A.T使ってガチバトル   作:ken4005

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シーズン8を見て、書くことへのモチベーションが上がるかと思ってました。第二話の出来に私は物申したい。

あんな神回があるアニメの二次創作を私などが書いて良い気がしない。


第9話 USJ襲撃

 

切島「爆豪や緑谷って技が多いよな。必殺技!って感じで羨ましいぜ。」

 

尾白「例えばどんな技があるんだ、参考にしてみたい。(そして普通を脱却したい。)」

 

出久「僕の場合はこんな感じかな。」

 

スマッシュ

フェザー・スマッシュ

フェザー・スマッシュ、フレイムソール

ウイング・スマッシュ

ウイング・スマッシュ、エアフォース

フェニクス・スマッシュ

フェニクス・スマッシュ、トルネード

フェニクス・スマッシュ、パイルトルネード

 

瀬呂「改めて並べると、基本技から派生技に繋げてる感じなんだな。」

 

出久「うん。色々技はあるけど、フェザー、ウイング、フェニクスの三段階の炎が僕の技の基本かな。」

 

飯田「爆豪くんも基本と派生で技を扱っているイメージがあるな。」

 

勝己「俺の場合、爆破の個性を攻撃と移動に使ってるからな。」

 

移動

爆速ターボ

クラスター・ターボ(超爆速ターボ)

遠距離攻撃

A.Pショット

A.Pショット、ブラスター

特殊技

エクスカタパルト

クラスター・エクスプロージョン

必殺技

ハウザー・インパクト

 

勝己「まだまだあるが、とりあえずこんなとこか。」

 

切島「改めてみるとマジで多彩だな。あれ?でも近距離技がねーな。」

 

勝己「近距離は爆破で殴れば良いからな。(あと、あんま近接多用すっと出久にボコられるからな。)」

 

ーーーーー

 

芦戸「んー。」

 

お茶子「どうしたん、芦戸ちゃん?」

 

芦戸「緑谷のあの炎、どっかで見たことある気がするんだけど、思い出せないんだよー。特にあの翼のやつ。どこだっけかなー。」

 

耳郎「あ、それなら私思い出したよ。」

 

芦戸「え、本当?」

 

耳郎「一年くらい前にネットで出回ったショーA.Tの動画。あれに映ってた技がそっくりなんだよ。」

 

お茶子「(あ、やば。)」

 

芦戸「あー、それそれ!A.Tダンサーの鳥久さんの代打で出てきた二人が炎と風のA.Tライダーで、炎の少年と風の少女の奇跡のステージって話題になってたやつ。」

 

耳郎「それでね、改めて見ると炎の少年が緑谷に似てるんだよね。」

 

芦戸「へー、偶然。」

 

耳郎「なんなら、風の少女は茶色のボブカットなんだよね。」

 

芦戸「へー?なんか既視感あるね。」

 

耳郎「うん。だから静かに逃亡しようとしている麗日。」

 

お茶子「ギク!?」

 

耳郎「ちょっとお話しようか?風の少女さん。」

 

その後、洗いざらい吐かされたお茶子だった。

 

ーーーーー

 

初日と2日目の内容が濃すぎた雄英での高校生活ではあるが、ここ数日は落ち着いて過ごせていた。

 

クラスの委員長は出久、勝己、お茶子の3人から票を得た飯田に決まった。委員長を決めた日、雄英の門が何者かの個性によって破られた、といった事件はあったがそれ以外は平和そのものであった。

 

チュドーン!

 

「発目!お前はいったい何回爆発させれば気が済むんだ!」

 

「何をいうんですか、パワーローダー先生。爆発は成功の母というじゃないですか。発明に爆発はつきものです。」

 

「失敗は成功の母、な!」

 

「失敗=爆発なら同じですよね。」

 

「同じであってたまるか!」

 

出久、お茶子は明の世話をしてくれる人が新しくできて平和である。

 

ーーーーー

 

「今日のヒーロー基礎学だが、初の救助訓練を行う。全員、昼休みのうちヒーローコスチュームに着替え、バス乗り場で待機しているように。」

 

相澤の指示を聞き、ヒーローコスチュームに着替えたA組生徒たちはバス乗り場への移動の最中に救助について意見を交わしていた。

 

「救助か。入試の結果通知で、実技試験には実は救助活動ポイントがあったって知った時ビビったよな。偶々近くでピンチだった他の受験生を庇ってたら点数入っててよ。」

 

守れるヒーローを目指している切島からすれば嬉しい評価であった。

 

「切島は救助活動ポイント入ってたのか。俺は0でよ、マジで結果を聞いた時はヒヤヒヤだったぜ。」

 

