ACE COMBAT 〜紺碧の空を駆ける炎の一角獣〜   作:非常勤務艦隊本部

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MISSION09 憎しみの始まり〜敵レーダー施設を破壊せよ〜

 

 

 

 

2010年10月30日

 

サンド島空軍基地 ブリーフィングルーム 11:00

 

 

 

サキ「全員集まったな?では、ブリーフィングを始める。」

 

 

 

今日も司令部からの依頼が来た。

それも、大規模作戦の前段階として。

 

 

 

サキ「オーシア軍司令部は来る11月1日に、ユークトバニアへの強襲上陸作戦が決行されることが決まったが、我々はその前段階として依頼された作戦を展開する。」

 

 

遂に敵本土への上陸作戦か…………。

聞きたくなかったが…………。

 

 

サキ「強襲上陸地点であるバストーク半島から西にあるカラスカ地方には、ユークトバニア軍が誇る防空監視網【クモの巣】が存在する。」

 

 

ユークトバニア軍の防空監視網の事は知っている。

 

確か、冷戦期にオーシアからの本土爆撃を想定して建設された早期レーダー網の事だ。

 

冷戦期に一度だけオーシアの戦略偵察機が、その警戒網に捕まって撃ち落とされたってニュースになったくらいだったからな。

 

 

サキ「これが、その偵察写真だ。」

 

 

そう言うと、投影機にオーシアの偵察衛星が捉えた早期警戒網の写真が映し出される。

 

 

ユークトバニアの早期警戒網と言っても、カラスカの警戒監視司令部を中心に、ドレスデネとイストーチクニ、ティーゲル海軍基地に5〜6基程の地対空大型レーダーを配備している。

 

探知距離は110km。

 

 

 

サキ「我々に与えられた作戦は、このクモの巣を破壊することにある。」

 

 

チョッパー「そんな危ねえとこに飛び込んでいくのかよ?!」

 

 

グレッグ「おまけにカラスカの手前には、【悪魔の口】があるぜ?!」

 

 

バクシー「あそこは近づいただけでも、対空ミサイルが雨のように飛んでくる場所だぜ?!」

 

 

 

【悪魔の口】と呼称されるユークトバニアの地対空ミサイル陣地は、早期警戒網【クモの巣】と連動していて、この監視網に入ってきたIFFに応答しない軍用機は、即座に対空ミサイルの餌食となる場所だ。

 

 

 

 

ミッキー「高度を下げたら地面と激突。上げてばミサイルの餌食だな。」

 

 

エリーゼ「いくらなんでも無茶よ!爆撃の前に落とされるわよ!!」

 

 

 

流石のエリーゼも、これは無理があると指摘する。

 

 

 

サキ「心配は要らない。我々はティーゲル海軍基地の南東に位置するバストーク山脈とカラスカ山脈の谷間を通っていく。」

 

 

 

バストーク半島には【カラスカ連山】と呼ばれる地帯があって、主にカラスカ山脈とバストーク山脈で構成されている。

 

カラスカ山脈の標高は約8,000mで、バストーク山脈の標高は約6,000mのユークトバニア随一の高さを誇る山岳だ。

 

 

本来なら高高度からの爆撃がセオリーなのだが、俺たちエリア88は、その持ち前の操縦技術と動体視力で、カラスカ連山からクモの巣へと続く一本道である【ティーゲル谷】に沿って攻撃目標へと向かうというのだ。

 

 

 

 

キャンベル「山と山の間をすり抜けるって寸法か!」

 

 

一条玲花「確かに、強固なレーダー網を一気に突破するには、この方法が最適ね。」

 

 

ハヤト「そこを飛んでいくのか。面白い。」

 

 

ミッキー「ギリギリだぜ?突起物にでも掠めたらバラバラだ。」

 

 

訓練生1「でも、やれない話でもありません。自機の位置と高度をしっかり確保していれば…………それでも、危険には変わりありませんが。」

 

 

 

サキ「作戦は1時間後に決行する。」

 

 

 

桜野音羽「えぇ?!」

 

 

グレッグ「1時間後だぁ?!」

 

 

グリム「無茶苦茶ですよ!敵地は昼でも危ないのに!」

 

