A.T使ってガチバトル   作:ken4005

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オリ回になってしまった。

本当は体育祭直前までいくつもりでした。

書くことは苦ではないのですが、やはり仕事が忙しく、ペースが下がっています。ご了承ください。

でも評価やコメントは力になるので、みなさんよろしくお願いします。


第13話 戦いを終えて/休校日

 

切島「9話で技紹介したのに、数話で技を増やすなよ、お前ら。」

 

尾白「しかも完全にこっちが必殺技じゃないか。派手だし。」

 

出久「相手が強敵だったからね。」

 

勝己「むしろ切り札使わされた感があるな。」

 

峰田「自損覚悟の技っぽかったけど、多用すんなよ。」

 

出久「うん、ありがとう峰田くん。」

 

勝己「今回紹介すんのはこんな感じか。」

 

エクス・デク・カタパルト

フルクラスター・ターボ

フルクラスター・インパクト

フルクラスター・ダブルインパクト

 

ウイング・スマッシュ、フレイムソール

フェニクス・スマッシュ、イフリートソール

 

ジャンクメテオ・エアフォース

ジャンクストーム・エアフォース

エアフォース

ゼログラビティ・キャッチ

ゼログラビティ・エアライド

エリアエアフォース

 

耳郎「あ、最後は麗日の技の紹介じゃん。」

 

お茶子「うー、改めて自分の必殺技並べられると、なんか恥ずかしいわ。」

 

瀬呂「爆豪、クラスターとフルクラスターの違いってどうなってんだ?」

 

勝己「原作最終決戦のクラスター(メタ発言)がフルクラスター扱いだな。この作品だと(メタ)クラスターは腕全体、フルクラスターが全身から爆汗を発動して超加速、超火力に繋げてんだ。ついでにダブルインパクトでは姿勢の制御にもだな。」

 

瀬呂「姿勢制御?」

 

勝己「通常インパクトでも体全身使っての攻撃なのは変わんねーが、逆側の手とA.T使って姿勢を維持してんだ。ダブルは両手を攻撃に使っちまうから背中からもフルクラスター発動して、その場に止まってんだよ。」

 

切島・瀬呂「「へー。」」

 

勝己「使うと全身クソ痛くなるのが難点だな。」

 

尾白「緑谷ぶん投げてたのは?」

 

勝己「初めて使った時、まだ呼び方がデクだったからな。エクス・イズク・カタパルトだと語呂悪いしよ。」

 

峰田「緑谷は新技っというか、フレイムソールの発展技だよな。」

 

緑谷「うん、フレイムソールで足に纏う炎は技の特性に依存するんだ。フェザーは火力が弱い分、扱い易い。ウイングは元々が攻防一体の技で、フレイムソールで使うと強い風の防御も同時に張れるんだ。ただイフリートソールはフェニクス・スマッシュの火力が強すぎるのと、圧縮するための風のせいなのか、どんどん火力が上がってっちゃって。」

 

勝己「この前は最大火力出す前に終わったな、そういえば。」

 

出久「マックスまで持ってくと足がヤバいからね。」

 

峰田・尾白「(あれ以上の火力になるのかよ。)」

 

蛙吹「ケロッ、お茶子ちゃんは技の名前からイメージがし易いわね。」

 

耳郎「風を放つエアフォース系と個性で瓦礫を浮かばせて弾丸にするジャンク系。あ、あと個性自分に使ってるときパワーアップもするよね。」

 

お茶子「あれはパワーアップっていうよりA.Tの性能を全開放しとるのが正しいかな。A.Tってもともと宇宙用やし。」

 

耳郎「・・・待って、その原理だと緑谷たちもパワーアップすんの?」

 

出久「するよ。」

 

勝己「全開放したら例の脳無もタイマンで、フルクラスター無し、いけるんじゃねーか。」

 

出久「でも結局火力が足りないんじゃない?」

 

勝己「あー、かもな。」

 

切島・尾白・峰田・瀬呂・耳郎「「「「「お前らまだ上があんのかよ。」」」」」

 

蛙吹「ケロ。」

 

勝己「あ?そうだな、今の装備だとこれが限界か?」

 

お茶子「せやね。流石にあれの使用許可は降りへんやろうし。」

 

出久「うん、使わないに越したことはないよね。」

 

切島・尾白・峰田・瀬呂・耳郎「「「「「お前ら絶対にまだ上があんだろ。」」」」」

 

蛙吹「ケロ。」

 

