爆裂道中英雄記   作:ぽおくそてえ

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どうもです、お待たせしました

ぽおくそてえです

今回もよろしくです


第十九話 情報収集

「着いた、な」

「何者だね?」

「ギルド『天使の涙』のフィリーだ。今回は個人的な用事で訪ねさせてもらったんだが……」

「お、誰かと思えば前に依頼を受けてくれたチームの人か。あんたについては色々と聞いてる、この人なら大丈夫だ。通してくれ」

「またここいらに来るとは思わなんだ」

「で、今日は何の用事だい?」

「スティア家と魔王の封印の事を調べにだな。スティア家のラーズは俺の先祖だそうだ」

「へっ!?お前さんがあの!?」

「知ってんのか?」

「そりゃあもう」

「詳しく聞かせてくれ」

「何処から話そうか。その前に遠戚に会わせよう」

 

噂は予々(かねがね)より聞いているとの事で、フィリーの親に代わってこの地を貴族と共に支えているという遠戚の所へ案内してくれた。スティア家は今その人が当主だが、今は一般の家庭とそう変わらない平民の身分だという。やってきたのは街の中央にある一軒の家だ。

 

「エイルさん」

「おや?どうしたね?」

「あんたの遠戚だ」

「フィリーと申す。コバルト傭兵団に養子として送り出されてた」

「ああ、あんたか!いや、会いたかったよ」

「こちらこそもっと早い段階で伺うべきだったのだが」

「良いよ良いよ、仕方ないさ」

「そう申して頂けると大変有り難い。一族の面倒事を押し付ける様な真似をして申し訳ない」

「親父さんの考えも分かる。俺があんたの親だったら危険から遠ざけるだろう」

「今何が起こってるので?」

「うむ、一族の長として伝えねばなるまい」

 

まず聞かれたのは炎獣王フォルテには会ったか?という事だ。一族の中でも直系の者に現れると考えられているからだ。精神世界で闘技大会の最中に出会った事を伝えた。その解放した力で数々の敵を倒してきたとも。

 

「まずは重畳。そいつの火の能力は攻撃に特化した様に見えるが、探知にも使える」

「探知?」

「主に魔導士相手にだが、火を使えば探知できると言われている。おそらく魔力に引き寄せられるんだろう」

「考えた事も無かったな」

「普通は攻撃に使うからそれも然りだ」

「そうかもな」

 

本来魔導とは、この国においては精霊の導きや、自然現象に類する物と考えられている。自然現象は別の自然現象と密接に関連するから、魔導は探知にも長けているとか。更に魔導は精霊と結びついて表現される精神の具現化でもある。だから、自然と精神の調和があれば自ずと惹かれ合うという話である。

 

「昔本で読んだ事があるな」

「自分も詳しくは知らないけどね。で、ラーズは知ってるな?我らの祖であり、魔王封印の立役者だ」

「無論だ。七英傑だったな」

「ラーズ、アリシアにリュウセイなどだね」

「彼らの地元を訪ねれば何か分かると思って来たんだ」

「ご名答。永らく俺を含む一族や縁戚が封印を見守ってきていた」

「ふむ」

「親父さん亡き今は4代前の兄弟の家系に連なる一族の俺が見守っている」

 

ここは本来ならフィリーの役目だったはず。それを押し付けてしまった申し訳なさがある。その代わりと言ってはなんだが、六芒星から出来るだけ守ろうと思っている。敵の狙いがここの封印ならいずれ出会う可能性があるので、その事の仔細をなるべく伝えて備えてもらおうとしている。すると、各地から不審な小翼竜が見られたと聞かされる。

 

「やはり六芒星が動いてたか」

「知ってるのかな?」

「6つのうち2つは滅した」

「そうか。他の末裔の場所が襲われててもおかしくない。七英傑末裔の互助会では奴らが近くに現れたとの情報が幾度となく出回ってるくらいだ」

「ううむ、面倒な」

「だが、戦力の減少は良き知らせだな」

 

