とある転生者の憂鬱な日々 リメイク版   作:ぼけなす

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(変更点)
・高町さんがそれほどアンチじゃない
・アンチ枠に生田ミカが……
・オリ主くんの一人称が「僕」に
・主人公は僕だとほざくオリ主くん(アンチ確定)


第四話 唯一の常識人

 

 

 転校生の自己紹介――――――――もとい知り合いの羞恥を周りに見せる悪夢は終わり、昼休みとなった。

 

 さすがにあの紹介の仕方で周りはドン引きである。しかもそのせいでさらに孤立化したかもしれない。

 

 何せ、ドSで百合姉妹、ある意味究極体の知り合いである。関われば確実に染まるだろう。オレもそれはヤだけどもう手遅れだろうなぁ。

 

「ソラくんー、一緒にお弁当に食べようー!」

 

 こういうとき、まどかは女神見える。腹黒でなければ……。

 

「って、手作りか?」

「うん。さすがに居候だからこれくらいしないとね」

「将来、良い嫁さんになるよお前」

「なら……私を貰ってくれる?」

「断固拒否。恋する乙女の顔になっても媚びぬ靡かぬ」

「えー? なんで? こんなかわいいお嫁さん候補が目の前にいるのに?」

「今朝した自己紹介を思い出せ」

 

 拙者はイスにはまだなりたくないでござる。軽口をいいながらオレ達が教室に出ようとすると、だ。

 

「ちょっと待ちなさい」

 

 バーニングとつきむーら、高道に生田ミカが近づいてきた。生田だけオレに対して嫌な顔しているが。

 

「何かな」

「こんなヤツより私達と一緒に食べましょうよ」

 

 わーお、直球ど真ん中。あとそこの三匹。うんうんと頷くな。なんかムカつく。

 

 ま、事実オレはクラスから浮いてる方だ。あまり人と関わらないようにしてきたからな。

 

 それに高道、つきむーら、バーニングの三人の美少女をしつこく口説いて嫌われているという噂が勝手に出回っている。

 

 いや……口説いた覚えねぇし、そもそもこいつら好きじゃないし。というかいつのまに仲良くなったんだ生田とこの三人。

 

 そんなことを考えているとまどかはニッコリ笑った。目が笑ってない怖い笑みだが。

 

「なんでそんなこと言うのかな?」

「そいつは女の子と出会う度に口説き回るサイテーな男よ。襲われるわよ?」

 

 と生田に言われたが。オイ、いつの間にそんな噂が出ているんだ? 口説いた覚えほんと覚えねぇぞ。

 

 そしてまどか。「ふーん」と言いながらダンダンと足を踏むな、痛い。ほんとにしてないから。

 

「で?」

「でって……」

「だからどうしたの? 襲われたら、返り討ちにすればいいし、社会的に抹殺すればいい話だもん」

「さらりと恐ろしいこと言うお前に戦慄を覚える」

「ソラくんならむしろバッチこい! ベッドであなたを待ってる!」

「自重しろ! いやホントマジで!!」

 

 サムアップするこの淫乱ピンクに拳骨を落とした。上手く逃げたヤツのドヤ顔が少しイラッときた。

 

「で、でも……」

「でももなにもないよ高町さん。あなた達と違って、私はソラくんが大好きだから一緒にいたい。だから善意のつもりで言ったかもしれないけど、くだらない噂を信じるあなたのことを信用も信頼しない」

「なんですって!?」

「どうして怒るの? ソラがそんなことするはずないって確信があるから言ったつもりだよ私。それにあなた達はソラを勝手に嫌悪しているのでしょ? ならあなた達はもう関係ない。関わらないことをオススメするよ」

 

 ヤベぇ…………まどかキレてるよ。怒りで闘気出してるよ。

それほど嫌なんだなオレを馬鹿にされることが。

 

 まどかはそう言ってオレの手を握り、四人を残してさっさと出ていった。

 

 まあ、なんにせよ…………ほんのり温かいものが胸に広がった昼食だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、とある休日。良い天気なので散歩に出かけた。

 

 その理由は家にリビングにエロ本が大量にあったからだ。

 

 どうやら、千香の私物で入り切らなくなったものが溢れたらしい。それを片付けるためにまどかとほむらは千香を締め上げた後、オレを追い出した。

 なんやかんやと言いながら二人は興味津々にまじまじ見ていたし、たぶん、そのうちどちらかが性的に暴走するだろうなー。

 