 

 

サキ「私もそうだ。だが昼間だからこそ、ユークトバニアの意表を突く絶好の機会だ。向こうも白昼堂々と、それも強固な警戒監視網に飛び込む奴なんていないと、思い込んでいるからな。」

 

 

 

ナガセ「敵の意表を突く……。」

 

 

園宮可憐「絶好の機会……。」

 

 

 

サキ「報酬も弾んでくれたさ。いつもの6倍………12万ドルだ。生きて帰れなかった者の分も、生き残った者と山分けしてくれても構わない。」

 

 

 

チョッパー「おぉ~お…………おっかねぇ話だ。」

 

 

サキからの報酬の使い道に、傭兵部隊の闇を垣間見たチョッパーは多少怖気つく。

 

 

 

サキ「今回の出撃には私が直接指揮を執る。サンド島基地総出撃だ。準備ができ次第、対地対空攻撃装備で発進だ。」

 

 

 

 

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ユークトバニア連邦共和国 バストーク半島 北西海域上空

 

 

2010年10月30日 13:19

 

 

 

サキが編隊長を務めるエリア88航空隊は、ユークトバニアの警戒監視網【クモの巣】を破壊すべく一路、バストーク半島を西に沿って西進していた。

 

 

チョッパー《ここまでは順調だな!》

 

 

グリム《えぇ。問題はここからですけど……》

 

 

 

ハヤト「………………。」

 

 

 

ハヤトは、出撃前に起こった出来事を反芻していた。

 

 

 

 

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サンド島出撃前 11:40

 

A格納庫

 

 

 

ハヤト「俺のクルセイダーが……限界に来ている?」

 

 

ピーター「あぁ。」

 

 

 

自身の専用機が限界に来ているという話を聞いて、理由を聞く。

 

 

 

ピーター「前回の出撃の後、君の機体を整備しようとしたんだが、エンジンのタービンが焼け付いていたんだ。それもひどい状態でね。」

 

 

 

それを聞いて、ホリスターショット作戦終了後のサンド島への帰投途中で、エンジンが突然咳き込んで墜落しかけた出来事があったのを思い出す。

 

 

 

ピーター「元々、クルセイダーは10年以上前の機体だ。耐用年数が過ぎた状態で、よくここまで持ちこたえたと言ってもいいくらいだ。」

 

 

 

 

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ハヤト(この作戦が終わったら、F-5Eに乗り換えないとな。)

 

 

 

そう考えていると、遂に侵入ポイントの手前まで到達する。

 

 

 

ハヤト「………見えた!カラスカ連山だ!」

 

 

ナガセ「あれが…………」

 

 

 

俺たちの横には、何人も通さないかのようにそびえ立つ、険しい山脈が見えた。

 

そしてその間に、川が流れる谷間を視認する。

 

 

 

ミッキー《見えたぞ!》

 

 

エリーゼ《ほ、本当にあの中を通っていくの?》

 

 

桜野音羽《でも……ここまで来たら、やるしかない!》

 

 

 

皆の気合も上々。

いつでも突入できる状態だ。

 

 

 

サキ《ようし………タイトロープを始めるぞ。私の隊が先導する、後についてきたまえ!》

 

 

 

サキのクフィルを始め、F-4E、A-4M、F/A-18Eがティーゲル谷に突入する!

 

その後に続いてハヤトのウォードッグ隊、ミッキーの訓練飛行隊、一条のスカイガールズ隊、そして敵レーダー施設を攻撃するグレッグ率いる爆撃隊が続く!

 

 

 

グリム《こ、これは…………!!》

 

 

チョッパー《このスピードで飛んでいくのかよ?!》

 

 

ナガセ《少しでも動いたら岩肌にぶつかるのに…………なんて繊細な飛び方なの……!》

 

 

 

初めて感じる【傭兵の戦い】を実感して、自分ら正規軍とはかけ離れた感覚を感じる。

 

 

 

サキ《第1の関門が来るぞ。このままの姿勢を維持するんだ。》

 

 

 

そう聞くと、前方の岩肌から横に伸びる木が進路を阻んでいた。

 

 

 

園宮可憐《前方に障害物!》

 

 

