爆裂道中英雄記   作:ぽおくそてえ

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ぽおくそてえです

よろしくお願いします


第十五話 情報を求めて

「なんと、そんな事が。無事に帰ってきて何よりだよ」

「今回ばかりは疲れたよ。そういえば話に聞いたが、リュートさんが帰ってきたのか?」

「ああ、居るよ」

「俺の話か?」

「お、久しぶりだね、リュートさん」

「俺がしばらく居ねえ間に色々あったみたいだな、フィリー」

「大変だったぜ」

 

数ヶ月ぶりに帰って来たリュートにここまでにあった常闇の因子や六芒星と名乗る魔族、機械式魔獣について話していく。不穏な空気がここ最近になって現れ始めている事に不気味さを感じている事も話した。魔族が要らぬ被害を被るのは見逃せないとも。するとここでリュートから確かな筋からの情報が寄せられる。

 

「俺も恐らくその翼竜と思しき輩を見かけたぞ」

「何処でだい?」

「北西部バルワー方面だ」

「あっちの方にも出てんだな」

「そこの近場のギルドに聞いたら最近見かける様になったとかどうとか」

「各地に顔を出して何を調べようってんだ?」

「どうせ(ろく)なもんじゃないよ」

「だよなあ」

「ああ、そうだ。今話に出た魔王関係だが」

「何か知ってる事でもあるのか?」

 

リュートから寄せられた情報は六芒星以外に関するものだ。魔王の子供が存在しており、しかも女性であるというものだ。これに関しては確かな情報か不明だというが、真偽不明な物も聞き漏らさずに居ないといけない辛さがある。

 

「やはり子孫は居たか」

「噂程度の情報だがな」

「今は少しでも知っておくべきだね。そうだろ?マスター」

「そうさねえ」

「何か引っ掛かる事でも?」

「何故発見者は魔王の娘だと気付いたか?その点が引っ掛かる」

「情報を敢えて出して逆に混乱に陥れようという事か」

「それが無いとは言い切れない、っつー訳だな」

 

折角こうして話し合っているのだが、リュートはよっこいせと腰を上げて依頼ボードの前へと進む。休む間もなく次の仕事へと向かおうというのだ。

 

「また仕事に行ってくる。各地のギルドを回りながら情報を仕入れてくるよ」

「逐一手紙なり魔導電話なりでこちらに情報を伝えてほしい」

「分かった。次いつ帰ってくるか知れんがね」

「なあ、フィリー。この人は?」

「お前らも来たのか」

「ああ」

「この子達は?」

「紹介するよ」

 

今日初めて出会ったナンナ、マリータ、アニーをリュートに紹介し、同じチームで組んでいる事を伝えた。それと同時にマスターを除けばギルド最強と名高い魔導士リュート・ハーミルをチームに紹介した。彼は自分自身をただの一魔導士と言っていたが、その実力が国の中でも随一の実力である事は古参ほど良く知っている。闘技場で一緒に戦ったユウギリと同じく聖属性を除いた基本的な魔導6属性(火、水、風、土、雷光、闇)を高度なレベルで扱える魔導士だ。噂に聞こえた大魔導士としてあちこちの教育機関に講師に来ないかと誘われる事も頻繁にある。だが自分は教えるのは苦手だし、教師という立派な職は務まらないと断り続けている。

 

「この方があのリュートさん」

「ギルド最強と言われてる人か」

「ははは、最強にはまだ程遠いよ。マスターも居るし国の中では俺なんざ小さな存在なのさ」

「ご謙遜を」

「こういう人だよ、リュートさんは。そうだ、こいつら以外だとカトレアとヘンリーも今では同じチームだ」

「お、そうかそうか!2人とも元気か?」

「今ん所はな」

 

話を聞く限り帰って来てそう時間が経っていないらしいが、仕事先で休みながら働いているらしい。高難度の依頼を選び、出立の準備を抜かりなく終えた。肩を回して体をほぐしてから出口へと向かう。