 百合展開は自宅でしないでほしい。居ずらいから。

 

 さて気分転換のつもりに出た散歩だが、オレの目の前に赤い髪の少女が倒れていた。

 身体的特徴から同い年だろう。

 服装は薄緑のパーカーと短パンのようなジーンズ。髪にはポニーテールにまとめた黒いリボンが特徴的だ。

 

 というか、どっかで見たことあるが知らん顔をする。しかし、少女の手がオレのズボンの裾を掴む。

 

「腹減った……ソラ、なんか奢ってくれ…………」

「知らん。オレはお前を知らんぞ。佐倉なんとかさんというズボラな女を知らん」

「的確にダメ出ししてるよなそれ?」

「チッ」

「なぜ舌打ち!? あぁ……腹減ったぁ……」

 

 ぐぎゅるるるるると腹の虫が彼女から聞こえた。

 

 はぁ…………なんでこいつもここにいるのか、近くのファミレスで聞くか。

 

 というわけで今日の散歩はファミレスで奢ることで終了した。お金持ってきて大正解である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 杏子と再会してファミレスに入ってからいろいろ話を聞いた。杏子とマミさん、さやかも無事、ここに転生してきたそうだ。しかも設定では三人とも姉妹で、杏子とさやかは双子というオプション付き。

 

 無論、二人がどちらが姉かキャッツファイトをし、決着はつかないままである。

 

 ちなみに転生してきたのはほむら達と同じ理由である。

 

「もぐ……んで、今女神に用意された寝床に向かってたけど、はぐれて迷子になってんだよ…………もきゅもきゅ」

「しっかりしろよ。お前、成人した女性だろ。また少女に戻ったところでダラしなく――ってどんだけ食うの!?」

「アタシが満足するまで!」

「そもそもお前の腹どうなっているんだよ!? よく肥らないなお前……」

「適度に運動しときゃあ、問題ねーさ」

 

 ニシシシと笑うこのブラックホール。さらりと全世界の女性を敵にしたぞ今。

 

「携帯で連絡とれないのか?」

「……………………あ、あんなもんなくたって生きていけるだろ」

「壊したな……」

「仕方ないだろ! 『すらいど』とか『ぼたん』ってなんだよ。黒電ありゃ充分だろ!!」

「逆ギレすんなよ! あとお前のめちゃくちゃ古い通話スタイルじゃん!」

 

 そういえばこいつゲーム機以外の機械はオンチだったな。出来ても炊飯器や洗濯機を動かせるくらいだったしな。

 

「やれやれ。マミさんの電話番号わかるか?」

「えっと確か……」

 

 スラスラと数字を答えた。って…………。

 

「その暗記力で公衆電話で連絡する手段思い付かなかったのか?」

「……………………あ」

「はぁ……」

「な、なんだよその目は!?」

「いやお前ってさやかの双子として産まれたんだなぁって…………」

「アホの子って言いてぇのか!? あとさやかと血は繋がってねぇよ!!」

「お前もそういうことさやかに対して思ってたんだな」

 

 やれやれと嘆息を吐いてふとガラス越しの窓を見る。

 

 そこにはジョギングする大人。

 買い物する親子。

 小学生くらいのカップルがジュエルシードで告白する幸せで平凡な――――ってあれ。平凡か? てか、ジュエルシード?

 

「って、オイィィィィィ! なんであるのあれが!?」

「うぉっ、いきなり叫ぶなよ!」

「ばっ、そんなこと言ってる場合」

 

 次の瞬間、木がこちらに迫ってくる光景が目に映り、気を失った。

 

 

 

 

 

☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 暴走したジュエルシードによって飛ばされたオレは目を開けた。目に写ったのは木によってところどころ突き抜けたファミレスの姿だった。

 

 ファミレスは幸い人は少なく怪我人はいなかった。

 

 外に出れば、そこには赤い髪の少女が赤い衣装を纏い、右手で槍で迫りくる木を払い、空いた手で――――注文した焼き鳥を食べていた。

 

 帰る学生が食べ歩きしてるスタイルで。

 

「ってこんな状況でなに食ってんの!?」

「仕方ねえだろ。もったいねーし」

「もったいないどころじゃないから! 普通に命が危ない状況だから!」

「テメー、食い物を粗末にするなって母ちゃんに言われなかったのか、あぁん?」

「あ、スミマセン――――じゃねェェェェェ! 食べるときと戦うときのメリハリつけろよ!!」

 

 シリアスが台無しだよコノヤロー。

 

