爆裂道中英雄記   作:ぽおくそてえ

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どうもです、ぽおくそてえです

今回も読んでいただき、感謝です

ではよろしくお願いします


第十六話 2つの星

「この前の研究所と少し違う感じだな」

「休憩する為に立ち寄ったのか?」

「情報共有の拠点にしてるのかも」

「中に入るぞ。いつでも戦闘が出来る様にしておいてくれ」

 

各自警戒を怠らずに痕跡の残っているであろう場所へと向かう。中に入ってみれば、この前ほど情報は残されてなさそうだ。敵を探る為の情報は限られている。

 

「製造プラントは無いな」

「当たり前だけど、文書も限られてるね」

「罠の可能性がある。速やかに出るぞ」

「そうだな」

「これと、これも持って帰ろう」

 

それでも数少ない研究材料などをかき集めて外へ出てみると、そこには敵と思しき魔族が空中で待ち受けていた。相手の罠の可能性は考慮していたからか、フィリー達にはあまり焦りは見受けられない。

 

「っと、やはりそうか」

「ほほっ、妾達の拠点においでなすったとはのう。ジャンの言う通りじゃわ」

「飛びながら出会うとはね。罠も仕掛けぬあたり、優位を取ったつもりなのか?」

「さて、どうじゃろうな」

「落とすぞ。重空災」

「ぬっ?重力魔法か……」

「今の内に、飛刃・爆爪斬」

「おっと。しかし、妾もこの重力と同じ魔法を扱えようぞ。相殺じゃ」

「こいつ、空間魔法を……だから高重力下で移動が出来たのか」

「風魔法の系譜か」

 

先手で重力をかけて飛ぶ爆炎の刃を使ってみせたものの、難なく動いてみせて躱してきたのだ。ヘンリーと同じ様に重力魔法を操るあたり、風魔法使いの可能性が高い。

 

「さて、名乗ってやろうぞ。妾は『風の星』エルレーンじゃ」

「六芒星の一角に立て続けに遭遇するとは」

「たとえ相手が誰であろうと、有無は言わせんぞ。衝撃波だ、空震!」

「無茶苦茶じゃな」

「でやぁ!」

「無闇矢鱈に突っ込むな、ジョージ!皆、援護を。俺もあいつについていく」

「は、はい!」

 

エルレーンとジョージは初撃を撃って、それぞれ躱した後は空中戦へと繰り出した。空中飛行は風魔法使いにとっては速度や推進力、回転の上手さに差はあれど基礎中の基礎と言われているから決して珍しくはない。だが、ジョージやエルレーンほど攻撃しながら上手く飛べるのは全体の中でもかなり上位の方だろう。

 

「ほうほう、人の割によく飛ぶのう」

「風魔法の使い手としちゃ、わりかし珍しくねえがな」

「その速度と攻撃力でよう言うわい。って、おっと!」

「小爆灯石、これを避けるとはね。援護する身にもなってくれ、ジョージ」

「火の使い手も飛べるのかの?」

「俺が特殊な方なんだろ。とりあえずこいつを地上に降ろすぞ」

「言われずともそのつもりだ」

 

仲間達が戦いやすい戦場へと持ち込む為、エルレーンを文字通り引きずり降ろすのが最上だろう。ジョージが前に出てフィリーが上や後ろから攻めてみせる。

 

「空竜!」

「それ如きの魔で妾を捉えられると?」

「それだけじゃねえで。炎獣の息吹だ、爆風烈哮・龍吟!」

「ぬっ、向かい風で範囲と威力がっ!」

「やるじゃねえか」

「何年(ダチ)やってると思ってんだ」

「ぐぐぐ、なんて暴力的な魔法じゃ」

「あの炎獣王の力は伊達じゃねえぜ」

「ならば、嵐風牙!」

「こっちも似た魔法を使ってやるぜ、ほらよ!」

 

