透き通る世界の無法者   作:1052667

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救出と別行動

ゲヘナ学園の校舎前広場。

 

「そういえば雷帝がブラックマーケットから何かを発注したって。」

 

「ブラックマーケットってアレだろ?確か最近暴れまわってるってやつの拠点。」

 

「そーそー。どうも勝手に持ち出したらしくギルドの奴らが阿鼻叫喚だって情報部のやつが言ってたよ。」

 

「どんな物を持ってきたのかな?」

 

風紀委員の2人が巡回していると突然地面がぶっ飛び、2人含め周りのゲヘナ生が中を舞う。

 

「な、なんだ!?」

 

1人は気絶し、もう1人は血を流しながら顔を上げる。

 

「雷帝ィィィィィィィ!!売られた喧嘩を買いに来たぞ!!」

 

地面から出てきた伝道レトに続いて次々とアウトロー達が出てくる。

 

「クゥルクルクルクル!」

 

「ユメちゃんはどこだ!」

 

「ほむ、どうやらここはゲヘナ学園の広場ですね。」

 

「災厄の狐、校舎爆破はするなよ。まだユメちゃんの居場所がわかってない。」

 

「あら、私がそんな軽率な行動を取ると思いますの?」

 

「ユメはどこにいんだ?」

 

けたたましい警報が鳴り、一般生徒が避難を開始、風紀委員の部隊や雷帝直属の部隊がギルドの周囲を取り囲む。ギルドの人数は約50名程でその何倍入るであろう相手。だが、彼女たちはそのことに関して何も思わない。

 

「お前ら!ユメ、兵器、金。全部奪って山分けだ!」

 

「ユメは物じゃない。」

 

「必ず助け出しますわ!」

 

「それは決定事項だ!!」

 

「金を多く得たら喜ばれるだろ。」

 

「クルクルクルルルルキュルルルルルルルルルル。ルルクルククルルルククルクルルキャルルルルルルルルル」

 

「共通言語ヲ喋ロ。」

 

「ブラックマーケットを敵にしたらどうなるか教えてやろう。」

 

「街に残ったスオウは減給決定だ!」

 

「奪うものは全て頂きますわ。」

 

「兵器ってどんなのがあるんだ?」

 

【挿絵表示】

 

余裕そうな事を言うギルドメンバーに困惑するゲヘナ生達。

 

「さあ、潰して奪うぞ!」

 

その言葉と同時にアケミが地面を思いっきり殴ると地割れが起き、前方の部隊が下に落ちた。

風紀委員が反撃しようと引き金を引こうとするが、闇医者が斧を振りぶっ飛ばされる。

 

「さっすがゲヘナの風紀委員。ヴァルキューレよりも強いや。」

 

「ば、化物!!」

 

「に、逃げろ!」

 

「バカっ!逃げたら敵前逃亡で――」

 

そんな会話をしながらうろたえる風紀委員達に仲間の風紀委員が飛んできて巻き込まれる。

 

「おい!伝道レトがいるぞ!」

 

「少なくともアイツをやれば退却するはず。」

 

そんなことはない。

 

「おいメグ!火炎放射器を!」

 

「おっけ〜!」

 

雷帝直属部隊

下倉メグ

(後の温泉開発部 部長(副部長))

 

火炎放射器で歩いてるレトに威力が高い炎が勢いよく浴びせる。

 

「やったか?」

 

しかしレトは無傷だった。メグ達雷帝直属部隊の方を見る。

 

「ぬるいな。アイスすら溶けねぇぞ?」

 

その笑顔、雷帝直属部隊にとってはトラウマモンだ。まるで雷帝を相手にしているかのようだった。

するとそこに戦車が転がってきて雷帝直属部隊をぶっ飛ばす。

 

「ゴクゴク。」

 

ヒトリは玉露と書かれたペットボトルのお茶を飲みながら十手だけで雷帝直属部隊を倒していく。

 

「音波!ユメの居場所はわかったか?」

 

「後2分待ッテロ。」

 

「早くしてよ!」

 

そんな会話をしながら次々と風紀委員や雷帝直属部隊を倒していく。決して風紀委員や雷帝直属部隊が弱いわけではない。マーケットギルドが強すぎるのだ。

 

「ハッキング完了。ゲヘナ本校最上階。雷帝の間ニユメハ監禁サレテイル。」

 

「なんだって!」

 

「行くしかない。」

 

「私が助け出しますわ!」

 

「いいや私が!」

 

「ユメちゃ〜ん!私達が助けに来たぞ!」

 

ギルドの面々は一気に本校に向かってい行く。だが、レトだけは別方向に向かおうとしていることにネルは気がついた。

 

