後に召喚する人達がヤバいことに今ごろ気づいた抑止さん(笑)
(??side)
時間はソラが眠りにつく前に遡る。五木雷斗は目を覚まし、すずかに抱き締められていた。
いったいここはどこで、なぜここにいるのかわからない一種の記憶障害が起きていたのだ。
すずかはオロオロする中で、そこに現れたのは救世主――――いや、究極の変態ノエルだった。
「キスをすれば記憶なんて蘇る!!」
「どっから出てきたのですか、その暴論!?」
すずかのツッコミを無視して、彼女は彼の唇を無理矢理奪い、情熱的なキスをした。
「やめてやめて」と何度も雷斗がお願いするもやめず、遂にぶちギレた彼はどこからかバットを喚び出し、ノエルをぶん殴った。
「やめろって言ってるだろうがこの変態!」
「きゃん、雷斗ちゃんが反抗期!? やだ、乱暴してエッチぃことするのね! エロ同人のよう――――」
「言わせねぇよ!!」
「あはん!? キタコレェ!!」
なんと自分が『閃光の神器使い』だった頃の前世も蘇ってしまったのだ。豹変した雷斗にすずかは困惑するも、「まあ無理ないか」と納得して彼を落ち着かせた。
それから彼と彼女達は前世の話をしていたわけだが、突如ノエルが「はっ! 事件のにおいがするぜ!」と異変を感じて飛び出した。
雷斗はそれに呆れながらついていき、すずかも彼に背負われる形でついていった。
すずか的には彼がもう危ない目に合わないようにと言って監視するつもりなのだが、どのみちノエルによって合うわけだけど、と雷斗は内心嘆息を吐いた。
そしてたどり着いたときにはソラが倒れ、そして千香とキアラがピンチになっている場面だ。雷斗はすずかをおろして魔法で大人モードとなり、身体能力を駆使して彼女達の前に現れた。
草太はそれを見て呟く。
「生きていたのか……」
「よぉ、クソヤロー。テメェにやられて大変な目にあったんだぞ。ノエルの馬鹿が前世の記憶を無理矢理呼び戻すわ、発情するわ、大変だったんだぜ。責任とって死ねや、てか死ね。むしろ死ね」
「お前が死ね」
草太は傀儡兵を差し向けるが、それはノエルのチャクラムがガラクタに変える。雷斗は倒れたソラの身体に触れながら呟く。
「馬鹿弟子……すまないな。遅くなって」
『そうよ。何もかも遅いわ。ソラは死んだ。そしてその魂は私の手の中に……』
「うるせぇよ」
ギロリと睨み付けた雷斗の気当たりで悪魔はやや後退した。殺気がとても濃密だった。
雷斗は彼の中に継承させた『神器』を取り出す。スッポリと抜けた『神器』をつけ、彼は言う。
「コイツはまだ死んじゃねぇよ。あのクソヤローの『神器』ははっきり言って粗悪品だ。おかげでまだ魂と肉体は完全に分離してねぇ」
「じゃ、じゃあ……!」
ソラはまだ死んでいない。それだけで彼女達の心は奮え立たせることができた。
しかし雷斗の顔はまだ険しい感じだった。
「だが、分離した魂も時間が立てば元には戻らなくなる。それまであのクソ悪魔から魂をぶんどる必要がある」
『あら、それができるかしら?』
悪魔が合図を出したとき、ソラが殺った死体がそのまま起き上がる。なのは達はそれを見て驚愕し、はやては思わず口に出した。
「……どうして、生きて」
「元から人間じゃなかったんじゃねぇの? まあ、知らずに何かを埋め込まれていたのか、はたまたそれとは違う……か」
雷斗の答えに悪魔は笑い声を止められなくなった。
彼らが人間ではないかどうかなんてどうだっていい。そう、今は敵が増えたことにより雷斗達は危機に陥ったのだ。
「五木雷斗。どうするつもりだい」
キアラの問いに雷斗は不敵な笑みを浮かべてから、答えた。
「ヤベ……マジでどうしよ」
「「はいィィィィィ!?」」
全員、シャウトした。悪魔は「えぇー……」的なガッカリ感を漂わせて、呆れていた。
「カッコつけたのに、何か策はないのかい!?」
「やかましい。千人無双なら可能だが、これどう見ても万人だろ。物量で確実に死ぬって」
「千人も万人も変わらないじゃないか!」
「いや、変わるから。マジで万人相手してみ。全速力でマラソンした後に、腹筋腕立てしてからまたマラソン並みに疲れるから」
「例えがわかりにくい!」
「く、ククク……あははははひははは!!」
まさかの白旗宣言に草太は笑った。
「まさか神威の師匠が降参かよ。笑わせてくれるなよ!」
「うっせーな。黙ってろ」
「これじゃあ、程度が知れるな。俺が英雄にふさわしい!」
「あっそ」
「…………さっきから挑発してるのに、なぜお前は乗ってこない」
「だって、どうだっていいんだよ」
雷斗はバッサリと切り捨てた。