地上十数メートル上では2人の風使いとそれに便乗する炎使いによって凄まじい風が吹き荒ぶ。当然ながら地上にもその余波は伝わっている。空を飛べず、戦いに参加できていない事を少しばかり悔やんでいるが、それでも地上戦にもつれたら一気に攻め込むつもりなのだ。

 

「凄い風ね」

「地上に降りてきたら仕掛ける。お前ら準備は良いな?」

「当たり前だろ?」

「いつでも良いぞ、2人とも!」

「了解だぜぇ!」

「叩きつけるぞ」

「任せな。天よ、俺に貫く為の力を!穹窿空弾(きゅうりゅうくうだん)!」

「空気の弾丸をドーム状に内側へ放つか。ふん!」

「更に上から行かせて貰うぜい、手刀双爆砕(ダブルフレイム)!」

「くっ、小癪な!」

「このまま地面に叩きつけてやらぁ。おうるぅぁ!」

 

炸裂弾の異名通り、まるで爆発する弾丸だ。このままぶつかった勢いをかって地面へとエルレーンを叩きつけてみせた。このダメージは馬鹿にはならず、少しふらつくくらいには威力はあった様だ。

 

「ふん、妾も空で戦ってては退屈じゃ。暇つぶしにお主らを叩き潰そうぞ」

「人間を甘く見ない方が良いぜ?」

「空気の砲弾に耐えられるかの?」

「小型大砲か」

「少し任せるぜジョージ。5つ中2つは対処できる。反射とコピーを司る魔法、水鏡」

「3つ抑えりゃ良いんだな、ヘンリー」

「そういう事だ」

「発射!」

「これでどうだ!空砲!」

 

空気の弾丸が中間地点で衝突、相殺される。そこから互いに攻めてみるが、決定打は取れていない。6人の攻撃に対して分身を呼び出したエルレーンだが、1人ずつ消されていって結果として1対6の状況となった。

 

「雷刃脚!」

「立て続けに行くわよ、闇魔槌」

「させぬ。風神刀・鬼丸」

「危ないわね、ったく」

「刀剣ならあたしが相手してやらぁ!」

「お主がフォクセーヌの力を継ぐ者か」

「そうだ」

「そして俺が、フォルテの力の継承者、フィリーだぜ。喰らえ、炎纏襲突!」

「がっ!?」

「鋼双刃!」

「爆炎剛拳!」

「調子に乗るでないわ!」

「ぶっ!」

「うおっ!?」

 

人数の上では圧倒できる数だが、相手も相手で戦い慣れている。ダメージは少しずつしか与えられておらず、こちらも全体への攻撃を受けてノーダメージとはいかない。それでも倒さねばならない相手なのは間違いない。あらゆる手段を駆使して倒していくつもりだ。

 

「蛍火光弾!」

「氷刀武刃!」

「これはどうじゃ?飄風(つむじかぜ)が連れる妖魔の刃、鎌鼬(かまいたち)!」

「うっ、危なっ!」

「俺の氷を斬りやがったぞ」

「だが、あたしの鋼は簡単には斬れないみたいみたいだね」

「俺の風もな。行くぞナンナ!俺らで勝ち戦の戦端を開く!」

「任せな!」

「あいつら、血の気が多いな。ま、気持ちは分かるがよ。俺も続くから他の4人は援護を頼むべ」

「分かったわ」

「頼みました」

「OK、行ってこい」

 

3人で先陣を切って攻めて、他の4人に周囲を警戒させながら後方支援を任せる。先陣部隊の内でまず攻め立てたのはフィリーだ。緋炎の鎧を纏っての攻撃を遺憾なく発揮して、全てをかけて仕留めるつもりだ。

 

