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甲辰年臘月壬子月丙午日
いよいよ祭りの日を明日に迎えた。
最後の晩餐なんで食糧調味料大放出、
味見でしか食えなかった品がいくつかあった。ちょっと酷過ぎると思う。
「太陽様のところで良い物食って来てくれよ」じゃないんだよ、私は明日死ぬんだよ。
いっそ真実伝えて曇らせるぞ貴様。
後片付け手伝ってくれたのは
私がこうして書を編むのも、これで最後になるだろう。
心残りもまああるが、それも含めての人生だ。なんだかんだ言って、私は好き勝手生きた。
それができる環境でもあった。
家畜の安寧と言えばそれまでだが、でもそこに幸福は確かにあった。
普通に感謝しているよ。
……うん、あれ?氷河期になったのは太陽人の干渉のせいだったか?
今この新
もしかして
……まあいい、どうせ考えても解らんし結果も変わらん。些事だ些事。
何様だと思うかもしれないけど、一つお願いがある。
私は好き勝手生きた上にこういうイタズラを残して逝くが、
こんな状況で
それでも天禍に対抗したいのなら太陽は絶対必要だし、すべてを閉じて終わらせたいなら猿人を
ちなみに
タチコマもローゼンメイデンもなんなら初音ミクだってみんなみんな生きてるよ。
※翻訳不能。おそらく実例だと思われる。
だからこそ、「殺す」と言う取り返しがつかない行動を起こすのならば、あなたの中で何がしたいのかを明確にしていて欲しい。
勿論、復讐に身を焦がして新
まあ、さすがに
だって、がむしゃらに進んだ後で振り返ったら全部破綻してたと気付くより、その方がよほど救いようがあるじゃないか。
もっとも、何を知ったようなことをと言う感想しか出ないだろうし、この書をそのまま真に受けるなんて事も無いだろうし、その場を経験しなければ実感もないだろうし、何なら全く現実とは違う事を述べている可能性もあるから、結局これはお願いですらなくただの『祈り』なのだけどね。
―― 最後に。
もし
あの
ただし、あの二人には絶対に食わせるな。食われるな。
例え墓が作られ、そこに供えるなんて高尚なマネする事になったとしても絶対に許さん。
死んだら食える訳ないだろうが!!
「なぜコイツは、最後の最後で
「素敵な子じゃないか。
わたくしは彼女もまた、確かな光を持つ子だったのだと思っているよ。
ぜひとも会ってみたかった。
そして、至言も残している。
《「何がしたいのだ」という問いにしっかり答えられるようになって欲しい》
……友よ、どうする?君はまだ、誰もその手に掛けてはいない。
所詮彼女の書だからと鼻で笑って聞き流すのも、しかして祈りを真摯に受け取るのも、君が自由に選択して良いんだ」
「……」
@ @ @
そして
特に、これを見物している
始まる前からワクワクが止まらないようだ。
「
いつも通りの、すっぽり外套を被った状態の
「手足はそのままで良いのか?」
「別に戦う事や勝つこと自体が目的ではないからね。わたくしが本気で戦えば、ここを壊してしまうし
今の君の実力に興味はあるけれど、此度の趣旨はそれでは無い事はちゃんと弁えているよ。
……
「さてな。だから、やってる内に体に教え込ませるんだ。何度も、何度も。
俺は昔からそうやって覚えてきた」
「それはとても英雄的だね。……さて、それでは始めてみようか」
ふわり、と
しかしそれらが地に落ちる事はなく、くるくる回転しながら
「刃引きした物を用意出来れば良かったのだけど、あいにくこれしか手持ちが無いんだ。気の循環を怠ったら死ぬよ」
「こちらとて素人ではない、気遣いは無用だ。―― 来い!」
その掛け声とともに、まずは小手調べとばかりに3本が矢のように殺到した。
当たれば普通にケガでは済まない速度だったがしかし、
小気味の良い小さな銅鑼を叩いたような音が響いた。
相手に返るように弾いてみたが、しかしその
「まあ、このぐらいはね。どんどん行くよ!」
次の瞬間、
パキンパキンとリズミカルに澄んだ音が弾けていく。そして体を勢い良く回転させ、
(これではダメだ……太極蹴りでは)
その代わり、方々に離れていた
太極蹴りと呼ばれるこの技法は、気と共に回転力を乗せる事でエネルギーや攻撃を『踏む』ことが出来る。
高さを稼ぐ手段の一つでもあるが、その場合は踏む対象が無ければ成り立たない。
今目指しているのはそこでは無いのだ。
再び
仙歩で踏み込むように躱してさらに跳躍、気を足に集めながら空を蹴る……が。
当然、虚空を踏みしめても何の抵抗も返ってこない。
「くっ……!」
裂けた袖口から血が滲む。
鏢が再び舞い、今度は上下左右から包囲するように迫ってくる。
身体は減速せず、むしろ無防備に落下していく。
(クソッ、違うこうじゃない! ただの蹴りではなく、もっと ―― ッ!?)