エリーゼ《ちょっとまさか、あのまま突っ込む気?!》

 

 

桜野音羽《横に避けても壁にぶつかる………。》

 

 

アイーシャ《このまま動かないのが得策。》

 

 

一条玲花《各機、進路このまま!》

 

 

 

訓練生5《前方に障害物って…………》

 

 

訓練生3《このまま直進なのか?!》

 

 

 

ミッキー《ようし、お前ら。ビビって機体を動かすなよ?》

 

 

 

その矢先に、サキの編隊で最後尾を飛んでいたA-4Mが岩肌から伸びていた木に尾翼をぶつけて、鈍い金属音とともに千切れた。

 

それでは終わらず、方向転換をできなくなったA-4Mは機体の制御を失って、機体をおはじきの様に岩肌に2回打ち付けて、黒煙を巻き上げながら谷底へ落下。

 

そのまま空中分解を起こして、遂には燃料タンクに引火して爆発した。

 

 

その直後に、後続の部隊が次々と第1の関門を潜り抜けて先を急ぐ。

 

 

 

サキ《第2の関門だ。》

 

 

 

第1の関門と同じく、岩肌から伸びた木が行く手を阻んでいたが、これも難なく通過する。

 

 

 

サキ《第3の関門だ。突き出た岩に注意するんだ。》

 

 

 

ハヤト「次は突き出た岩をすり抜けるぞ!…………っ!レオンハルト!右に寄りすぎてるぞ!!」

 

 

 

レオンハルト《ラジャ…………うっ……うわああぁぁぁぁぁ!!!》

 

 

 

 

俺の指示も虚しく、姿勢を整えようとしたレオンハルトのクフィルC2は、突き出た岩に機体上部をもろに擦り付けてしまい、推力を失って岩壁を滑って落下。

 

その後、谷底で爆煙が上がる。

 

 

 

ナガセ《味方機が!突起物とぶつかって!》

 

 

チョッパー《顧みるな、ナガセ!このまま真っ直ぐだ!》

 

 

 

味方が事故を起こしても顧みる事なく攻撃目標へ向かう。

それが、俺たちエリア88の流儀なんだ。

 

 

 

サキ《第3の関門だ。ここを抜けたら右旋回だ。》

 

 

 

攻撃隊が第3の関門を抜けるとそのまま右へ旋回、第4の関門まで一直線だ。

 

 

 

サキ《ここが最後の関門だ。ここを抜けたら編隊を組み直して、クモの巣へと直行する!》

 

 

 

遂にティーゲル谷の最後の関門。

 

ここを抜けたら攻撃目標まで目と鼻の先だが………

 

 

 

グリム《......っ!最後尾のF-4E、高度を上げすぎです!》

 

 

 

グリムの警告も虚しく、ウォードッグ隊の最後尾を飛んでいたF-4Eが突き出た岩に激突して、爆発した。

 

 

 

訓練生2《………………うわっーーー》

 

 

 

その直後に、ミッキーのF-14Aと訓練生のF-5E1機が通過するが、F-4Eの残骸がずり落ちてきて、運悪く岩の間を潜り抜けようとした訓練生のF-5Eが接近して、そのまま玉突き事故の様に激突して爆散。

 

 

 

訓練生3《ミゲル!………やべっ壁がーー》

 

 

 

後に続いていたF-5Eは、飛び散った金属片を避けようと大きく右に避けたが、岩壁に寄りすぎた結果、機体上部を強く擦り付けてしまって機体はバラバラになり、燃料タンクに引火して爆散。

 

 

訓練生4《ウォーケン!!……っきゃあ!!》

 

 

 

タイミング悪く、3機目のF-5Eが突き出た岩の間を潜り抜けるが、爆散した機体の金属片と引火した燃料を吸い込んでしまって、機体内部で火災が起きてしまう。

 

 

訓練生5《クリスティーネ!機体から火が出てるぞ!!》

 

 

訓練生6《早くベイルアウトして!死んじゃうわよ!!》

 

 

訓練生4《破片を吸い込んで推力が…………脱出装置も動かない!た、助けーー》

 

 

 