上鳴は個性の性質上、他の受験生に近づくという選択肢がなかった分、救助活動ポイントとは無縁だった。

 

「オイラの場合、個性でロボを行動不能にしてる最中、女子に向かおうとするやつを一緒に止めてたら、貰えたぜ。」

 

欲望まっしぐらでも救助活動は救助活動である。

 

「入試一位の爆豪はどうだったよ、救助活動ポイント。」

 

瀬呂に話を振られた勝己は、

 

「105点だ。」

 

ぶっきらぼうに返す。

 

「それ入試の合計点だろ?そうじゃなくて、救助活動ポイントを、」

 

「だから救助活動ポイントが105点だ。合計の方は225点だ。」

 

出久、お茶子を除いたクラスメイトたちが勝己にあり得ないものを見る視線を向けた。

 

「救助活動ポイントなら、俺より出久や麗日の方がたけーぞ。」

 

バッ!っとクラスメイトたちが出久、お茶子に視線を移す。

 

「えっと、僕の救助活動ポイントは118点だったかな。」

 

「ウチは112点やったよ。」

 

その後、出久の合計点が222点、お茶子が170点であることを知ったクラスメイトたちは、彼ら3人を深く理解することを一旦諦めたのであった。

 

ーーーーー

 

救助訓練を行う会場にバスで移動している最中に、出久の隣に座っていた蛙吹から、

 

「緑谷ちゃん。私思ったことすぐ口に出してしまうのだけど。」

 

「(ちゃん付け)うん、何かな、蛙吹さん。」

 

「梅雨ちゃんと呼んで。あなた、A.T業界やネットでは都市伝説扱いになってるって本当?」

 

「ブッフ!えーと、僕がっていうより、A.Tで炎を出せるようになる技術の事を、炎の道、て表現するんだけど、その炎の道が都市伝説扱いになってる、のかな、確か。」

 

「その炎の道を使えんのが、現状お前だけなんだから、お前が都市伝説そのもので合ってんだろ、出久。」

 

勝己がニヤニヤしながら話しに加わる。そして、

 

「そうそう、なんてたって炎の少年でもあるんだし。」

 

隣の席で同じくニヤニヤしていた耳郎が爆弾を投下する。

 

「え、なんで知ってっ。」

 

「いや、隠す気ねーだろ。あんだけ同じ技ポンポン使ってんだからよ。いやー、家族の予定が入ってて俺様は出れなくて残念だったわ。」

 

「緑谷と麗日、今度あの演技改めて見せてねー。あ、後できれば今度A.Tも教えて。」

 

芦戸がA.T勢に対してそんなお願いをすると、

 

「あ、俺も俺も。A.T習いたいって思っててよ。」

 

切島もその発言に同調する。

 

「俺の場合、個性が硬化だから向かってくる相手に対しての戦闘は強えとは思うんだけどよ。派手さ、あと何より機動力は確保しておきてぇとおもってよ。」

 

「俺も俺も!機動力欲しい!」

 

「私もー。A.Tだけなら目立たないだろうし。習いたい〜。」

 

「みんな、習いたいって思ってくれるのは嬉しいし、教えるのはやぶさかではないんだけど。」

 

出久が言葉を濁していると、勝己がフォローする。

 

「シンプルに高けーぞ、A.T。初期費用で、最低でも10万は軽く超える。」

 

真剣に習おうと考えていた切島も、流石に足踏みする値段であったが、

 

「いや、金はなんとかする。守れるヒーローを目指すためには機動力確保は必要なことだ。」

 

決意を固めた切島に対し、

 

「切島、自分に合ったやつが欲しいなら構わんが、まず基本練習がメインなら一旦買うのは待っておけ。爆豪たち入試上位組みの結果を鑑みて、雄英でもヒーロー科の備品としてA.Tの購入を行う予定だ。当然貸し出しだが、申請すれば使用できるようになる。」

 

相澤から朗報が入り、クラスも盛り上がる中、バスが停車する。

 

「おっと着いたか。話はここまでだ、全員速やかに降車しろ。入るぞ、USJに。」

 

「「「「「USJ?」」」」」

 

ーーーーー

 

U(ウソの)S(災害や)J(事故ルーム)

 

あらゆる災害、事故現場を模し、生徒たちに経験を積ませるための施設、USJ。その入口近くに、災害救助などで活躍するしているヒーロー13号がA組生徒たちを待っていた。

 

「皆さんUSJにようこそ。今回のヒーロー基礎学を相澤先生と、後遅れて来る予定のオールマイトと一緒に担当する13号です。」

 

