだ。使い魔も空気に溶けるかのように消え去り、残されたのは六課のメンバーとノーヴェのみだった。
「ノーヴェがやられたね」
「残念ね……あの娘ならば天道衛と渡り合えるって期待していたのに」
「まあ、いいじゃん。次はどうしようかなー? ねぇ、シイちゃん」
どこかの世界。暗く、謎の講堂にて悪魔達は思考する。そんな悪魔達の円卓の後ろには、培養ポットがあった。浮いていたのは女の子。ジェイル・スカリエッティが本来使う予定だった女の子がそこにいた。
――――彼女はまだ覚めない
――――されど、目覚めたとき何かがはじまる……
ゼーレ: 『新世紀ヱヴァンゲリヲン』のラスボス的存在。はやてとアオは新劇場版を楽しみにしている(笑)
魔法『少女』: 高校生くらいでギリギリかもしれないが、大学生くらいになればもう魔法少女とはよべな――(ここから先は焼かれて読めない)
ソラ達が飛べない件: ぶっちゃけ、ソラが足場を作って跳躍しているため、空中では飛行できないらしい
アルトリア(黒化): 暴君となった騎士王(ぶっちゃけ)。本来ならば杏子を瞬殺できる実力だが、悪魔との(強制的な)契約で実力の三割しか発揮してない模様
ノーヴェ: この回において最大の被害者。セクハラで衛に訴えるというより、筋肉に告訴したいくらいの衝撃を受けた模様(笑) なお、魔法少女モードの彼女の力は衛の素の力と互角
マッスルホールド: 相手を無効化させるための筋肉の抱擁。母なる温もりくらいの暖かさある奥義だが、端から見れば筋肉ゴツゴツ人に抱き締められるという恐怖の描写。……感動返せ(笑)
ポッドに眠る女の子: 言わずもがな中の人がユーノとマミさんなあの娘。……(性格が)どうなるかは不明