 

「じゃあ行ってくる」

「毎度の事ながら、お疲れさんだな。俺達は今日は休むぞ」

「おう」

「へえ、リーダーらしくなってきたな」

「こいつらを守る為なら取れる手段は取りたいんでね」

「あんたも立派になってきたね。1人で仕事してた頃と比べて格段にね」

「お陰様でな」

 

今日は休みになったのでやる事が無いから修行に行ってくる事にした。マスターには休みの日に修行とは物好きだと言われたが、守る者が増えた今、自分1人の力だけでは限界があろうが、やれる事をやらずに後悔する事だけはしたくは無いんだと力強く伝える。

 

「やらずに後悔するよりやって後悔、か。あんたらしい物言いだね」

「俺の力は俺1人の為にある訳じゃねえ。もう2度と誰かに仕事で大怪我したり死んだりする様な事はさせたくねえんだ」

「そうかい。無茶だけはするんじゃないよ」

「心得ているとも」

「(フィリー……)」

「ナンナ、心配かな?」

「え、ああ、その……」

「ふふ、あんたの気持ちはいずれ通じるさ」

 

ナンナ達に見送られていつも通りの修行場へと向かった。準備体操を終えてからまず行なったのは丸太に向かっての正拳突き300回。これもルーティンの内だ。修行を始めていると、そこにやって来たのはジョージだ。

 

「せい、おおっ!」

「気合い入ってんな」

「ジョージか。修行はこのギルドに入って以来、いやそれより前からずっと続けてんだ。分かるだろ?つぇあ、しぇい!」

「ああ、お前はお前だ。だがよ、俺って存在を忘れんなよ?」

「そうだな。必要な時は助けを求めようか。どっせい、おりゃあ!」

「あ、お兄ちゃん達ここに居たんだ」

「お、アニーじゃん」

「久し振りなの」

「2週間振りくらいだな」

「助けてくれて、その、ありがとう」

「俺は道義や道理に沿って行動したまでよ。困ってる人を助けるは道理だ。なあ?」

「応ともよ。しぇいりぁ!」

 

修行が終わるのは暫く先になるだろう。正拳突き300回終了となり今度は蹴りだ。その後は走り込みをして、更に丸太への蹴りと突きなどの連続となる予定だ。回し蹴りに手刀、飛び蹴りと行なっていくつもりである。ずっと眺めてるのも暇になってきたのでジョージも鍛錬に勤しむ事にし、アニーも買い物に出かける。

 

「よっ、せい!」

「俺も見習って修行するか」

「2人のお昼買ってくるね」

「金はこれくらい持っていきな」

「うん」

「ならこれを受け取っておいてくれ」

「さっきの分より少し多いが」

「アニーを助けるのに協力してくれた礼も含んでる」

「あー、断っても押し付けるんだろ?じゃあ受け取っておく」

「あの時は助かったぜ」

「それにしても義理堅い奴だな、お前も」

「こればかりは昔からだな」

 

20分くらい経ってからアニーが持って返ってきたのは3人分のお昼ご飯だ。栄養のバランスが取れた物を買ってきている。体力を使った体に優しい物だとか。

 

「はい、お昼買ってきたよ」

「ありがとな」

「ありがたく頂くか」

「で?なんか色々と探してんだって?」

「そうなんだよ。これがまた面倒事になってきててなぁ」

「小翼竜に常闇の因子の研究者だったな」

「おとといその小翼竜と戦ったんだよ。その前には機械魔獣だな」

「そうだったのか。そういやぁバルキリに会ったんだろ?」

「ああ」

「お兄ちゃん風魔法使いなんだっけ?」

「そうなんだよ。一度で良い、会ってみたいんだよね」

「そうだ、その事で聞きたい事があんだよ」

「なんだ?」

 