ヒーローオタクである出久はもちろん、災害救助に強い関心のあるお茶子は、その分野のスペシャリストである13号の登場にテンションを上げている。

 

「ここまでの実技などで、個性の応用や戦闘訓練は経験していると思いますが、それらで気づいてますか?私たちが持つ個性は、容易く人を傷つけ、そして命を奪うこともできるという事を。」

 

13号の話を、A組全員が姿勢を正し、真剣に聞き始める。爆破や電気、レーザーや酸は勿論、それ以外のどの個性も、使い方によって危険であることは全員よく理解していた。

 

「私の個性はブラックホール。どんなものも吸い込み、チリにする個性です。災害時はこの個性で瓦礫の撤去や、離れた位置にいる人を吸い寄せたりしています。でも悪意を持って人に向ければ、簡単に人を殺せてしまいます。この超人社会は個性の使用を制限することで成り立っているようで、実はギリギリのバランスを保っている状況なんです。これからヒーローを目指す皆さんにはその事を知っておいてほしくて、最初に話させてもらいました。今日は個性をどう使えば、救けることに活かせるかを学んでいきましょう。」

 

13号が話終わり、生徒全員が思わず拍手していると、補足で、

 

「緑谷くん。無個性であるといっても君も同じだよ。君のA.Tは個性と同様に、力だ。どう使うかをよく考えてくれたまえ。」

 

「はい!」

 

元気よく返事をする緑谷に対し、

 

「まあ、君や麗日くん、後は爆豪くんも入試の段階から救助にガッツリ使っていましたけどね。僕は君らにしっかりと満点つけましたよ、救助活動ポイントで。」

 

「「ありがとうございます。」」

 

「相澤先輩は全員に8点でしたよね。」

 

「ん?あぁ。あまり生徒に入試結果の詳細を伝えるべきではないが。そうだな、緑谷と麗日はもっと周囲と協力すべきだったな。知り合い以外とも協力体制を築けないとヒーローはやってけんぞ。その点があの試験の中で出来ていた爆豪の方が、俺の中では評価は高かったな。」

 

「あざっす。」

 

勝己か少し嬉しそうに、礼を伝えた。

 

そんなやり取りをしていると、轟が異変に気づく。

 

「13号、さっき教員はオールマイトを入れた3人だって言ってましたよね。じゃあ、あれは?」

 

階段を降りた先の広場に、黒い人型に近いモヤが発生していた。そして、

 

「「「「ッ!」」」」

 

これまで多くのヴィランと戦ってきた相澤に加えて、実戦経験を多く積んでいる出久、勝己、お茶子らも気がつく。殺気、しかも多数の殺気の中に、かなりヤバいレベルが混じっていることも感じ取る。

 

「生徒は一箇所に集まれ!広がるな!13号、生徒を守れ、ヴィランだ!」

 

ーーーーー

 

「死柄木、情報と違いオールマイトはいないようです。どうしますか?」

 

死柄木と呼ばれた、顔や全身に人間の手のような飾りをつけた男が黒い霧そのものの怪人に話しかけられる。

 

「今回はあくまで挨拶だしな。とりあえず引き連れてきた奴らに襲わせておけ。あいつらで殺せるような生徒たちなら、まあオールマイトへのプレゼントにはなるだろ。」

 

「引率のヒーローは?」

 

「多分一人は広場に降りてきて足止め役をするだろ。タイミングみて入口はお前が固めろ、黒霧。降りてきたヒーローには脳無のウォーミングアップの相手でもしてもらおう。」

 

黒霧と呼ばれた怪人は死柄木の指示通りに動いていく。

 

「さて、オールマイトは来るのか、来ないのか。来ないなら脳無相手は彼らがするのかな。」

 

メインゲート付近にいる生徒たちに視線を向ける死柄木の足には、普通の靴とは違うものが履かれていた。

 

ーーーーー

 

「警報が鳴ってない。ってことはこの状況が学校側に伝わってない可能性が高いな。」

 

冷静に分析する轟に対し、

 

「バカかあいつら、ここ雄英だぞ!?ヒーロー沢山いるし、オールマイトまでいんだぞ!」

 

軽くてパニックになっている峰田。

 

「13号、外部との連絡は?」

 

相澤が確認すると、

 

「ダメです、繋がりません。」

 

「チッ。13号、さっき言った通りだ、生徒を守れ。俺がヴィランを足止めしている間に避難しろ。」

 

相澤が迎撃に向かおうとすると、

 

「でも、先生。確か先生の個性は抹消、個性の発動を止める個性ですよね。あの量のヴィランを相手に一人は無理じゃ、」

 