「おいレトッ!どこへ行く気だ?」

 

「ユメを助けるのはお前等の誰かだ。俺はちょっと別方向に行く。雷帝の奴が俺の母校でしか使われてない暗号でユメの場所を教えたんだ。十中八九俺を始末するための罠だろう。」

 

「ならあたしも行くぞ。」

 

「俺なんていつでも切り捨てるんじゃなかったのか?」

 

「ッ!!」

 

「それによ、俺がいないギルドを指揮れんのはオメェとヒトリだけだ。ヒトリはユメに夢中で我を忘れてる。なら、お前が指揮を取るしかねぇだろ。」

 

「・・・・・死ぬなよ。」

 

「■■■にも言われたよ。それにギャングボス達を殺したんだ。お前等だって危ない。だから俺から出す命令は1つだ。【全員生き残れ】。」

 

「・・・・伝えておく。」

 

レトが走り出すとネルは他のギルメンの後を追う。

玄関の前に多数の風紀委員が構えていた。

 

「ここを死守します!」

 

ゲヘナ風紀委員会

新入り 天雨アコ

(後の風紀委員 行政官)

 

しかし風紀委員の所にアケミが両手に戦車を担ぎそのまま玄関の方にぶん投げた。逃げようとする風紀委員達だが、イトナの援護射撃によりそのまま戦車に押しつぶされる。

 

「おいテメェら!」

 

「何だネル?」

 

「今は急がないと。」

 

「良いか、レトからの命令だ。【全員生き残れ】ってな!」

 

その言葉に全員息を呑む。全員の脳内にギャングボスの死体が映る。もしも自分が同じ方法で攻撃されたら、もしユメが既に殺されてたら。

 

「行くぞ。あたし達の本気を見せてやろうぜ。」

 

「なんでネルちゃんが命令してんの?レトの右腕は私だよ?」

 

「目的を達成したらとっととトンズラだよ。皆欲張り過ぎなんだ。」

 

「雷帝がどう動きますか。やれることをやりましょう!」

 

「決戦ですわ!」

 

「そのつもりだ!」

 

「今日こそ決めますよ!」

 

【挿絵表示】

 

マーケットギルドの士気が上がった。

 

「まずいここを突破されるぞ!」

 

「雷帝の兵器を使え!」

 

「早くッ!」

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

すると突然鋼鉄の防御壁が校舎を守るように現れた。

アケミが戦車の放題を掴んでバットを振るように戦車を防御壁ぶつけるがびくともしなかった。

 

「こんな時に!」

 

「クゥルクルクルクルルゥ?」

 

ギコッ!後からゲヘナの増援接近!」

 

「早く突破口を!」

 

二丁拳銃と音波は防御壁を詳しく調べると、パスワードを入録する画面があった。

 

「音波!ハッキングは?」

 

「マカセロ。今防御壁ヲカイジョォォォォォォォォォォォォォ!?!?

 

「音波!?」

 

音波が得意のハッキングをしようとした瞬間、強力な電流が流れて来た。

 

「おいそこの倒れてるやつ!パスワード教えろ!」

 

「誰が教えますか!」

 

二丁拳銃は倒れてたアコにパスワードを聞くが拒否されたため銃を撃つ。

 

「どけ!私がやる!」

 

ヒトリが二丁拳銃を押しのけパスワードを打ち込むと防御壁が解除される。

 

「なんで知ってんだよ!?」

 

「私はゲヘナ生だぞ?」

 

「進メェ!」

 

「ん?」

 

その時、フユカが闇医者の脳天に赤いレーザーポインターが写っているのを見た。

 

「危な!」

 

フユカが闇医者を引っ張るとその場所にレーザーが放たれ、後ろにいたゲヘナ生の足に当たった。

その瞬間、ゲヘナ生の足は焼け焦げ灰になった。

その光景に目を疑うギルメン達。

 

「これが、雷帝の兵器!?」

 

「ギャングボスを殺ったのとは別の兵器だな!?」

 

「第二波が来ます!」

 

「あっぶねぇ!」

 

ゲヘナの別の建物ではレーザーを発射する固定砲台の砲手が次の狙いを定めていた。

 

「フッ!雷帝に逆らったらどうなるか教えてやろうか!」

 

「まったく。ただのチンピラどもがゲヘナに戦争なんて呆れるぜ。」

 

だが、その時砲手の護衛が1名撃たれた。

 

「な!?」

 

「どこから!?」

 

護衛の1人が双眼鏡で戦場を見ると陸八魔アルがこちらにライフルを向けていた。

 