聞きたい事、それはバルキリから教えられた風鷲竜の古の王、ジークリードが精神世界に現れなかったかどうかだ。知っている限りにおいて風魔法に長けているのはジョージ、リュート、そしてユウギリが候補に上がる。この3人以外の可能性は低いと見ていて、かの七英傑の子孫と考えられているジョージの家が一番当てはまると考えている。

 

風鷲竜王(ジークリード)か」

「何か知らねえか?このギルドで現れるとしたらお前が一番ありえそうなんだ」

「まだ会ってねえな。バルキリ族の古の王だろ?」

「お前が会ってねえのか。なら他の人物か?」

「このギルドだとお兄ちゃんかリュートさんが一番風魔法の扱いに慣れてそうだけど」

「そうなんだよな」

「うーん、その内分かるんじゃないか?」

「まあ、慌てる事もねえか。だが、開花する人が早めに分かったらそれに越した事はない。魔王の力を追ってる以上、いずれ大きな敵と戦う事になりそうだし。その為にもっと力つけねえとな」

「そうだよな。そういえば……なあ、アニー。学校に行き始めたんだろ?楽しいか?」

「え?うん、お陰様で。お友達も何人か出来たよ」

「そうか。いやなに、マスターから教えられててね。俺らに出来る事があれば伝えてくれ」

 

一貴族の末子として救える子は1人でも多く救いたいのだ。だからこそ、困った人に頼られるのは本意である。アニーが困っているなら仲間やギルドの家族として助けたい。

 

「さあてと、修行再開と行きたいが……」

「なら異国の競技、スモウはどうだ?」

「スモウ?」

「ルールを説明するとだな」

 

一定の範囲にある土俵と呼ばれるリングの上で戦い、相手を出し切るか足以外の部分を地面につければ勝ちとなる。一部反則負けや禁じ手があるとされる。

 

「へえ、旧サクラサカ公国(ヤマタイ)の国技とはね。神事として発展したのか」

「そうらしいぜ。俺達2人で取り組むか?」

「聞く限り全身の筋肉を使いそうだ。効率は良いかもな」

「じゃあ、やるか」

「怪我しないようにね」

「おう」

「土俵はこの範囲だ」

 

それから幾ばくかの時間が過ぎ、結果として15本ほどスモウを取った。勝ち負けは五分五分に近い形となり、フィリーが一勝だけ勝ち越した。

 

「だはーっ、疲れた!」

「流石に15本連続の取り組みはきついな」

「こりゃ明日筋肉痛かもな。普段使わねえ筋肉も酷使したし」

「お疲れ様なの。はい、飲み物」

「ありがとな」

「そうだ、お前今も臨時チームばかりだろ?」

「そうだぜ」

「じゃあ、一緒に組んじゃくれねえかい?」

「お前のチームに?」

「これで基本6属性全てと聖属性が揃うんだ。色んな敵に対応できる気がしてるんだよ」

「そうか」

「どうだい?」

「そうだなあ」

 

少しばかり思案した後、出した答えは保留である。もう少し考えさせて欲しいとの事だ。すぐに答えが出るほど簡単な話では無いだろうから、これはフィリーからすれば、ある程度予想された答えだったが。

 

「おう」

「じゃ、またな」

「またね」

「こいつをよろしくな、アニーちゃん」

「うん!」

「けっ、無用な心配だぜ」

「お前ほどの実力者だからこそだ。油断すんじゃねぇぞ」

「そうか。そこまで言うなら気を引き締めてかかるか」

「お兄ちゃん、帰ろ」

「おう」

 

次の日、修行をジョージとしていたと聞いていたナンナは己の力を遺憾なく発揮したいから修行に付き合ってくれと頼み込んでいた。本当なら疲れているから相手してもらうのは悪いが、彼しか能力を開花していないから頼れるのはフィリーしかいないのだ。

 

