進まないですが、次の話はオリジナル要素が多いので、短いですが投稿します。
トラブルがあったものの、ガチバトルトーナメントAブロック二回戦が終了した。そのトラブルを解決するのに一役買った男の一人が、次の試合の選手であったため、運営からの配慮で10分ほど長く、休憩時間が設けられた。
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「あはは。負けてもうた。怪我とかはリカバリーガールが治してくれたから心配せんで大丈夫やよ、明ちゃん。」
控室にて、悔しさを隠すように笑うお茶子。部屋には出久に明、そして勝己と、いつものメンバーが揃っていた。明は椅子に座るお茶子を後ろからがっしりと抱き抱え、私心配しています、を体全体でアピールしていた。
「いやー、油断してたわけやないし、緊張もデクくんが解してくれてたんやけど、なんかいつもと違う感じになってもうた。」
困り顔を続けるお茶子の頭を撫で始めた明を無視し、勝己がお茶子に指摘する。
「麗日、テメェは今回、どんな立ち位置で試合臨んだ?」
「立ち位置?」
「ああ、立ち位置だ。挑む者か、受けたつ者か、さっきまでのテメェはどっちだった?」
「・・・デクくんと話していた時まではきっと挑戦者やった。でも、ステージ上で轟くんと話した後から、受け立つ側の気持ちに、なっとった気がする。」
「敗因があるとすればそこだな。普段は自分から攻めて、相手にペースを握らせねぇようにすんのがテメェの戦法だろうが。今回は完全に受け身になっちまってたな。」
お茶子が自分の試合運びを思い出してみると、確かに勝己の言う通りであった。最初の攻撃以降、轟の行動に対応してばかりで、自ら積極的に攻めに回ろうとしていなかった。その結果、頭上を取られ、轟の大技の発動を許してしまった。
「なんや私、ダメダメやったな。」
「そんな、お茶子さんは頑張っ、」
「そうだな。テメェ自身が理解しているように、ダメダメだ。」
「っ!カッちゃん!」
「だが、テメェも轟の野郎も生きてる。お互い生きてりゃ再戦の機会も、失敗から学べる機会もあんだよ。次に活かせよ。」
「「「・・・。」」」
3人が唖然とした顔で勝己を見ている。
「カッちゃんが励ましてる。」
「勝己さんが慣れないことしてますね。大事な試合前に拾い食いでもしましたか?」
「爆豪くん、大丈夫?無理しとらへん?」
「よし、お前らそこに並べ。渾身のフルクラスター撃ち込んでやる。」
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選手控室
コンコン、と誰かが轟がいる控室をノックする。轟が扉を開けると、
「あ、轟さん。フゥ、試合お疲れ様でした。」
走ってきたのか、少し息を切らせた八百万が立っていた。
「八百万か。どうした、何かあったか?」
八百万が自分の元に来る理由が思い浮かばず、疑問を口にする轟。質問された、八百万側はというと、
「え?あ、そっ、そうですわね。あの、なんで私がここまで来たかと言いますと。」
「ああ。」
「えっと。その、し、心配してしまいまして。」
轟を上目遣いで見ながら、八百万がそんなことを告げた。
「心配?誰が?」
「わ、私が。」
「・・・誰を?」
「と、轟さんを。」
「「・・・。」」
お互い、思わず無言になってしまったが、