「あの中坊、まさか私達を狙って———」

 

「おいっ!」

 

次々と護衛がやられて行くのを見て砲手は怒り心頭にアルを狙う。

しかしその瞬間装甲車が飛んできて放題ごと砲手は潰された。

 

「雷帝の兵器ってのは物騒ね!」

 

「凄い。私も欲しいな。」

 

「くっ!防御壁は無くなったのに次々と増援がやってくる!校舎に入る余裕がない!」

 

「ユメを助けないといけないのに。」

 

「なんかこっちに来る!」

 

その時、ロボットのような巨大な兵器がこちらに向かってきた。

アケミがそのロボットをぶん殴るが、ロボットはびくともしなかった。

 

「アケミの一撃を食らっても無傷だと!?」

 

「それどころかアケミを力量で圧倒してる!?」

 

「イトナさん!手を貸してください!」

 

「ワカモ!お前も!」

 

「わかりましたわ。」

 

「雷帝の兵器が次々と出てきやがる。」

 

固定砲台から放たれた弾丸の雨と周りにいるゲヘナ生にヒトリと二丁拳銃も劣勢になってきていた。

 

「数が多い!個人個人だったら正義実現委員会よりは弱いのに。」

 

「まったく、ユメちゃんを助けに行きたいのに。」

 

「あんたは銃使わないの?持ってるの十手と鞄式の盾じゃん。」

 

「銃は性に合わないんでね。それより煙幕弾持ってない?」

 

「フユカが持ってたはず。」

 

「フユカァ!煙幕弾よこせ!」

 

すると煙幕弾が飛んできてヒトリがキャッチする。

 

「良いか?あの固定砲台の中は地下で本校に繋がってる。ただし中は警備システムが協力だが、正面突破よりも戦力は少ないはずだ。」

 

「オーケー。」

 

二丁拳銃は弾を装填して準備を整える。それを確認したヒトリは煙幕弾を投げてゲヘナ生の視界を遮る。

その隙に2人は走り出して固定砲台の下にある扉の前に行く。

 

「早く開けて!」

 

「待ってろ。」

 

ヒトリがパスワードを打つと扉は開き、2人は入ろうとする。

しかしそこにパワードスーツのような物を着込んだゲヘナ生が間に割り込んだ。二丁拳銃はすぐに発砲するが特にダメージを受けている様子はなかった。すると今度はパワードスーツの右腕からレーザソードを出して斬り掛かってきた。

 

「雷帝の兵器ってやべぇ物が多いな!」

 

「キヴォトス支配が目的のやつだからな!」

 

レーザーソードを十手でで受け止めるヒトリ。その隙に二丁拳銃は固定放題の地下に入っていった。

 

「ヒトリには悪いけど、先に行かせてもらうよ。」

 

地下通路を進むとレーザートラップがあった。二丁拳銃は難なく突破し、その先にある扉を開ける。

 

「へっ!?」

 

「侵入者!?」

 

扉の先にいた2名の生徒に即発砲。

さらにもう1人やってきたが鳩尾を蹴る。

 

「確か最上階だったはず。早く行かないと。」

 

階段を駆け上がりながら次々とゲヘナ生を倒していく。

そして最上階、雷帝の間の扉を前にする。二丁拳銃はパスワードがわからなかった。

 

「チッ!仕方がない。」

 

近くの窓を開けて壁の外に出る。壁を伝って雷帝の間の窓の前に行くと爆弾をセットする。爆弾が爆発し、窓は壊れなかった。しかし窓枠がボロボロになったのを確認した二丁拳銃は窓枠にさらに爆弾をつけた。

 

「よし。」

 

窓ガラスを掴みそのまま剥がす。

そして雷帝の間に侵入した。

 

「ユメちゃん!」

 

二丁拳銃が見た光景。鎖に繋がれたユメの右腕と右足に多数の切り傷があった。

 

「ユメ... ちゃん...?」

 

呆気にとられる二丁拳銃。

 

「アキちゃん!」

 

急いでユメの方に駆け寄る。だが、ユメに夢中で二丁拳銃は気づかなかった。

この部屋にもう1人の人物がいた事に。

 

「え?」

 

身体に違和感を感じた二丁拳銃は自身の身体を見る。

脇腹に2発。穴が空いていた。流れ出る赤い液体。

 

「・・・・・」

 

その瞬間、二丁拳銃は倒れた。

 

2年前の過去編どこまでやる?

  • マーケットギルド解散まで
  • 資産争奪戦まで
  • 遺産争奪戦まで
  • 梔子ユメ死亡まで
  • ミレニアム内戦まで
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