ーーーーー

 

USJ事件、帰宅後

 

「ただいま〜。」

 

「「お邪魔しまーす。」」

 

「っス。」

 

出久、お茶子、明、そして勝己の4人は揃って緑谷家に来ていた。

 

「勝己さん、勝己さん。私によく常識説いたりするのに挨拶もできないんですか?勝己さんの方が常識ないんじゃないですか?」

 

「おじゃまします。」

 

明の正論に反論できず、勝己が改めて挨拶する。

 

そんな4人を引子が出迎える。

 

「はい、皆んないらっしゃい。出久と雄英から連絡はもらったけど、大変だったみたいね。お茶子さん、明さん、ご実家とは連絡とってるから心配しないでね。」

 

「はい、さっき連絡ありました。」

 

「私だけ、迷惑かけないように、再三勧告を受けました。なるべくかけないよう努力します!」

 

引子と会話しながら、中に入っていく二人を他所に、勝己は靴を脱がず、玄関に立ったままだった。

 

「カッちゃん?」

 

なぜ4人が集まっているかというと、アメリカからの習慣と、お茶子と明の護衛である。襲撃があったということは、別の襲撃が来る可能性もあると考えるのが彼らのアメリカでの経験則である、加えて、相手がA.Tを使用するのならお茶子と明の身に危険が及ぶ可能性もある。

 

雄英側に対応を求めなかったのは、アメリカで政府から狙われたトラウマから、大人相手に相談をし損ねてしまったのが原因である。実際、出久、勝己、そしてお茶子の3人分の風探知は、そこらのヒーローや警察の護衛より、よっぽど優秀であるため自分たちの身は自分たちで守った方が確実であった。

 

「爆豪くん?」

 

では、今晩をどこで過ごすか。勝己の家は今日、両親揃って出掛けているため不可。大人がいない状況で高校生の男女4人だけは不味いという判断である。同じ理由でお茶子、明が暮らしている部屋もアウト。そうなると選択肢は一択である。事情を聞いた引子は即オーケーを出し、それぞれの家で荷物をまとめ、今に至る状況である。

 

全員納得しての状況であるため、勝己が今更になって、この集合に文句を言うとは考え辛い。ではなぜ、勝己が緑谷家に足を踏み入れることを躊躇しているかというと、

 

「おばさん、家入る前に、ちょっと時間もらって良いっす、・・・ですか?」

 

「あら。なにかしら。」

 

「・・・俺、小学校に上がった辺りからあの夏まで、ずっと出久のこと虐めてました。」

 

「カッちゃん!?」

 

「・・・。」

 

出久は勝己の発言に驚くも、引子は黙って勝己の話を聞く。

 

「出久には入試の結果が出た日に謝りました。ただ、俺がしたことは謝って許されることじゃねぇ、・・・ありません。だから、おばさんが許せないって言うなら帰ります。この集まりも念の為のものなんで。」

 

ケジメはつけなければ、という雰囲気で己の罪を伝える勝己。お茶子と明は空気を読み、黙ってことの成り行きを見守っていた。

 

出久が、割って入ろうか、と悩んでいると、

 

「勝己くん。私ね、出久が昔、僕はヒーローになれるかな?って聞いてきたとき、謝ってしまったことがあるの。」

 

「・・・はい。」

 

「その一言は、この子にとって、もしかしたらイジメよりも酷いことだったかもしれない、って今でも思ってるの。」

 

「お母さん。(知らなかった、そんなに悩んでいたなんて。)」

 

「でもね、勝己くん。出久はA.Tに出会って、お茶子ちゃん、明ちゃんに出会った。あの夏のことは、正直わたしみたいな、ただの主婦には理解しきれないわ。明さんのご両親のこともあるし、辛いことがたくさんあったって聞いてる。それでも今、この子はあなたと、あなたたちと一緒にいるの。」

 

「・・・。」

 

勝己は引子の言葉を黙って、まっすぐ聞いていく。

 

「出久があなたを許して、一緒にヒーローを目指していくって決めているなら、私からとやかく言う気はありません。むしろ過去を清算したのなら、過去を受け入れて、あとは未来に向かって欲しいわ。もちろん、皆んな揃ってね。」

 

「はいっ!」

 

勝己の返事で場の緊張も晴れ、出久やお茶子たちも一息ついた。

 

「じゃあ、荷物を置いて、楽な格好に着替えたら、ご飯にしましょうか。」

 

