事故ったのは玲奈だった 〜社長夫人はずっと離婚を考えていた〜【原作伏線回収・再構成】 作:山本山
智昭は政宗の協力を得て、彼独自のチームがA国にある。智昭の専属チームは5名で構成されていて、
木村洋介(映像解析のスペシャリスト)
大東聡美(本国政府と秘密契約者。A国に広範囲の人脈情報収集分析)
徳田愛理(本国政府と秘密契約者。ホワイトハッカー)
平山康明(本国政府と秘密契約者。本国の広範囲の人脈情報収集分析)
最後に東野賢志。彼こそが智昭の右腕だ。ホワイトハッカーでありブラックハッカーだ。母の入院資金を稼ぐ為に、後ろ盾など無い状態で頭脳と要領でここまでのし上がってきた逸材だ。裏稼業も表稼業もやってのける胆力を持ち合わせている。智昭が院生の時立ち上げた会社のサーバーに侵入してきたのが賢志だ。
智昭は相当、手こずってもう少しで取り逃がすところだった。が、何とか捉える事ができた。智昭はこの才能を非常に惜しんだ。サーバーに侵入した事を不問にする変わりに智昭の元で働く事を要求した。本来の彼は実直で情に厚い人柄だ。ただ目的の為には手段を選ばない豪胆さと冷静さ、要領の良さに、ある意味智昭は惚れ込んだ。それに賢志と話していても彼は引けを取らないし嫉妬に似た卑屈さも感じられなかった。智昭は賢志と話をした時、玲奈と幼い頃初めて話した時の高揚感を彷彿とさせられたのだ。
一方、賢志も今まで出会った人物の中で智昭の才能はズバ抜けていた。後ろ盾もさることながら彼が打ち出す一手に非常に興味をそそられた。引き合うと言う言葉がピッタリな2人だ。
「監視カメラの侵入はどうだ?」
「侵入はしたが思ったより時間がかかってる。すまない。」
「珍しいな、何かあるのか?」
「まず交通量が多い。車種がA国売上ワンツー。膨大な量になる事と、あと誰かが既に弄ってる可能性がある事」
「もう、手を回されていたのか?…愛理にも手伝ってもらう。愛理、賢志の侵入の補佐を頼むあと映像に怪しいものがあれば洋介に回してくれ。」
愛理は軽く返答した
「了解です。」
洋介が大学正門前の映像の処理を終え智昭に示す
「映像解析が済みました。確認してください」
智昭と賢志と愛理とが覗き込む
「この車はこの国ではどこでも走ってるありふれた車です。この車の特徴より、運転手の方みてください。我々と同じ東洋人にみえます。帽子とザングラス量産されている品物なのでアテになりませんが、手の甲にあるタトゥー、、見事な蜘蛛ですね。」
それを聞いていた、聡美が顔を上げて口を挟む
「手の甲に蜘蛛のタトゥー?それ本物のタトゥーなら有名な裏組織よ。悪ガキ共が憧れて入れたりするけど、本物はとても精巧に描かれてるはずよ。」と
話しながら、聡美は画面を覗き込む
「あらぁ、これは見事ね。解析画像からでもコレほどなら実際はもっと精巧に彫られてるわね。間違いないわ。通称スパイダーと呼ばれる組織よ。だけどA国でもなかなか全貌は掴めていないのが現状。割と広範囲に存在はしている様なの。」
智昭が腕を組みながら
「実行犯は汚い蜘蛛のタトゥーが手の甲にあったと証言されてるが、そちらは偽物って事だな?」
「そうね。スパイダーに憧れる若者や輩は居てるわ。それとは関係無しに昔から蜘蛛のデザインはあるし最近ではパンク好きも入れたりするから」
智昭は黙って聞いていた。しばらくして
「賢志と愛理は引き続き逃走経路探って。聡美、スパイダーの構成員と思われる今収監されている人間と出てきた人間の犯罪の傾向を調べて欲しい。康明、優里が留学前後の大森正雄の金の流れ調べてくれ。洋介、同じ映像を本国の慎也あてに送っておいてくれ。1度家に戻る」
「了解」
それぞれが一斉に仕事を再開した。
智昭は運転しながら自分が誰に狙われているか思案していた。
( 誰に狙われてる?状況からみて示すものは正雄であるが、あの男にここまで用意周到に準備し痕跡まで消せるのか?アイツにこちらでの人脈があるのか?まず金の流れだな、、優里は父親の思惑を知ってるのか?知らないのか?、、、食事の時にでも確かめるか、、一応玲奈の妹だからな。)
智昭は執事に電話をし今週末ホテルのレストランの予約と20歳頃の女性が喜びそうプレゼンを用意する様に指示する。
今回の出張は講演会と薬の入手経路の進捗と開拓事業の視察を終えたらすぐに戻るつもりでいたのだが時間が掛かりそうだ。慎也にメールをする
「出張が長引きそうだ、急ぎは電話してくれ。それと慎也アテに動画を送っているが他には見せない様に」と
送信した。
■ 過去編 新たなる登場人物 ■
【 組織「スパイダー」】
◆ 新田 篤(にった あつし)
組織の末端。幼い頃から悪童。
◆ スミス教授
A国大学・アルゴリズム研究室教授。
【 智昭極秘チーム 】
◆ 東野 賢志(ひがしの けんじ)
智昭の右腕。ホワイトハッカー/ブラックハッカー。
◆ 木村 洋介(きむら ようすけ)
映像解析のスペシャリスト。
◆ 大東 聡美(だいとう さとみ)
政府秘密契約エージェント。A国の人脈・分析担当。
◆ 徳田 愛理(とくだ あいり)
政府秘密契約ホワイトハッカー。
◆ 平山 康明(ひらやま やすあき)
政府秘密契約エージェント。本国の人脈・分析担当。
(伝手:上杉達也 / 姪:由美子)
■ 登場人物相関図 ■
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【 中心の家族(夫婦別姓) 】
◆ 藤田 智昭(夫/藤田グループ社長)
↑
(夫婦)
↓
◆ 青木 玲奈(妻/長墨ソフトAI技術者)
◆ 茜(智昭と玲奈の愛娘)
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【 玲奈の仕事仲間・関係者 】
◆ 湊 礼二(長墨ソフトCEO・玲奈の兄弟子)
◆ 秋山 翔太(玲奈の同僚)
◆ 真田教授(玲奈の師匠)
◆ 瑛二(軍のパイロット)
└─→ 玲奈のエンジニアとしての才能を知る者たち
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【 玲奈のルーツと因縁(実家) 】
◆ 大森 優里(玲奈の異母妹)
◆ 大森 正雄(玲奈の実父)
◆ 大森 佳子(正雄の現在の妻)
◆ 青木おばあさん(玲奈の祖母)
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【 智昭のしがらみ(藤田家・権力) 】
◆ 藤田おばあさん(藤田家の重鎮)
◆ 清司・辰也(智昭の幼馴染)