これからは少しでも守りを固め、封印の崩壊を防ごうとなった。そこで、この街にある封印へと案内してもらう。それは街の奥地にあって門前に魔法陣を張り、厳重に封印されている。

 

「封印はあそこの祠の奥に施されているんだ」

「扉には開けない様に魔法陣を張ってるな」

「ああそうさ。だが、いつ何処から攻められるか分かったもんじゃない。さっきも言ったが何度か狙ってきてるのか、付近に現れてね」

「あちらも封印場所の(およ)その目星はつけてるのか」

「バレるのは時間の問題でね。リショウ家の先代やご主人がやられたのもこれが原因の可能性が高い」

「伝えておこう。その末裔が今チームにいる」

「なんと!」

「末裔のナンナを含め別々の能力ではあるが、力を開放する事に成功しているのは3名だ」

 

封印のされている場所は全てで7箇所。敵がどこから狙ってくるか読めない上に、チーム全員でようやっと倒せるレベルだから戦力を分散して戦うのは得策ではない。国軍に頼りつつ、村や街の戦力で少しでも自衛してもらって時間稼ぎをしてもらう他ない。心苦しいが、今はこうするしかないのだ。

 

「とりあえずここはお任せしても?」

「炎獣王の力は現れなかったが、これでも一応大英雄の末裔なんだ。街の皆と協力すればなんとかなるさ」

「何かあればいつでもここに連絡を。ギルドの連絡先の乗ってる俺の名刺だ」

「天使の涙のフィリー・ゲイルね」

「俺を知ってるのか」

「遠戚ってのを除いてもわりかし有名だよ、あんたは」

「名が売れるのは良い事なのか否か、今は判別がつかんがね」

「様々なものが良くも悪くも寄ってくるからね」

 

故郷の話を聞けてとりあえずは満足だ。長居しては迷惑だろう、事情を話して今後とも協力していく事を確認して帰る事にした。今はこれで結構だろう。

 

「さてと、俺はここで帰るとしよう。いつでも頼ってくれ」

「身内だからか?」

「それもあるが、色々と話してくれたんだ。俺の事を信頼してくれたと判断した」

「そりゃそうさ。その右手の紋章はラーズの直系にのみ現れるというのを聞いた事がある。それはケチな刺青(いれずみ)には見えん」

「奴は俺の精神世界で力を授けてくれた。見た事もない物は真似できん」

「二百数十余年見られなかったし、古文書にもあまり記載がなかろう。だが、我が一族には伝聞で残っててね」

「そうか。フォルテとラーズの導きにより、近いうちにまた会う時が来るかもしれんな」

「そん時はよろしくな、同胞よ」

 

固い握手を交わした後、知り得た情報をギルドに伝達する為に一度帰る事となった。また会う事もあるかもしれないが、その時までは封印が無事である事を願わん限りだ。少し時間をかけて街まで戻って報告しに来たが、戻ってきていたのはチームではジョージのみだ。彼も報告に来ていたのだとか。

 

「戻ったぞ」

「お疲れ」

「ジョージだけか?」

「そうみたいだぜ」

「ナンナ達は大丈夫だろうか」

「なんとかなるだろ」

「ま、それもそうか。情報整理はあいつらが帰ってきてからだな」

「収穫がないかもしれねえけどよ」

 

とりあえずまずはマスターに事の次第を伝えていく。ジョージは父の治める領内に封印があるらしいという事と、まだ無事である事を報告し、フィリーもほぼ伝える事は同様であると伝えていく。すると今度はヘンリーが帰ってきた。

 

「おーう」

「ヘンリーか。情報は得られたか?」

「封印はまだ無事。だけど、力の解放はまだ一族の中で誰が出来るか皆目検討がつかんとさ」

「まあ、そちらは追々分かれば良い」

「俺らの一族には代々水能力の継承者が男に多い。だが、氷は俺だけだと」

「ほほう?興味深いね」

 