引子が手を叩き、

 

「夕食、カレーだけど大丈夫?あっ勝己くん、女の子たちもいるから激辛にはしてないけど良いかしら?」

 

「はい、大丈夫っす。」

 

その後、全員で食事をとり、お茶子と明は引子の部屋で、勝己は出久の部屋で就寝した。

 

ーーーーー

 

深夜

 

「連絡を受けて来ましたが、全員緑谷宅にいるってのは本当なんですね?」

 

相澤がオールマイトとも既知らしい警察の塚内に話しかける。

 

「ああ。それぞれの家を全員で周り、荷物を持って緑谷くんの家に集まったようだ。」

 

「もともと、下宿である麗日さん、発目さんは当然として、爆豪くんの父親は出張、なぜかそれについていっていた母親、どちらも大人が不在ですね。」

 

塚内とその部下らしき猫の外観をした警官が状況を説明する。

 

「・・・USJで爆豪から聞いた話を考えると、再襲撃を警戒しているが、高校生の男女4人だけで集まるのは不味いと考えて、唯一信頼できる大人がいた緑谷宅に集まったってところですかね。」

 

「あとは、本当に襲撃があった時、母さんを連れていけるように、です。」

 

「麗日の親父さんたちの所は心配ねぇ。親父、お袋は急な出張だった、だから襲撃の不安がある所に集まったんだよ、先生。」

 

三人の大人たちは、声がした方を急いで振り向く。そこには入試でも使用していた市販品をカスタムしたA.Tを履き、動き易い格好に身を包んだ出久と、勝己がいた。

 

「「なっ!?」」

 

驚く警官二人に対し、相澤は、

 

「すまんな二人とも。当然ここはもうお前らの警戒範囲だよな。」

 

緑谷宅があるマンション、そこから100mも離れていないのだ。この二人、お茶子を含めた三人なら気づくか、という反応を返す。

 

「いえ、僕らの護衛、ですよね。ありがとうございます。」

 

「明日は休校だかんな。どのみち交代で警戒すんのは変わらんし、気にすんなよ。」

 

「なるほど、それだけの感知能力があるからこそ、君らはアメリカでも生き残れたんだね。」

 

塚内が、そんことを言いながら話に加わると、

 

ジャッ!

 

スッ!

 

ギン!

 

っと出久がいつでも動けるように構えを取り、勝己は掌を向け、相澤は個性を発動させて塚内を見る。

 

「ストップ、ストップ。アメリカの件を調べて雄英に、オールマイトに伝えたのは僕だ。」

 

「ああ、アメリカの裏事情に詳しいって例の。」

 

「そうそう。(正しくはアメリカにいる妹が、だが。)」

 

「まあ、細かい話は明日、雄英で行う事情聴取の時で大丈夫だ。護衛はしておくからお前らもしっかり休んどけ。」

 

相澤が出久たちに戻るよう促し、

 

「あ、はい、分かりました。それじゃあ戻ります。先生たちも無理はしないでください。おやすみなさい。」

 

「っス。」

 

ペコっと頭を下げ、出久、勝己の二人は戻っていった。

 

「・・・ふー。すごい威圧、いや、あれはもはや殺気だったかな。」

 

「勘弁してくださいよ、塚内さん。あいつらを守るための護衛でしょうに。」

 

「いや、すまない。オールマイトや君の保証つきであっても、雄英襲撃の主犯から同類と呼ばれ、緑谷くんに至っては襲撃犯と顔見知りときてる。」

 

「それは、そうですが。」

 

「警察官として、無条件で信用はできない。」

 

「・・・はぁ。そちらの言い分は分かりました。とりあえず明日の事情聴取次第ってことですね。」

 

「ああ、頼むよ。」

 

相澤と塚内たちはまだ知らない、出久たちから聞く話の内容の濃さを。

 

出久たちはアメリカに行く前の、ヴィラン組織襲撃、キーという禁忌のアイテム、日本施設での戦い、裏口でアメリカに行く手段確保のためにいろいろやった時の話などをした。荼毘とはその時に偶然出会い、トラウマ克服の手伝いをしてもらっただけだった。荼毘の戦闘スタイルは把握できたが、アメリカでの話を聞く前からお腹いっぱいである。

 

また、アメリカの騒動の流れを詳しく聞こうとすると、アメリカ政府から口止めされてるが話して良いか?ということになり、結局ざっくりとした内容しか把握できなかった。

 