「いきなりだな」

「あ、私が代わりましょうか?」

「いや、大丈夫だ。これもリーダーの務めだろう?」

「そういえばこの前言ってた契約って何?修行の目的と関係してんのかしら?」

「俺らは詳しく説明されてないからな」

「ああ、そうだなあ。分かった」

 

2人の話していた存在は大昔の魔王討伐の際に、人間達と共闘した魔族達の事であり、彼らと血の契約をしていたという。彼らの精神世界に住まう、かつての英雄達に力を与えた魔族達は二百数十年ぶりに姿を現しているのだ。今はまだ2人の精神にしか現れていないが、他の人の元に姿を見せてもおかしくないのだ。おそらくは何かを感知して同時期に現れているのではないかと考えられる。

 

「俺には炎獣王フォルテ。そして……」

「あたしには金狐神フォクセーヌだ。ちなみにあたしはサクラサカの王家にあたる現在でいう公子の血筋なんだと。突然すぎて訳が分からんってなったよ」

「ナンナがサクラサカ公子の血縁!?」

「そりゃ驚くよな。あたしだってそうだった」

「じゃあ、貴族になれるんじゃない?」

「そうかもしれないけど、たとえ誘われてもお断りだ」

「もったいないですよ」

「そんな暮らしと無縁の元盗賊だし、貴族は嫌な奴が結構居るらしいからね。ヘンリーやジョージの家族、フィリーなど例外も当然ながら居るんだろうが」

 

やって来たのはフィリーのよく使っている鍛錬場だ。ここなら思いっきり魔法を使っても大丈夫だろうと踏んでの事だ。ここは闘技場ほどではないが広めのスペースが用意されている。

 

「よし、ここで実戦形式で鍛えるか」

「いつでもかかってこい」

「しゃあ!岩貫槍!」

「よっ、ほっ!」

「来るかい」

「蹴りをくらえや」

「っと。確か前と同じなら……」

「おう、爆光だあ!」

 

初めて出会ったあの戦いの時と同じ様に蹴った先で爆破をしてみた。だが、見覚えのある攻撃だったので容易く避けてみせた。それとあの頃とは追加の属性、火や土の能力をそれぞれ覚えているので少しだけ変化を持たせる事が出来るのだ。

 

「危ねえな、この爆破能力も」

「今は爆破一本じゃねえぜ。すぅ……ぼああっ!」

「ちっ、火の息吹か。隆土壁!」

「(鉄や鋼は避けたな。良い判断だ)」

「ほらよ」

「鉄の(もり)か」

「追撃する。土蛇乃牙!」

「うおっと」

「よいしょっと」

「突っ込むか。ならば……烈火の肘打ち(エルボーストライク)!」

「危ねっ!」

「砕空破!」

「うっ……へっ、やるね」

 

互いに一進一退、実力も拮抗している様に見える。それぞれが開眼した新たな力は新たな境地へと2人を連れていっている。遠距離攻撃では決着はつかないだろうと、拳に魔法を乗せて攻撃しあっている。

 

「だらあっ!」

「しゃあ!」

「おお、競り合ってるね」

「能力を磨く練習じゃなかった?熱が入りすぎじゃない?」

()めるか。2人とも、そこまでだ」

「ん?ああ、少し熱くなったか」

「傷が出来ちまったな」

「やりすぎだよ」

「ん〜、この能力の出力は余程の事がない限り抑えた方が良さそうだ」

「今まで以上の威力が出やすいみたいだしね。それに魔力消費量も比例する様に若干多い」

「そうなんだよなあ」

 

強烈な魔法を使えて、しかも一定時間継続出来るとなれば魔力消費量も自ずと増えていく。だから緊急事態の時以外は積極的に使わない方が良いだろう。これが2人の得た結論であり、今後の指針である。だが、同時に使い慣れれば消費量の調整も出来るのではないかとも考えられる。そこで慣れる為にも明後日仕事に向かう。おそらくまたあの連中、六芒星にあたる可能性があるが。

 