兄達は無論の事、水のスペシャリストとして名高く、海王とさえ形容される父君のアレックスの力でさえ氷は操れないという。おそらくは母君の力が混じったのではないかと推測される。だが、今ここで重要なのはそこではない。あくまでも今回は封印のチェックが主な確認事項である。今の所封印は無事であればそれで大いに結構だ。女性陣が向かったヤマタイの情報が回ってきたのは次の日になってからだ。

 

「3人とも帰ってたのか」

「昨日な」

「どうだ?何か分かったか?」

「封印の術式があったよ。しかも街全体に仕掛けてた」

「その中心があの神社でして」

「なるほど、神社自体が封印の要石(かなめいし)の役割を果たしてるっていう訳か」

「フィリー達は何か分かったかい?」

「こっちにも封印が施されてた。家族や遠戚が今は守っている。ナンナ、お前の親は六芒星に殺された可能性が高いってさ」

「まさか封印を、街を守る為だってのか?」

「おそらくはな。連絡を頻繁に取り合ってたから間違いないだろうって」

「そうか」

「相手も狙うべき場所と人物にある程度の目星をつけてるって訳だな」

「そういう事だ。我々も警戒して事に当たるぞ」

「なんか凄い事になってきたね」

「本当は師匠も貴女を関わらせたくないと思ってるだろうけど」

「そりゃ想像以上に危険だものね」

 

とりあえず現状報告は以上だ。今度は六芒星を倒すのに必要になってくるであろう七英傑の力に関してだ。いずれ復活するかもしれない魔王の撃滅、あるいは再封印にも必要になってくるかもしれない。だが、未だに解放できていない人物達の方が多いのが現実だ。

 

「他の4人はまだ力に目覚めてないのか?」

「お話に出たような夢や精神世界にはまだ何も……」

「私も何もないよ?」

「残念ながら私もね」

「ヘンリーは?」

「いや、変な夢は見たが確信は持てないな」

「変な夢?」

「雲一つない青空の(もと)、誰も居ない場所で水面(みなも)の上をひたすら歩いた夢だったな。空が暁から夕闇に変わってたくらいだからかなりの時間だと思うけどなあ」

「変だな。本来ならあっちから接触してきてもおかしくねえ筈だ」

「そうなのか?」

「ジョージもナンナもそうだったらしいから。無論俺もな」

「確かにそうだったね」

『ほう、それは興味深い』

「どうした、ジークリード」

『ワシが表に出る。わぬしの体を少しばかり借りよう』

「OK。すこしジークリードに代わる」

「ん?」

『ここからはワシが説明しよう』

 

ここからはジークリードの知り得る情報を与える。水鏡の世界とでもいうべきか、これはかつて七英傑に力を貸した水虎帝ワジールの好む静寂の世界だという。ヘンリーが目覚める可能性のある力は彼の与えるものだとか。

 

「水鏡……」

『あやつは静かで綺麗な世界を好むでのう。水面(みなも)はおそらく心のざわつきに反応しているのじゃろう』

「心のざわつき?」

『左様。あやつに会いたいなら心穏やかに、そして静かな環境に身を置く事じゃ』

「心得た」

『少しでも近づきたいのであれば、極限の環境に身を置くのも一つの手』

「それなら一つ心当たりがある」

『ではまたな。ジョージの小僧を宜しゅうな』

「またいつかな」

『ワジールに会えた暁には宜しく伝えておいてほしい』

「あいよ」

 

やはりというべきか、七英傑の血を継ぐグリートリヒ家に現れるのも必然というべきだろう。ヘンリーの前に力を授かった人物で該当する祖先はポール・グリートリヒだったと思われる。それ以来で発現したという話は聞かないそうだ。

 