「2人とも俺に続け。緋炎の鎧からの……燐粉九撃・無念無想!」

「爆裂拳の連発かの」

「拳だけじゃねえんでな。蹴りも含まれるぜ」

「くっ!」

「もらった、チェイサー!」

「ごはっ!なんて威力じゃ……」

「おい、俺らの攻撃が当てづらいだろが!」

「連携も大事だが、初っ端から殺すつもりじゃねえとこいつらにゃ勝てねえべ」

「そりゃそうだけどさぁ」

「気を抜くな。来るぞ」

「お、おう」

「お主らぁ、許さんぞぉ」

 

エルレーンの怒りは7人の生み出した連携力を受けてヒートアップしていく。まだ限界までは達していないものの、奥の手を引き出す直前まではフラストレーションやイライラは溜まっていく一方だ。その奥の手を出させる前に知ってか知らずか倒してしまおうとあらゆる属性を使っていく。

 

「皆さん、行きますよ。虹彩光線・閃耀!」

「氷のダガーナイフ、飛ばすぜ!」

「全部見えてるわな。ほれほれ……むっ?2人いない?」

「後ろ取ったり、爆砲・鉄山靠!」

「闇詠の焔!」

「うっ!?」

「再び行くぜ、空竜!」

「こっちもやるか、水鰐乃顎!」

「これは……ジャンが撤退する訳じゃな」

「逃すと思うか?この状況で」

「そうであろうな。ふむ、ここでお主らを屠れば我らが主の未来は安泰。この戦、あえて最後まで乗ってやろうではないか。はあっ!」

「ぐっ!」

「きゃあ!」

「広範囲の風の刃か」

「竜巻の中心に座すつもりだな?」

 

荒ぶ風の中央で静観しようというのなら、それを許す訳にはいかない。風の刃が飛び交う中をフィリーが熱で風の流れを奪い、ジョージは触れてかき消そうとする。徐々に威力は下がっていき、数分経過した頃には完全に無くなった。

 

「けっ、痛えじゃねえか」

「ほほほっ、大した傷ではあるまい?風使いの者よ」

『ジョージ』

「なんだ、またお前か。誰か知らんが勝手に俺に話しかけんな」

『ふむ。相変わらず取り付く島もなし、か』

「ジョージ。誰と話してんだ?」

「知らねえ奴が俺に話しかけてんだ。ここ数日間、よくあるんだ」

「俺ら以外に誰も居ねえぞ?」

「は?」

『この感じ、我のよく知る存在ぞ』

「フォルテのか?」

『我の言葉を伝えよ』

「あいよ。しばらく時間を確保してくれ」

「ああ」

 

炎獣王フォルテの言葉を代弁する形で、フィリーを経由して伝える。今ジョージに話しかけている存在、それはこの前話題に上った風鷲竜王ジークリードではないだろうかと。七英傑の風使いの精神に現れた存在であり、その先祖はフレディ家の中でも特に風魔法と剣術の扱いが上手かったとも。

 

「風鷲竜王のジークリードだあ?」

「可能性が高いってさ」

「ふむ」

「確かに今の俺達に真実を確かめる術はねえ。怪しいと思うのも仕方ない」

「だが話し合わねば知れる事も無い、かな?」

「よく分かってんじゃねえか」

「少し対話してみる。瞑想している間守ってくれよ?」

「むっ、この気配……何しでかすつもりか知らぬが、させぬ」

「そっち行ったぞ!」

(ダチ)は何が何でも守ってやらぁ。再び纏わん!緋炎の鎧!」

「ほっほう、それが炎獣王の力か。まさか本当に継承者が居ようとはな!」

 

あらゆる力で以って勝利をその手に掴む為、緋炎の鎧を使ってみせる。正面から互いの全力でぶつかってみせると、物理的な力の衝突となり、意外にもフィリーが押せているのだ。こらもフォルテの力が引き出しているのだろうか。

 

「むっ?妾の力に対抗できるか」

「この前もだが、筋力が上がってんのか?なら!」

「うぐぐっ、なんという怪力よ」

「今だ、背後から斬れ!」

「おう!どらあっ!」

「ほらよ!」

「がっ!なんて卑怯な……それでも正規のギルドの者のする事か!」

「勝つ為なら使える手段は何でも取るつもりだぜ。背に回ってからの、爆裂するジャーマン・スープレックスじゃあ!」

「ぐおっ!?」

 