「あ、あの、私ごときが、轟さんのことを心配するのは烏滸がましいかと思ったのですが、ご無理をされているのでは無いかと、思いまして。」
「・・・無理か、そうかもな。さっきの試合、無理かどうかは置いといて、かなり無茶な戦い方をしてたもんな。」
最大出力の氷塊を連発し、氷の建造物まで作るなど、普段はやらないような戦法を使っていた。何よりも、
「戦い方もそうなんですが。あの、左の、炎も使われていたようなので、そこを一番、心配してしまいました。」
これまで、頑なに戦闘では左の炎を使ってこず、騎馬戦での使用の際も、思わず、という様子であった。その炎をお茶子との試合では使い、むしろ勝利の決め手になっていた。普通であれば奥の手を隠していた、と考えるものだが、八百万はそう思えなかった。
「轟さんは出し惜しみなどする方ではありません。そんな轟さんが普段はともかく、USJでのヴィラン襲撃の際も炎は使っておられませんでした。なので、その、何か無理をされているのでは、と勝手に心配になってしまい。」
話しながらも轟を心配する眼差しで見つめる八百万。そんな八百万に対して、少し困ったような様子を見せ、頭を掻きながら、
「あー、そうだよな。普段の俺を見てたら、さっきの試合は驚くよな。」
「すみません、お休みの所に勝手に押しかけたりしてしまって。」
「いや、構わねぇよ。あと、さっきの件だが心配はいらっ、あー、いや、心配してくれたことは正直嬉しいが、大丈夫だ。」
「そうなのですか?なら良かったですわ。ですが、無理も無茶も、あまりなさらないように、と言いたい所ですが、次は。」
「ああ。無理も無茶も次、しないでいつするんだ、っていう強敵だからな、緑谷は。」
ガチバトルトーナメント準決勝第一試合で、とうとう轟は出久と直接の激突する。
「轟さんが、心配いらない、大丈夫、とおっしゃるのなら私はそれを信じますわ。ですが、どうかご無事で。」
「ああ、ありがとう。」
「「・・・。」」
「で、では私は応援席に戻りますね。」
「あ、八百万。悪いんだが、一つお願いを聞いてもらえねぇか?」
「お願いですか?」
「ああ。さっきの試合で炎を全力で使ったら、ジャージが燃えちまってな。お守り代わりにもなりそうだから、お前にジャージ作ってもらって、それで試合出ても良いか?」
唐突なお願い、八百万は思わず、
「フフッ、私が作ったジャージがお守り代わりになるかは分かりませんが。ええ、お任せください。」
ーーーーー
「何かゆる〜い空気が漂っていた気もしないでは無いが、休憩時間も終わったことだし、どんどん行こうぜ二回戦!」
「爆豪と切島の試合か。よくトレーニングしている二人だからこそ、さっきの轟のように、よっぽどの奥の手がないと、切島は食い下がることも難しいかもしれんな。」
プレゼントマイクと相澤が、実況を進めていく中、両選手は既にステージ上でスタンバイしていた。互いに無言、首やら肩やらを回し、試合が始まるのを今か今かと待っている状態である。
主審のミッドナイトが二人を見て、
「フッ、二人とも聞かずとも分かるぐらい、準備万端ね。でも!あえて聞くわ!」
「「「(聞くんかい。)」」 」
勝己、切島、そして副審であるセメントスの心情が揃う。
「準備は良いわね!」
「「ウスっ!」」
「さあ!それじゃあ、Bブロック二回戦、始めていくぜ!もはや説明不要!爆破の攻撃力が勝つか!硬化の防御力が勝つか!レディー!スタート!」
ボボッッン!!
