A.T使ってガチバトル   作:ken4005

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体育祭、長かった。


第27話 閉会

 

パチパチパチ、と拍手が鳴り響く。

 

黒霧「熱く、素晴らしい試合でした。」

 

死柄木「なあ、スピナー。緑谷出久が最後に使った技、あれお前の牙の亜種じゃねーの?」

 

スピナー「多分な。空気を押し出したり、操作したり、乗ったりする、お前の風の力より、地面を走り、制動エネルギーを貯めて真空波を放つ俺の牙の力に似てた、つーか、横薙ぎか前蹴りかの違いくらいか?」

 

死柄木「緑谷出久は多芸だね。炎、風に加えて、牙まで使えるのか。」

 

荼毘「ケッ、炎使いなんだから、最後は炎で決めろよな。あの状態も無事使えるようになってたわけなんだし。」

 

死柄木「どういうことだ?」

 

荼毘「あー、俺が緑谷出久と関わったとき、あのイフリートソール?って奴、当時名前は無かったが、が原因で炎にビビってやがったんだ。まあ、俺の蒼炎で燃やしまくって、ビビる暇があったら戦え、って教えたら勝手に乗り越えてたけどよ。」

 

スピナー「マジで漫画の師匠キャラかよ。」

 

死柄木「どっちかっていうと、世話してくれた兄貴分キャラが実は敵でした、ってパターンじゃね?」

 

黒霧「そちらの方が近そうですね。」

 

ステイン「むう、彼らは良い、特に目の輝きが。次代の象徴候補たちといった所か。」

 

死柄木「おお、良いセンスしてんじゃねーか。俺もヴィランとしてやり合うなら彼らが良いね。」

 

スピナー「縛られてる奴と縛り上げるよう指示した奴が呑気に雑談してんなよ、まったく。」

 

ハアッ。とため息を吐くスピナー。

 

スピナー「体育祭も終わったし、ステインをどうするか、話すか。」

 

ステイン「バカが。あの熱い戦いの後だぞ。閉会式まで見ないでどうする?おそらくオールマイトも出るんだぞ、見させろ!」

 

死柄木「はぁ?何言ってんだスピナー。お前映画館とかでエンディングの途中で帰る奴だろ。閉会式まで見るに決まってんだろ。」

 

黒霧「私は雄英体育祭の閉会式前に流れるダイジェストが好きですね。あれと閉会式を見ずに雄英体育祭は終わりませんよ。」

 

荼毘「・・・見るに賛成派。」

 

弟と弟子っぽい奴の晴れ舞台くらい見てやるか、と言う考え。

 

スピナー「お前ら本当に楽しんでんな!?」

 

ヴィランすら楽しませるエンタテインメント、雄英体育祭!

 

ーーーーー

 

パン!パン!

 

ミッドナイト「それでは、これより閉会式に移ります。」

 

閉会式に参加するため生徒たちもフィールドに集まっていた。

 

フィールドに設置された表彰台の上には、出久、勝己、轟、常闇の4人が立っていた。

 

四人とも己の結果を受け入れ、堂々としていた。

 

瀬呂「俺、爆豪が荒れると思ってた。」

 

上鳴「俺も。」

 

切島「いや、正々堂々やった結果だ。見ろよあの佇まい、皆んな漢だぜ!」

 

ミッドナイト「それでメダル授与!贈呈はもちろんオールマイトから!」

 

原作より活動時間に余裕があるため、フィールドに事前にいた平和の象徴がメダルを持って選手たちに近づいていく。

 

オールマイト「常闇少年、轟少年、おめでとう。最後まで勝利を目指した実に良い試合だったよ。」

 

銅メダルをオールマイトが常闇、轟のそれぞれの首に掛ける。

 

常闇・轟「ありがとうございます。」

 

オールマイト「常闇少年はダークシャドウに頼りきりになるのではなく、共に戦うスタイルを身につけていたね。後は相性すら覆せる実力、地力を伸ばしていこう。」

 

常闇「はい。」

 

ダークシャドウ「イッショニツヨクナロウナ!」

 

オールマイト「轟少年はどうだい、左を使い、全力を出し、何か変われたかい?」

 

轟「まだ分かりません。ただ、色んなことを清算して、真っ直ぐ進まないと、他のA組の皆んなに置いていかれる、そう感じました。」

 

勝己「過去とはしっかり向き合っとけよ。全部が全部、清算できるもんでもねぇだろうが、前に進むために必要なら、ちゃんと当事者、テメェの場合は家族でしっかり話し合っとけ。」

 

轟「爆豪。」

 

オールマイト「なんか爆豪少年の方が良いこと言ってる気がしないでもないが、うん。轟少年、これまでと表情が全然違うね。これからの君の成長が楽しみだ。頑張ってくれたまえ。」

 

轟「はい。」

 

オールマイト「では、爆豪少年。おめでとう、と言うべきか、惜しかった、と言うべきか。だが、思っていたよりも落ち着いているね。」

 

勝己「悔しくない、と言ったら嘘になっちまう。完全な真っ向勝負、油断もなし、出せる全て出し切って負けたんだ。これでギャーギャー言っちまったら、ただのガキだし、2位の結果に文句言っちまったら他の奴らに失礼になっちまう。この敗北を飲み込んで、次は俺がコイツに勝つ。」

 

そう言いながら、親指で出久を指す勝己。

 