「第一、お前が『英雄』だのなんだの自称したところで『英雄』にはなれないし、その名に意味はない。だって『英雄』は周りによって勝手に決められる偶像物なんだよ」
『英雄』とは周りがはじめてそう認知したとき、『英雄』と名乗れる。自身を英雄だと言ったところで誰も認めてくれないのは当たり前だ。
今度はノエルが口を開いた。
「それに『無血の死神』を希望をもたらす英雄って言っていたね。ああ、ホント笑えるよ。馬鹿馬鹿しくて」
「なんだと!?」
「だって、それは――――
――――『絶望』の果てに生まれた殺戮者の称号なんだよ」
「ッ!」
思わずゾッとした。ノエルの言葉にはなんとも言えない重圧があった。
何度、仲間を失ったか。
何度、敵を殺してきたか。
何度、誰かに裏切れてきたか。
ソラの絶望の果て――――それが『無血の死神』という英雄が生まれたのだ。
「だから、キミみたいなクソムシがワタシの息子の武勇を汚すな。虫酸がはしるよ」
「オイ、いつからアイツはテメェの息子になった」
「え、だって。パパは雷斗でしょ? なら、妻であるワタシがママにふさわしい!!」
「俺がアイツなら泣くわ」
雷斗はやれやれと呟くと草太は激昂して、全軍に命令を下した。
「なら、神威の言った通り示してみろ! 力でな!」
突撃。まるで激流のように敵軍が攻めてきた。雷斗は頭を掻いており、ノエルは地面に落書きをしていたので、すずかがツッコんだ。
「なんでそんなに呑気にしてられるの!?」
「いやだって慌てたってどのみち、相手するだろ。なら、冷静になって待ってればいいのさ」
「いや、冷静になってると待つのは集団リンチだから! てか、ノエルさんは何してるの!?」
「落書きという名の召喚術!」
「無駄なことをしてないんだ!?」
ノエルが「できたー!」と嬉々した声をあげ、一斉に召喚されたものが喚ばれる。
ソラの友達と言うべき者達。
ただの気まぐれで承けた者達。
単に草太をぶちのめしたい者達。
彼ら彼女達。少年少女達。
どれもこれも人外と呼ぶべき化け物達が集まったのだ。
『な、なぜ。抑止は……!』
「へぇ、やっぱ『抑止』のことを知っているんだな。だけど、残念。こいつらはその『抑止』によって許された存在だ」
つまり、と雷斗は続けて言った。
「テメェらはやり過ぎた。おかげで『世界の敵』というランクアップしたんだよ」
「ヌフフフ、ワタシ以上に『抑止ちゃん』を激おこプンプン丸にさせるなんてやるじゃーん♪」
雷斗の身体に紫電が起きる。バチバチと音を鳴らし、身体を鳴らしながら、彼は言った。
「さあ、祭りの始まりだボンクラ共」
「ゲストの皆様も楽しんでってね!!」
彼と彼女の後ろには、最高の味方達。最強の助っ人共。
敵にとっての惨劇が今、始まる――――
「あれ? 例のケモミミ生やして神様っぽい格好した五人兄弟姉妹は?」
「えっと、姉妹の中の妹が結界に閉じ込められたピンクと黒髪の少女に『まどかとほむほむだぁぁぁ(*≧∀≦*)』と言って結界ぶち壊してスリスリしているところを止めてるよ」
「……その妹に後で伝えろ。貴様の九本の尻尾をノエルにモフられるか、修斗をノエルの生け贄にするか選べってな」
「誰だい? そいつ」
「なんとなく頭に出てきた」
コラボ: スタート!! 次回は連投しやす。マジで疲れるかも……。
草太の使い魔: それぞれ魔女である草太と変わらないスペックで主人公らしさな能力を持つ。……だからと言って無敵ではないが
無血の死神: 絶望の果てに生まれた英雄。殺戮者と呼ばれても否定できないくらい彼は殺している……
ケモミミ生やした神様っぽい男女: ルナミスさんのキャラ。感想欄でよく遭遇する。なお、雷斗がとある人物名をあげたがマジで初対面。……彼はやはりこの世界でもいじられキャラなのだろうか?
ちなみに尻尾に興味津々な雷斗くん。ケモミミ少女は愛でるのが信条らしい
――――次回予告――――
喚ばれたのは人外共。しかもやりたい放題で、手に負えない。
抑止さんはもう遠い目をしているのだろうなぁ……。
「私は男女関係殴る覚悟があるので」
「アンタこえーよ!!」
トップバッターは艦娘。
「テメーは、後悔しながら惨たらしく死ね」
「ヒィ……」
吸血鬼。
「よくもヴァーリと離ればなれさせてくれたわね……龍の逆鱗に触れた者がどうなるか知ってる?」
そして龍の力を持ちし者。
――――これより始まる宴は自分の手には負えないッス
次回、『コラボっちゃいますその二(あれ? 番外編じゃない? byソラ)』
ここから先はあなた方(コラボ関係者)のステージですよ?