「開幕速攻!爆破の連打が切島に撃ち込まれた!」
「まあ、一回戦が特殊だっただけで、本来の爆豪のスタイルは即爆破だわな。」
強烈な爆破を受けた切島ではあるが、一歩たりとも下がっていなかった。鉄哲戦同様に足裏や爪先を硬化し、踏ん張っている。そして、かつて勝己から受けたアドバイスの一つを実践する。
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「相手に攻めさせるためにはどうすれば良いか、だあ?」
切島に質問された勝己は怪訝そうな顔を向けた。
「なんだ?攻撃受けすぎてドMにでも目覚めた?」
「ちげーよ!」
その点に関しては全力で否定した後、
「俺は機動力がねぇから、相手が攻めてきたら対応できっけど、ヒットアンドアウェイ戦法やら遠距離に徹されたら勝負になんねぇ。だからA.Tを習おうと思ってんだが、体育祭には間に合わねぇ。だから、何か手はねぇかな、って思ってよ。」
真剣に悩んだいる切島を見て、勝己はもちろん、近くでトレーニング、尾白と砂藤をボコるとも言う、をしていた出久も知恵を貸そうとする。
「まあ、定番は挑発だよね。」
「ああ。言葉を使って相手の思考を誘導して、こっちの狙い通りに動かす、が一番シンプルだな。」
「挑発か。」
「あとは、逃げ道を塞ぐとか、味方と連携するとか、」
「別装備を使って相手が逃げられないように捕まえる、とかか?」
「ただ、今言ったやつは個人戦では使えない可能性が高いから、やっぱし挑発が一番現実的かな。」
「お前ら、めっちゃ案出すじゃねーか。頼んでおいてなんだが、なんでそんなにポンポン出てくんだ?」
「あー、実体験?」
「どっちかっていうとやられた側だがな。」
アメリカでの逃亡中、機動力に自信があった自分たちがなんども追い込まれ、様々な手段をくらったなー、と思い出していた出久と勝己。
「でも挑発か、うまくやれっかな。」
「最初は煽るぐらいのつもりでやれば良いんじゃないかな。」
「おう!上手くやれるかどうかは分かんねぇが、参考になったぜ!ありがとうな二人とも!」
「うん、じゃぁ僕はトレーニングに戻るね。」
ビクッ!と休憩していた尾白と砂藤は一瞬震え、
「こい!緑谷!」
「やったるわ、こんちくしょう!」
気合いを入れた二人は、3分後に沈黙するのであった。やったね3分ももったよ。
「おい、切島。挑発すんのは良いが、テメェが気にするべきは攻撃もだ。」
「攻撃?」
「少ないチャンスを活かせるよう、カウンターを決められる技術もしっかと身につけておけ。」
「カウンターか。」
「出久!切島にカウンターの見本見せたれ。」
「キックとパンチどっち?」
「パンチだな。」
尾白と砂藤の二人がかりの攻撃を捌いていた出久は注文を聞くかのように聞き返す。
「爆豪!余計なこと言うなよ!」
「くっそー、カウンターがなんだ!カウンターが怖くて攻撃が、カフッ・・・。」
「砂藤!ちくしょッ、・・・。」
「あんな感じだ。」
「イヤ、出来るか!あと尾白、砂藤!大丈夫か!?」
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「強力な一発撃ってこいよ、爆豪。もう俺はブラスターにだって耐えられる。オメェの渾身の一撃に耐え切ってカウンターで沈めてやんよ!」
「・・・ハッ!上等だ、切島。良いぜ、今の条件で出せる最大の一撃をくれてやるよ。」
今の切島には、自分が攻撃を喰らわずにカウンターを決められる技量は無い。だからこそ、一撃に耐え、相手の技の撃ち終わりを狙って叩き込むことが切島の狙いである。
「こいや!爆豪!」
勝己は一度距離を取ってから飛び上がり、両腕からクラスターを発動し、高速回転を始める。勝己を中心に、爆破の竜巻が発生し、真っ直ぐ切島に突っ込んでいく。
「耐えてみせろ!ハウザーインパクト!」
ボボボッーン!!!