背中へと回り込んで頭から落とし、追加で爆破してみせるとそれなりにダメージを与えられた。そこから更に鋼鉄と風の魔法でダメージを与えていく。そうして3人で攻め込んでいると、上空から岩が落ちてきて、それを避けて見上げるとこの前戦ったジャンが姿を現していた。

 

「へえ、やっぱり苦戦してるんだね」

「ジャン、何の用かの?」

「助けに行けってさ、お嬢の命令でね。ヤマタイ方面の調査をしてたのに」

「ふむ」

「2人に増えやがったな」

「なんだ、舞い戻ってきやがったのか?」

「やあ、愚かな人間諸君。また会ったね」

「けっ、良く言うぜ。俺らを前に撤退しておいた癖によぉ」

「無駄口ついてる場合じゃねえ。厄介な敵が増えたんだ」

「おい、ジョージはまだか?」

「まだみたいだな」

「あたしらでもうしばらく耐え忍ぶぞ」

 

後方で力と声の根源を探るジョージを守りながら六芒星2人を相手取る。暫く瞑想を続けていたジョージに話しかける存在が浮上してきた。

 

『ジョージ』

「……そこか」

『ほう、ようやっとワシの言葉に応えたか。ワシはジークリード、風鷲竜のかつての王ぞ』

「何故俺に話しかける?俺とお前に何の縁がある?」

『そうじゃな。わぬしは力を与えたフレディ公爵家の中でも風の魔導士として群を抜いている。かつての英雄、リュウセイに血筋の中では特にそっくりでのう』

「そうかよ」

『わぬし、剣術がそこそこ使える様じゃな』

「風と相性が良いからな」

『風の行き着く先、即ち嵐。その力を使い熟せるだけの力量と剣術の腕がありそうじゃ』

 

かつての祖たる男の力は父や兄ではなく自分になるのはこの数代の中で特に風魔法の使い手としては上等だからだそうだ。それに兄弟の中でリュウセイの血を最も濃く受け継いでいるからだとか。契約は果たし、紋章を発現させた今、今度は自分が皆と共に力を発揮する番だ。

 

『さあ行け。わぬしの同胞を守る為にもな』

「分かってる。今は力を貸してくれんならそれで良い。だが、まだ完全に信頼した訳じゃねえからな」

『それが妥当な判断じゃろうて』

「……待たせたな。お、2人に増えてやがる」

「遅えよ、ったく。あいつらの連携が上手くないのが救いだ」

「3対1に持ち込んだ訳か。よし、こっちは連携してかかるぜ」

「俺はあっち、お前はこっちだ」

「おう」

 

ジョージはヘンリー達とエルレーンに対峙し、フィリーはナンナ達と手分けしてジャンの相手をする事となった。互いに無事を祈りつつ目の前の敵に立ち向かっていく。

 

「待たせたな、お前ら」

「お兄ちゃんありがとう」

「待ってましたよジョージさん」

「遅えよ」

「俺がメイン、お前達は俺に続いてくれ。良いかな?」

「勿論です。ナンナさん、師匠、マリータさんがあちらで踏ん張ってます。我々も負けてられません」

「まずは俺の嵐が行くぜ。嵐風牙!」

「な、何じゃこれは。今までと段違いに!」

 

先程まで放っていた風とは段違いの威力だ。アニーの補助があるとはいえ、普通の風使いの魔法の力はここまで力強い事はあり得ない。七英傑の使っていた力を引き出したからだろう。

 