「あいつらはどこに現れるか謎だな」

「あれか。確かにどう動くかは分からないし」

「おーい、フィリー。今大丈夫か?」

「ジョージか。どうした?」

「そろそろ固定のチームを組みたい。一緒に戦っても良いか?」

「お、(ようや)くその気になったか。もちろん良いぜ」

 

これで基本6属性に聖属性の使い手が1チームに集うのか。そう考えると不思議である。4人ぐらいが1チームの平均的な編成だから7人ともなると少し多いと考えられるが、攻め手に守り手が増えるのは未知の敵と戦う上では良い選択肢だろう。

 

「バランスの良いチームになったな」

「守りに攻め、そして後方支援か」

「これまでになく、あらゆる敵と戦いやすいわね」

「俺とカトレアだけだった頃とは大違いだ」

「確かにそうですね」

「あら?貴方達2人だけだったの?」

「ついこの間までな。ナンナが加わるまで一年近くはそうだったな」

「ああ、最初に会ったあの時か」

「そうそう。あの時は弟子入りしたカトレアしか居なかったし、それまでだと臨時チームでも組まない限り1人だったからな」

 

1人で魔族と渡り合っていたから戦闘に慣れている部分がある。だが、ダメージを回復する手段に欠けていたから慎重に攻撃を見切る術を身につけている所もあるのだ。今はそんな事より六芒星についてだ。この前1人逃していたし、すぐにジャンと再会できるとは限らないから、どうしたものかと思案する。

 

「ん〜、あいつら何処に行くか分からんなあ」

「行き当たりばったりの方が案外遭遇するかもよ?」

「お前の勘は良く当たるからな、ジョージ」

「そうなのか?」

「何かを自然とキャッチしてるんだろうな。それに加えて経験も豊富だ。ここ一、二年だと外した事の方が少ないだろうね」

「風が何かを運んできてんのかもね」

「いつもそうだよな」

 

風の声を聞けば自然の真理に近づける。昔から言われている格言であり、これに関しては風魔法使いの特権とも言われている。水魔法や光魔法でも出来なくはないだろうが、風使いほど上手には出来ないとされているのだ。その声に耳を傾けて選んだ先はヤマタイ地方であり、ナンナの故郷だとされている場所だ。

 

「じゃ、ここはどうだ?」

「ヤマタイか、良いぜ。よし、行くぞ!」

「おう」

「あたしの先祖の住んでた場所、行ってみるか」

「一度行ってみたかったのよね」

「確かに気になりますね」

「うう、人の多い駅に行くのかあ」

「ちょいと慣れてきたみたいだが、無理はするなよ?明日昼まで学校だろ」

「ううん、行くよ」

「そうか」

 

東方へと遠征する為にグラン・フィレーン駅を経由して向かっていく。昔の大国であり、今も経済の中心地の一つであるから交通の便は良い方だ。男3人は偶に立ち寄るが、女性陣はカトレア以外初めて来る場所だ。

 

「はあ、ここがヤマタイかあ」

「久し振りに来たが、相変わらず賑わってるな」

「少しずつ情報を集めよう。手分けして聞き込むぞ」

「個人個人で集めてくる感じね」

 

街の中へ各自散らばり、六芒星や機械魔獣に関する情報を一つでも多く集める算段だ。一刻過ぎた辺りで再度集合する事になった。

 

「どうだった?」

「俺はあまりだな。変な翼竜がいるって程度だ」

「こっちも同様ね」

「場所が分かった人は?」

「私は全然だよ」

「俺も右に同じ。ジョージ同様の情報しか回ってこなかった」

「カトレアとナンナは?」

「近くに洞窟があるそうですが、そこが怪しいんじゃないでしょうか?」

「魔物の棲家らしいから、普通は誰も入らねえのに何者かが出入りしてるってさ」

「情報を敢えて流してんのか?」

「あり得る。だが、それしか有益な情報はないな」

「向かうか」

「危険が伴うだろう。油断すべからず、だぜ」

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