A.T使ってガチバトル   作:ken4005

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第65話 I・アイランド編③

 

Ⅰ・アイランド

 

焦凍は、先日の期末試験参加のために仕事を調整した結果、Ⅰ・エキスポに参加できなくなってしまったエンデヴァーの代理としてⅠ・アイランドにやって来ていた。

 

最初エンデヴァーは、

 

「スポンサーには謝れば良いだけの話だから、断っても良いのだぞ?」

 

と言っていたのだが、焦凍が、

 

「友達も何人か行くって言ってたから大丈夫だ。」

 

と返していた。

 

「(友人たちとⅠ・エキスポのアトラクションなんかを回れれば楽しめるか。)ならば俺の代理ですまんが、よろしく頼む。」

 

と息子を送り出したエンデヴァーであったが、息子のコミュ力不足を正しく理解はしていなかった。

 

特にクラスメイトたちと連絡を取り合ったりはせず、Ⅰ・アイランドで会えれば良いか、ぐらいの考えしかなく、到着後しばらくは一人で観光していた焦凍は、

 

「お。」

 

「あら?」

 

「あ。」

 

「おお!」

 

親の伝手で手に入ったⅠ・エキスポのプレオープンチケットを使い観光していた八百万と、じゃんけんで八百万の同伴権を勝ち取った耳郎、芦戸に遭遇するのであった。

 

なお、蛙吹と葉隠の二人もⅠ・エキスポ本番のチケットは確保できたようで、今日はホテルでダラダラしていたりする。

 

「よぉ。」

 

「轟さんもⅠ・エキスポに来られていたんですね。」

 

「ああ。親父の代理でな。」

 

「麗日さんや緑谷さんたちもいらしているそうなんですが、お会いしたりはされましたか?」

 

「いや。緑谷たちは目立つから適当に観光していれば会えると思っていたんだがな。」

 

「・・・事前に待ち合わせの約束などは?」

 

「ん?してねぇが。」

 

「そ、そうですか。(それは会えませんわね。)」

 

内心で焦凍の天然さに苦笑する八百万だが、その表情から笑みを隠しきれていない。

 

そんな八百万の隣から、ニュキっという効果音でも聞こえてきそうな動きで芦戸が現れる。

 

「ねーねー、轟ってエンデヴァーの代理で来たんだよね?ということは今夜あるっていうレセプションパーティーも参加したりするの?」

 

「ん?そうだな。予定には入ってる。親父には出る出ないは俺の自由で良いって言われているが、」

 

「出るべきだよ!なんてったって、ヤオモモのドレス姿が見れるんだよ!それだけで出る価値あるよ!」

 

もの凄い圧をかける芦戸だが、焦凍は特に気にした様子もなく自然体で八百万に話を振った。

 

「八百万も出るのか、パーティー?」

 

「へ?え、ええ。そうですわね、私も父の代理を兼ねているので、今夜のパーティーには参加する予定ですわ。と、轟さんはどうされますか?」

 

顔を少し赤くしながら八百万が焦凍に尋ねると、

 

「最初は出ない予定だったが、俺も参加するかな。芦戸が言うように、八百万のドレス姿が見れるなら、それだけで有意義だろ。」

 

「ハウッ!?」

 

無自覚イケメンの口撃、八百万に100のダメージが入った!

 

「良かったじゃん、ヤオモモ〜。」

 

芦戸がニヤつきながら八百万を突く。

 

「は、はい!・・・じゃない。芦戸さん、揶揄わないでください!」

 

「ニヒヒー。」

 

「ついでに、私らは今着ているヒーロースーツで参加なんだけどね。」

 

耳郎も会話に参加する。

 

「上鳴と切島、それに峰田もか。アイツらは飯田の紹介で今I・アイランドでバイトしてるらしくてさ、実は私らも含めて皆んなパーティーには出るけど正装するのがヤオモモと飯田だけだと寂しいじゃん?だから轟はちゃんと正装で来なよ。」

 

「飯田以外の男子三人と耳郎と芦戸はヒーロースーツか?」

 

「せっかく持って来たからね。」

 

「ドレスも言ってくれればご用意しますのに。」

 

自分一人だけがドレスを着るのは少し寂しいと感じる八百万だが、

 

「だから、轟はヤオモモのエスコートをよろしくね!」

 

「(轟さんのエスコート!?)」

 

ーーーーー

 

八百万の脳内で様々パターンで焦凍にエスコートされる自分の姿が駆け巡った!

 

ーーーーー

 

「キュ〜。」

 

寂しさなど感じる余裕は無くなる八百万であった。

 

「「あ、キャパオーバーした。」」

 

「大丈夫か八百万、体調悪いのか?今晩のパーティ辞めておいたほうが、」

 

「行きますわ!」

 

「そっ、そうか。無理すんなよ。」

 

「はい!」

 

八百万の食い気味な返答に、心配しつつも納得する焦凍。

 

そんな焦凍に笑顔を見せる八百万。

 

「(これは、)」

 

「(更なるチャンス。)」

 

二人の様子を見ていた芦戸と耳郎は、アイコンタクトを取り、互いに頷きあった。

 

「轟、この後に私らは切島たちがバイトしているカフェに行くんだけど、ヤオモモはちょっとフラついてるし、移動が大変かもしれないから、あそこのベンチで二人で少し休憩してなよ!」

 

「え?」

 

「そうそう!あ、タイミングがあったら別の店で二人で軽食とか食べても良いからね!」

 

「ちょ、お二人とも?」

 

「だったら、皆んなでそのカフェに行った方が良いんじゃ、」

 

「「あそこベンチ、別の店で、OK?」」

 

「お、おう。」

 

今の芦戸、耳郎の圧に謎の凄みを感じ、了承する焦凍と戸惑う八百万。

 

「「では、後はお若い二人に任せて!」」

 

「同い年だろ。」

 

「それはお見合い時の決まり文句の一つでは。」

 

A.Tを走らせ、風のように去ってゆくお節介コンビをポカンとした顔で見送り、

 

「・・・ベンチで休むか?」

 

「・・・そうですわね。」

 

焦凍と八百万は二人だけでゆるりとした時間を過ごすのであった。

 

ーーーーー

 

※その後、焦凍が飲み物を買いに行っている間に八百万がナンパされたり、焦凍が逆ナンされたりはしたが、どちらも連れの顔面力パンチをくらい撃沈していたりする。さらに、二人の天然発言でナンパ男性、逆ナン女性がそのままデートすることとなり、未来では意気投合の末ゴールイン。夫婦でヒーローショート、ヒーロークリエティの大ファンになるのは別の話である。

 

ーーーーー

 

そして物語の舞台はI・アイランドの中心、セントラルタワーへと移る。

 

そして、

 

「なあ、クルル。本当にパーティ俺も出なきゃダメか?」

 

「当たり前だ。今日、アンタは私の護衛なんだ、しっかり働け。」

 

「クソ。トガが風邪引いたせいでとんだ貧乏くじだ。」

 

「この前の大遅刻の詫びなんだ、仕方ないだろう。それにしても、」

 

「なんだよ。」

 

「化粧で顔の皺を隠して、髪色変えるだけでかなり印象変わるな、お前。」

 

「そうか?自分じゃあまり分からん。」

 

「偽名はどうする?」

 

「あー。志村空(ソラ)で良いか。」

 

謎の勢力参戦!

 

 

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