 そうこうしているうちに杏子は焼き鳥を食い終わり、指をさす。あれって……。

 

「人?」

「ん。たぶん願いの核みたいなもんだろ。アンタならあれをどうにかできるだろう?」

 

 ニシシと笑う杏子は「いけるだろ?」と言いたげだった。

 なるほど…………ならお望み通り。

 

「解放してやるその呪縛」

 

 『全てを開く者』を召喚し、その剣先を核に向ける。

 

 それを防ごうと木々が迫るが、杏子の数人分身を出し、それを払う。そのまま杏子は枝の対応に移り、槍でオレのサポートにまわった。

 

 さて、どうやって核に行くつもりか、みなさんはどう考えているのだろうか。

 

 オレは空にはあまり飛びません。では答えはなんでしょうか?

 

 

 オレってジャングルファイト得意のよね。

 

 

 スパイダーな男のように木々に飛び乗り、その間に神器から『解錠』を撃つ。『開ける』という概念――つまり解呪や解放を意味する。

 よって核に当たると光が生まれ、そこにいたのは先ほどの小学生カップルとジュエルシードである。

 

 ジュエルシードとカップルの繋がり――もとい融合を解除したのだ。

 

「ふぅ、どうにかなった」

「相変わらずデタラメだなそれ」

「お前のもデタラメだろ。なんだよその神器」

 

 杏子の胸にあるアクセサリーに指をさす。さっき見ていたけど、分身したり、槍を何もないところから出したりしていたぞ。

 

「これか? こいつは『幻想は現実に』っていう神器さ。あることをないこと、ないことをあることにする――――要するにあたしが創った幻想は現実にしたり幻想のままにできるってことさ」

 

 何その神器。どこぞのクフフフな人が使いそうなんだけど。

 

「とにかくここから離れるぞ。なんかめんどいヤツが来たし」

 

 高町とオリ主に、生田ミカ……か? なんかウザそうなヤツらが飛んでくるところを目にとらえた。さっさと行かないと余計なことになりそうだ。

 

「なあこれ貰っていい? 綺麗だし」

「別にいいけど、後で何重も封印するから貸せよ?」

 

ということ言いながら疾風のごとくその場を去った。

 

 

 

 

(オリ主くんサイド)

 

 

 

 僕の名前は天宮草太。転生者だ。

 

 なのはとミカと一緒にジュエルシードの封印に向かっていたが、ジュエルシードの反応がなくなり、そのうえジュエルシードもなくなっていた。原作にはなかった予想外なことに戸惑った。

 

 しかし犯人はわかっていた。間違いなく神威とその協力者だ。神威と知らない少女の魔力を感じたからだ。

 

「にしてもこんな短時間で封印するとはね……」

「神威ってヤツも転生者も転生者だったってこと? 落ちこぼれくせに」

「落ちこぼれは言い過ぎさ。でも勝てない相手じゃないよ」

「だね。草太なら勝てるよね!」

 

 当然だ。僕は神様に認められた転生者だ。彼がもしこの世界をめちゃくちゃにするのなら、僕は絶対に阻止して見せる。

 

 だって僕が主人公だから。

 

 

 




友江杏子:我らの常識人。教会の家系なのでシスターとしての基本を知っている。ただし、保健体育に関しては小六レベルまでなので苦手。純粋シスターなので、大人の黒いエロスを知らない模様……

オリ主くん:ただの転生者。特典は強靭な肉体と努力すれば強くなる程度の能力などというありふれたモノ。ぶっちゃければ、考えてないので気にしない方がいい。特典頼りなので実戦経験が浅く弱い

生田ミカ:転生者。孤独だったところをオリ主くんに救われ、ほの字に。特に特典はない。ソラを見下している

高町なのは:元アンチ組。今はソラに対して嫌悪はないが、近づきにくい雰囲気があるため話しかけられない。またオリ主くんに恋愛感情があったが生田ミカの言葉巧みにより、「やっぱり違うか」と納得したため友達止まりになっている

クフフフな人:六道骸。『家庭教師ヒットマン リボーン』に登場する敵か味方か曖昧なあの人。そういえば同じ槍使いだったね

小さなカップル:実は原作に出てくるサッカークラブのカップル。早々告白したら、こうなった。なお、この二人の未来は男の子はJリーガーのキーパーとなり、女の子がそれを支える奥さまになっている。夫婦生活は円満なのだが、旦那様が尻に敷かれてる模様
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