ロボット中毒者、神ゲーに挑む。   作:インビジブルです男

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月曜日です。
お家帰りたい(?)


Gate=Node

ソルトがサンラクと別れ、《せカンディル》南西に飛び始めて10分が経過。

彼の目の前に広がるのは、果てしなく続く灰緑の沼地。

 

「さーて...《エイン》のレーダー的にはここら辺の筈だが、見当たらねえな。」

 

《エイン》のレーダーはソルトの現在地と同じ場所を指しているが、それらしいものは見当たらない。

 

「もしや...地下だったりする?」

 

そう言うソルトの目の前に存在するのは、明らかに地下へと続きそうな洞窟への入口。

 

ソルトはそれに近寄ってヘルメットのナイトビジョン機能を起動するが、下へ向かう通路のようなものはどこまでも続いている。

 

「えぐい長さしてんな。」

「こりゃ穴から急降下した方が早いぜ。」

 

通路は螺旋階段のようになっており、その中心には人間2人が余裕で落ちる程の穴がある。

恐らく、人が帰って来ないのは滑りやすい足場とそれに伴う転落などが理由だろう。

ここから帰還できたら、それは奇跡に等しい。

 

ソルトはその穴に飛び込み、急降下する。

 

暗闇を切り裂くように赤い閃光が落下軌道を描き、重力加速に合わせて視界左下のHUIの数値が跳ね上がり、《エイン》の全身に取り付けられたスラスターが小刻みに噴射しながら姿勢を制御する。

 

「このままじゃ地面にチューしそうだな。」

 

ソルトがナイトビジョンの光度を調整すると、そこに見えたのは『何か大きなものが開けた風穴』のような空間。

 

幅は約800m程、長さは最低5km程。

 

「わーとっても広い...ってん?」

 

ソルトが奥の方に視線を移すと、『全高10mは越える人型ロボット』のようなものと、何かの施設への入口のようなものが見えた。

 

「おっと...ボス戦か?」

 

その人型ロボットは角付きヘルム型の頭部を持ち、その中に大きな真っ青な目玉のようなセンサーアイがついており、右半身は青く、左半身は白銀の非対称的なアーマーデザイン、胸には少し厚めの装甲が付いている。

恐らくコックピット、コアだろう。

関節部には淡く、青い光が灯されており、右腕には青と白銀の大剣、そして左腕には同じ色の大盾が握られている。

 

「かっけぇ...」

 

ソルトはロボットに見惚れていると、そのロボットはひとりでに動き出す。

 

【シナリオ進行度:50%】

【目標:M-02 SOMAの討伐】

 

「おいおいちょっと待てよ!?」

「しょうがねぇ、《リミッター解除》、《パージ》!!」

 

ソルトがそう唱えると、脚部、胸部の装甲、そして肩のシールドのような部位が飛ぶ。

《エイン》の流線型の部位は少なくなり、鋭利なデザインに変化した。

 

それを確認した人型ロボットは、胸部の装甲を4つに開き、コアが脈動する。

空間全体は僅かに歪み、低い唸り声のような音が響き渡る。

その熱量で床の岩盤が焼け、瞬く間に溶けていった。

 

「やばそうだな...!」

 

それを見たソルトはすぐさまブースターを吹かし、加速する。

 

――直後。

 

轟音と共に視界が青白く染まり、ソルトが先程まで居た場所は消し飛んだ。

 

「おいおい冗談よせよ...」

「テメェレベル15に向けて撃っていい火力じゃねえだろ!!」

 

ソルトがそう言うと《ムラマサ》を抜き、パージによって素早くなった《エイン》をスライド回転させながらSOMAに斬撃を叩き込むが、効いた様子はなさそうだ。

 

「頑丈すぎだろうが!」

「バランスブレイカーがよ!」

 

ソルトはすぐさま後方にクイックブーストを行い、距離をとって《エウドロス》を手に取り、射撃をする。

 

「こっちなら行けるだろうな!!」

 

ソルトが一定の距離を取りながら射撃をしていると、SOMAはその大剣を振るう。

衝撃だけでソルトは吹き飛ばされ、壁に激突する。

 

「ああクソっ!これじゃ埒が明かねぇ!」

 

SOMAが1本踏み出す度、足元の岩が砕け散る。

その威圧感は『王』のよう。

 

SOMAが大剣を振るえば岩盤は割れ、ソルトが《エウドロス》を撃とうと防がれる。

 

「ははっ...全然勝てねえじゃねえか...」

 

天井には崩れ落ちそうな結晶があり、利用すれば大ダメージを与えられるだろうが、クリーンヒットさせるには攻撃を顧みずに引きつける必要がある。

 

「見つけたぜ...打開策...!」

「...まあ、デスしたらその時はその時。」

「やってやろうじゃねえか...!」

 

その間にもSOMAは1歩、また1歩と近づいて来る。

ソルトの心拍数はみるみるうちに上昇していき、冷や汗が流れる。

1歩ずつ迫り来る『王』に、彼は緊張と興奮が入りまじる。

 

「かかったな!」

 

そしてSOMAが大剣の射程範囲内まで来た時、ソルトは《エウドロス》のトリガーを引く。

次の瞬間、結晶は巨大な質量兵器となりSOMA目掛けて落下する。

 

其れはSOMAの背中にクリーンヒットし、クリティカル判定が生まれた。

その隙をソルトが逃すはずもなく、急加速で突撃する。

 

「《フルバースト》!!」

 

彼がそう言い放った次の瞬間、2挺の《エウドロス》の銃口が赤熱し、洞窟全体が昼のように照らされる。

銃口から無数の弾丸が放たれ、無防備なSOMAの顔面に全弾命中。

ヘッドショットによるクリティカルヒット判定で大ダメージだ。

 

「これで最期だ!うぉぉぉぉおおおおおおおぉ!」

 

ソルトが《エウドロス》を浮かし、《ムラマサ》を再び抜きとると、ブースター出力を最大まで引き上げて交差斬りを放つ。

 

 

刹那。

 

 

SOMAに直撃したその斬撃は、胸部コアにクリティカル判定を生み出し、SOMAは倒れる。

 

【シナリオ進行度:75%】

【入手:M-02 SOMA】

【目標:ゲート=ノード内部に侵入し、起動する。】

 

「おいおいちょっと待てよ!!」

「さっきのあのロボ乗れるのか!?」

 

【チュートリアル:《機戦者(メカニスト)》のみ搭乗可能なロボットは、攻撃と時間経過によって溜まる《BM-ゲージ》を貯めることにより搭乗可能です。ゲージは攻撃と時間経過で減少し、解除直前で必殺技を放つことが可能です。】

 

「あっすげぇ!」

「めっちゃ丁寧にチュートリアルまでついてやがるぜ!」

「...まあ、実験なら後でできる。」

「さあ、進むぞ!」

 

ソルトは、ゲート=ノードに向けて歩き出した。

今後、エインがぶっ壊れて完全に新しいアーマーを作る的な展開をするか

  • おけまる
  • ダメです
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