フィジギフゴリラのデビルハンター   作:リーグロード

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チェンソーマンの映画を見た影響で書きました。


転生したらフィジギフゴリラ

 転生したら禪院甚爾だった。いや、正確にはただの甚爾だったというのが正しいだろう。今世の俺には名字がなく、つまり捨て子だということだ。そんな俺は鏡に映る自分の姿を見て、「ああ、俺は甚爾君に転生したんだ」と気づいた。だから最初は呪術廻戦の世界に生まれたと思っていたが、この世界に悪魔が存在していることから、ここはチェンソーマンの世界だとわかった。

 

「なあ、アニキ。この悪魔は高く売れっかな?」

「さあな、二束三文だろうが、あのジジイに高値で買わせりゃいいだろ」

 

 悪魔の死体の上で幾らの値段になるか聞いてくるのは、俺の弟分になったこの世界の主人公のデンジだ。こいつとは、悪魔を狩ってる時に鉢合わせして、俺が漁夫の利を狙ったことが出会いのきっかけだ。文句を言ってきたから拳骨で黙らせたら、いつの間にか兄貴分として認められてた。暴力の世界で生きてるから、自分より強い奴を慕うのは分かるけど、ポチタがめちゃくちゃ威嚇してくるのを見ろよ。俺、めちゃくちゃ嫌われてんじゃん。でも、ビーフジャーキーをやったら威嚇してこなくなったけどな。

 

 ブロロロロ……!!!

 

 車のエンジン音が聞こえてきた。ヤクザの連中が殺した悪魔の死体の回収に来たのだろう。

 案の定、黒塗りの高級車に乗ったヤクザの若い衆がやって来て、慣れた手つきで俺らが殺した悪魔の死体の回収をしていく。

 その傍ら、俺とデンジはヤクザのジジイと金の話をする。

 

「んで、これの値はどんくらいだ?」

「ふん、このぐらいの悪魔なら、ざっと100万ぐらいか。仲介料を取ってお前らに支払うのは……75万でどうだ?」

「そいつが本当に100万程度の値なら文句はねえ割合だな」

 

 俺が睨みを利かせると、ジジイは黙りこくって薄っすらとだが冷や汗をかいた。

 まあ、このジジイにとって俺は悪魔みたいな存在だから当然の反応だな。

 

 昔というにはそこまで時は経っていないが、俺がデンジと出会ってしばらくした頃か、ヤクザの連中が俺を捕まえにきた。

 悪魔を狩るデンジよりも強い身寄りのないガキ。そんなガキの存在をヤクザ連中が知ったらどうするか。

 そんなの言うまでもないだろう。当然、連中は学のないガキだと油断して保護を名目に俺に接触をしてきた。

 だが、俺はその保護を名目に接触してきたヤクザ連中を半殺しにしてやった。

 具体的には、攫ってこようとした奴の前歯を殴って砕き、メンツ命の連中の歯を合計30本以上、骨を15本以上折ってヤクザの事務所を血で染め上げてやった。

 

 今こうして目の前に立つジジイも、高級そうな事務の机をぶっ壊してからの床に這いつくばらせて頭を踏みつけてやったら、俺のことをガキを見るような目じゃなくて、悪魔を見るような恐れの感情を向けてきた。

 

 ありゃトラウマだったろうな。自分の半分も生きていないようなガキに殺されそうになったんだから。

 それでもこうして俺と付き合えているのはヤクザとして生きてきたからか。肝が据わってると生意気に笑ってやると、苛立ちと畏れを含んだ表情だけ返してくる。

 

「……150万、そんでお前らの金は125万だ。これなら文句はないだろう」

「あ~、やっぱしピンはねしようとしてやがったか。まあ、金がちゃんと手元に来るなら文句はねえよ。だがジジイ、よく覚えておけよ。長生きしたきゃ騙す相手はちゃんと選べ」

 

 そう釘を刺すとジジイは悔しさと怒りの混じった顔でワナワナと震えてこの場から去っていった。

 

「へっ、ざまぁ~みやがれってんだ!」

「お前が言う台詞じゃねえだろ、デンジ」

 

 去っていくジジイの背中に向けて、中指を立てながら毒づくデンジ。俺はそんなデンジの頭を軽くはたいた。それでも痛かったのか、少し涙目になったデンジをそのまま置いて、俺は帰路についた。

 

 

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