事情聴取後、塚内ら警察側は、

 

「これ、調べ直したら、残業何時間かかるんだ?」

 

と呟きながら、死んだ目をしていた。出久と勝己は無事帰路に付いた。

 

そして、雄英では臨時の職員会議が開かれていた。

 

ーーーーー

 

雄英高校会議室

 

「氏名はもちろん、前歴や個性登録を調べたが、死柄木弔、黒霧、荼毘、スピナーという名前や、崩壊、霧を使用したワープゲート、蒼炎の個性の記録は発見できなかった。」

 

「あー、塚内くん。説明してもらっている所、申し訳ないが。目がヤバいことになってるが、大丈夫かい?」

 

オールマイトがいつもよりも更に死んだ目で資料を説明する塚内を心配するが、

 

「大丈夫だ、問題ないから。」

 

「いや、でも目が、ビックリするぐらい死んでいるんだが。」

 

「大丈夫だ。」

 

「・・・わかった。」

 

そんなやり取りを他所に、会議は進んでいく。

 

「正直、どうなんだ?実際に交戦したお前らの印象としては。」

 

スナイプが相澤や13号に意見を求めると、

 

「僕は直接ヴィランたちと会話をほぼしてません。しかし、黒霧の個性、あれだけのヴィランを瞬時に転送できる上、高い戦闘能力も持っていた。正直、出久くんや爆豪くんの判断が無ければ、背中にブラックホールを転移させられて終わってました。」

 

「俺は死柄木と話したが、奴を昨日確保できなかったことを本気で後悔している。」

 

相澤は昨日の戦闘や会話を思い出しながら、

 

「奴自身は自分や組織の行動を、子供の癇癪とでも思え、と言っていたが、とんでもない。奴は日本史上、最悪のヴィランになり得る素質を持っている。」

 

雄英において、生徒たちの素質を見抜く目なら随一である相澤の言葉を、会議室に集まったヒーローたちは重く受け止める。

 

「あと、例の脳無。あれを改造怪人と呼び、どこか他人事のように扱っていました。」

 

「あれほどの力を持った怪人を作り出す資金と技術に加え、組織には別の中枢が存在している可能性もあるというわけね。」

 

ミッドナイトが相澤の発言から考えられる可能性を指摘し、会議室の空気は更に重くなる。

 

「オールマイト、君も直接交戦しているが、どうだい?」

 

根津校長がオールマイトにも話を振るが、

 

「相澤くんの話では、死柄木は緑谷少年との会話で私を、私を平和の象徴する社会を否定する発言をしていたらしい。」

 

「となるときみへの敵意も強いものだったのかい?」

 

「いえ、逆です校長。私は相手にされていませんでした。私と交戦したのも私が平和の象徴だから、というより実力を把握するために必要だったから、と感じました。」

 

「オールマイト相手にそんな余裕があったとは。」

 

「(本人曰く、無理ゲーだったらしいが、どこまで本当か。)」

 

相澤は戦闘後の死柄木の様子を思い出していると、オールマイトが付け加える。

 

「それと、これが一番深刻、かつ希望が持てる話題なのですが。」

 

「なんだい?」

 

深刻と希望という相反する言葉を使ったオールマイトに会議室にいる全員が視線を向ける。

 

「私が全盛期ではなく、同時に継戦時間がない、ということを踏まえると、おそらく、他の援護が一切ない状況で死柄木、スピナー、そして荼毘の三人を同時で相手をした場合、私は勝てないでしょう。」

 

「「「「「!?」」」」」

 

まさかのナンバーワンヒーロー、平和の象徴の敗北宣言である。

 

「それほどなのかい?」

 

根津校長が確認を取るが、

 

「ただで敗北するつもりはありませんが、状況によっては。」

 

「では、希望とは?」

 

オールマイトとの付き合いが長い塚内が尋ねる。

 

「昨日の脳無へのラストアタック。あれを見て確信したよ。緑谷少年、爆豪少年、そして麗日少女。あの三人も同じく、私を倒しきる可能性がある。なんなら昨日の攻撃、あれは直撃すれば全盛期の私でも死んでしまうよ。」

 

ーーーーー

 

休校日、夕方

 

勝己は両親が帰宅するため、駅まで迎えに行き、そのまま帰宅した。勝己がいない緑谷宅で起きることは、

 

「あ、出久さんおかえりなさい。緑谷お母さんとお茶子ちゃんと一緒に夕食を作っていたら汁を飛ばしてしまい、染み抜きをしていました。」

 

