花鳥風月部の屋敷。
そこでは青白いくて透けている生徒が何人も居た。
「うらめしやー。」
「おもてぱんやー。」
二丁拳銃が呼び出した幽霊達が家事や雑用などをやっていたのであった。
「手前様が呼び出した幽霊は便利でいいですね。」
「まあ、正直一番会いたい死者には会えないのが残念だけどね。」
二丁拳銃が呼び出せる幽霊には条件があった。
それは自身、またはその相手やその土地にゆかりのある死者。そして
「レトに会いたかったな...」
そんな会話をシュロとしているとリノが部屋に入ってくる。
「二丁拳銃殿、雷帝のことは覚えてますか?」
「嫌でも忘れられないよ。それで?」
「ゲヘナの風紀委員が残っている雷帝の遺産を破壊するみたいでね。」
「へぇ〜。ちょっと出かけてくるわ。」
二丁拳銃はコートを羽織ってサングラスをかけるとそのまま屋敷を出ていくのであった。
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ゲヘナ学園!
「全く、雷帝の遺産の多くが盗まれたってのに残ってるものだけでもヤバいなんてなぁ。」
「まあ仕方ないよ。」
雷帝の遺産。それはどれもヤバい兵器ばかりだ。
あまりにも危険物なためゲヘナ風紀委員と生徒会である
倉庫に厳重に保管されており、周辺はゲヘナ風紀委員が警備に当たっている。
「それにしても、なんか変な匂いしない?」
「火薬じゃないか?」
「いや、火薬にしてはなんか——— 殺す。」
「は?」
その瞬間、風紀委員の1人が仲間である相方に突如銃を向けて発泡。
周りに居た委員達は急いで鎮圧に走る。だが一箇所に集まったのが仇となった。
BOOM
その場が爆発した。
「「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!?」」」」
集まった委員達は爆発に巻き込まれて倒れた。
「警備は倒れたべ。」
「クルクルルルクククルキュルクルクル」
この一連の騒動はブラックマーケット新治安維持組織、マーケットガードの仕業だった。
「マーケットガードだ!闇医者と武器商人もいるぞ!」
「撃てぇ!」
「クルクルクルクルクルクル」
闇医者は斧を振るい、風紀委員達を
武器商人やマーケットガード達は援護すべく引き金を引く。
風紀委員も負けじと攻撃するが闇医者が出した赤いガスを吸った者をは気が狂ったように仲間を攻撃していく。
「まずいな。ヒナ、アコ。君たち1年生部隊は早く遺産の破壊を急いでくれ。」
「行政官は?」
「遺産を狙うのは奴らだけとは限らない。他の場所を見に行く。」
「わかりました。」
行政官は自身の部隊を率いて周囲を警戒する。
「警備隊の援護に行きますか?」
「いや、警備隊はなんとか互角にやっている。だがマーケットガード以外のアウトロー達がいるかも知れない。」
「わかりました。」
「幸いにも向こうの部隊は情報部と混合している。なにかあったらs——— 全員警戒!」
「「「え?」」」
行政官の言葉に呆気にとられた風紀委員。その瞬間彼女達が持っていた銃が一箇所に飛んでいったのだ。
「なっ!?」
「えっ!?」
行政官は持っていた銃に違和感を感じたためにすぐに警戒したが他の委員達は警戒どころか異変に気づけなかった。
銃が飛んでいった先にいるのは中居ヒトリとクロスヘアー。この2人も雷帝の遺産目当てだ。
「遺産はこっちじゃなかったか。行政官の方だと思ったのにな。ゴクッ!」
「さっさとやっちまおう。」
「身につけている金属類を捨てろ!奴のおもちゃになるぞ!」
「プハッ!御名答。」
その瞬間、腕時計をつけていた風紀委員の手が別の風紀委員の顔面にぶつかる。
ヒトリは風紀委員達が身につけている金属類を操作し同士討ちを始めさせてきた。
一方、情報部のヒナはアコに報告をしていた。
「クロスヘアーは兎も角中居ヒトリの手に雷帝の遺産を奪われたら大変なことになります。すぐに遺産の破壊を!」
「そうはさせないよ。」
アコが雷帝の遺産の破壊を結構しようとしたが突如隣から声がした瞬間顔面を撃たれる。
ヒナや他の部員は驚く。警戒はMAX。なのにいつの間にか隣にいたのだ。
「前に戦った時よりも警戒心が強いねぇ。」
「貴方は
「なあに、知っているから奪いに来たのさ。」
風紀委員1年生部隊と二丁拳銃の戦いが始まった。
しかし経験の差もあり、次々と風紀委員たちはやられてしまう。
「前に戦ったときよりも弱くなってない?雷帝が居た影響もあるのかな?っと!」
ヒナの攻撃を交わし顔面に蹴りを入れる二丁拳銃。しかし蹴った足を捕まれそのまま投げ飛ばされてしまう。
投げ飛ばされた二丁拳銃は受け身を取って立ち上がる。
「小さいのによくやるな。」
「貴方は誰かと組まなかったの?ヒトリや闇医者は仲間がいるようだけど?」
「残念、仲間ならいつでも呼び出せるっ!」
その瞬間、二丁拳銃の身体から半透明の生徒たちがどんどん出てくる。
それに驚いたヒナは距離を取って様子をうかがった。
「うらめしやー!」
「フォフォフォッフォフォ!」
「あの世から参上!!」
「やれ!」
幽霊たちは風紀委員達に近づいていく。もちろん風紀委員は攻撃するが幽霊たちに銃弾は当たらず透き通っていく。しかし幽霊達の打撃や銃弾は風紀委員達に効果があるようだ。
「幽霊に銃が効くわけないでしょ。」
