ソルトがブリッジを後にすると、彼は歩いて格納庫に向かう。
近未来的な案内板が彼の行先を簡単に知らせてくれる為、彼が道に迷うことは無い。
「うーん...この艦、かっこいいのはいいんだけどなぁ...広すぎて移動に時間がかかっちまう。」
《ゲート=ノード》の大きさは全長約5.7km、幅830m、全高1041mの化け物。
ブーストダッシュを使ったとしてもやっぱり時間はかかる上、移動時間はストレスになる。
「なんか便利なアイテムないもんかね。」
格納庫へ向かう途中、廊下が赤い警告灯に照らされる。
【WARNING:MAIN FIRE CONTROL SYSTEM BOOTING】
「おわぁぁぁぁぁあ!?」
ソルトがビビり散らかし尻もちをつくと、館内放送が流れる。
『あー、ソルトくん!ちょっとそこから動かない方がいいかも!』
『ワンチャン君ごと吹っ飛ぶよ!』
「お前マジで何しやがった!」
『いやー、ごめんごめん。3000年も休眠状態にしていた影響か、偶然にも《プロトコル・エラディケーション》の発射シーケンスが発生しちゃってさ!』
「誤爆なら止められるだろうが!止めろや!」
『無理無理、副司令の俺にそんな権限ないもんねー。』
「てめえスクラップにするぞ!!」
『止めたいなら、もう1回ブリッジに来ることだねー。』
「ぜってえ間に合わねえじゃねえかよ!おい!」
ソルトが慌てて窓の外を見ると、次の瞬間。
艦全体が低く唸り、《ゲート=ノード》の側面、上部のミサイルハッチとミサイルポッドが開く。
「ああ...手遅れかぁ...」
「...人が死ぬ訳でもねえし、別にいいか。」
窓が一瞬で白く染まり、轟音が聞こえてくる。
どうやら、ミサイルは全て海に着弾したようだ。
『あちゃー...これで1週間は撃てねぇや。』
『まあ、リハビリとしては結構良い一撃だったんじゃないかな?』
「お前、人が居なかったからいいけどさ...これ普通同じ艦艇相手にやるもんだよな?」
『まあそうだね。』
『まあまあ、いいじゃないの!この船の性能を見れたんだしさ!』
「お前もうひとつなんかあるよな?」
『バレた?』
『まあ、今は見せないでおくよ。』
『こればっかりは、自分で撃った方が面白いからね。』
艦の振動が収まり、静寂が戻る。
ソルトはため息を吐き、背を壁に預ける。
「...終わったか。」
『って、思うじゃん?』
「あ?」
『次の試射は始まってるよ。《プロトコル・デストラクション》がね。』
「お前やってんな?」
船首の艦艇部が青白い光を放ち、低音が空間を震わせる。
ソルトはアーマーの下で顔を引き攣らせながら、窓の外を覗き込む。
「標的は無いんだろうな!?」
『勿論さ!データさえ取れれば問題ナッシングって感じ。』
「まあ...それなら...」
『じゃあ、発射ー。』
直後。
船の底から放たれた閃光が雲を貫き、海を裂く。
海の一部が一瞬にして蒸発し、音が遅れて押し寄せる。
『出力オーバー、2.4km。』
『うーん、まあ合格だね。』
「何がだよ!」
『まあまあ、次行こう!』
『君が倒した《SOMA》ってロボットあるじゃん?』
『あれさ、俺達を作った人がこの星の開拓をもっと楽にするために造られた物なんだけどさ、暴走しちゃって誰も乗れてないんだよねー。』
『そこで、ソルトくんにはあれに乗ってもらって、データを収集してきて欲しいんだ!』
『終わったら、報酬でも渡そうかなって思ってるよ。』
「...まあ分かった。」
「俺もあれは使いたいなぁって思ってたし、やってやるよ。」
『助かるよー!』
「ゲージはMAXだし、何時でも行けるな。」
「エイオーン、格納庫から直接発進とかはできるのか?」
『ああ、勿論!』
「了解!」
ソルトがブーストダッシュで走り、船体中央、3階層の格納庫に到着する。
そこに居たのは、先程ソルトが倒したあの【機神】。
『んじゃ、背部ハッチは開けとくからそこから入ってねー。』
「あいよ。」
10mはあるその機体にぴったりに造られたドッグからSOMAに乗り込み、ソルトはぎこちない手つきでSOMAの背部ハッチを閉める。
『はいはーい!搭乗確認、射出シークエンス開始ー!』
『準備はいいかい?』
「できてるよ。」
『それじゃあ、行ってらっしゃーい!』
エイオーンのその言葉と共に、《SOMA》は地上に繰り出された。
短くなっちゃった...
今後、エインがぶっ壊れて完全に新しいアーマーを作る的な展開をするか
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おけまる
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ダメです