事故ったのは玲奈だった 〜社長夫人はずっと離婚を考えていた〜【原作伏線回収・再構成】 作:山本山
大学の正門まで走ってきた男と女は用意してあった白いバンに乗り込む。乗り込んだと同時に走りだす。
「ご苦労さん、報酬だ」と
目深にかぶった帽子とサングラスをしている男は一部始終をみていた。帽子男は男女に現金を渡しす
「国境までの約束のはずだ」と
男は詰めるように話す。
「あぁ、少し先にまた別の車を用意している。それに乗り換えてそのまま国へ帰れ」
「わかった」
「なんだ、それはクモか?」
「あぁ、気合い入れておこうと思って。」
男は依頼人に誰かに尋ねられたら、この様に返答する様にと言われていた。依頼人は当日は必ずこのシールを貼るようにと言ってきた。、、変な依頼する奴は変な事言っても不思議ではないなと男は納得していた。報酬さえもらえればそれで良いのだから。
「ねぇ、あとどれくらいで乗り換えるの?」
女が尋ねる。女は初めてこんな事をしたので身体が震えてる。本当ならこんな事したくなかったが、どうしても祖国に帰らなければならなかった。
「あと10分」
帽子男は男女2人に説明する
「公園の大きな駐車場に止める。後ろの扉から降りろ。まず木の茂に隠れてこの車が出発したあとフォードピックアップトラック白が停車し運転手が鍵をつけたままにしているから10分したら乗り込んでそのまま行け。」
「後は止まらず国を目指せ。食料は持ってるのか?」
「2日分カバンに詰めてる」
「そうか、まぁ、捕まるな」
目的の公園に着き男女を降ろし帽子男は売店でホットドッグを購入してから公園を後にし廃車工場へ直接乗り込んだ。
帽子男は依頼人に依頼終了の電話をかける
その後別に電話をかけて
「公園の監視カメラいじれるか?映像差し替えて欲しい。手配した白のバンとフォード車を違う車種で。場所はこの後メールで送る。今からすぐ頼む報酬は映像を確認後といつもの口座に振り込んでおく。」
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智昭は腕の中で泣いていた茜を戻ってきたお手伝いさんに預けた。茜も落ち着きを取り戻して
お手伝いさんに話す
「さっき、ひっぱりこした人いて、びっくりしたよ、この人がおいでしてくれた。パパがありがとうって」
お手伝いさんはたどたどしいお話ではあるが4歳なのにしっかり言葉で伝えられる事に聡明な子供だという印象を強くした。
続けて智昭が
「彼女は茜の恩人だ。丁重に接して。茜を少しみていてくれ。茜ちゃんもう少しだけ待っていてくれ。」
「うん。わかった。」
「かしこまりました。こちらで待機しております。」
茜とお手伝いさんは少し離れた場所に移動しお手伝いさんの膝の上で茜は蝶々の話をお手伝いさんに聞かせていた。
智昭は優里と向き合う
「大森優里さんこの度は娘を助けて頂いて深く感謝致します。本国出身の方とお見受けするが間違いないだろうか?」
「はい。Y市出身でA国大学には博士課程を学んでいます。先程の講演会も参加させていただきました。藤田さんの描く未来は非常に夢があり興味深く拝聴させて頂きました。」
「そうでしたか、ご参加ありがとうございます。AIにご興味が?」
「はい。スミス教授の門下生として研究させて頂いています。」
「スミス教授の門下生ですか、コレも何かの縁ですね。もしお困りの事があれば遠慮なく仰って下さい。それから後日に今日のお礼必ずさせて下さい。良ければ電話交換して頂けますか?」
「喜んで」
「この後処理する事がありますので失礼致しますが、後日お電話致します。」
「はい。お待ちしています。」
智昭は茜を連れ大学を後にした。
優里は直ぐ様正雄に電話した。
「お父さん凄いわ、天も私の味方をしたのよ!私、あの藤田智昭の恩人になったわ!」
「なんだって!そうか!!詳しく教えてくれないか?早く帰って来られるのか?しまった父さん今日は外せない用事があるんだ。母さんに電話してやってくれ」
「えぇ、わかった。今日はもう家に帰るわ。又後で電話するからお母さんにも伝えておいて!」
「わかった、気をつけて帰りなさい。」
正雄は優里の話しを聞き上機嫌になった。
大きな仕事をやり終えた様な高揚感に包まれていた。