強力な爆発が切島に撃ち込まれた。
「いや!ちょっと、この威力の直撃は不味いんじゃねーか!?」
実況であるプレゼントマイクがあまりの威力に心配の声を上げるが、
ガンッ!と鈍い音がフィールドに響いた。
煙が晴れると、拳を振り抜いた姿勢の切島と、その拳を受けたであろう頬を腫らし、体勢を崩している勝己が現れた。
「た、た、耐え切ったーーー!切島、あの強力な爆発を耐えきり、爆豪に一撃を叩き込んだー!」
「よく耐えたぞ、切島ーーー!」
プレゼントマイクと、先ほど切島と試合を行い、今ではすっかりマブダチ気分の鉄哲が叫ぶ。そして、
ドサッと切島が地面に前のめりに倒れ込んだ。
「へっ、気絶しながらも、俺に一撃を入れた根性。褒めてやるよ、切島。テメェは確かに崩れなかったぜ。」
勝己の称賛が聞こえたかどうかは、分からないが、満足そうな顔で気絶した切島の様子をミッドナイトが確認し、
「切島くん、戦闘不能!爆豪くん、準決勝進出!」
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病室
「本当に棄権で良いのか、飯田?」
相澤がベットで横になっている飯田に確認を取る。
「はい、先生。俺もとても悔しくはありますが、このコンディションで常闇くんと戦っても、無様な試合を晒すだけだと思います。」
そう言った飯田の手は震えていた。痺れ毒が抜け切っておらず、十全に動けない飯田は棄権という選択を選んだ。しかし、その震えは毒からか、はたまた、悔しさから来るものなのか、それは本人にしか分からない。
「実は先ほど、兄と電話が繋がり、棄権のことも相談しました。兄は時には引くこともヒーローには大事だと言ってくれました。」
「お前の兄、というとインゲニウムさんか。分かった、俺の方で運営には伝えておく、切り替えていけよ飯田。」
そう言いながら病室を後にした相澤を見送り、飯田は、
「そういえば、兄さんが追いかけていた人は見つかったのだろうか。」
と呟くのであった。
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保須市
「あ、あの人かな。おーい、すみませーん。」
全身アーマーにマスクも被ったインゲニウムこと、飯田天晴は目当ての人物を見つけ声をかける。特徴的な外見をした、買い物袋を下げた目当ての男性は、声をかけられたことにビクッと体を震わせ、ゆっくりと振り返った。
「お、俺か?」
「そう、君!さっきスーパーで買い物した際に、500円玉を落とさなかったかい?」
「えっ?・・・あ、本当だ、500円足りない。」
財布を取り出し、中身を確認した男は、確かに500円足りていないことに気づいた。
「スーパーで君が500円玉を落とした事に気づいた女の子がいてね。声をかける前に君が行ってしまい、困っていたのを見つけ、俺が代わりに急いで追いかけた、というわけさ。」
「良かったのによ、500円ぐらい。ヒーローは暇なのか?」
少し皮肉めいたことを口する男に対し、
「困っている人のもとに駆けつけるのがヒーローさ。今回、拾ったお金を届けたくても届けられない女の子と、500円玉を落とした人、二人も助けることができたんだから、ヒーローとしては充分さ!」
そう、真剣に返すインゲニウムに皮肉を言うのをやめた男は、
「そうか、えっと、ありがとよ、ヒーロー。拾ってくれた女の子にも、またあったら礼を伝えておいてくれ。」
素直な礼を伝えた。
「ッ!分かった、任せてくれ。では。」
そう言いながら、来た方向でなく、路地裏に入って行ってヒーローを見送り怪訝な表情を浮かべる男は、ヒーローが向かった先の気配を感じ取り、ため息を付くのであった。
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「ぐわっ!」
刀によって斬られ、血を流した直後、急に身動きが取れなくなり、追撃をもらってしまい、倒れるインゲニウム。そんなインゲニウムを踏みつけながら、
「偽物が。俺に気づき、追ってきたことは評価するが、その実力でヒーローを語るなど、烏滸がましいわ。」
そう口にするのは、ヒーロー連続殺傷犯であるステイン。
「貴様も、偽物だ。」
ステインがインゲニウムにとどめを刺すため、刀を振り上げた所、
ザッッン!と空気の刃が走り、ステインの刀を吹き飛ばしたのであった。
「悪いな。首を突っ込む気はなかったんだが、やっぱし親切には親切で返すべきだと思ってよ。」
「・・・誰だ?」
ステインが睨みつけた先にいたのは、
「お前と同じ、ただのヴィランだよ。」
先ほどインゲニウムに500円玉を届けられた、スピナーがA.Tを履いて佇んでいた。
ガチバトルトーナメント番外戦、ステインVSスピナー開幕。
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先日足を怪我して椅子に座るのが辛い、パソコンが使えない、スマホで書く。進まない。