破片を吸い込んで推力が落ちた3機目のF-5Eは、そのまま飛行を続けたが、遂にエンジンが誘爆を起こして機体が爆発した。

 

 

 

訓練生7《あぁ!!クリスティーネがやられたわ!!》

 

 

訓練生8《編隊を乱すなよ!死んだ仲間のためにも、生きて基地に帰るんだ!!》

 

 

 

無線越しで訓練生達の悲痛の声が響くも、最後の関門を6機喪失の被害を出しつつも突破に成功。

 

そして、ティーゲル谷を抜けた攻撃隊は爆撃隊を切り離して、各地に分散配置された地対空レーダーの撃破に向かう。

 

 

 

ユーク軍兵4《なんだ?IFFに応答しない機だと?レーダーの不調か?》

 

 

 

サキ《レンジ・オン!散開!!》

 

 

 

サキの号令とともに攻撃隊は編隊を解除・散開して地対空レーダーの撃破に向かった!

 

 

 

ユーク軍兵8《レーダーの不調じゃない!!オーシアの挺身攻撃だぞ!!》

 

 

ユーク軍兵1《緊急警報を鳴らせ!!対空戦闘だ!!奴らを悪魔の口に誘い込むんだ!!》

 

 

 

ハヤト「今頃になってお目覚めか?だが、反応が遅い!」

 

 

 

敵がようやくこっちの存在に気づいたが後の祭り。

 

既に地対空レーダーは3基も破壊していて、敵側も若干混乱しているのか、対空砲もSAMもまともに機能していない。

 

俺もサイドワインダーを4発同時に放って、地対空レーダー2基とSAMを2基ずつ破壊する。

 

 

 

ユーク軍兵9《Aエリアの地対空レーダーサイトが破壊されました!!》

 

 

ユーク軍兵12《Cエリア上空にも敵機が多数接近!!》

 

 

ユーク軍兵1《このままではクモの巣が突破されてしまう!!例の部隊に出動要請を!!》

 

 

 

訓練生7《あれが悪魔の口……!》

 

 

訓練生6《味方が電波妨害してくれているから、今なら行けるぞ!》

 

 

訓練生5《急降下は見つかる!…………今だ、投下!》

 

 

 

訓練生たちが、悪魔の口と異名を持つ地対空ミサイル基地に対して、果敢に立ち向かっていき、命中精度の低い絨毯爆撃を敢行。

 

 

命中精度は低いが、敵の地対空ミサイル基地に数発命中して、黒煙が上がる。

 

 

 

ユーク軍兵15《こちら悪魔の口!オーシア軍機の爆撃を受けた!》

 

 

ユーク軍兵18《空軍の連中は何をしているんだ!!早く援軍を!!》

 

 

ユーク軍兵20《攻撃を受けた!弾薬庫に誘爆するぞ……う、うわあああーーー》

 

 

 

直後、悪魔の口の方角からどデカい爆発が起こった。

 

 

 

チョッパー《ハイエルラークのひよっこ共も頑張ってんな?基地を一つ吹っ飛ばしやがったぜ!》

 

 

グリム《よっぽど、教官の教えが上手いのでは?》

 

 

ハヤト「ミッキーはああ見えて、実は面倒見がいいからな。あいつの下で教わった奴は皆、いい腕してるって話さ。」

 

 

 

ミッキー《よくやったお前ら!生きて帰れたら、今晩はなにか奢ってやるぞ!》

 

 

 

ミッキーからの激励が飛ぶ中でも、戦況は大きく進む。

 

気づけば地対空レーダーサイトの3分の2を潰して、敵の早期警戒網は沈黙寸前であった。

 

 

 

ユーク軍兵4《地対空レーダーサイトの大半が破壊されました!》

 

 

ユーク軍兵1《このままでは全滅するぞ!!空軍の連中はまだなのか?!》

 

 

 

敵の迎撃が散漫になってきた所を見逃さずに一気に攻めて、敵の地対空レーダーサイトの残りを破壊せしめた。

 

 

 

チョッパー《よし!これで任務達成だぜ!》

 

 

ナガセ《慢心してはだめよ!帰るまでが作戦なんだから!》

 

 

 

サキ《全機、攻撃終了だ。敵の追撃が来る前に基地へ帰投する。》

 

