透き通る世界の無法者   作:1052667

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監禁と決断

退院して正義実現委員会に復帰したアキは委員長代理として働いていた。

 

「ハスミちゃん、今回の被害は?」

 

「ティーパーティー1名、役員7名、護衛15名、一般生徒24名、正義実現委員会67名、合計114名の負傷者。自治区内の建物23件倒壊、サンクトゥス分派の屋敷2軒襲撃。正義実現委員会はアキ先輩意外皆1年生です。」

 

「はぁ、胃が痛むよ。」

 

アキは戦闘でボロボロになった自身の黒い羽を見る。

彼女は羽を傷つけられる事を嫌っていた。しかし今自分の象徴である羽は包帯で包まれていた。

 

「ハスミちゃんこそ大丈夫?ギャングボスに銃口を口に入れられてたよね?」

 

「ええ。撃たれませんでしたが、何もできませんでした。」

 

「私がハスミちゃんの立場でも何もできないと思うよ?」

 

「そうですか...」

 

「あ、この書類委員長のサインがいるな。って、今は私が委員長代理だった。」

 

それから黙々と事務者業をして1時間。ツルギが部屋にやってきた。

 

「そういえば先輩、ライフル壊れてなかったか?」

 

「そうだった。新しいの買わないと。」

 

「先輩の銃って委員会で一般普及されてる銃ですよね?」

 

「うん。」

 

「じゃあこの後一緒に買いに行きませんか?」

 

「いいの?」

 

「ええ。先輩に合う銃も気になります。」

 

「ここ最近忙しかったしな。」

 

「ありがとうね、ハスミちゃん、ツルギちゃん。」

 

そんなほのぼのとした日常。

長くは続かない。

 

「失礼します。雁木アキはいますか?」

 

「うん?ティーパーティーかい?」

 

突如部屋に入ってきたティーパーティーの生徒。

どうやらアキに用があるようだ。

 

「すぐに付いてきてください。」

 

「わかった。ハスミちゃん、ツルギちゃん、悪いけど後お願いね。」

 

「お任せください。」

 

「任せてくれ。」

 

ティーパーティーの生徒に付いていくアキ。

だが、部屋を出て少しするとガチャンと手錠をかけられた。

 

「え?」

 

「申し訳ありません。ティーパーティー上層部からの命令で貴方を拘束します。」

 

「ゑ?」

 

「詳しくは拘束室にてお話します。」

 

ティーパーティー役員

桐藤ナギサ

(後のティーパーティーホスト)

 

 

 

==================

 

 

 

「つまり私がレト一派に組みするとお考えで?」

 

「ええ。伝道レトは多くの実力者を無名、有名に限らず仲間にしてきました。上層部は警戒しています。(それに、百合園セイアさん。セイアさんが怯えながらアキ先輩の名前を連呼していたのも原因の1つですが。)」

 

「まあほとぼりが覚めるまでここにいるしかないよなぁ。委員会の方はどうするの?」

 

「委員長がリモートで指揮を取るそうです。幸いにも近い内に退院が決まっています。」

 

話を終えるとナギサは拘束室、もとい牢屋から去ってしまった。

幸い休みが欲しかったアキにとっては好都合である。

 

「私はトリニティの正義実現委員会の生徒。アウトローになるわけないじゃん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3週間後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「流石に暇だ。」

 

「暇そうですね。」

 

外部との連絡手段は無く、1日3回ナギサがご飯もってきてくる時が唯一の楽しみだ。

 

「娯楽も一切ないと流石に廃人になるよ。話し相手(ナギサ)がいるこの時間が唯一の楽しみさ。」

 

本来容疑者の交流は正義実現委員会の仕事だが情に流されることも懸念されるため、監視も含めてナギサが担当している。

 

「伝道レトは数日前にミレニアムの立ち入り禁止区域に侵入したそうです。」

 

「何を企んでだか。エデン条約、囚人街、伝道レト。問題が山積みじゃん。」

 

「囚人街は今は後回しです。」

 

そんな会話をしながらご飯の時間は終わる。

ナギサが去った後、アキはパジャマに着替えて寝る支度をする。

すると牢屋の先から足音が聞こえてきた。

 

「誰?こんな時間に。」

 

アキが鉄格子の先を見るとナギサがいた。

 

「ナギサ...?」

 

「いいえ、違います。」

 

ナギサは突如、自身の顔を剥いだ。そして髪の毛を取る。

どうやら覆面とウィッグのようだ。

 

「――っ!誰?」

 

「はじめまして。私は中位ヒトリ。レトの一派だ。」

 

偽物のナギサ。もとい中位ヒトリは挨拶すると玉露と書かれたペットボトルのお茶を飲み始める。

 

「何が目的?」

 

「プハッ!いやぁ、暇そうだから外の情報をってね。はい。」

 

「これは... タブレット?」

 

アキは困惑しながらタブレットを受け取る。

 

「トリニティ各地に仕込んだカメラと盗聴器の映像さ。」

 

「こんな物を渡して、ティーパーティーが気づかないとでも?」

 

「気づかないさ。何故なら牢屋内、周辺のカメラはもうこちらが乗っ取ってるってワケ。私達の会話は誰にも知られてない。」

 

「私はレトの仲間になる気はないよ?」

 

「なあに、気が変わるのを待ってるだけさ。」

 

するとヒトリは拳銃をアキに渡す。

 

「答えはいつでも待ってる。縛られない自由なアウトローにいつでも大歓迎さ。」

 

「断るよ。私はトリニティの秩序を守る正義実現委員会の生徒だからね。」

 

そして4日後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――多くの負傷者をだして雁木アキは脱獄、トリニティを去った。

 

2年前の過去編どこまでやる?

  • マーケットギルド解散まで
  • 資産争奪戦まで
  • 遺産争奪戦まで
  • 梔子ユメ死亡まで
  • ミレニアム内戦まで
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