だが、思考が追いつく前に、
「大丈夫かい? 今のは少し強すぎたかな」
「……いや、まだだ。もう一度だ、
その目には、確かな光が宿っていた。
「……わかった。ではさらに行くよ」
再開の合図とともに、
それぞれが異なる軌道を描き、
イメージしたのは太極蹴りではなく、呪符の方だ。
防御化力により蓄えた気力を使って、呪符に注ぐが如く足に流動して一気に ――
―― パンッ!!
乾いた音を立てて、
成功だ。むしろ相対している
飛来する三元剣の一閃をふわりと躱して楽しそうに口を開く。
「見えて来たね、友よ。それでは一段階進めてみようか」
今度は外套から地球儀のような球体が零れ落ちた。
いや……地球儀ではない。地球に当たる部分がまるで銀河のような様相で黒く輝いている。
あるいは銀河義とでも呼ぶのだろうか。
疑問もつかの間、その球が一瞬脈動して空間に穴をあけたような黒い渦を纏う。
「……!?」
重力場……いや、そこまで仰々しい規模ではない。抵抗も出来そうだがしかし、戦闘中で、しかも空中でこの引力負荷は問題である。
(もう一度……いや!?)
そして
防御化力で凌げるほどに調息が出来ていない。
咄嗟に体をひねってやり過ごすが、皮一枚を滑る刃が頬に赤い筋を刻んで行く。
そしてさらに銀河から
その上で、
先ほど掠めた
前後から鋭い流星が
―― そしてパキンと言う音が立て続けに響いた。
調息は、間に合っていた。
「素晴らしい視野と冷静さだ。常人であれば混乱のまま前後串刺しになっていただろうに」
空を蹴り、再び同じ高度に戻って来た
唐竹に振り下ろされた三元剣が、
勝負ありだ。
防御化力は相手の攻撃の力を己の気力に転換する。
調息し、的確にこれを捕らえられるなら、絶え間ない攻撃はむしろ
二人の英雄が大地に戻ってきた。
息を切らしながら
吸い込まれた薬煙は瞬く間に
……相変わらず、体に良くなさそうなほど急激な薬効だ。
対する
勝った方が傷だらけ、なんて良くある物語のようであったが。
「凄かったよ
その様子を見て息を切らしていた
(……随分加減されていたな)
自分もまた勝つことが目的ではなかったが故にいつものように
が、うまい事あしらわれたと言った所だろうか。
(……)
元
とはいえ
……そう言えば
あの荒事とは無縁のように見える女学者が、実は相当に戦えたのか?
そうだとするなら、能ある鷹が見事に爪を隠していたのだなと感心する事しきりだ。
「しかし相棒、今の一戦でまあ、目途がついたのは解ったが……本当にやるのか?
「仕方が無いだろう。天人エリアへ通じるエレベーターは閉ざされている。
……つまり、俺はそれを踏襲しているだけで考えがおかしいのは
「友よ、それはちょっと酷くないか」
天神エリアへ物資その他の循環を担うライフライン施設となっているが、基本的に人が登る造りになっていない。
建設時に造られた足場がいくつか残っているだけで、それだって階段が上まで続いてるなんて言う行き来を想定したものではないのだ。
しかもそんな所なのに、なぜか警備システムが生きている。
空を飛べる者でなければ、ここを登るのは自殺と同義なのだ。
「その為に空にて制動できる技術を会得したんだ。足を踏み外しても何とでもなるさ。
……最短で確認しなくてはならない。
もう、気づいたら何もかも終わってたなんて言うのは御免だ」
―― 次の目的は天人エリア。
そこで起こっている事を、その目でしっかり確認する事。
それが
ゲーム内でも2段ジャンプを覚えますが、それじゃなくて気力を消費してさらにジャンプできる的なスキルをイメージしています。
2段ジャンプが縦雲歩なら、こちらのスキルは
……いや、ネーミングセンスが中国じゃなくて和だなこれじゃあ。