 

 

 

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バストーク半島沖 14:00

 

 

 

クモの巣への攻撃を終えた俺たちは、サンド島への帰路についていた。

 

 

 

ナガセ《隊長!編隊から離れています!》

 

 

チョッパー《おいおい。こんな時にトラブルか?》

 

 

 

ハヤト「すまん!先に帰っててくれ!タービンの回転が落ちてるんだ!これ以上は速度が出ねえ!」

 

 

 

ここに来てクルセイダーが遂に音を上げ始めたのか、エンジンの回転が落ち込み始めていた。

 

既にタービンの回転数を表すメーターの針は、80の値を示していた。

 

 

そのため、否応なく編隊から離れていき、遂には置いていかれる事態になった。

 

 

 

ハヤト「遂に置いていかれたか…………。こりゃあ、帰ったらすぐに乗り換えないと駄目だな。」

 

 

そんなことを考えていると、前方の雲海から1機のタイガーストライプ塗装を施したMiG-21bisが飛んできた。

 

 

 

ハヤト「な、なぁ?!フィッシュベッドだとぉ?!こんなときにぃ!!」

 

 

 

焦った俺は、スロットルを全開にして逃げの一手に入った。

 

だが、ユークのMiG-21bisは完全にクルセイダーの後ろを取って、逃さないでいた。

 

 

 

ハヤト「……えぇい!向こうは完全に後ろを…………っ?!」

 

 

 

エンジンを酷使してまで何とか振り切ろうとするが、とうとう対空ミサイルをこっちに向けて放ってきた。

 

 

まずいと思って近くの雲の中に逃げ込んだが………

 

 

 

 

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サンド島基地 14:10

 

 

 

ミッキー「ハヤトの奴はどこほっつき歩いてんだ?」

 

 

チョッパー「あれから10分は経ってるぞ?」

 

 

 

ハヤトの帰りが遅く皆が心配している中、雲の中からハヤトのクルセイダーが出てきたが…………

 

 

 

訓練生1「来た!クルセイダーだ!」

 

 

バクシー「なんか、おかしくねえか?!」

 

 

 

着陸態勢に入ったハヤトのクルセイダーは、対空ミサイルの攻撃を食らって機尾はボロボロ。

 

垂直尾翼に至っては部品が一部飛んでいて、空いた穴からは煙が上がっていて、もはや満身創痍の状態だった。

 

 

 

マッコイ「ありゃあ、ハヤトのクルセイダーじゃぞ?!」

 

 

ミッキー「やべえ!!」

 

 

 

まさかの状態に基地中は一気に大騒ぎになって、化学消防車が車両基地から緊急出動してくる。

 

 

 

 

手負いのクルセイダーは、ハヤトの繊細な技量で何とか接地に成功するが、被弾した影響で機体がふらついて左側の後輪が音を立ててへし折れた。

 

バランスを崩したクルセイダーは機体をコンクリートに擦り付けていき、機尾の外装が損傷によって千切れ飛び、左翼の翼端も吹き飛んだ。

 

 

遂に機首部分が滑走路からはみ出してようやく停止。

駆けつけた化学消防車が、機体の誘爆を防ぐために放水を開始する。

 

 

 

ミッキー「ハヤト!!大丈夫か!!」

 

 

ナガセ「隊長!!」

 

 

 

仲間たちが続々と駆けつけてきて、ハヤトが無事かどうかを確認する。

 

 

すると、コックピットハッチが開き、顔が煤だらけのハヤトが、安堵の表情を見せた。

 

 

 

ハヤト「……ふぅ………、危なかった………。」

 

 

 

ハヤトは九死に一生を得た。

 

だが、彼が長年乗り続けて来た【F-8E クルセイダー】は、機体そのものの損傷が大きく、遂に廃棄されることになった。

 

 

実に5年間という短い間ではあったが、最後の時が来るまでクルセイダーは、ハヤトを空へ飛ばし続けて、最後は手負いになりながらも、共に基地まで送り届けた、最高の愛機であった。

 

 

 

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MISSION09 COMPLETE

 

 

 

 





次回、サイドストーリー。

軍部で何やらよからぬことが?
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