「けっ、それなりに傷が付く程度で終わりか」

「(な、何じゃ、妾が恐怖を?有り得ぬ、こんな事があろう筈が無い!)」

「そっちが来ねえなら俺らから仕掛けるぜ。ヘンリー、行くぞ」

「やってやろうぜ。雹弾・吹雪!」

「私もついていきます」

「(人間がここまでやろうとは……)」

「雷拳!」

「ちょこざいな。ほれ」

「きゃっ!」

「悪いがその隙、使わせてもらうぜカトレア!おらあっ!」

「ぐっ!やりおるわ」

「数的優位を有効活用するぞ」

「ああ」

 

4対1の有利な状況と解放した翠風の鎧を活用してどんどんと押し込んでいく。その頃フィリー達も3人で踏ん張ってみせている。緋炎と金土の鎧を解放して押し込んでいく。

 

「あいつらも頑張ってるな」

「あたしらも踏ん張るかね」

「貴方達の目覚めた力、発揮してくれたら負けない気がするわね。私も尽力するから」

「行くぞ。継承した力を解放する」

「おう。星来隕石!」

「僕の魔法の真似事か。同じ地属性なだけあるね」

「ただの真似っこじゃねえ。俺の炎が加われば威力倍増だぜ。どらあっ!」

「おおう、火の隕石か」

 

隕石の衝突により、かなりの衝撃がジャンを襲う。だが、硬化を心得ているだけあって、それなりには効いているが、想定していたほどのダメージは与えられない。砂煙が周りを覆っていたが、少しずつ晴れてきた。そこで攻撃を放ち、反撃の隙を減らしていく。

 

「闇飛針!」

「囲え、土盂烝(ドーム)!」

「砕けると良いな、鋼落拳!」

「ぐっ、硬度が上がってるのか」

「大きなヒビが入ったぜ。今度は熱で行く。灼熱手刀!」

「割れた!?」

「追い打ちかけるわよ。暗影拳!」

「うわっ!」

 

鋼鉄で出来たドームを3人の連携によってかち割ってみせる。そこへ更に魔法を放ち、追い詰めていく。戦闘経験がついた事で以前よりも威力が上がってきていて連携魔法を扱えている。

 

「合わせて。黒炎球!」

「任せろ。双焔蛇!」

「(やはり手慣れてる。僕をここまで追い込むとはね)」

「タコ殴りしてやるぜ。岩堅流星拳!」

「ま、まさか横の岩を潜り抜けて……ぐっ!」

「よっしゃ、だらあっ!」

「行けるんじゃないかしら、これ?」

「油断するな。敵はまだ力を伏せている可能性がある」

「へえ、良く良く分かってるね。ふふふ、本気出してあげるよ」

 

暗雲がジャンの周りを覆うと、暫くしてみると大型の蜥蜴(トカゲ)に変身してみせた。これがジャンの本来の姿、竜へと変ずると信じられている蜥蜴の魔族である。

 

「何だありゃ」

「竜?」

「大蜥蜴じゃねえか?」

『これが僕の本体。死ぬ準備は出来たかい?』

「その言葉、そのまま返すぜ。ナンナ、行けるな!?」

「当たり前だ。はあっ!」

『鋼か。ならば銀で対応する』

「どんな金属だろうと関係ねえ。テメェの体をかち割ってやらぁ」

 

その頃エルレーンと対峙していたジョージ達もなかなかに良い勝負を繰り広げていて、エルレーンを追い込んでいた。

 

「光の掌底です」

「ぐっ!」

「風(すさ)ぶ蹴りだ」

「ええい、鬱陶しい!(先程の勢いより調子づいてきおったか。数は減っておる筈じゃが)」

「あいつ、少しずつ弱り始めてるぜい」

「立て続けに攻め立ててるし、アニーの強化(バフ)弱化(デバフ)があるからな。俺の荒ぶる嵐で仕留める」

「了解です」

「くくく、この力を解放する時が来ようとは。ジャンもやっておる様じゃしな。ガアッ!」

「おお、大きな虎か」

『妾をこの姿にさせたのだ。(なぶ)り殺してくれる』

「穏やかじゃないね。皆の衆、やるぞ。虎狩りだぜ」

「はい!」

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