「こういう事か?」

「ああ、恐らくはそうだな」

「グリートリヒ家に情報を聞きに行こうか?」

「親父に発現した可能性があるなんて言ったら、何て言うかねえ」

「な、なんでそんなに警戒してんのよ」

「親父は平和の重要性を良ぉく理解している。だからこの力が発現しているとなれば、それ即ち国が危機に直面している可能性があると判断するだろうさ」

「まあ、今までで発現した最後の世代が250年近く前の魔王復活の際だからな」

「仕方ねえ、帰るか。皆もついてきてくれ」

 

この前帰ったばかりの実家にまた帰省する事になったので、礼儀を示す為にチーム全員で同行する事にした。特にチームリーダーのフィリーは貴族としても礼節を尽くさねばならんと感じていたので、良い機会だ。

 

「お〜い、親父〜」

「お、また帰ってきたな、息子よ」

「これ、また土産な。皆で分けてくれ」

「お前ら、ヘンリーが帰ってきたぞ。で、後ろの御仁達は」

「俺のチームのリーダーと仲間達だ」

「噂に聞こえし炸裂弾、そして鋼鉄の戦乙女(ワルキューレ)達か」

「自分はまだしも、ナンナの事までご存じなのですかな?アレックス殿ほど高貴な方に知られているとは嬉しい限りですな」

「噂は時に驚くほど早く回るものさ……なんてな。ギルドや互助会、貴族仲間経由で聞いただけだ。安心してほしい」

「そうでしたか」

「ささ、入ってくれ」

 

父君はヘンリーに何故急に帰ってきたのだと伝えた。それもそうだ、2日前に来たばかりであるからだ。今までは半年に一回くらいだったから尚更頻繁に来る理由が無い。そこで、グリートリヒ家に伝わるワジールの伝承とその力について聞きたくて来たと伝えた。

 

「ほう、兄達ではなくお前に継承されたか?」

「それを確認したくてね。最近変な夢を見たからさ。可能性があるっつー事なら是非とも話を聞こうと」

「今このチームには伝承の力を継承した存在が3名おりましてね。可能性を排除するのは拙速と判断しまして。ナンナ、ジョージ、お見せしよう」

「おお、これが誉れ高き英雄達の持っていた紋章か」

「このヘンリーも似た力を授かる可能性があるというのなら、将来の為にその力を発現させたいのです。平和を愛するアレックス殿には心苦しいかもしれませんが」

「確かに魔王復活を感じ取って英傑達の同胞が現れたのだろう。だが、それは君達なら倒せると判断して顕現したとも取れる。今度こそ魔王を完全に滅する為に」

「親父……」

「話そう、私の知ってる事を」

 

まず、彼らの祖たるポールの前に現れたワジールだが、魔王封印後は一度もその血統の精神世界に出てないのだそうだ。これは他の一族でもそうであるらしく、もはや伝承の存在となっている。しかもどんな条件で会ってくれるのか、その詳細は父君には詳細は分からないそうで、専門の考古学者や紋章学者ですらおそらくは知らないだろう。ジークリードに聞いたら『静かな環境で心穏やかに』らしいと聞いているが、果たして真実はどうなのか不明だ。

 

「お前なら大丈夫だろうが、騒ぎを好まぬのなら力を借り受ける時に何か条件が出るかもな」

「冷静に動じずに対面するさ」

「必要なら力を貸そう」

「精神世界が繋がってるか分からないけどさ」

「いや、俺1人で対処する。必要なのは対話だからな」

「息子の事、よしなに頼むよ」

「リーダーを任されている以上、チームを解散するまで責任は持つつもりです」

「やはり君はあの人の実子だ。性格は良く似てるね」

「本当の親をご存じでして?」

「そりゃもう快男児って奴でね。人を放っておけない義理人情の男だったさ」

「確かにそこは受け継いでるよ、フィリー。あんたも人の事放っておけないタイプだし」

 

血は争えない、そういう事だ。血が争えないと言えばヘンリーの一族はポールの直系だ。彼の風の能力と血を色濃く受け継いでる。だが、逆に言えば敵からは常に狙われる立場にある。それを踏まえて如何に日々を過ごしていくか、それが問われている。

 