出久「カッちゃん、残念だけど、次も僕が勝つからね。」

 

勝己「ハッ!言ってろ。」

 

オールマイト「うん!君たちのライバル関係は羨ましさすら感じるよ。では銀メダルだ、掛けさせてもらうよ。」

 

勝己「ウス。」

 

3位、2位の選手にメダルが授与され、とうとう最後の一人となる。表彰台の一番高い位置に立つ出久とオールマイトが向き合う。

 

オールマイト「それで緑谷少年、ってどうした、さっきまであんな堂々としていたのに。」

 

そこにはガクブルがプルスウルトラしている出久がいた。

 

出久「い、いや。あ、改めてオール、マ、マイトと向き、あ、あったら、き、緊張が、ぷる、プルスウルトラしてしまって。」

 

勝己「お前。数十秒前に俺に言ったことが忘れたんか。」

 

出久「い、いや。それとこれは、やっぱし別物で。」

 

勝己「しっかりせぇや。テメェは今、この会場にいる全員の上に今立ってんだ。俺が直ぐに追い抜いたるが、今日はテメェがトップなんだ。胸張っとれ。そうじゃなきゃアイツらに失礼だ。」

 

そう言って勝己が目線を前に向け、出久も同じく視線を前に向ける。空気を読んだオールマイトが体を横にする。視線の先には、雄英高校1年生が集まっていた。

 

勝己「誇れよ、出久。テメェはこの全員の上に立ったんだ。」

 

気づいたころには出久の震えは止まっていた。

 

パンッと出久は自身の頬を両手で叩き、改めて前を見てオールマイトと視線を合わせる。

 

出久「すみませんでした、オールマイト。改めてお願いします!」

 

オールマイト「うん!こちらも改めて!優勝おめでとう緑谷少年!君の力、思い、しかと見させてもらった。世界が知ったぜ、君がここにいる、ってことをね!」

 

出久「はい!」

 

出久の首に、金色のメダルが掛けられる、会場中が今日一番の拍手に包まれる。

 

ミッドナイト「それじゃぁ、せっかくだし、優勝した緑谷くんから一言もらおうかしら。」

 

出久「え゛、聞いてないんですけど。」

 

ミッドナイト「言ってないもの!」

 

ヒョイ、っとマイクを渡され、先ほどとは逆に、固まってしまう出久。どうするべきか、と悩んでいると、視線の先にA組の生徒、その中にいるお茶子と、そのお茶子と一緒にいる明の姿が見えた。

 

二人の目が『頑張れ!」と言っているように感じ、一度大きな深呼吸をした出久が語り始めた。

 

出久「今日、僕ら4人が、この表彰台に立ちました。でもこの場にいる全員が、この場に立てる可能性がありました。これから、来年も再来年も、皆んなで競い合っていきたいと思います。ヒーロー科も、普通科も、経営科も、サポート科も、自分にできる、全力を、その全力を超えた先を、未来を目指していきましょう。」

 

そこで一度言葉を切り、会場を見渡す出久。

 

出久「ヒーロー、それはただの職業の名前ではありません。その身をとして、綺麗ごとを実践し、そして誰かのために努力を尽くす。それが本当のヒーローだと思っています。だから、この場にいる誰もがヒーローになることができるんです。この雄英高校を、みんなの、僕らのヒーローアカデミアにしていきましょう!」

 

そう締め括る出久に、他の生徒たちが、追加を求める目線を送る。隣にいる常闇や轟、勝己すらも同様の視線を向ける。

 

出久「・・・え、僕で良いのかな?」

 

勝己「テメェ以外にいねぇだろうが。早よせぇや。」

 

出久「そ、そう?それじゃあ。ん゛ん゛!皆さん、これからも頑張っていきましょう。それでは。セーノ!」

 

会場全体「「「「プルス!ウルトラ!!!!」」」」

 

オールマイト「おつかっ、・・・ウルトラ!」

 

セメントス「(今、オールマイト、お疲れ様って言ったな。)」

 

雄英体育祭、終了!!!

 

ーーーーー

 

爆豪光己「引子さん、出久くんも格好良かったですね。」

 

麗日ママ「うん、うん。勝己くんもやけど、将来絶対にもっと良い男になるわ」

 

緑谷引子「ふふ、大きな怪我もなく終わって良かったし、良い思い出にもなったわ。本当に、あの子が誇らしいです。」

 

爆豪光己「行事予定だと明日明後日、お休みですし、皆んなで出久くんの優勝のお祝いしませんか?」

 

麗日ママ「あら、ええですね。」

 

緑谷引子「良いんですか?私としては勝己くんが良いなら、構いませんが。」

 

爆豪光己「大丈夫、大丈夫。今のアイツはそんなミミッチイことないから心配しないで。」

 

麗日ママ「ほんなら、お茶子たちが帰ってきたら、詳細を決めるってことでええですか?」

 

緑谷引子・爆豪光己「はい。」

 

ーーーーー

 

スター「ふむ。地力が上がり、技術も上がっている。良い感じじゃないか。」

 

決勝戦の戦いはスターの満足に足るものだったようだ。満足気にモニターを切った後、

 

スター「やはり、どこかで一度アメリカに呼び、最終的にはどちらか、可能なら二人とも、いや、お茶子、明も入れて四人とも、アメリカでヒーロー活動してもらおうかしらね。」

 

ーーーーー

 

 

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