上半身下着のみの明に遭遇。

 

「明ちゃん!説明の前に服着て!」

 

「あらあら。」

 

つまりラッキースケベである。

 

ーーーーー

 

夕食を済ませ、明日の準備を終わらせ、あとは就寝のみとなったタイミング。明から引子へ、

 

「緑谷お母さん、今晩、私とお茶子ちゃん、出久さんと一緒に寝て良いですか?」

 

「ブッ!」

 

「ちょっ?」

 

唐突なお願いがされる。出久が吹き出し、お茶子が慌てる中、

 

「あら、どうして?」

 

引子は落ち着いて明に続きを促す。

 

「今日は二人と一緒じゃないと安眠できなさそうだからです!」

 

「あら、じゃあ仕方ないわね。リビングにお布団引きましょうか。出久、手出しちゃダメよ。」

 

「出さないよ!」

 

ーーーーー

 

リビングで、出久を真ん中に三人で川の字で寝ている。

 

「(なんでこの並びなんだ。)」

 

出久が両側に美少女がいる状態に悩んでいると、

 

「お二人とも、今日はわがままを言ってすみません。」

 

「それはもうええけど、なんでこの並びなん?(アメリカでは狭い場所で引っ付いて寝たこともあるけど、あれは必要に迫られてからやったし。)」

 

「お茶子ちゃんも出久さんの無事を改めて実感したくなかったですか?」

 

「したかった。」

 

お茶子のノータイムの返しに狼狽える出久。

 

「勝己さんもそうですが、出久さん、今回も無茶しましたよね?」

 

「いや、無茶だけど無理ではなくて、皆んなが救かるために最善を尽くしたというか。」

 

「はい、か、いいえ、で。」

 

「はい、無茶しました。」

 

明からの追及にあっさり折れる出久。

 

「だから今晩は私とお茶子ちゃんが、出久さんの無事を改めて確認する会です。出久さん、手。」

 

「手?」

 

「ハイ、手です。私とお茶子ちゃんに片手ずつ伸ばしてください。」

 

「えっと、失礼します。」

 

もはや、色々と諦めた出久は黙って明の言う通りに手を差し出す。

 

「お茶子ちゃん、私がいつもやってるように手を胸まで持っていってください。」

 

「「え!?」」

 

「さ、早く早く。」

 

「いや、明さん!流石にそれは、」

 

「し、失礼しまーす。」

 

「お茶子さん!?」

 

普段であれば、躊躇うであろうお茶子は、多少の恥ずかしさを見せるも、出久の手を自身の胸元まで持っていく。

 

「お茶子ちゃん、出久さんの手、暖かくないですか?」

 

「うん、暖かい。」

 

出久はもはや無心を貫くことで必死である。

 

「私はこの暖かさが大好きなんです。この暖かさがあるってことは出久さんが無事だって証拠なんです。」

 

「うん。私も昨日、デクくんの手にぎらせてもらっとったから、なんとなく分かる。」

 

「昨日、お互いなかなか寝付けませんでしたから、今日はこれでよく寝れそうですか?」

 

「うん、寝れそう。」

 

一緒に寝るという考えは、明自身の安眠のためであると同時にお茶子のためでもあった。お茶子は昨夜や今日の日中、出久や勝己が外に出ていた間、風探知を使用していたため、寝不足と疲労が溜まっていたである。ある種、頑張ったお茶子への明からのご褒美であった。

 

「あのー、僕この姿勢、結構キツかったりするんですが。」

 

両腕をお茶子、明の胸元に行くように伸ばしているため、かなりヘンテコな体勢になっている。

 

「我慢してください。」

 

「ごめんなデクくん。」

 

「はい。」

 

そんな会話をしてる内に3人とも寝いっていった。

 

翌朝、引子が三人よりも早くおき、リビングの様子を伺う。そこには、

 

「あらあら。出久ったら、モテモテね。」

 

明は出久の体に引っ付くように、お茶子は出久の腕全体を抱きしめるようにして寝ており、そんな二人に挟まれている出久は、寝ているにも関わらず、とても困った顔をしているのであった。

 

ーーーーー

 

 





原作にラブな話が少なかったので全力で妄想しながら書いています。

ここから、B組キャラ、普通科キャラが出てくるので原作を読み返しながら、頑張ってかいていきます。

体育祭も原作に寄せたオリ展開になっていくのでお楽しみください。
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