「ひえっ...」
幽霊は風紀委員の1人に近づき、
「へ?あああああ!!」
その瞬間、彼女の目と髪、ヘイローの色が変わり
「ッ!何をしたの!?」
「幽霊ってのは人や物に取り付くことができるんだよ。人の身体を乗っ取るなんて簡単だ。」
そう言った瞬間に2体の幽霊がヒナに近づく。
「じゃあ私はこれで。遺産はもらっていくよ。」
二丁拳銃は遺産が保管されている場所に向かっていく。
ヒナは追いかけようとしたが幽霊が立ちふさがって追いかけられない。下手に動くと取り憑かれて身体を乗っ取られるかもしれないのだ。
「行かせないよ」
「ねえ私が取りついてもいい?生きてる身体で動きたいの!」
幽霊2人はヒナにどんどん近づいて行く。
「幽霊だと美味しいもの食べられないんだよ。だから身体もらうね♪」
「ッ!」
「邪魔。」
「へ?ギャァァァァ!!??」
幽霊がヒナに取り憑くとした瞬間、突然横からやってきたヒトリが十手で幽霊をぶっ叩いた。
殴られた幽霊は悲鳴を上げながら煙のように消えた。
「なんで...?なんで
「そりゃ、二丁拳銃が来る可能性が高かったから対策してるの。私は特別製の武器使ってるけどその気になれば素手であんたら幽霊を倒せるんだよ。ゴクッ!」
「い、嫌だ!あの世に戻りたくn」
ヒトリは近くの幽霊を倒すとそのまま二丁拳銃がいる方向に走って行き、その後ろからクロスヘアーがついて行く。
一時的に助かったヒナだがヒトリとクロスヘアーが
「アコ、ヒトリがやってきたわ。」
「私も行きたいですが彼女達を止めませんと!」
アコが相手しているのは幽霊に取り憑かれた風紀委員達と幽霊達。取り憑かれてない者もいるが幽霊達に弄ばれていた。
「ヒナさんは遺産の破壊に行ってください。準備は整っているのでボタン一つで使えなくなるはずです。」
「わかったわ。アコも気をつけて。」
「行かせるかぁ!」
「動くなぁ!」
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「撃て!」
「うわぁぁぁ!」
「た、助けて!」
二丁拳銃は
「そこの幽霊、入口見張っといて。」
「あいよー。」
「さて、目的の物はどこかなぁ?」
「ギャァァァァ!!」
「へ?」
二丁拳銃が振り返ると向かわせた幽霊が居なくなっており、その場にヒトリがいた。
「ヒトリ、私が出した幽霊は?」
「倒した。」
その言葉を疑う二丁拳銃。
試しに2体の幽霊を向かわせたがヒトリは十手で倒した。
「邪魔しないでもらえるかな。」
「いや、私だって遺産目当てなんだよ。」
「へぇ〜。」
余裕ぶっている二丁拳銃だが内申不安だ。
(相手が悪いな。)
「そっちがいかないならこっちから行くよ。」
「くっ!」
二丁拳銃は銃を抑えて引っ張られないようにする。しかし周りにある遺産が引っ張られて行く。その中には二丁拳銃が欲しがっている物もあった。
「いいの?遺産は全部私のものに———」
「クゥゥルクルクルクル!」
「なっ!?」
突如乱入した闇医者がヒトリに向かって斧を振るう。ヒトリは急いで回避するが引き寄せていた遺産が周囲に散らばった。
「邪魔するな!」
「クルクルキュゥクルル」
「隙あり!」
「邪魔だべ!」
武器商人が巨体を生かした攻撃をヒトリに仕掛ける。
二丁拳銃は闇医者の攻撃を避けながら目的の遺産を探していた。
「あった!」
二丁拳銃は積み重ねられた箱をいくつか見つけて中を確認。そして両手に抱えて一目散と出口へと急いだ。その間も闇医者の斧を避けている。
「じゃあね、アディオス!」
「クルルルルゥルクルククル」
そして二丁拳銃が倉庫から出た瞬間、倉庫が爆発した。
「え?」
振り返ると炎上している倉庫跡地。周りを見るとヒナが機械のスイッチを握っていた。
「あっぶなぁ。後もうちょっとでこれも駄目になりそう。」
「それをよこしなさい!」
「チッ!幽霊共、撤収だ!」
「はーい!」
「もっと取りついてたかった!」
ヒナは二丁拳銃を追いかけたかったが、もっとやばい人物が遺産の残骸を持っていたためそちらに専念することにした。
「殆ど壊れたじゃん。まあ修理して使えそうだけど。」
「クルクルクルクルクルクルクルクル」
「雷帝の遺産は残骸だけでも価値があるんだべ。」
ヒトリ、闇医者、武器商人は怪我をしているが戦闘は継続できそうだ。
「さて、そこの風紀委員。邪魔しないでとっとと帰ったら?」
「いえ、そんなことはしないわ。」
後のゲヘナ最強達がぶつかりあった瞬間だった。
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「という訳で目的の物を手に入れたってワケ。」
「一体どんな物なんですかぁ?」
雷帝の遺産が入った箱。その箱を開けて見ると中には銃弾が大量に入っていた。
「どう見てもただの銃弾ですが?」
「ですがこの質感はいったい...?」
花鳥風月部の面々が不思議に思ってると、二丁拳銃が服を脱いで脇腹を見せる。そこには2発分の銃創があった。
「これはね、キヴォトス人でも貫通する、つまり脳天一発で死んじゃう銃弾だよ。」
「「「!!??」」」
「パチモンにすり替えられてるかもしれないけどね。試し撃ちさえ出来ればいいんだけど。」
「なら1つ、方法がありますよ二丁拳銃殿。」
リノは震えながら言った。