「分かってるさ。俺もよ」

「氷の様に冷静に動け。ワジールは氷の様に静寂な奴を好むと見られる」

「俺の苦手な分野だが、贅沢は言ってらんねえな」

「お前達は我ら一族のみならず、国の希望でもある。精進せよ」

「ああ」

「後もう一つ」

「何だよ?」

「万が一魔王や配下が現れ、戦う事になろうとも……生きて帰って来い。お前は私の大事な息子だ」

「ああ」

「ではアレックス殿、これにて失礼をば」

「困った事があればいつでも訪ねなさい」

 

一度ギルドに帰った一行は今後どうするか話し合った。ヘンリーの新しい力の可能性も気になる点だが、果たしてどうしたものかという話になる。そこでリーダーのフィリーの独断で方針を決める。ヘンリーの修行に行くというのだ。

 

「何処にだよ?」

「ブリエト砂漠だ。マリータと初めて会った場所だな」

「懐かしいわね」

「砂漠か。ナンナの土ならまだしも俺の水の能力と関係なさそうだが?」

「オアシスへ向かう。あそこなら水辺とはいえ人があまり寄りつかないから、静かな環境にもってこいだ」

「何だって俺の為に……」

「あたしらと同じ七英傑の末裔なんだろ?ご先祖様と同様にあたしらは仲間だからね」

「へっ」

「こっからだと一回グラン・フィレーンを経由するな」

「あそこは列車の通らない区域もあるが」

「一番近いロカ駅まで行くぞ。そこからは砂漠用小型船艇に乗り換える」

「ギリムルがまた現れなきゃ良いな」

「当時とは状況も違う。なんとも言えんな」

「あの砂鮫獣か。そんな奴と戦ってたんだな」

「あれは厄介でしたね」

 

乗り換えの為にグラン・フィレーン駅までやって来たら、最近良く立ち寄る様になった売店にやってきた。ここで弁当やら酒やら水分やらを買いにきたのだ。すっかりギルドの者も世話になっているらしい。

 

「おう」

「おや、あんたらは……」

「また来たぜ」

「どうだい?仕事は順調かな?」

「まあ、何とかって感じだな」

「うんうん。何か最近物騒な話を旅人達やギルドの者達から聞くね」

「ああ、赤い蒸気を発する魔族だろ?」

「そうそう。何かの因子を纏ってるとかどうとかってさ」

「その原因をあたしらは追ってるのさ」

「大変だね、ギルドって」

「これも仕事の内だ」

 

ヤキトリに炭酸飲料、酒類を買い込む。これで旅路も楽しめるときたものだ。酒は帰りに飲むとして、ここですっかり楽しみになっているヤキトリが買えてご満悦だ。

 

「ほい、1人につき4本だよ」

「ありがたい」

「くれぐれも気をつけるんだよ。無茶は禁物だからね」

「ご心配いただき恐悦至極。しかし、それは既に承知の上だ。俺達は奴らと戦うつもりだ」

「仲間を悲しませる結果だけは避ける事だね」

「そのつもりだ」

 

列車に乗り込むとアニーから質問が飛ぶ。ロカってどんな場所なのかと。村とギルド近辺以外詳しく知らないが故の質問だ。

 

「ロカは砂漠地帯の街だからな、前行った時もかなり暑かった記憶がある」

「砂だらけだから移動も大変だったわね」

「リオレン氷山も大変だったな」

「だからこそ移動用の乗り物が発達したんだな」

「目的地のオアシスは駅からどれくらいかしら?」

「ああ、2時間から3時間くらいか?」

「結構遠いな」

「仕方なかろう、乗り換えもあるし移動手段が限られてる」

「まあ、あそこら辺はねえ」

 

それから2時間半ほど、ようやく目的の砂漠が広がる街ロカへとやってきた。ここからは前と同じ様に小型船艇に乗り換える。

 

「ロカ駅も既に暑いな」

「こっから小型船艇に乗る。ちょいと借りてくるぜ」

「おう」

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