出久が相澤を心配して止めにかかるが、

 

「心配するな、一芸だけじゃヒーローは務まらん。13号、頼んだ。」

 

相澤はゴーグルを被ると、抹消ヒーロー、イレイザーヘッドとして複数のヴィランを相手にしていく。抹消の個性に加えて、体術、そして捕縛布を使用した戦法がハマり、有象無象のヴィランたちは次々に撃退されていく。しかし、

 

「皆さん、メインゲートから外に出ます、付いてきてください。」

 

生徒たちを避難させようとする13号の前に、

 

「申し訳ありませんが、させません。」

 

黒い霧の、先ほど黒霧と呼ばれていた怪人が気づけば、階段下からメインゲート前に移動していた。

 

「我々は敵(ヴィラン)連合。今日はっ、!?」

 

「スタングレネード!」

 

「ウイング・スマッシュ、エアフォース!」

 

「グッーーー!」

 

勝己の目眩しからの出久の範囲攻撃を叩き込まれ、黒霧は吹き飛んでいった。

 

「出久、あいつの個性は!?」

 

「ワープ系!収納系かと思ったけど、一瞬で階段下からメインゲート前に移動してたからワープ系一択!多分霧そのものがワープゲートになるタイプ。こっちからの妨害なしの遠距離は返される危険があるから無しの方向で。お茶子さん!」

 

相手の個性の分析を瞬時に行なった緑谷は、黒霧への警戒を止めずにお茶子に呼びかける。

 

「分かっとる。ほんまは炎で強い気流を作れるデクくんの方がええんやろうけど、任せて。上手く風を使って霧を流せば良いんやろ。」

 

「お願い!ッカッちゃん!」

 

「わーっとる!おい13号!」

 

「え、あ、はい!」

 

思いっきり黒霧に対してブラックホールを使おうとし、出久の説明を聞いて、サッと手を隠した13号は思わずっという様子で、生徒のように返事をしてしまう。

 

「殺気はねぇが、気配のヤバいやつが下にいる。悪いが俺と出久は相澤先生の援護に行かせてもらう。あのクソモヤ対策に麗日を置いてく。どうせ雄英側はアメリカの件、知ってやがんだろ。俺らにとっちゃこんな状況、今更だ。」

 

そう告げた勝己は13号の返事を待たずにお茶子や飯田、他のクラスメイトに指示を出す。

 

「麗日、さっきテメェで言った通り、クソモヤの相手をしろ!飯田、麗日があのクソモヤをなんとかする、タイミングを見計らってゲートに向かえ。外に出れたら全力で携帯が使えるとこまで走れ!パワーに自信がある奴は飯田と一緒にゲートに行け!ロックされてたら、こじ開けろ。切島、お前もゲートだ。こじ開けてる最中、ヴィラン共を近づけさせんな。その他の奴は防御陣形だ、集まって対処しろ。半分野郎!」

 

「俺のことか?」

 

轟が半分野郎が自分のことなのか自信なさそうにしていると、

 

「テメェだよ!テメェはあのクソモヤ以外で厄介な奴が出てきたら対処しろ。」

 

「・・・分かった。」

 

勝己からの指示に聞き耳を立てつつ、体制を立て直すが、出久に警戒され続けていたため思うように動けていなかった黒霧は、

 

「(私の特殊な個性を一瞬で看破し、有効打を与えてきた。しかもあの感じ、死柄木ではなく脳無に気づいて警戒しているのか?いや、だとしても)、流石に敵の前でペラペラ作戦を喋りすぎでは?」

 

自身の周囲に霧のゲートを開き、他のエリアに待機させていたヴィランたちを呼び集め、メインゲートの前に展開させていく。が、

 

「今、そのゲートはヴィランたちが元いた場所と、ここに繋がってる。つまり攻撃しても返されない!」

 

「しまっ。」

 

黒霧本体の警戒をお茶子に託した出久が、メインゲートに向かうクラスメイトたちのため、道を切り拓く。

 

「遠慮はしない。全力の、フェニクス・スマッシュ!」

 

出久が全力で炎を繰り出し、メインゲート前に集まろうとしていたヴィランたちを薙ぎ払った。

 

「飯田くん、切島くん、それと砂藤くん障子くん、行ってください!救けるための行動を!」

 

「「「「はい!」」」」

 

13号がメインゲートをこじ開けられそうな二人に追加で声をかけ。生徒4人がメインゲートに走る中、お茶子は黒霧への警戒を続けていた。黒霧もお茶子から、先ほど自分を吹き飛ばした二人組、出久と勝己に近い実力を感じとり動けないでいた。

 

「これは。流石雄英、予想以上に手強い。」

 

「(あなたが相手をしてる3人は雄英でもかなり異質ですがね。)」

 

黒霧の呟きに、心の中で思わず返してしまった13号であった。

 

そして事態は進んでいく。

 

ーーーーー

 

生徒たちや13号の様子を気にしつつ、ヴィランたちを蹴散らしていく相澤に、広場の中心にある噴水に腰をかけていた今回の襲撃の中心人物と思われる男、死柄木が声をかける。

 

「上が気になるかいイレイザーヘッド。さっき上にいった黒霧はなかなか手強い。もう既に何人か生徒が死んでるかもよ。」

 

手のようなアクセサリーのせいでほぼ目しか見えないが、その声には悪意が満ちていた。しかし相澤は冷静に返していく。

 

「いや、それはない。今年の一年生は優秀なんでね。そう簡単にはやられないさ。」

 

死柄木も相澤の返しを予想していたように、自身の発言を翻し、

 

「だろうな。さっきの発言はブラフみたいなもんだと思ってくれ。あんな良い風を纏った奴が3人もいるんじゃ、黒霧は相性が悪い。聞いてはいたが、あのレベルの強さだとは思わなかったよ。」

 

「聞いていた、だと?(それに風。緑谷たちのことか?)まあ、いい。拘束させてもらうぞ。」

 

周囲のヴィランを粗方片づけた相澤は死柄木と向かい合う形になる。死柄木は噴水から立ち上がろうとし、

 

「おっと、忘れるところだった。」

 

死柄木が靴に何かしらの操作をするとパーツが外れ、相澤も最近見慣れてきた形状が顕になる。

 

「な、チッ!」

 

個性を発動しながら、面倒なことをされる前に拘束しよう前に出る相澤だが、

 

「おせーよ。」

 

死柄木が手のひらで目の前の空間に触れてから、その空間の空気を相澤に向かって蹴り出した。その足にはA.Tが履かれていた。

 

「ガッ!(これは、緑谷たちと同系統の。)」

 

「お、崩れてないな、個性を発動してたのか。残念だな風に帰るチャンスだったのに。」

 

死柄木の放った風の攻撃をくらい、吹っ飛ぶも防御も間に合い大したダメージは入っていない。明らかなテレフォンキックであったが、

 

「(今の口ぶり、個性で何か仕込もうとしていたか。『崩れていない』、当たれば崩壊する的な個性か。)貴様ら、わざわざ雄英に乗り込んで、何が目的だ。」

 

ここまでの、チンピラレベルが多いとはいえ数十人のヴィランを集めた組織力、戦闘が可能なレベルのA.T技術、崩壊やワープゲートといったレア個性、ただの突発的なヴィラン犯罪とは訳が違う。

 

ポリポリ、っと己の首をかき、考える仕草をしてから、

 

「あー、どう答えるか。俺個人の最終目標は破壊、全てを風に帰すって感じか。組織としては、分かりやすく言うと、現在の社会をぶっ壊すことかな。それをどう再生するかは、他の奴らに任せるよ。まあ、子供の癇癪とでも思ってくれ。」

 

軽い雰囲気で、なんでもないことのように話す死柄木に、相澤は背中に冷たいものが走る感覚を感じていた。

 

「(何が子供の癇癪だ。こいつからは普通のヴィランからじゃ感じることなんてない、圧倒的な凄みを感じる。)」

 

今日、このヴィランをここから逃してしまえば、より強大な敵として雄英の、いや社会の平和を脅かす存在になると確信した相澤。差し違えてでも倒さなければ、と覚悟を決めるが、

 

「あと、今日乗り込んだ目的ってことなら、俺個人と組織としての挨拶、あとはテストだ。その怪人、脳無の。」

 

死柄木に集中しつつも、警戒は緩めていなかったはずの相澤の背後に、脳を剥き出しにし、全身の肌が黒く、オールマイト以上の体格をした怪人が腕を振り上げて佇んでいた。

 

「な!?(殺気は感じなかったぞ!?)」

 

相澤が反応する暇もなく、脳無は振り上げて腕を目の前のヒーローに向けて振り下ろした。

 

ーーーーー

 

次回予告!

 

猛威を振るう脳無をカッちゃんと僕が迎え撃つ。オールマイトは間に合うのか、戦いの結末は、作者は書き切れるのか、次回第10話「ヒーローVSヴィラン」更に向こうへ、プルスウルトラ!

 





コメント、評価、よろしくお願いします。

死柄木さんも読まれた通り、強くなられています。
連合側はスピナーくんも強化されている予定です。

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